ロードバイクの盗難が多い理由
ロードバイクは盗難が、とにかく多いです。なぜ多いのか?まずは、その理由から、お伝えしていきます。
①高価だから
スポーツバイクの中でもっとも軽量・最速なロードバイクは、パーツをできるだけ軽くするため、ひとつひとつが高価になりがち。
また愛車を、高価なパーツにさらに交換する方も多く、そのためさらに高い車体に!軽自動車や原付バイクよりも、ひとつひとつのパーツの材料費が実はすごくかかっていることもあるんです。
たとえば1台100万円を超えるロードバイクは、職人さんが手作業でフレームを1つ作るのに、1日がかりだったりすることも。そういった技術料・人件費も、もちろん本体価格に入っていますね。
②有名メーカーだと、値段の特定がしやすい
ロードバイクの特徴に、メーカーで値段を特定しやすいということがあります。
「メルカリ」「ヤフオク」などのオークションサイトでは、”ブランド名”で検索をかけられるため、およその値段の特定(品定め)も容易。
また、シーズンによって値段が上下するようなこともなく、年間通して需要が高く人気があるのです。中古でも高価なメーカーのバイクは、特に狙われやすいですよ。
③盗みやすい&売りさばきやすい
後述しますが、ロードバイクはいくら頑丈に施錠していても、非常に盗まれやすいです。
また自転車本体だけでなく、パーツをバラして売りさばかれることもあるんですよ
ロードバイクの、おすすめ盗難防止アイテム
ここからは、ロードバイクの盗難防止に有効なアイテムとして、
●防犯の基本「鍵」
●自転車の位置を確認できる「GPS」
●危険を察知して鳴る「アラーム」
を、それぞれご紹介していきます。
①盗まれないためのマストアイテム「鍵」
「鍵」は、定番の盗難対策アイテムですよね。
鍵と言っても様々な種類がありますので、自分に合った鍵の種類を見つけましょう。
<U字ロック>
U字ロックとは、形状が「U字」の鍵のこと。取り付け部位の太い製品が多く、そのぶん切断されにくいメリットがあります。
今回ご紹介するPanasonic「U型ロック SAJ080」は、鍵穴の内部を複雑にさせた防犯性の高い”ディンプルキー”を採用、「こじ開け跡があったが被害に合わなかった」とのレビューも見られ、3,000円程度と、比較的リーズナブルな値段なのに関わらず、アマゾン評価は星4.5(2022年8月現在)となっています。
ただ、こちら単独では短すぎてフェンスなどを巻き込んでの施錠はしにくいので、ワイヤーロックやチェーンロックとの併用がおすすめ。
Panasonic U型ロック SAJ080
シリコンカバーのおかげでフレーム傷が付きにくい!
こちら単独ですと地球ロックがしにくいので、チェーンロックとの併用がおすすめ。
カラー | 黒・ピンク |
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サイズ | 内径 約76mm×128mm |
参考価格(税込) | 2,543円 |
重量 | 355g |
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<ワイヤーロック>
ワイヤーロックの利点は、軽くて持ち運びしやすい・長さがあるということ。
”軽いけど、長いからむしろ持ち運びに苦労するのでは…?”という方もご安心ください。サドル下に取り付けられる、コンパクトに収納できるタイプもありますよ。
今回ご紹介するブリヂストン「アルロック」は、フェンスなどにくくりつけられるほどの長さですが、収納時はアウターチューブのしなやかさがフォローしてくれ、しっかりコンパクトになってくれます。
ブリヂストン アルロック
シンプルながらも柔軟性・長さともに申し分なし!
地球ロックに最適な長さ80cm、ブリヂストンの厳しい社内試験(耐候性・強度)をクリアした防犯効果の高いディンプルキー。
カラー | 黒、シルバー、ゴールド、ダークグレー、パープル、ピンク、ブルー、レッドの全8色 |
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サイズ | 太さ:φ12mm ワイヤー長さ:80cm |
参考価格 | 1,273円 |
重量 | 310g |
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<チェーンロック>
チェーンロックとは、金属などのチェーンを頑丈な布やビニールなどで覆った鍵のこと。ワイヤーロックのように長さがあり、そして頑丈です。
ここでは、オランダの自転車総合パーツメーカー「BBB」のチェーンロックをご紹介します。
こちらのロックは、重さ約1kg(牛乳パック1リットル分の重さ)とずっしり。少々かさばりますが、太くて丈夫なスチール製なので、切断しにくいでしょう。スペアキーが3本ついている点も、嬉しいですね。
BBB(ビービービー) チェーンロック BBL-67
どっしり頑丈だけど、ロードバイクをキズから守るナイロンカバー付!
高強度スチールに覆われたロックシステムと頑丈なスチールチェーンの組み合わせが高い防犯性を保持します。
カラー | ブラック |
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サイズ | 4.5×1000mm |
参考価格(税込) | 2,457円 |
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<ブレードロック>
老舗メーカー”ABUS(アブス)”に代表される、ブレードロック。ブレードロックとは、金属のプレートを連結し折りたためるようにした鍵のことです。
チェーンロックは広がって、持ち運びしにくい形状が多い一方、ブレードロックはきれいに折りたためるのがメリット。
今回ご紹介するABUS「BORDO LITE 6055 60 MINI」は、重量こそそれなりにありますが、チェーンロックほどではありません(およそ400g)。
ABUS BORDO LITE 6055 60 MINI
コンパクトなのに頑丈で強い!
持ち運びしやすい、老舗・ドイツの鍵メーカー”ABUS”スタンダードモデル。オートバイ愛好家にも人気。
カラー | MOVISTAR(紺色)、RED、BLACK |
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サイズ(長さx幅x高さ) | 折りたたみ時:150×50×30mm 伸ばした時:600mmまで伸びる |
参考価格(税込) | 6,107円 |
重量 | 400g |
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②ロードバイクの位置を把握できる「GPS」
GPSを自転車に取り付けると、万が一盗難にあった時、所在をリアルタイムで特定してくれます。メーカーにより少し違いはありますが、スマートフォンを活用したサービスが多いですよ。
なかでも2020年に発売されたAlterLock「Gen2」は、GPSだけでなく、Wi-Fi測位でも自転車の位置を追跡することが可能になっています。
※Wi-Fi測位とは…無線LAN(Wi-Fi)のアクセスポイント機器につけられたネットワーク上の識別アドレス(MACアドレス)と実際の位置を紐付けることで、Wi-Fiの電波を利用した位置推定が可能。 こうした仕組みを利用して屋内や地下をはじめ、GPS電波の届きにくい場所での測位ができるように
本体価格は12,000円。さらに追跡サービスを利用するのに年額4,000円ほどかかりますが、数十万円の愛車が盗まれるリスクを考えれば、安心と思えるかもしれませんね。
ごつめの重たいチェーンロックを持ち歩きたくないという方には、不安を解消してくれる、今どきのアイテムといえるでしょう。
③危険を感知して鳴る「アラーム」
自動車の盗難防止対策としては、おなじみの”アラーム”。
周囲の人が無視することはできないほどの音量が出るため、防犯効果はかなり高いアイテムですが、商品によって差があるようなので、購入する際は注意したいところ。
今回ご紹介するBKLN「衝撃感知アラーム」は、盗難だけではなく、ちょっとした振動だけでも反応するため、いたずら対策にも有効!
BKLN 衝撃感知アラーム ロック
自動車の汽笛に匹敵する大音量”110dB”で泥棒を威嚇!
アラームを鳴らしたくないときはU字バーの差し込み方向で変更OK。その場合、南京錠としても使えます。
カラー | ブラック |
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サイズ | 130 x 106 x 34mm |
参考価格(税込) | 1,700円 |
重量 | 324g |
盗難されないための、施錠方法
これまでは、ロードバイクの盗難防止に役立つアイテムをお伝えしてきましたが、ここからはその中でもいちばん対策のしやすい”鍵”について注目。
盗難されにくい施錠の仕方をお伝えします。
①地球ロック(ただし、フレームを固定すること)
まず、施錠するときの基本といわれるのが「地球ロック」。地球ロックは、地面と固定されている「動かない場所やモノ(電柱・フェンスなど)」とつないで、施錠することです。
地球ロックをすれば、鍵をその場で破壊しない限り、ロードバイクを持ち運ぶ事ができなくなるので、盗難リスクを減らすことができます。ただし、地球ロックをする時は「駐輪する場所」や「鍵をかける箇所」など周りに迷惑をかけないよう、マナー等にも気をつけましょう。
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②ダブルロック(2つ以上の鍵をかける)
「ダブルロック」とは、複数の鍵でロックすることをいいます。鍵の数が多ければ、鍵を切断する手間も増えるので、”盗むのが大変”という印象を与える効果もあります。
③高い位置にかける
チェーンロックなどの鍵は、「地面から離れた位置にかける」のも大切です。地面に近いと、工具とテコの原理を使って、鍵を破壊されやすくなります。
自転車の高い位置に鍵をかければ、テコの原理が使えなくなるので、防犯効果が高くなりますよ。
気をつけたい!ロードバイクの理想的な置き場所・方法
鍵のかけ方も大事ですが、ロードバイクを駐輪する場所は、もっと大事!場所によっては、盗難されにくくなります。ということで…
ここからは理想的な駐輪場所や、鍵以外の対策についてお伝えしていきます。
①外出時の駐輪は、あえてひと目のつく場所に置く
コンビニやカフェで小休止、といった場合も、もちろん盗難のリスクは無限大。手慣れた窃盗犯であれば、ものの3分くらいあれば持ち去れてしまうのです。
トイレに行きたい・のどが渇いた…etc.焦る気持ちもわかりますが 、周りをちょっと見渡してみてください。
タバコを吸っている人がいたり、車通りの多い場所が見当たりませんか?防犯カメラがあると、なおさら良いですね。窃盗されにくい、なるべくひと目の多そうな場所を選んで、駐輪するよう心がけましょう。
②自宅での保管は、室内で!
自宅でロードバイクを保管する場合、鍵付きガレージや自分の部屋で保管すれば、盗難確率は限りなく”ゼロ”に近くなるでしょう。
目の届く範囲で管理したほうが、よりいっそう愛車に思い入れが強くなるというものではないでしょうか?
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③着脱式のペダルを使った盗難対策も
自転車のペダルの中には、専用のアダプターを取り付けることで、工具不要で簡単に着脱できるようになる「着脱式ペダル」もあります。電車に載せて輪行する時など、車体をコンパクトにしたい時に便利ですが、盗難対策にもなりますよ。
ペダルがなければ、万が一窃盗犯がロックを壊せたとしても、そのままバイクに乗って逃げ去ることができません。あえて、普段から着脱式ペダルを使うのも、防犯対策になるでしょう。
※ただし、着脱式ペダルを導入するなら、アダプターとペダルのメーカーを一致させる必要があります。日本国内メーカーですと「三ヶ島ペダル(三ヶ島製作所)」と「WELLGO(ウェルゴ/岩井商会)」が有名。「三ヶ島ペダル」はアダプターはペダルに付属していますが、「WELLGO」は別売りなので注意が必要です。
▼▼着脱式ペダルシェアNo.1「三ヶ島製作所」についての記事はこちら▼▼
もし盗難にあってしまったら?
いくら万全に対策をしていても、ロードバイクを盗まれてしまう可能性はゼロではありません。もし盗難にあってしまったら?落ち着いて状況把握をして、盗難届の手続きをすすめましょう。
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ロードバイクの盗難防止はぬかりなく徹底的に!
ロードバイクはスポーツ自転車の中でもいちばん高価な自転車です。そのため窃盗事件も多いです。
愛車が盗まれて、悲しい思いにならないよう、本記事を参考にしていただき、しっかりと盗難防止対策を行いましょう。