空気入れの重要性とは
タイヤが適正な空気圧を保っている状態で、はじめて自転車は本来の機能を発揮できます。空気圧が低いと自転車本来の性能を発揮することができません。また、異物などがタイヤに刺さりやすくなり、パンクする可能性も大きくなります。
快適な走行を楽しむだけではなく、パンクのリスクを回避するためにも、空気入れは非常に大切な作業となります。
定期的な空気入れがオススメ
自転車のタイヤの空気圧は、全く乗っていない状態であっても徐々に低下するものです。そのため、毎日乗っている人はもちろんのこと、週末にしか乗らないという人でも、こまめに空気を入れる必要があります。ママチャリのようなシティサイクルやマウンテンバイクの場合は2週間に1回、ロードバイクやクロスバイクの場合は1週間に1回程度、空気を入れるようにしましょう。
バルブの種類を知っておこう!
タイヤの種類によって、空気を入れるバルブが異なります。大きくわけて3つありますので、それぞれの特徴を確認していきましょう。
英式バルブ
●多い車種:シティサイクル等
ウッズ、ダンロップとも呼ばれます。一般的なママチャリに使用されている、最も用いられているバルブだと言えるでしょう。仏式や米式とは異なり、空気圧の微調整が難しいため、スポーツバイクには用いられません。
ナット部分を外すと虫ゴムと呼ばれる部分が付いています。虫ゴムが劣化すると空気漏れの原因になるので、定期的に交換するのが望ましいと言えるでしょう。
仏式バルブ
●多い車種:ロードバイク、クロスバイク等
フレンチ、もしくはブレスタとも呼ばれるバルブです。空気圧の微調整を容易に行うことができます。また、高い空気圧を保持できるため、タイヤが細いロードバイクやクロスバイクにおいて使用されています。ほかのバルブに比べると、空気入れのポンプをバルブに繋ぐ際にひと手間かかるといえるでしょう。
米式バルブ
●多い車種:マウンテンバイク等
アメリカン、シュレイダーとも呼ばれます。仏式バルブと同様に、空気圧の微調整が容易です。頑丈で空気が抜けにくい構造を持っており、悪路を走行することも多いマウンテンバイクに使用されています。なお、自動車やオートバイのように、車体が重い乗り物にも広く用いられているのが特徴です。そのため、ガソリンスタンドでも空気を入れることができます。
空気入れは空気圧計付きのポンプで
ロードバイクやクロスバイクの場合、タイヤに入る空気圧を決められた数値内で入れる必要があります。空気圧計付きの空気入れであればメーターの数値を確認しながら、空気を入れる事ができます。
GIYO GF-54
最大気圧 | 160PSI 、1100kpa |
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対応バルブ | 仏式・米式・英式 ※英式バルブに使用の際はエアゲージは作動致しません |
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空気の入れ方手順
それでは、具体的な空気の入れ方について、手順を見ていきましょう。今回は主に、ロードバイクやクロスバイクに用いられる、仏式バルブを使用して説明を行います。
タイヤの空気圧を確認する
最初に、どのくらいの空気圧を入れれば良いのかを確認しておきましょう。装着しているタイヤの側面に、『7~9BAR』のような記載があるはずです。これは、タイヤの空気圧がその範囲内でなければならないことを示しています。
単位はPSIで記載されていることもありますが、意味は同じです。フロアポンプにはBARとPSI、両方のメーターが付いているので、迷う心配はありません。
メーターがタイヤの表記と異なる場合は、1Barは約14.5PSI、1PSIは約0.07BARで計算を行ってください。
また、空気圧の上限しか記載されていない場合は、タイヤの空気圧はその数値を超えてはいけません。この場合、下限はおおよそ上限の8割程度とされています。
バルブの先端を緩める
バルブの先端部分を反時計回りに回すと、バルブが緩み、空気が入れられるようになります。バルブは指で容易に回せるため、特に工具は必要ありません。
バルブの先端を押して少し空気を抜く
バルブを緩めた状態ですぐに空気を入れることもできます。しかし、少し空気をぬいておくと、ポンプの栓がバルブとくっつくのを防ぎ、空気を入れやすくなります。バルブは一瞬押すだけで問題ありません。押し続けると空気がどんどん抜けていきます。
空気入れをバルブに差し込む
レバーをおろした状態で空気入れのポンプをバルブに差し込みます。この時、ポンプは垂直に、バルブの奥までしっかりと差し込むようにしましょう。斜めに差し込むとバルブが曲がったり、折れたりする原因になります。また、差し込みが浅いと空気がうまく入りません。
ポンプのレバーを引き上げる
ポンプをバルブに差し込んだ状態で、ポンプのレバーを引き上げます。レバーを引き上げることで、バルブにポンプが固定され、空気を入れることができるようになります。レバーが固い場合は引き上げに注意しましょう。
ポンピングで空気を入れていく
ポンプとバルブが固定された状態で、空気を入れていきます。仏式のバルブに対応した空気入れには空気圧計が付いているので、ポンピングしながら空気圧計を確認し、適正な空気圧になるまで入れましょう。
ポンピング時にはハンドルをいっぱいまで引き上げると、しっかりと空気を入れることができます。空気圧が高くなればなるほどハンドルが固くなっていきますが、体重をかけて最後までねばり強くポンピングしてください。
レバーを倒し、バルブからポンプを抜く
適正な空気圧になったら、レバーを倒してポンプを抜きます。このとき、レバーとポンプの間に指を挟んでしまい、痛い思いをすることも多いものです。空気が一気に漏れるような心配はないので、レバーを倒すときはゆっくり慎重に行うようにしましょう。
バルブの先端を締める
最後に、先端部分を指で時計回りに回してバルブを閉めれば完成です。
乗り心地や走行路面で空気を調整しよう!
あまり空気圧を高くし過ぎると、固い乗り心地になり、道路の凹凸によっては振動が強く感じることでしょう。空気圧の適正範囲内で、0.5BAR程度ずつでも調整すると、乗り心地が変わります。好みでいろいろと調整してみるのもオススメです。
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