自転車がサビてしまう原因とは?
そもそも、なぜ自転車はサビてしまうのでしょうか?原因は主に以下の3つです。
・ 汗
・ 潮風
サビは、濡れたままの状態や湿度が高いところに放置、または海沿いなどの潮風が吹く地域で発生しやすくなります。
これは、自転車に付いた水分と空気中の酸素が反応して「酸化」した状態となり、新しく酸化鉄ができてしまうからなんです。その酸化鉄がたくさん集まったものがサビとなります。
そのため、サビを防ぐためには、自転車をできるだけ屋内に保管するか、カバーをするのがベスト。また、走行中に雨や汗で自転車が濡れてしまった場合は、すぐに水分を拭きとるようにしましょう。
自転車がサビることのデメリットは?
駆動系と言われる「チェーン」や「ギア(歯車)」がサビると、摩擦によって回転が悪くなり、ペダリング(ペダルを漕ぐこと)や変速がスムーズに出来なくなってしまいます。
また、見た目が悪くなることも大きなデメリットです。サビまみれの自転車より、ピカピカの自転車に乗っている方が、気分が上がりますよね!
サビやすい自転車のパーツは?
自転車にはサビやすいパーツがあります。具体的に挙げると以下のとおりです。
・ ギア(歯車)
・ スポーク
・ スタンド
・ キャリア(荷台)
・ ネジ、ボルト
スポークとは、ホイールの中心と外側を繋いでいる「細い棒」のこと。金属製で未塗装のパーツはサビやすいと考えましょう。
自転車のサビを落とす方法
自転車のサビを落とす手順は以下のとおり。必要なアイテムさえ揃えれば、それほど面倒な作業ではありませんよ!
2. サビ落とし剤が浸透するまで少し待つ
3. ブラシでサビをこする
4. ウエス(布)で拭きとる
5. 仕上げに、防サビ剤を吹きかける
手順については、後ほど写真つきで解説します。先に手順を見たい方はこちら。
サビ取りに有効なアイテム
以下は、サビ取りに有効なアイテムをまとめた表です。結論としては、専用のサビ落とし剤 がおすすめ。軽微なサビであれば、「酢」や「KURE-556」でも落とせますが、頑固なサビには専用のサビ取り剤を使いましょう。
名前 | サビ落ち度 | 価格 |
専用のサビ取り剤 | ○ | △ |
100均のサビ取り剤 | ○ | ○ (ただし、量は少ない) |
酢 | △ | ○ (100均で購入できるため) |
クエン酸 | △ | ○ (100均で購入できるため) |
重曹 | △ | ○ (100均で購入できるため) |
KURE-556 | △ | △ |
自転車ショップ | × | – |
自転車のサビ取りにおすすめのアイテム一覧
茂木和哉 サビ落とし
洗剤のエキスパートが開発した、最強の「サビ落とし」!
テレビや雑誌でお馴染み、洗剤のエキスパート「茂木和哉」が開発した、最強のサビ落としです。従来のサビ取り剤より匂いが少ない低臭タイプで、タレにくい粘性のある液体でサビを強力に溶解します。
参考価格(税込) | 1,304円 |
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容量 | 200ml |
AZ(エーゼット) 瞬間サビ取りスプレー
ムースタイプのサビ取り剤
金属のサビと汚れを、化学の力で分解・除去。ムースタイプのため、液の垂れ落ちを防ぎます。
参考価格(税込) | 888円 |
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容量 | 100ml |
サンドリー ワイヤーブラシ 3本セット
頑固なサビを落とすワイヤーブラシ
先のやわらかい歯ブラシ等では落とせない、頑固なサビを落とすにはワイヤーブラシが最適です。真鍮・ステンレス・ナイロンの3本セット。
参考価格(税込) | 800円 |
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ブラシ素材 | 真鍮・ステンレス・ナイロン |
日本製紙クレシア ワイプオール X70 4つ折り
ウエスと言えばコレ
ドライでもウェットでも幅広く使用可能な不織布ワイパー。優れた吸収性能で、すばやく液体や油を吸収します。自転車の整備には最適のウエス。
参考価格(税込) | 1,210円 |
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枚数 | 50枚入り |
材質 | パルプ+ポリプロピレン |
KURE(呉工業) スーパーラストガード
強力被膜で長期間サビを防ぐ、スプレー式防錆剤
強力な半硬質被膜を表面に形成し、高湿度、高濃度ガスなど過酷な条件下でも卓越した防錆性能を発揮します。
参考価格(税込) | 880円 |
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容量 | 300ml |
ACE(エース) 滑り止め軍手
ケガ・汚れ防止には軍手が必要
手の汚れ・ケガを防止するために、軍手を装着しましょう。
参考価格(税込) | 769円 |
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枚数 | 12双入り |
【検証】どのアイテムが一番サビを落とせるのか?
専用のサビ落とし剤や、身近なアイテムなどの中で、どれが一番サビを落とせるのか検証しました。使用するアイテムは以下のとおり。
検証方法
塩水を散布したのち外に1週間放置して、全体が錆びたチェーンを7本用意しました。
錆びたチェーンにそれぞれの薬剤を散布します。
1分間、ステンレス製のブラシでこすりました。
結果発表!!
結論としては、どのアイテムもピカピカに錆びを落とせました。
専用のサビ落とし剤でキレイになるのはもちろんですが、まさか「酢」や「クエン酸」、「重曹」などの身近なアイテムでも落とせるとは・・・予想外でした。
「酢」や「クエン酸」で、なぜサビが落ちる?
実は、酢やクエン酸には、還元作用があります。還元作用とは、酸化した金属から酸素を切り離して酸化する前の状態に戻すことで、この働きがサビを落としてくれるんです。
とはいえ、今回の検証に使用したチェーンは、たった1週間で発生させた軽微なサビです。頑固なサビには、酢やクエン酸では歯が立たないこともあるでしょう。年季が入ったサビを落としたいなら、やはり専用のサビ落とし剤 がおすすめですよ!
「KURE-556」はサビ落としではない?
今回の検証ではサビを落とせましたが、KURE-556は専用のサビ落とし剤ではありません。あくまでも「浸透潤滑剤」です。これは、KUREの公式ホームページでも明言されています。
5-56 にはサビを溶かす作用はありません。しかし、5-56をスプレーして、数分間置いてからブラシなどでこすることでサビを落とすことができます。サビが強い場合などは、サビ取りに特化した「サビ取りクリーナー」や「ラストリムーバー」などのご使用をおすすめします。
では、なぜサビが取れるのでしょうか?それは、KURE-556は浸透力が高いので、サビが浮き上がってくるためです。ただし上に書いてあるように、強いサビを落とすことはできないので注意しましょう。
【実践】自転車のサビ取り方法を解説します!
ここからは、とくにサビやすい、以下のパーツのサビ取り方法を解説します。
2. スタンド
3. キャリア(荷台)
チェーンのサビ取り方法
これが、サビをとる前の状態です。かなりサビていますね。
地面が汚れないように新聞紙などを下に敷きましょう。
手が汚れないように軍手 をつけたら、チェーンにサビ取り剤 を吹きかけて、浸透するまで少し待ちます。
次に、ブラシ でこすります。強くこすると表面が削れてしまうので、力を入れすぎないように注意しましょう。
ウエス で汚れを拭きとります。
仕上げに、防サビ剤 を吹きかけて終了です。この時、うしろのホイールにスプレーがかからないように、ウエスなどでガードしてください。
ピカピカになりましたね!基本的には、どのパーツも手順は同じですよ。
スタンドのサビ取り方法
▼ スタンドのサビ取り方法について、詳細はこちら!
キャリア(荷台)のサビ取り方法
▼ 荷台(キャリア)のサビ取り方法について、詳細はこちら!
自転車のサビを事前に防ぐには?
なによりも大切なのは、そもそもサビを発生させないことです。ここからは、自転車のサビを事前に防ぐ方法を紹介します。
2. チェーンは定期的に注油する
2. 自転車を室内に保管する
3. 屋外に置くなら自転車カバーで雨風を防ぐ
防サビ剤を定期的に吹きかける
事前にサビを防ぐには、月に1回を目安に防サビ剤を吹きかけて、メンテナンスを行うことが重要です。また、雨や汗で自転車が濡れてしまった場合は、水分をその都度ふき取り、防サビ剤をスプレーしてください。
チェーンは定期的に注油する
チェーンへの注油は動きを滑らかにするだけでなく、金属をコーティングしてサビを防止する効果もあります。月1回を目安に注油をして、その上に防サビ剤を吹きかければ、チェーンのサビ対策はバッチリですよ。
チェーンのメンテナンスについてはこちら
自転車を屋内に保管する
自転車を外に放置すると、雨や湿気の影響ですぐにサビてしまいます。可能であれば、室内やガレージに保管するようにしましょう。
屋外に置くなら自転車カバーで雨風を防ぐ
créer UVカット自転車カバー
参考価格(税込) | 2,280円 |
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サイズ | 横幅200cm×幅70cm×高さ110cm |
対応可能サイズ | 〜29インチ |
機能 | UVカット、撥水、風飛び防止バックル、ロックホール、収納袋つき |
カラー | ブラック×シルバー |
スペースの問題で屋内保管が難しい場合は、自転車カバーがおすすめ。雨風をしのげるので、サビ防止には効果的です。カバーにはサイズがあるので、購入する際は自転車が入るのか確認しておきましょうね。
自転車カバーについてはこちら
自転車ショップでサビ取りはしてくれる?
自転車ショップは、基本的にサビ取りをしてくれません。理由としては、「費用対効果が悪い」「完璧には取れないので満足してもらえない」などが考えられます。どうしてもサビが気になる場合は、自分で取るか、パーツごと交換しましょう。
自転車は、サビさせないことが大事!
サビをとる方法やおすすめのアイテムを紹介してきましたが、最も重要なのは自転車をサビさせないことです。保管場所に気をつけて定期的なメンテナンスを行い、愛車をサビから守ってあげてくださいね!