サドルを交換する理由とは
自転車のサドルを交換する理由として考えられるのが、サドルの劣化や軽量化、座り心地やクッション性ではないでしょうか。特に、スポーツバイクにおけるサドルの交換にはいくつかの理由が考えられ、交換する理由として最も多いのが、自転車に乗っているときに感じるお尻の痛みでしょう。固いサドルにずっと座り続けた結果、ただ乗るだけで痛みを覚え、脚を回すのも辛く感じることがあります。
【こんな時はサドル交換を検討!】
・お尻が痛い→サドルが合っていない
・劣化してボロボロに→新しくしよう
サドルの選び方
サドル選びの目安として、骨盤が広い人は座面が広いものを選ぶのが良いでしょう。逆に骨盤が狭い人は、座面も狭いものを選ぶようにします。また、スポーツバイクでロングライドを中心に走る場合は、体が長時間サドルに触れ続けることとなるため、クッション性の高いサドルのほうが痛みは和らぐものです。
なお、走行中に尿道が痛くなったり、圧迫されたりする場合は、穴あきサドルや中央にくぼみの入ったサドルを使うと改善されることもあります。
サドルの交換方法
具体的なサドルの交換方法について、順を追って紹介します。一度チャレンジしてみれば、思いのほか簡単であることがわかるはずです。なお、今回はスポーツバイクでの交換方法について説明しますが、ママチャリなどのシティーサイクルの場合も基本的な流れは同じになります。
必要な道具
六角レンチ(スポーツサイクルの場合)
HOZAN アーレンキー キーレンチ 六角レンチセット 10本組
サイズ | 1.27/1.5/1.6/2/2.4/2.5/3/3.2/4/4.8mm |
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サドルを固定するボルトを外すために使用するものです。サドルに限らず、スポーツバイクのパーツはネジ穴に六角のくぼみがあるボルトで固定されています。そのため、できれば普段から使えるように揃えておくのが良いでしょう。
なお、ボルトによってはネジ穴のサイズが異なるため、さまざまなパーツ交換に対応したい場合は複数のレンチを取り揃えておく必要があります。携帯性に優れつつ、複数のサイズに対応したレンチがあると、出先でも対応することができるのでおすすめです。
また、シティーサイクルの場合はパーツが六角ナットで固定されているので、代わりにモンキーレンチを用意しましょう。
HOZAN モンキーレンチ W-230-250
サイズ | 全長:260mm 、ナット:M18以下、最大口開幅:30mm |
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サドル交換の手順
サドルを固定しているボルトを緩める、もしくは完全に外す
サドルとシートポストを固定しているボルトに六角レンチをさし込み、反時計回りに回して緩めます。このとき、完全にボルトを抜いてしまってもかまいません。シートポストによってはボルトが2本ある場合もあります。
やぐらからサドルを外す
ボルトの固定を緩めると、シートポストの先端でサドルを支えていた金具(やぐら)がぐらつき、サドルが動きやすくなります。そのままサドルを外してしまいましょう。ボルトを完全に抜いている場合は、やぐらの上半分も一緒に外してしまいます。
やぐらに新しいサドルを乗せる
交換したいサドルのレール部分を、やぐらの下半分に乗せます。サドル位置はあとで調整するので、とりあえず乗せておくだけでかまいません。
上下のやぐらでサドルレールを挟み、ボルトで仮止めする
やぐらの上半分をサドルレールに挟むようにして乗せ、ボルトで止めます。このとき、ボルトを完全に締める必要はなく、サドルとやぐらを軽く固定する程度に留めましょう。
サドルの位置を調整する
ボルトを仮止めした状態では、サドルが動きやすくなっています。このとき、サドルの前後位置や上下の角度を調整しましょう。通常はシートポストの先端がサドルの真ん中にくるようにします。しかし、人によって最適なポジションは異なるため、合わないと思った場合は何度でも位置を動かしてみましょう。
また、この状態でサドルの角度も調整できます。基本的には水平になるようにしますが、尿道が圧迫されやすい場合はサドルの先端を地面に向かってほんの少しだけ下げておくのも良いでしょう。
調整後、ボルトを締める
サドルの位置が決まったら、ボルトをしっかりと締めます。なお、サドルのレールがカーボン製の場合、極端に締め付けするとレールが割れることもあるので注意が必要です。よほど力を入れない限りは割れることはないので、これ以上六角レンチを回せないと思ったところで止めておけばまず問題はありません。
ボルトを締めたあとは実際に乗ってみて、問題がないかどうかを確認しましょう。ポジションがしっくりこないと感じた場合は、再度ボルトを緩め、サドルの位置を調整します。
サドル交換・調整を自分でやってみよう!
ご紹介のサドル交換の手順は、練習を重ねれば簡単にできるようになります。スポーツバイクに乗りはじめた頃は、慣れない姿勢のせいで痛みを覚えがちです。ポジションや乗り方を意識しながら、調整やご自身に合うサドルに交換することで、解消される可能性もあります。
また、気に入ったデザインのサドルにカスタマイズすることも醐味のひとつ。ぜひ自分で交換してみてください。