ケイデンスとは
ケイデンスとは、自転車を漕ぐ際に1分間における足の回転数を示す数値であり、その単位はrpm(Revoiutions Per Minute)で表されます。ロードバイクやスポーツバイクなどに乗る時の指標として用いられていますが、サイクリングや通勤などの日常利用でも、ケイデンスを理解することで、自転車の楽しみ方がぐっと広がりますよ。
ケイデンスを計測するメリット
ケイデンスを理解することで、どのような良い点があるのでしょうか。以下では、ケイデンスを計測するメリットについて、いくつかご紹介いたします。
適切な変速ができるようになる

ケイデンスを把握することで、適切なタイミングでギアを切り替えることできます。例えば、一定の速度で走行している際に、目標のケイデンスに達しない場合、ギアを軽くすることでケイデンスを上げやすくなります。ギアの調整をどのタイミングで行うべきかも、判断しやすくなりますよ。
一定のペースで走れて疲れにくくなる

追い風、向かい風、平坦や坂道など、どんな状況でもケイデンスを一定に保ちながらギアを変速することで、無理なく体力配分が行なえ、ペースよく走れるようになるでしょう。そのため、長時間走っていても疲れにくくなりますよ。
”サイコン”とセンサーで計測する

”サイコン”とは、サイクルコンピュータの略称。小さな画面に、走行時間のほか、リアルタイムの速度や走行距離を表示させることができます。専用のセンサーを、クランクなど車体に取り付けることで、ケイデンスの情報もサイコンに送られます。
また平均のケイデンスを表示したり、ログを記録したりするサイコンもあります。このようなデータをもとに、自分のケイデンスを把握しましょう。
▼サイコン11機を試してレビューしました!
ケイデンスの目安
最適なケイデンスの目安は、体力や体格などの違い、車種やクランク長、シチュエーションなどにもよって変わります。まずは下の表の数値を目安として、自分のケイデンスの目安を見つけましょう。
車種 | ケイデンス(rpm) |
ロードバイク(街乗り、サイクリング) | 60〜90 |
ロードバイク(レース) | 90〜120 |
競輪 | 120〜 |
あくまで目安なので、無理に合わせる必要はありません。これからケイデンス計測を始めるなら、少しずつステップアップすることが大切ですよ。
レースを目指すなら90〜120rpm
ロードレースなどの競技では、90~120rpm程度の高めのケイデンスが目安。急なペースアップやアタックに反応しやすいだけでなく、筋力に頼らないペダリングができるようになると、終盤まで体力を温存できますよ。
趣味で楽しむなら、60〜80rpm

まずは60rpmで、自然にキープできることを目安に始めましょう。ケイデンスを一定にできるペダルの重さを体で覚えること。これができれば、徐々にケイデンスを上げる良いサインと言えます。
ケイデンスを計測するサイコンの選び方
ケイデンス測定目的でサイコンを買うなら、次のポイントをおさえておきましょう。
サイコンの選び方の3つのポイント
- センサーとのセット購入ならすぐ使える
- データ管理しやすいスマホ連携機能
- ケイデンス以外の計測機能もチェック!
センサーとのセット購入ならすぐ使える

サイコンとケイデンスセンサーの接続方法は、有線式や無線式があります。無線式の場合、BluetoothやBLE、ANT+などいろいろな接続方式があり、互換性のある製品同士でないとうまく接続できません。
サイコンとケイデンスセンサーのセット売りなら、互換性などを気にせずにすぐ使うことができるので、よくわからない場合はセット売りがおすすめです。
データ管理しやすいスマホ連携機能

走行データを専用のアプリなどで管理できるスマホ連携機能があると、走行後にデータの確認がしやすいですよ。平均ケイデンスも簡単に確かめられるので、自分の現状を把握しやすくなります。
ケイデンス以外の計測機能もチェック!

ほとんどのサイコンは、ケイデンス以外にスピードや走行距離も表示できます。ほかにもGPS付きで地図が表示できる製品や、ナビ機能付きのサイコンもあります。
また、心拍数(bpm)やパワー(W)も計測できると、より自分に合った走り方を見つけやすくなるかもしれません。他の計測機能が増えるほど、価格も高くなるので、予算とのバランスを考えてサイコンを選びましょう。
おすすめのサイコン5選
ここからは、おすすめのサイコンを紹介します。今回はケイデンスセンサーとセット販売されている製品から選んでいますよ。ECサイトの評価や機能などを総合判断して、おすすめの順にまとめました。
CATEYE STRADA SMART(ストラーダスマート)スピード+ケイデンスキット
セット内容 | サイコン本体、スピード&ケイデンスセンサー |
---|---|
スマホ連携機能 | ○ |
計測機能 | 速度、ケイデンス、心拍数、パワー |
サイズ(mm) | 47×32×13.2 |
本体重量(g) | 17 |
スマホと繋がり2モードから表示を選べるサイコン
スマホと接続できるサイコン。接続中のスマホの計測情報を表示する「ミラーモード」、センサーと直接接続して計測・表示する「センサーダイレクトモード」の2モードを、切り替えて使用可能です。スピード+ケイデンスセンサーとのセットになっています。
おすすめポイント
●軽量・コンパクトでハンドル周りもスッキリ
●シンプルな計測機能
●電話やメールの通知をディスプレイ・LEDで表示
GARMIN Edge 130 Plus セット(エッジ130プラス)
セット内容 | Edge130 Plus本体、ケイデンスセンサーDual、スピードセンサーDual、ハンドルステムマウント、ストラップ、micro USBケーブル、クイックスタートマニュアル |
---|---|
スマホ連携機能 | ○ |
計測機能 | 速度、ケイデンス、心拍数、パワー、Vo2MAX、サイクリングダイナミクス |
サイズ(mm) | 41 x 63 x 16 |
本体重量(g) | 33 |
軽量コンパクトなナビ付きモデル
GARMIN Edgeシリーズで最も軽量コンパクトなGPSサイコンのひとつ。ワークアウトをデバイスに同期してトレーニングを行えます。シンプルでわかりやすい簡易ナビゲーションで、目的地まで正確に導いてくれます。レース結果やトレーニング計画の共有もラクラク。稼働時間は最大13時間。
おすすめポイント
●人気のGarmin Edgeシリーズ最軽量モデル
●シンプルな仕様のナビゲーション付き
●専用アプリ「ガーミンコネクト」を利用できる
BRYTON Rider15 neo C(ライダー15ネオC)
セット内容 | 本体、スタンダードマウント、USBケーブル、クイックスタートガイド、ケイデンスセンサ |
---|---|
スマホ連携機能 | ○ |
計測機能 | GPS機能、スピード、ケイデンス、距離、心拍数、高度、勾配、気温、方位 |
サイズ(mm) | 71 x 46.2 x 21.6 |
本体重量(g) | 51 |
小型で高機能なサイコン
クリアな2インチスクリーンと、直感的に操作しやすい3つのボタンがあり、コンパクトなデザインになっています。GPS機能付きで、メールや電話の通知も表示できます。
おすすめポイント
●操作しやすい側面のボタン
●視認しやすい大型2インチディスプレイ
●GPSを含む位置情報衛星に対応してナビも高精度
Wahoo ELEMNT ROAM V1 GPSサイクルコンピューターバンドル
セット内容 | 本体、ケイデンスセンサ、スピードセンサ、心拍センサ、標準型マイクロUSBケーブル、ステムマウント+ジップタイ、一体型アウトフロントマウント、クイックスタートガイド |
---|---|
スマホ連携機能 | ○ |
計測機能 | スピード、距離、パワー、ケイデンス、走行ログ、ナビゲーション |
サイズ(mm) | 89 x 54.4 x 17.8 |
本体重量(g) | 93.6 |
スマートナビゲーション機能を備えた高機能サイコン
高性能なスマートナビゲーション機能と、2.7インチの鮮明なカラーディスプレイを装備したサイコンがELEMNT ROAM V1(エレメント ロームV1)。良好なバッテリー寿命と、高精度のGPSで、長時間のサイクリングも安心です。
おすすめポイント
●2.7インチのカラーディスプレイで地図も見やすい
●フル充電で最大17時間稼働
●ナビ付きで画面上で目的地の指定もOK
CYCPLUS GPSサイクルコンピュータ M1
セット内容 | 本体、保護ケース、バイクマウント、USB-Cケーブル、マニュアル、フロントマウントZ2、スピード&ケイデンスセンサC3 |
---|---|
スマホ連携機能 | × |
計測機能 | スピード、時間、距離、獲得高度、獲得標高、勾配、心拍数、ケイデンス、パワー、積算距離、気温、時刻 |
サイズ(mm) | 90 x 53 x 20 |
本体重量(g) | - |
コスパ抜群のサイコンセット
2.9インチ大画面ディスプレイで、数字も大きく見やすくなっています。IPX6防水機能を搭載しているので、多少雨に濡れても大丈夫。ケイデンスセンサーのほか、スピードセンサー、心拍計、パワーメーターなどANT+センサー(別売り)にも対応しています。
おすすめポイント
●2.9インチのディスプレイでデジタル数字が見やすい
●フル充電で最大30時間稼働
●暗くなると自動でバックライトがつく
実際にケイデンスを計測してみよう
ここからは、サイコンを使ってケイデンスを計測する方法を紹介します!手順など画像付きで解説しているので、参考にしてください。
今回用意したもの

ケイデンスを測定するために用意したものはこちら。
用意したもの
●ロードバイク
●サイコン(Wahoo ELEMENT BOLT)
●ケイデンスセンサー(Wahoo)
●サイコンマウント
ケイデンスの計測手順
それでは、計測手順を確認していきましょう。サイコンやケイデンスセンサーによっては、仕様が異なる場合もあるので、お手持ちのギアの取り扱い説明書なども照らし合わせながら試してみてくださいね。
サイコンを設定する

まず、サイコンを起動して設定画面を開き、センサーを近づけてサイコンにセンサーを認識させます。環境によっては、接続までに少し時間がかかることもあるので、余裕を持って準備をしましょう。
センサーを設置する

サイコンがセンサーを認識したら、センサーを自転車のクランクなどに設置します。今回はシューズに取り付けできるモデルなので、シューズのベルクロ部分に通すようにして設置しました。設置が簡単なので、初めて使う人や、複数の靴をお持ちの人にもおすすめのタイプですよ!
走行してケイデンス表示を確認する

準備ができたら、いざ走行!まずは少し走ってみて、サイコンがセンサーをきちんと拾えているか、確認してみてください。
もしサイコンの画面上でケイデンスが0rpmのまま動かない場合は、何かしら問題があります。自転車を降りて、サイコンをセンサーに近づけながら、手でペダルを回して再接続できないか試してみましょう。
こちらは靴に取り付けるセンサーなので、靴をペダルに装着して接続を確認しています。
走行後データを確認する

走り終えたら、サイコンのデータを確認しましょう。Stravaなど、過去の走行データを保存できるアプリと連携していれば、自分のケイデンスの傾向を確かめられますよ。
Stravaでは、平均ケイデンスが確認できるほか、標高によってケイデンスにブレがあるかどうかわかるので、便利です。
▼Stravaの使い方をイチからご紹介中!
ケイデンスのよくある質問

ここからは、ケイデンスに関するよくある質問にお答えしていきます!ケイデンスの悩みを解消して、快適なライドを目指しましょう。
ケイデンスを維持しようとすると疲れる

無理して目安のケイデンス(rpm)に合わせず、まずは下回るケイデンスで構わないので、一定のペースで走るのがコツです。
少し、ギアが重すぎる可能性もあります。1段軽くできるなら、より軽いギアにしてチャレンジしてみましょう。
心拍数やパワーも計測してみよう

疲れやすい原因は、ケイデンス以外にもあるかもしれませんね。心拍数やパワーを計測できるサイコンもあるので、それぞれの数値を見てみましょう。
ケイデンスは高いほど良いの?

無理に高ケイデンスを出そうとすると、体の故障の原因になることもあります。プロレーサーの場合は、高ケイデンスで走る人も多いですが、それは高ケイデンスに耐えられる体づくりをしているから。まずは目安を参考に、走りながら自分に合ったケイデンスを見つけるようにしましょう。
高ケイデンスを出す方法は?

平坦か、ごく緩い下り坂を、普段より1段軽いギアで走ってみましょう。その時に、お尻がサドルの上で跳ねるようだと、ケイデンスが高すぎる可能性があります。体幹を意識して、ペダルを「踏む」というよりは、「回す」ように意識してみてください。特にペダルの下死点(脚が最も伸びる位置)を速く通過させるイメージを持つと、ケイデンスを上げやすいですよ。
実走もありですが、ペダリングに集中するなら3本ローラーを使うのもいいですね。
▼3本ローラーって何だ?詳しく解説します!
ケイデンスを知って更にロードバイクを楽しもう

レジャーとして楽しむサイクリングでも、ケイデンスを理解して、意識をしながら走ることで効率の良い走りをすることができます。そうすれば今までより遠くに、疲労を抑えながらもっと楽しめるサイクリングになるでしょう。まずはサイコンセットを選んで、データを活用してみよう。
サイコンの人気売れ筋ランキング
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気売れ筋ランキングも、ぜひチェックしてみてください。
※記事内で紹介している商品を購入した際、売上の一部がCYCLE HACKに還元される場合があります。
※各商品に関する情報は、実際に商品を使用したうえでの見解に加え、ブランド・ECサイトなどの情報を参照して記載しています。
※掲載されている情報は、記事執筆時点でCYCLE HACKが独自に調査したもの、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し、自動で生成しているものです。 掲載価格の変動や登録ミスなどの理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細などについては、各ECサイト・販売店・ブランドよりご確認ください。
ケイデンスに関するこちらの記事もおすすめ
▼記事でも紹介したGarmin Edge 130 Plusのレビューをしています!
▼疲れにくいペダリング方法、伝授します!