ロードバイクのペダリング

上り坂でも楽々!疲れにくいロードバイクのペダリングのコツ

ロードバイクの推進力となるのがペダリング。スムーズで力強いペダリングができるようになれば、ライドがもっと楽しく、上り坂でもラクラク、ロングライドも疲れにくくなりますよ。
この記事では、ロードバイク初心者の方にぜひマスターしていただきたいペダリングの『コツ』や、ライドシーン別のペダリングの使い分けについて、くわしく解説していきます。

目次

アイキャッチ画像出典:Flickr/8bar bikes

ペダリングのコツをつかんで速く楽にカッコよく走ろう

軽さと速さ、そして遠くへ行くことができるのが魅力のロードバイク。ちょっとしたペダリングのコツをつかめば、もっと速く走れるようになったり、ゆっくり走るときももっと楽に走れるようになったりしますよ。見た目もカッコよくなるロードバイクのペダリングのコツをくわしく解説します!

ロードバイク初心者が陥りがちなペダリング

ロードバイクのペダリングロードバイク初心者に多いクセが、いわゆるママチャリ漕ぎ。重いギヤでゆっくり回す、踏み込むタイミングが遅く無駄な力が多い、そして特に男性に多いのがガニ股ですね。どれもペダリングの効率が悪く、疲れやすいので、脚が攣る原因にもなります。

ペダリング:ペダルの踏み方のコツ

ここからは効率の良いペダリングのためのペダルの踏み方のコツについてご説明します。

早めに踏んで、いつまでも踏みすぎない

早めに踏んで、いつまでも踏みすぎない

出典:筆者

初心者にありがちなのが、踏み始めるタイミングが遅いペダリング

4時から6時くらいで踏んでいて、ペダルに力をのせる時間が短くなってしまうだけでなく、力が無駄になっている状態です。ペダルが一番下にある状態(下死点と言います)でいくら踏んでもペダルを回す力になっていないので、12時から3時くらいで踏むつもりくらいでちょうどいいでしょう。

 

かかとはつま先より上をキープしよう

ロードバイクのペダリング

出典:Flickr/Ryan Korzyniowski

踏み込むときにかかとが下がるのは、実際には力が逃げていて、踏むタイミングが遅れる原因にもなっています。

筋肉に負荷をかける使い方なので、非常に疲れやすく脚攣りを起こすことも。かかとをつま先より上をキープすることで、太ももの大きな筋肉の力を効率的にペダルに伝えることが大事です。

股関節をしっかり動かそう

男性 サイクリング

出典:Flickr/8bar bikes

股関節を伸ばす動作がペダリングの主動作

股関節を動かす大きな筋肉(大殿筋とハムストリングス、大腿四頭筋)を使って大きな力を出すことができるんです。膝を高い位置から左右にぶれないようにまっすぐ下に動かしていくイメージです。

「引き脚」「押し脚」「巻き脚」はとりあえず気にしない

「引き脚」「押し脚」「巻き脚」はとりあえず気にしない

ここまでご説明してきたのは、いわゆる「踏み脚」。ペダリングの主動作で最も力を発揮するところです。

他にも上の図に示すように「巻き脚」「引き脚」「押し脚」と、ペダリングの位置と方向によって動作が大まかに分けられます。まずは「踏み脚」をしっかり意識して、ペダリングのコツをつかんでいきましょう。

ペダリングのコツはサドルの高さ合わせから

効率の良いペダリングのためには、サドルの高さを合わせることが大事なんです。サドルが低すぎても、高すぎてもダメ。まずは自分のロードバイクのサドルの高さをチェックしてみましょう。

サドル低すぎませんか?

女性 クロスバイク

ロードバイクに乗り始めのころは、止まった時に足をつきやすいようにサドルを低めにしがち。

サドルに座ったまま足が地面にべったりつくようなら低すぎます。ペダルに力が伝わるおいしいところで力が入りにくく、初心者の方が疲れやすい原因にもなっています。

サドル高すぎませんか?

ロードバイク レース

出典:Flickr/激呼 拎

少しロードバイクに慣れてくると、どんどんサドルを上げていって、今度は高すぎることも。

普通に巡行で走っていて、骨盤が揺れている場合は高すぎると言っていいでしょう。自分では気づきにくいので、ライド中に他の人に後ろから見てもらうといいでしょう。

ちょうどいいサドルの高さは?

男性 ロードバイク

出典:Flickr/Andrew Campbell

ちょうどいいサドルの高さの目安は、ペダルを真下にして、土踏まずで踏んだときにヒザが伸びきる高さです。もちろん多少の個人差はありますが、まずはこのサドル高さを基準にしてみましょう。

クリート位置のコツ

男性 ロードバイク

出典:Flickr/Glory Cycles

サドルの高さは土踏まずのペダル位置で合わせましたが、クリート位置は、母指球(親指の付け根の出っ張ったところ)と小指球(小指の根本の出っ張ったところ)を結んだ線の中心がペダルの軸に合うようにします。フラットペダルで足を固定しない場合でも、この位置を意識してペダリングしてみてください。

ペダリングの使い分け「シッティング」と「ダンシング」

ペダリングには脚の回し方だけではなく、「シッティング」と「ダンシング」というスタイルがあります。うまく使い分けるとライディングに幅が出て、さまざまなシチュエーションに対応できるようになりますよ。

 

基本はシッティング

男性 ロードバイク

出典:Flickr/8bar bikes

シッティングはサドルに腰を下ろした状態でのペダリングのこと。基本のペダリングスタイルですね。

まずはシッティングでペダリングのコツをつかんでおけば、どんなシチュエーションでも安定したライドが楽しめるでしょう。

 

ダンシングはパワーが出るけど長持ちしない

男性 ロードバイク

出典:Flickr/Glory Cycles

ダンシングはサドルから腰を上げて、立ち上がったような状態で行うペダリングのこと。スタンディングとも言います。

全身の力を使ってペダルを踏みこんでいくことができるので、爆発的なパワーを出すこともできますが、その分疲れやすいともいえるでしょう。ペダルの高い位置からしっかり踏み込んでいくのがダンシングのコツです。体重を活かして、無理に踏み込まず、力を入れすぎないように気を付けましょう

シーン別ペダリングのコツ

ここからはラインディングシーンごとにペダリングの使い分けのコツをご説明しましょう。

平地巡行

平地巡行

出典:Flickr/d_morfis

平地巡行の基本はシッティング。ペダルの踏み方のコツを身に着けるチャンスです。

ケイデンス90くらいになるようなギヤを選んでクルクルと回していきましょう。無意識にできるようになればロングライドでも疲れにくくなってきますよ。

停止からの加速や、ちょっとした上り坂

男性 ロードバイク

出典:Flickr/8bar bikes

止まった状態からの加速は、足をついている状態から一旦立ち上がることになるので、軽く1~2回ダンシングしてからシッティングに移行すると、スムーズに加速することができます。

ちょっとした上り坂ならダンシングで一気にクリアしてしまいましょう。途中で一気に行けそうにないと感じた時は、早めにシッティングに戻して軽いギヤに落とすのが無理をしないコツですよ。

ヒルクライム

ヒルクライム

出典:Flickr/Jussarian

長いヒルクライムの基本はシッティング。

蛇行しないでまっすぐ上れる軽さまでギヤを落とし、ペダルの踏み方のコツを思い出して、効率の良いペダリングを目指しましょう。フロントが上がっている分、若干サドルの前よりに座るとペダリングしやすくなります。時々軽いダンシングを入れて、シッティングと違う筋肉を使うことで疲れを分散させるのもヒルクライムのコツです。

奥が深いペダリング。少しずつ意識して変えていこう!

ペダリングはこれだけで1冊の本が書けるほど奥が深いもの。骨格や筋肉の付き方でも変わってくるので、絶対といった形はありませんが、なるべく簡単に「コツ」としてご説明してきました。ペダリングやフォームを改善しようとすると、痛みや故障にもつながることがあるので、無理せず少しずつ試していきましょう。

 

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