馬蹄錠(リング錠)を交換しよう
馬蹄錠(ばていじょう)は、馬のひづめのような形をした鍵のこと。「リング錠」とも呼ばれ、多くのシティサイクル(ママチャリ)の後輪部分に標準装備されています。
最初はスムーズに開閉できますが、経年劣化で動きが悪くなることも。施錠しにくくなったら、交換してみましょう。
交換は、元の鍵を取り外して、新しい鍵をネジで留めるだけ。誰でも簡単にできますよ。
【選び方】馬蹄錠はボタン式と鍵式の2種類
馬蹄錠は、ボタン式と鍵式の2種類。それぞれ紹介します。
鍵タイプ
鍵を差し込んで開閉するタイプ。施錠後、鍵を持ち運ぶ必要があります。スペアキーつきの製品が多いので、カバンに分けて入れてもいいでしょう。
暗証番号付きのボタンタイプ
ダイヤルやプッシュボタンがあり、暗証番号を入れて開閉します。鍵を持ち運ぶ必要がありません。ただ、誰でも暗証番号を入力できるので、セキュリティー面では鍵式に劣ると言えるかもしれません。
必ずバックフォークの直径を測っておこう
バックフォークとは、後輪の中心(ハブ軸)からサドルの下まで伸びているフレームのこと。
馬蹄錠は、バックフォークにバンドを取り付けて装着します。適正サイズの製品を購入する必要があるので、バックフォークの長さを測っておきましょう。
【鍵式】おすすめの馬蹄錠3選
ここからは、おすすめの馬蹄錠を紹介します。まずは鍵式から。
GORIN 鍵式リング錠 GR-750
GORINは、馬蹄錠をはじめ、ワイヤー錠など、自転車用鍵を専門に扱うブランド。
「GR-750」は、シティサイクルからCTBまで幅広く対応した鍵式のリング錠です。取り付けバンドの種類は、13、16、19mmの3つ。バックフォークのサイズに合わせて選んで使いましょう。
バッグフォーク直径 | 13mm、16mm、19mm |
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素材 | スチール |
カラー | ブラック、シルバー |
BRIDGESTONE サークルロック錠 CL-MR
通学自転車でお馴染みのブリヂストンですが、自転車周辺アイテムも豊富なラインナップがあります。
「CL-MR」は、不正開錠されにくいディンプルキーと、極太で高強度のカンヌキを使ったロック錠。走行中に勝手にロックがかからないよう、セーフティ機能がついています。こちらも、13、16、19mmの3種類の取り付けバンドつき。
バッグフォーク直径 | 13mm、16mm、19mm |
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材質 | スチール・樹皮 |
カラー | ブラック |
NIKKO リング錠 NC-100
自転車以外にも、自動車、オートバイ用の盗難防止機器や、ブザーなどを専門に取り扱うニッコー。
「NC-100」は、頑丈なディンプルキーで開閉するリング錠です。対応している自転車(タイヤ)のサイズは、20〜28インチ。小径車にも取り付けられます。カラーは黒とシルバーの2色。
バッグフォーク直径 | 13mm、16mm |
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材質 | アルミニウム |
カラー | ブラック、シルバー |
【ボタン式】おすすめの馬蹄錠3選
鍵を持ち運ばなくて良いボタン式。定番ブランドを中心に3つ紹介します。
GORIN ボタン式リング錠 GR-500
プッシュ式で、4桁の暗証番号を入力して開閉できます。「セーフティツマミ」や開錠ボタンがついているので、走行中にロックがかかってしまう誤操作も防げますよ。
バッグフォーク直径 | 13mm |
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材質 | スチール |
カラー | ブラック、シルバー、クロームメッキ、ホワイト |
暗証番号の変更 | 不可 |
PANASONIC 大型プッシュボタン式リング錠
電動アシスト自転車が人気のパナソニック。不正開錠されにくい、頑丈な鍵も製造しています。
こちらは、押しやすい大型のプッシュ式リング錠。反射シールつきなので、夜間の防犯対策にもなるでしょう。セーフティ機構つきで、走行中の誤操作の心配もありません。
バッグフォーク直径 | 13mm、16mm、19mm |
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材質 | スチール |
カラー | ブラック、シルバー |
暗証番号の変更 | 不可 |
BRIDGESTONE リング錠プッシュロック
取り付けが簡単な、サビにくいリング錠。走行中の誤って施錠されないよう、ロックがついています。重さはわずか230g。
バッグフォーク直径 | 13mm、14mm |
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素材 | スチール |
カラー | ブラック |
暗証番号の変更 | 不可 |
馬蹄錠の交換手順
工具がひとつあれば、交換は簡単。製品についている説明書とあわせてチェックしてみてください。
必要な物:プラスドライバー
マイナスドライバーでも代用できますが、ネジ山がつぶれないように気をつけましょう。
①古い馬蹄錠を外す
古い馬蹄錠を取り外します。製品によりますが、両サイドのネジをドライバーで外すだけで、簡単に取れますよ。
②新しい馬蹄錠の下準備をする
新しい馬蹄錠の裏にある取付金具にバンドを差し込み、バンドの両サイドをフォークに合わせて手前に曲げます。後からでも曲げられますが、荷台つきの自転車だと、曲げにくくなってしまいます。
③自転車につけて固定する
バックフォークに、馬蹄錠を取り付けます。タイヤや、スポーク(ホイールに張られている棒)にあたらないようにしましょう。プラスドライバーと付属のネジで、バンドをバックフォークに固定します。
④施錠、開錠を試して完成
取り付けできたら、念のため、数回鍵を開閉してみましょう。問題がなければ完成です。
スポーツバイクに馬蹄錠はあり?なし?
スポーツバイクには、馬蹄錠がついていないことがほとんど。ロードバイクやクロスバイクには、馬蹄錠をおすすめできない理由があります。
シティサイクルより軽くて高価なスポーツバイク。シティサイクルなどより、盗難対策を万全にする必要があります。馬蹄錠は取り付けが簡単な分、外したり、壊したりする手間もあまりかかりません。
また、施錠していても、車重が軽いスポーツバイクは、車体を持ち上げて運ばれて盗難されるリスクもあります。
筆者もスポーツバイクに乗っていますが、駐輪するときは、チェーンロックなど、より壊されにくい鍵を2個つけます。柱や柵にチェーンを通せば、安心ですね。
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馬蹄錠が劣化したら、早めに交換しよう
馬蹄錠の寿命は、3〜5年くらいとされます。施錠するときにガタつきがあったり、ツマミが破損したりしたら、交換の目安。使えなくなる前に、取り替えることをおすすめします。
ぴったりの馬蹄錠を選んで、愛車の盗難対策をしましょう。