ステムの角度で、見た目や乗り心地が変わるんです
ロードバイクのハンドルとフレームをつなぐステム。ステムにも様々な「長さ」と「角度」があります。
体とハンドルの位置関係を決めるステムですが、今回注目するのは、「角度」。
角度によって、乗車姿勢や、ロードバイクの見た目にどのような影響があるのか、まとめました。
ステム角の種類と測り方
ステムは様々な角度がありますが、どのような角度のステムがあるか、ご紹介して行きましょう。
主流は73°や84°
ステムの角度は、一般的には73°や84°が多く、他の角度も多く販売されています。
注意したい点は、角度表記の基準がメーカーによって違う点。73°や84°と同じ製品でも、メーカーによっては、17°や6°と表記されていたりします。
違いは、「垂直に対しての角度」か「水平に対しての角度」かなので、覚えておくと良いでしょう。
ヘッドチューブの角度を、事前に確認しましょう
ステムを取付ける箇所の「ヘッドチューブ」は、たいてい、垂直ではなく斜めに角度がついています。
上記画像は、71°の角度のヘッドチューブに、84°のステムを取付けた例で、ステムは地面(水平)に対して13°、上向きになります。
自分の自転車のヘッドチューブには、何度のステムが合うか、あらかじめチェックしておきましょう。
ステムの角度によって、どのように変わるかを検証してみました!
角度の違うステムを用意して、ハンドル高さや見た目がどのように変わるか、検証してみました。
今回、使用したステムの長さは100mm、73°、82°と、ちょっと特殊な45°で、比べています。
ステム角82°
82°のステムをつけると、緩めのスローピングフレームとほぼ揃います。
82°を逆付けすると、ハンドルは30mmほど上がりアップライトなスタイルになり、ポジションが楽になりそうですね。
ステム角73°
73 °のステムは、ハンドルが低くなり地面とほぼ水平になります。
少しハンドルを下げたい場合に変えてみてもいいですね。
こちらも逆付けにすると約50mm、ハンドルが上がります。
ハンドルの低さが気になったり、走っていると掌が痛くなる場合は、逆付けを試してみるのもいいかもしれません。
ステム角45°
こちらは少し特殊な45°のステムです。
かなりハンドルが高い印象になり、実際に82°と比べると約100mmハンドル高が上がっているので、クロスバイクやマウンテンバイクに近いポジションになります。
このようにステムの角度で、見た目も、乗り味も大きく変えることができます。
ロードバイクのフレームの種類とステムの角度
また、ロードバイクのフレーム形状によって、きれいに見える、おすすめのステムの角度があります。
ホリゾンタルフレームの場合
トップチューブと地面が水平になる「ホリゾンタルフレーム」のロードバイクは、73°のステムでトップチューブと水平にそろえると、すっきりして見た目でバランスが良くなります。
スローピングフレームの場合
スローピングフレームの場合、トップチューブと84°ステムの角度を合わせることで統一感がでて、綺麗なシルエットになります。
ステムを逆にして地面と水平にすることもできますよ。
コラムスペーサーでも高さを調整
ハンドルの高さの微調整は、コラムスペーサーでもできます。
コラムスペーサーは厚みが1~25mmくらいまであるので、微調整したい場合は、コラムスペーサーの調整でも良いでしょう。
また、コラムスペーサーはカラーやデザインも様々あり、デザインのアクセントにもなりますよ。
ステム選びでは、ハンドル径も注意しよう
ハンドル径の主流は31.8ですが、モデル・メーカーによっては25.4、26、35の製品もあります。
ハンドル径の方が細ければ「シム」というスペーサーで取付けることができますが、ハンドル径に合わせたステムを選びましょう。
こんなステムもあります
一般的なステムの他に、ちょっと便利なステムや規格の違うステムもあります。
角度が可変するステム
一般的なステムの他に、角度を調整できる「アジャスタブルステム」や、急角度がついているステムなど、ハンドル高さの調整幅が広がる製品もあります。
角度をいくつか試したい時などに、使ってみてもいいでしょう。
一体型のステム
ステムには大きく分けてフォークコラムにセットする「アヘッドステム」と、フォークコラムの中に差し込む「ノーマル(クイル)ステム」があります。
大半のスポーツ車はアヘッドステムですが、一部のクロモリフレームやママチャリではノーマルステムを使っています。
アヘッドステムにも種類があり、主流は31.8mmですが他のサイズもあるのでチェックしましょう。
ステムの角度を変えて、愛車をオシャレに!
ステム交換は、ポジショニングだけではなくビジュアルアップにも最適です。
角度やデザインなど、コーディネート要素もあるので、愛車のカスタマイズやポジショニングにいかがでしょうか?