自転車競技は、おもに8種類。あなたはどれが好き?
自転車の競技といえば、「ツール・ド・フランス」などのロードレースを想像する人も多いのではないでしょうか?ゴール目前まで勝者がわからないレースは、見ていてもドキドキしますよね。
実は自転車競技は、もっと種類があるんです。今回、8つの自転車競技について、まとめました。
ロードレース|一般公道を走る「自転車版マラソン」
一般的に使われる道路を走り、タイムや順位を競う「ロードレース」は、もっとも有名な自転車競技と言えるでしょう。数kmほどの短距離から、1日で300kmを走る長距離レース、数日間かけて複数のステージを走るレースまで、種類も様々。基本は個人戦ですが、駅伝のように、チームで戦うこともあります。
ヨーロッパでは、「ツール・ド・フランス」「ジロ・デ・イタリア」など、世界的なレースが数多く開催されていて、毎年大きな盛り上がりをみせています。
また走るコースも、山、海沿い、街中など、いろいろなシーンがあるのが面白いところ。猛スピードで繰り広げられる攻防は、迫力満点!
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トラックレース|クルマ並みの速さで走る高速レース
自転車競技場や競輪場のトラックを周回するレース。オリンピックや世界大会では、1週250mのトラックで競い合います。
ロードバイクと違い、トラック競技用のバイクにはブレーキや変速機がなく、選手は固定ギアで常にペダルを踏み続けます。鍛え抜かれた体で、クルマと同じくらいのスピードで走る姿は圧巻ですよ。
東京オリンピックのトラックレースは、次の5つの種目が開催されます。
【東京オリンピックで開催する種目】
●スプリント:おもに2人で、決められた周回をゴールするまで競う。
●ケイリン:最大7人が約1500m(約6周)を走り、着順を競う。
●パーシュート:2人が離れた位置からスタートし、規定の距離を先に完走するまで競う。
●オムニアム:1日で4つの種目を行い、その成績をポイントに置き換えて順位を決定する。
●マディソン:決められた距離・時間内で、2人組で交代しながら、周回ごとの着順で与えられるポイントの合計で競う。
MTBレース|山道をワイルドに駆け抜ける!
山間部の未舗装路などでおこなわれる、マウンテンバイク(MTB)のレース。
周回コースを一定距離走り、ゴール順を競う「クロスカントリー」、下りのタイムを競う「ダウンヒル」、4人のうち勝者2人が決勝に進むトーナメント制の「4クロス」、周回コースを一定時間で何周走行できるかを競う「エンデューロ」などがあります。
デコボコした道を駆け抜けるには、高い技術が必要。とくにダウンヒルは、「エクストリームスポーツ」のひとつとされています。大きな岩や砂利がある急斜面を、ときにはジャンプして勢いよく下る、華やかで迫力あるレースを楽しめるでしょう。
シクロクロスレース|自転車を担ぐことも!泥まみれで駆け抜ける過酷なレース
砂場や林間など、オフロードを周回して競うレース。コースには障害物もあり、時には、自転車を降りて車体を担いで走ることもあります。
ロードバイク選手が、オフシーズン中のトレーニングとして始めたのが起源とされ、今も大会は秋から冬にかけて開催されることがほとんど。コースの路面状況にもよりますが、ロードバイクのようなツルツルした細いタイヤではなく、デコボコしたタイヤをつけています。
選手たちは泥だらけ!まさに足腰が鍛えられそうな過酷なレースです。
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BMXレース|ダートコースを走る「自転車版モトクロス」
BMXは「バイシクルモトクロス」の略で、オフロードに作られた専用コースを、専用の自転車で走るレースです。
専用の自転車「BMX」は、変速機、ライトや泥除けもないシンプルな作り。さまざまな形状のジャンプ台やコーナーを含む、400mほどのダートコースを、最大8人が一斉に走り、順位を競います。
スタートと同時に勢いよく飛だし、アクロバティックに走る姿に圧倒されること間違いなし!
トライアル|足を着いたら失格!バランス感覚が命の競技
レースとは違い、障害物があるコースを、自転車でいかに足を着けずに走れるか競います。操作テクニックと、バランス感覚が欠かせません。
決められた範囲を2分以内でゴールするルール、というと、ちょっと簡単そうですが、コースはプロでも足をつけてしまう前提の、高難易度。片足を着ける毎に1点減点され、5点減点で退場です。
BMXのような見た目の自転車を使いますが、サドルもありません。
インドア(室内競技)|自転車でサッカーやフィギュアスケート?!
自転車を使って、制限時間内により難度の高い課題を、いかに正確に行えるか競う「サイクルフィギュア」、自転車に乗ったままサッカーをする「サイクルサッカー」。自転車に乗りながらポロをする「サイクルポロ」など、異色の競技が多い「インドア」。
日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパでは盛んなスポーツで、世界大会も開催されているんですよ。日本人選手は少なく、今後の活躍に期待したいですね。
パラサイクリング|障がい者の自転車競技も、アツい!
UCI(国際自転車連合)規定の競技規則のもと行われる、障がい者の自転車競技「パラサイクリング」。選手は障がいの種類や使う自転車により、4つのクラスに分けられ、さらに障がいの度合いにより分けられます。
障がいの種類は、四肢障がい(切断、機能障がい)、脳性まひ、視覚障がい、下半身不随。競技種目は、ロードレース、トラック競技があり、ルールは健常者と同じです。
アツい戦いの外せないレース、と言っても過言ではないでしょう。
2020東京オリンピック/パラリンピックの自転車競技
東京オリンピック、パラリンピックにも、自転車競技があります。種目と開催スケジュールをまとめました。
【オリンピック自転車競技】
【ロードバイク】 | 会場:富士スピードウェイ |
男子ロードレース | 2021年7月24日(土) |
女子ロードレース | 2021年7月25日(日) |
男子タイムトライアル | 2021年7月28日(水) |
女子タイムトライアル | 2021年7月28日(水) |
【マウンテンバイク】 | 会場:伊豆MTBコース |
男子クロスカントリー | 2021年7月26日(月) |
女子クロスカントリー | 2021年7月27日(火) |
【トラック競技】 | 会場:伊豆ベロドローム |
男子チームパーシュート | 2021年8月2日(月)~4日(水) |
女子チームパーシュート | 2021年8月2日(月)~3日(火) |
男子チームスプリント | 2021年8月3日(火) |
女子チームスプリント | 2021年8月2日(月) |
男子スプリント | 2021年8月4日(水)~6日(金) |
女子スプリント | 2021年8月6日(金)~8日(日) |
男子ケイリン | 2021年8月7日(土)~8日(日) |
女子ケイリン | 2021年8月4日(水)~5日(木) |
男子オムニア | 2021年8月5日(木) |
女子オムニア | 2021年8月8日(日) |
男子マディソン | 2021年8月7日(土) |
女子マディソン | 2021年8月6日(金) |
【BMXレーシング】 | 会場:有明アーバンスポーツパーク |
男子レース | 2021年7月29日(木)~30日(金) |
女子レース | 2021年7月29日(木)~30日(金) |
【BMXフリースタイル】 | 会場:有明アーバンスポーツパーク |
男子パーク | 2021年7月31日(土)~8月1日(日) |
女子パーク | 2021年7月31日(土)~8月1日(日) |
【パラリンピック自転車競技】
【ロードバイク】 | 会場:富士スピードウェイ |
男子タイムトライアル | 2021年8月31日(火) |
女子タイムトライアル | 2021年8月31日(火) |
男子ロードレース | 2021年9月1日(水)~3日(金) |
女子ロードレース | 2021年9月1日(水)~3日(金) |
混合チームリレー | 2021年9月2日(木) |
【トラック競技】 | 会場:伊豆ベロドローム |
男子パーシュート | 2021年8月25日(水)~27日(金) |
女子パーシュート | 2021年8月25日(水)・8月28日 (土) |
男子タイムトライアル | 2021年8月26日(木)~28日(土) |
女性タイムトライアル | 2021年8月26日(木)~27日(金) |
混合チームスプリント | 2021年8月28日(土) |
一般向けのレース・イベントもたくさんありますよ
レースを観戦していたら、自分も走りたくなった!なんて人もいるのではないでしょうか?
それなら、プロだけでなく、レース未経験から参加できるイベントに参加してみませんか?
たとえば、綺麗な景色を眺めながら走る「ツール・ド・おきなわ」は、実力にあわせたクラスが選べて、時間内に完走できればOKなロングライドイベント。初心者も多く参加しています。
ロードバイクでタイムや順位を競いたいなら、「クリテリウム」や「ヒルクライムレース」、「トライアスロン」がおすすめ。開催している地域も多く、興味がある人は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
自転車とテッペンを目指す瞬間!あなたも立ち会ってみませんか?
ロードレース以外にも、自転車で優勝を目指す競技は多くあります。使う自転車、走る場所も違えば、見どころもまったく違います。
自転車競技は、現地での観戦はもちろん、テレビ中継でも楽しめます。おうち時間で、選手たちのアツい戦いを観て楽しんでみてはいかがでしょうか?