【坂を軽快に!】ロードバイクのヒルクライムが速くなる10のコツ。

【坂を軽快に走りたい!】ロードバイクのヒルクライムが速くなる10のコツ。

ロードバイクのヒルクライム。最初から頑張りすぎて、途中から息も絶え絶え、脚にも力が入らなくなって、ひたすらガマンしながら上ることになって、ぜんぜん楽しくない、なんて思ってませんか?ちょっとした「コツ」をつかむと、今までよりずっと速く、楽に上れるようになりますよ。あわせてヒルクライム初心者におすすめの練習コースもご紹介します。

目次

アイキャッチ画像出典:Flickr/Jussarian

ヒルクライムをもっと速く走りたい!

ヒルクライムをもっと速く走りたい!

「平地ではアイツと同じペースで走れるのに、ヒルクライムになるとおいていかれてしまう…」

「最初は勢いよく上れるのに、すぐに脚がバテてしまう!」

そんなヒルクライム初心者の方に向けて、ヒルクライムが速くなるコツをご紹介します。

ヒルクライムはあせらず、落ち着いて

ヒルクライムは頑張りすぎないことが大切

ヒルクライムになると、最初から限界いっぱい。息を切らしながら必死にペダルを回していませんか?

そんな状態が2、3分も続くと、息も絶え絶え、脚にも力が入らなくなって、頂上までの残りはただひたすらゆっくりガマンしながら上ることになってしまいます。最初から頑張りすぎず、一定のペースで上ったほうが、結果として速くのぼることができますよ。

【実践編】ヒルクライムを速く走るコツ7選

それではヒルクライムを速く走るコツをご紹介しましょう。

①軽いギヤでペダルを回そう

①軽いギヤでペダルを回そう

ヒルクライムが苦手な初心者の方に多いのが、重いギアを踏んで筋肉が疲労してしまい、上れなくなってしまうこと。まずは軽いギヤでクルクル回すのが基本です。ダンシングしないと上れないようなら、ギヤが重すぎます。インナーローでも足りないようなら、スプロケットをもっと大きなものに変えるのもひとつの手です。


②最後まで持つペース配分で

②最後まで持つペース配分で

序盤からから飛ばしすぎると、とても最後までもちません。一定のペースでずっと上り続けるのが理想ですが、勾配の変化もあってなかなか難しいところですね。

イメージ的には序盤は抑えて、少しづつペースを上げつつも中盤もまだ抑えめに。頂上までの残りが見えてきたら全開で、といった感じです。ヒルクライム初心者の方はとにかくペースを上げがちなので、抑えていきましょう。


③話せるくらいのペースが理想

話せるくらいのペースが理想

出典:筆者

では、抑えたペースってどれくらい?それは「少し息が切れてドキドキするけど、まだ人と会話が出来る」程度と覚えておこう。息が上がり、会話できないようならペースが速すぎ。もし心拍計やスマートウォッチをお持ちなら、最大心拍数の60%程度にあたります。最大心拍数はおおよそ220-年齢で計算することができます(個人差あり)。


④ペダルを回しやすい楽な姿勢で

④ペダルを回しやすい楽な姿勢で

出典:Flickr/Jussarian

ヒルクライム初心者に多いのが、ハンドルにしがみつくように前傾し、ひと踏みごとに上体が上下するフォーム。一見、上体の力をうまく利用しているように見えますが、むしろ脚のパワーが逃げてしまううえ、下死点(ペダルが一番下に来る位置)で踏みすぎて、ペダルを回す力になっていない場合がほとんどです。上体を軽く起こしてブレないように、リラックスしてペダルを回すことを意識しましょう。


⑤ハンドルは軽く握るだけ

⑤ハンドルは軽く握るだけ

ハンドルを強く握って引き付けるような走りは、ココ一番での大きなパワーを出すための走り。大きなパワーと引き換えにパワーロスも多く、ヒルクライムでそんな走りが必要なのは、ゴール前の出し切るときだけです。一定のペースで走るヒルクライムでは、ハンドルは軽く握るだけにして、リラックスしよう。


⑥急勾配ではサドルの前側に座る

⑥急勾配ではサドルの前側に座る

出典:Flickr/Jussarian

勾配がきつくなった時に重心が後ろにあると、脚を前に押し出すような感じになるため、太ももの前側=「大腿四頭筋」に負担がかかります。「大腿四頭筋」は大きなパワーを出すにはいいのですが、疲れやすい筋肉なので、ラストスパートにとっておきたいですね。急勾配では座る位置をサドルの前側にずらし、脚の重さをペダルに乗せるようにして地球の重力をうまく使うと、少し楽に回せるようになりますよ。


⑦休むダンシングも取り入れよう

休むダンシングも取り入れよう

出典:Flickr/Bad Kleinkirchheim

ヒルクライムの基本はシッティングで一定ペースをキープすることですが、ずっと同じ姿勢で走っていると、同じ筋肉を使い続けるので疲れてきます。そんなときは「休む」ダンシングでリフレッシュ!レースなどのアタックでするダンシングとは違い、ペダルの上に立ち上がるように体重を乗せる感じのダンシングです。急勾配だとどうしても力を入れたダンシングになってしまうので、勾配が緩んだところで「休む」ダンシングを入れてリフレッシュ!

それではヒルクライム初心者の方におすすめの練習コースをご紹介しましょう。

ヒルクライムの初心者向けおすすめコース

関東地方を中心に、まずは初心者向けコースのご紹介。

湘南国際村

湘南国際村

出典:筆者

距離2.7km 平均勾配5% 標高差137m

神奈川県三浦半島の小高い丘。ほどほどの勾配で道がきれいなため、ヒルクライムの練習として繰り返し上るローディーもたくさんいます。途中のビューポイントからは江の島と富士山の絶景も楽しめます。

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よみうりランドV通り

距離0.74km 平均勾配8% 標高差63m

よみうりランド遊園地手前の坂、通称「ランド坂」。適度な勾配のショートコースで、繰り返し練習に最適です。何本か連続で上って、同じくらいのタイムで揃えられるようにすると、ペース配分がわかってきますよ。

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ヒルクライムの中級者向けおすすめコース

続いて、ヒルクライムに慣れてきたら挑戦したい、中級者向けのコース。

正丸峠

距離4.3km 平均勾配6% 標高差244m

飯能と秩父の間にある標高636mの峠。手ごろな距離・勾配の峠で、ペースで上る練習にピッタリです。頂上には奥村茶屋があり、食事や補給が可能です。山伏峠や子の権現とも近く、峠のハシゴにもよく使われるコースです。

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都民の森

都民の森

出典:都民の森

距離20.5km 平均勾配3% 標高差716m

奥多摩の檜原村にある、初心者ヒルクライマーの登竜門が都民の森。距離は約20kmと長いのですが、途中平坦に近い区間もあり、うまく脚や心肺を休めるのがコツです。そしてラスト3kmの旧料金所の看板からがポイント。しっかり前を見て、ゴールに向けてペースを上げていこう。ゴール地点の「都民の森」はバイクスタンドもあり、補給やグルメも楽しめます。

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ヒルクライムの上級者向けおすすめコース

定番のヒルクライムコースをご紹介。

ヤビツ峠

ヤビツ峠

出典:Flickr/akkie1222

距離11.5km 平均勾配6% 標高差639m

神奈川県秦野市の、一度は訪れるべき関東ヒルクライマーの聖地ともいわれるヤビツ峠。前半の「蓑毛」までの勾配がややキツく、ここで飛ばしすぎると後半バテてしまいます。ペース配分をしっかり考えて、抑えめに入るのがコツ。ヤビツ峠のタイムの2倍がMt富士ヒルクライムのタイムといわれているのでチャレンジしてみよう。

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榛名山・ハルヒルコース

榛名山・ハルヒルコース

距離14.5km 平均勾配6% 標高差892m

大人気ヒルクライムレース「ハルヒル」のコースを走ってみよう!榛名湖に至る峠のひとつ「天神峠」を上るルートで、起点の室田交差点から県道211号、県道33号とたどっていきます。榛名神社を過ぎると勾配がきつくなり、ゴールの手前では14%ほどに達するほど。やはり序盤頑張りすぎないのがポイントです。

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【こんなことも大切です】ヒルクライムの心構え3選

走り方以外にも、大切なことがあるので、こちらもチェックしましょう。

走り出す前に腕と肩のストレッチを

ヒルクライム初心者でよくあるのが、力を入れようとして全身ガチガチにリキんだフォーム。リラックスさせるために、脚はもちろんのこと上半身、腕や肩のストレッチをしておきましょう。とくに肩甲骨を大きく動かして胸を開くようにストレッチしておくと、より深い呼吸ができるようになり、楽に上れるようになりますよ。

水分補給は勾配の緩やかな場所で

30分、1時間と続くヒルクライムになると、途中の水分補給も大事です。ただ勾配のきついところでボトルをとって飲もうとして、フラついてしまうと危険です。勾配の緩くなったところで落ち着いて水分補給しましょう。このとき上半身を起こして飲むのもポイント。上体を伏せたままだと胃が圧迫されて、ドリンクが吸収されにくくなってしまいます。

地道なトレーニングも大切

ヒルクライムを速く走るための7つのコツをご紹介しましたが、そうはいっても一朝一夕で身に付くものでもありません。日々のトレーニングを通じて、ひとつひとつ体に染みこませていきましょう。ヒルクライムはこういった地道なトレーニングの成果が、必ず結果となってあらわれるものです。明日、来週、来月のあなたは、きっと今よりヒルクライムを速く走れるようになっていますよ。

コツをつかめば速く上れるようになる

コツをつかめば速く上れるようになる

出典:Flickr/Bad Kleinkirchheim

今回はヒルクライム初心者の方に向けて、速く上るための「コツ」をご紹介してきました。おすすめコースで何度も繰り返し練習して、「コツ」をひとつずつ身につけていきましょう。そうすれば、必ず今よりも速く上れるようになりますよ。

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