ロードバイクは、ブレーキにも種類があるんです。
シティサイクルなどでは、あまり気にする人も少ないブレーキですが、ロードバイクには大きく分けて2種類のブレーキがあります。
ロードバイクを買う時に、ショップの人に、ブレーキの種類をどうしますか?と聞かれて、わからないと、「??」となってしまいますよね。
2つのブレーキにはそれぞれ、違いがありますので、特徴の大枠を理解して、自分に合ったブレーキを選びましょう。
「リムブレーキ」と「ディスクブレーキ」の2種類を覚えよう。
ロードバイクのブレーキは大きく分けて、リムブレーキ(キャリパーブレーキ)と、ディスクブレーキの2種類があります。
タイヤのリムを抑える「リムブレーキ」
ブレーキをかけると、ブレーキパッド(ブレーキシュー)が、ホイールのリム部分(銀色の部分)を、挟みこむのが「リムブレーキ」です。
リムブレーキにも更に種類があり、クロスバイクなどで多い「Vブレーキ」や、「カンチブレーキ」もありますが、多くのロードバイクで使われているのは「キャリパーブレーキ」(上記画像のタイプ)と呼ばれるブレーキです。
【リムブレーキの種類】
◎キャリパーブレーキ:ロードバイクに多い
◎Vブレーキ:クロスバイクに多い
◎カンチブレーキ:一般的なクロスバイクやロードバイクには少ない。
ホイール中心部のディスクを挟む「ディスクブレーキ」
ブレーキをかけた時に、ホイールの中央部分の「円いディスク」を挟むのが、「ディスクブレーキ」です。近年、ディスクブレーキのロードバイクが多くなりました。
また、ディスクブレーキにも種類があり「機械式」と「油圧式」の2種類があります。機械式は、ワイヤーの力でディスクを挟み込み、油圧式は名前の通り、油圧の力でディスクを挟みます。油圧式のディスクブレーキは、自動車やオートバイと同じ仕組みのブレーキです。
【ディスクブレーキの種類】
◎機械式:引っ張ったワイヤーの力でディスクを挟む。
◎油圧式:油圧の力でディスクを挟む。
それでは、それぞれのブレーキの特徴の詳細を見ていきましょう。
今までの王道ブレーキ、リムブレーキ
これまでロードバイクのブレーキの主流だった、リムブレーキは、ディスクブレーキと比べ、
【メリット】
●軽い
●良い意味で効きすぎない制動力。
●安い
【デメリット】
●雨や泥などの、影響を受けやすい。
という特徴があります。
ディスクブレーキよりも軽く、値段も安い
リムブレーキはシンプルな造りでパーツが少ないので、ディスクブレーキよりも重さが軽くなります。また、ロードバイクで同一モデル内に、リムブレーキとディスクブレーキの2種類ある場合、リムブレーキのモデルの方が、安い価格になることが、ほとんどです。
雨天や悪路では制動力が落ちる
リムブレーキで使う「リム」は、地面と接するタイヤの接地面に近い場所にあります。そのため、リム部分には泥や雨水が付きやすく、ブレーキの制動力に影響が出やすいと言えます。
安定して高い制動力のディスクブレーキ
ロードバイクのディスクブレーキのモデルが、多くなってきたのは、ここ数年。もし、中古でロードバイクを選ぼうとすると、あまりディスクブレーキのロードバイクは見つからないかもしれません。
そんなディスクブレーキの特徴は、
【メリット】
●安定した制動力
【デメリット】
●重い
●高い
などが、あります。
安定した制動力なら、ディスクブレーキ
ディスクブレーキは、ホイールの中心付近にあるディスクを挟むので、悪路などでの路面からの影響が少なく、安定してブレーキが効きます。また、特に油圧式のディスクブレーキは、軽いブレーキタッチで、しっかり制動するのも魅力的です。
リムブレーキより重量が重く、価格が高くなる
ディスクブレーキはリムブレーキよりも、パーツ数が多いので、重量が重くなります。また、キャリパーブレーキより、価格が高くなりがちです。
その他のポイントもチェック!
リムブレーキとディスクブレーキは、ブレーキ性能以外の面でも違いが出てくるので、確認していきましょう。
それぞれの規格に合った、ホイールの種類
それぞれ対応するホイールの種類が違うのも、リムブレーキとディスクブレーキの大きな違いです。新しくホイールを交換する時、「かっこいいホイールがあった!」と、思っても、自分のロードバイクと同じ仕様のブレーキに対応していないと、装着ができません。
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ホイールの取り外し方も変わってきます
ホイールの取り外し方にも違いが出てきます。それぞれ、ホイールをフレームに取り付けるパーツが、
【リムブレーキ】
◎クイックリリース方式
【ディスクブレーキ】
◎スルーアクスル方式
と、方式が変わります。基本的にはクイックリリースはリムブレーキ、スルーアクスルはディスクブレーキに採用されていることが多くなります。それぞれの詳細は、以下の記事も参考にしてください。
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メンテナンスにも違いが
リムブレーキとディスクブレーキでは、メンテナンスも変わってきます。
リムブレーキと機械式のディスクブレーキは、メンテナンスも容易ですが、油圧式のディスクブレーキの場合、工程も多く、エア抜き作業も必要になったりしますので、慣れない人はショップに依頼した方が良いでしょう。
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リムブレーキとディスクブレーキ、買うならどっち?
リムブレーキは、ディスクブレーキと比べて安定した制動が発揮しづらいブレーキと言われますが、筆者はそこまで心配することはないと思います。街乗りやサイクリングでも、リムブレーキのロードバイクでも、十分に楽しめるでしょう。
たしかに、ディスクブレーキなら、より軽い力でブレーキをかけられ、雨の中でもしっかりブレーキが効くメリットはあると言えます。
特にディスクブレーキの1番のメリットがあるとすれば、長い下り坂を走る時。長い下り坂は、ブレーキをかけ続けて走る事になるので、ディスクブレーキ(特に油圧式)であれば、軽いタッチで安定してブレーキがかけらるでしょう。
以上の様に、リムブレーキとディスクブレーキには、それぞれに特徴があります。予算や、ロードバイクの使い方、楽しみ方を考えて、自分に合っているブレーキを選びましょう。