ライドやメンテナンスで感じる小さなお悩み、ありませんか? 自転車屋さんに相談するまでもないけれど、なんとなく不便さを感じる……。
今回は自転車乗りなら、うなずける「あるあるお悩み」を解決する小ネタを8つ集めてみました。
『愛車の映え写真を撮りたいのに、自転車が自立してくれません』
「あ、ここで撮影したい!」と思えど自転車が自立せず、泣く泣く写真撮影を諦める……。ロード乗りあるあるのひとつかもしれません。しかし、こちらの写真をご覧ください。
\ろ、ロードバイクが立った〜!/
一見ビシッと自立したように見えますが、実はこの透明な棒「めだたんぼー」が自転車を支えていたのでした。
その名の通り目立たない透明な棒。用途も「自転車撮影用」と男気溢れるストレートさに痺れます。収納サイズは17㎝、重量は40gと携行性もなかなかのもの。
ロケーションがよい場所へサイクリングに行く時には背中に忍ばせておくと、映え写真もばっちり撮影できそうですね!
『コントロールレバーが遠くて握りづらいんです。』
ハンドルを握っていて、ブレーキレバーが遠く、もしくは近く感じてはいませんか? そんな時にはコントロールレバーのクリアランスを調整しましょう。
購入時のままという方も多いかもしれませんが、ブレーキングしやすくなって、より安全に走行できるようになりますよ。
今回はSRAM Redの調整方法をご紹介します。
メーカーや機材グレード、年式によって調整方法は異なりますので、方法がわからない時は、自転車屋さんに相談してみましょう。
<SRAM Redの場合>
ブラケットカバーをめくるとハンドル外側に「REACH」と書かれた調整ネジ(リーチアジャスト)が。矢印の方向に回すと(反対側は逆回り)レバーが近付きます。
握り心地を確認しながら、レバーがちょうどよい場所に来るように調整します。
『ディスクブレーキのスペーサーってすぐ行方不明になりませんか?』
はい、スペーサーはすぐに逃亡しますね。困ったものです。
スペーサーがどこかへ行ってしまった際は、小さく切った段ボール(厚紙)を挟むことで代用しています。筆者が個人的に好きなのはApple製品の箱の切れ端です。
Apple製品が梱包されていた箱は厚紙でできているのですが、かなりしっかりした作りなので廃棄を躊躇してしまうほど。
側面を適当な大きさに切り取ります。強度があるのでカッターだと歯が通りづらいため、糸のこで切断するのがベターです。
あとはサクッと差し込めばOK!
Apple製品の箱の表面はマットPP加工がされているため、するっと入るのもちょっぴり嬉しいです。スペーサーを入れ忘れるとブレーキパッドのクリアランスが変わり、パッドがディスクに干渉してしまうことも。細かい作業ですが、何かしらを挟むように心がけましょう。
『空気を入れるのがつらい……苦痛なんです…』
高圧のタイヤを履くロードバイクにとって、空気を入れる作業は頻繁に発生します。市販のフロアポンプに付いているポンプヘッドはあまり使い勝手が良くないものも多く、変な力が掛かりバルブが折れてしまったり、取り外す際に痛い思いをしたりすることも。
この不快から卒業するために有効なのがHIRAME(ヒラメ)のポンプヘッドです。
ヒラメのポンプヘッドにはレバーの形状が異なる「縦カム」と「横カム」2種類がラインナップされています。写真は編集部員私物の縦カムです。
作業性が抜群に高く、ポンプヘッドをバルブに装着・脱着する際の抵抗もゼロ。高圧でも外れない保持力もかなりのものです。またバルブの突き出しが短くてもしっかり固定してくれるのも嬉しいです。
唯一ネックなのは値段といえるでしょう。横カム、縦カムそれぞれ4,500円程度とフロアポンプのいち部品として考えれば少々お高め。……ですが、一度手にしたユーザーは「これ以外考えられない」と口を揃えて唱えます。毎日のように自転車に乗る方なら決して高い買い物ではないでしょう。
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『ハンドル回りのごちゃごちゃ、どうにかなりません?』
ライトにベル、サイコンなど、気付けばハンドル回りがごちゃついていませんか?
好みにもよりますが、ハンドル回りはスッキリさせたいという方も多いでしょう。手元をスマートにするためには、マウント各種を使いこなすのがコツです。
①ライトホルダーを設置して、ライトを前輪ハブ横に
ライトホルダーを駆使して、ライトを前輪ハブ横に移動させるという方法があります。ライトホルダー自体も2,500円ほどで入手できるので、思い立ったが吉日。気軽にカスタマイズできますよ。
当たり前ですが、ライトホルダーを設置すると若干ではありますが車幅が広くなります。そのため河川敷の車止めを通過する際は注意。今までは通り抜けられていた場所もライトホルダーがぶつかってしまう可能性があるので気を付けましょう。
②サイコンとライトを一緒に配置できるレックマウント
ハンドル回りマウントのプロフェッショナル「レックマウント」製品を活用するのもベターな方法です。
サイコンやライトの他にも、スマートフォンやハンディカムなど取り付けたいものも十人十色。それらの希望に応えられるだけのバリエーションを備えているのがレックマウントの強みです。
サイコンメーカーごとに幅広くラインナップを取り揃えているのも嬉しい点。組み合わせの数は……総計2万通りとのことですので、公式サイトでチェックしてみてください。きっとあなたにぴったりのマウントが見つかりますよ。
『追い込んだ時って、ボトルを取るのさえ苦しくないですか?』
ハードなトレーニングやレースの最中など、走りに集中しているときこそ「もっと簡単にボトルを取り出せればいいのに…」と感じてしまいます。
利き手に合わせて右抜き・左抜きのドリンクホルダーを設置すると、よりスムーズにボトルを引き抜けるようになりますよ。
引き抜きやすさはもちろん、フレームサイズが小さいためボトルのサイズも制限されてしまう小柄なライダーにとっても横抜きタイプは便利です。
種類やデザインが豊富で、なおかつ値段もピンからキリまであるドリンクホルダー。イメチェン感覚で取り替えられるパーツのひとつでもあります。次に買い換える際には「横抜きタイプ」を選択肢のひとつに加えてみてくださいね。
【プラスアルファ】マグネット式のドリンクホルダー「KOALA」
抜き差しの概念から飛び出した磁気ボトルシステム「コアラボトル」という選択肢もあります。
ケージからボトル下部を引き上げると取り外し、戻すときはケージに置くだけで固定完了というユニークなアイテムです。視線を逸らさずにボトルを出し入れできるので、走りにより集中できることでしょう。
『携帯工具、最初に買ったものを、長く使い続けてるけど大丈夫?』
ライド時には欠かさず持ち運ぶ携帯工具ですが、実は奥が深い世界なんです。
なかなかトラブルが発生しないから、最初に買ったままですって? それは少々心許ないかもしれませんよ。より高機能で軽量、スマートな携帯工具がメーカー各種から発売しています。
TOPEAK ツール Alien X
カンパニョーロの中空ピンチェーン、リンク式チェーンに対応するチェーンツール、1.5mm から8mm までの六角レンチ、 T10 からT30 までのトルクスレンチなど、38もの機能が詰まったミニツール。
Crank Brothers F15
スクエア形状でコンパクトなミニツール。チェーンカッターも付属。ケースをエクステンションとして使用することで、軽い力で作業が可能に。デザインも洗練されており携行性も抜群。
BIRZMAN E-VERSION MINI TOOLS 20
新進気鋭の台湾メーカー「Birzman」の全20ツールをコンパクトに収めた携帯工具。チェーンカッターは9~12速に対応している。機能性はもちろん、シンプルな美しさは所有欲を満たすものがある。
『出先で六角しか持ってなかったので、プラスねじに焦りました』
自転車で主に使用されているネジは六角穴付き、アーレンキーとも呼ばれる「六角ねじ」です。ステムを調整するのも、サドルを調整するのも必要なのは基本的に六角レンチだけなので、普段のライドでは困ることはありませんでした。
……が! 長期ツーリングへ行くときは要注意です。リアキャリアの固定にはプラスねじが使用されることも。長いこと走っていると路面から受ける振動でネジが緩んでしまうことがあります。その際にプラスねじだと携帯工具が対応していない場合も想定されます。
そのようなことがないよう、事前にプラスねじを六角ねじに付け替えておくことや、携帯工具が対応しているか確認するようにしましょう。
プラスねじのデメリットのひとつに、「ねじ山(頭)が潰れやすい」という点があります。回そうと思えどヌルッと滑り、気付けば丸潰れ……ああ、嫌な経験が蘇ってきそうです。
プラスと比較しても六角ねじは格段に潰れにくいという利点があります。あらかじめねじ山を交換しておくと、メンテナンス効率やリスクも回避できるのです。
みんなでロードバイクあるあるお悩みを解決しよう!
たかが小さなお悩み、されどお悩み。趣味だからこそ、とことん楽しく快適に走りたいものです。ちょっとしたアイディアやアイテムが、自転車乗り「あるある」の困ったことを解決しています。
もしお悩みを解決するようなアイディアがあれば、ぜひ編集部まで教えてくださいね〜。