アイキャッチ画像撮影:編集部
走りを快適にするMTBのサドルを選ぼう

撮影:編集部
MTBにはどんなサドルが合うのでしょう?
MTBは山道やトレイルなど未舗装路を走ることが多く、ロードバイクやクロスバイクなど舗装路を走る自転車とはサドルの選び方が異なります。例えば、山道でしっかりペダルを踏んで登ったり、サドルに座らずバランスを取りながら坂道を下ったりなど、舗装路とは走り方が違います。
・立って漕ぐ時の、体重移動の邪魔にならないサイズ感
・荒れた地面からの、衝撃を和らげるクッション性
・ペダリングしやすい形状
上記のように走行時に目まぐるしく変わる姿勢に合わせて、MTBのサドルにはオフロード独特の性能が求められます。もちろん、ロードバイクやクロスバイク向けのサドルをMTBで使っても問題ありませんが、専用モデルを選ぶことでオフロード走行をさらに楽しむことができますよ。
MTBサドルは用途で選ぶ!トレイル・街乗り・レース別ポイント
MTBのサドル選びは、走るシーンによって選ぶポイントが異なります。自分の使い方に合ったサドルを選べば、より快適に走れるでしょう。シーンごとに適したサドルの選び方をまとめました。
シーン別、3つのポイント
トレイルライド:サイズ感とクッション性のバランスを重視

撮影:編集部
アップダウンが多いトレイルをMTBで走る場合は、立ち漕ぎで邪魔にならない「コンパクト性」と、座って漕ぐ時の「クッション性」のバランスを重視してサドルを選びましょう。街乗り用よりコンパクトなサイズのサドルは、立ち漕ぎの際にお尻に当たりにくく下りやすくなります。ただし、トレイルの凹凸の衝撃を吸収してくれる程よい幅やクッション性も重要です。
サイクリングや街乗り:幅が広めでクッションが厚いサドルがおすすめ

撮影:編集部
サイクリングや通勤通学などの街乗りでゆっくりと舗装路を走るなら、座面の幅が広くクッションが厚めのコンフォート用サドルがおすすめです。座面が広いサドルはお尻の圧力を分散しやすく、厚めのクッションが路面の凹凸を吸収してくれます。コンフォート用サドルはやや重量が重いモデルが多いですが、平坦路中心のサイクリングや街乗りなら気にならないでしょう。
レースやコース走行:コンパクト&体重移動のしやすさが重要

スピードが求められるレース競技や専用コース走行では、コンパクトで体重移動しやすいMTB用サドルを選びましょう。座面のクッションが薄く、幅が細いサドルはペダリング効率が高く、体重移動もしやすいためレースシーンなどで有利になります。また、スリムなロードバイク用サドルをMTBレースで使うライダーも多いです。
座る部分やレール素材も大事なポイント

出典:FaceBook/RitcheyLogic
MTBサドル選びでは使われている素材も、耐久性や乗り心地に関わる重要なポイントです。
サドルの「座る部分(カバー)」の素材には、天然革・マイクロファイバー・合皮(PU/PVCなど)があり、クラシカルなクロモリMTBやツーリングモデルではヴィンテージ感のある天然革サドルも人気です。
また、レール素材は大きく分けるとクロモリやチタンなどの金属、カーボンの2種類です。強度や耐久性が重要なトレイルライドでは金属レール、軽さや衝撃吸収性が求められるレースシーンではカーボンレールのサドルを選ぶライダーが多いです。
おすすめMTBサドル8選
各メーカーがオフロードを走るために開発した、MTB向けサドルのおすすめモデル8選をご紹介します!
Sella Italia(セライタリア) X-LR TM AIR-CROSS スーパーフロー サドル
素材 | 座面/AirCross Tech・レール/マンガンチューブ |
---|---|
サイズ | S/131×266mm・L/145×266mm |
重量 | S/215g・L/224g |
快適性が高いエアークロステクノロジー採用
SLRやFliteなどロードサドルの名作が多いイメージのセライタリア。オフロードでレーシングからサイクリングまでをカバーするX-LRシリーズの、マンガンレールを採用したコストパフォーマンスに優れるサドルです。オフロードに最適なパッド配置と穴あきのスーパーフロー形状で快適性を確保し、表面の汚れを落としやすいエアークロステクノロジーを採用しているのもうれしいポイントです。
おすすめポイント
- オフロード向けの技術を取り入れつつマンガンレールで手に入れやすい価格帯
- フラット形状でポジションの自由度が高い
SELLE SAN MARCO(セラサンマルコ) Ground Shield Dynamic
素材 | 座面/シルクフィール・レール/マンガン |
---|---|
サイズ | W140×L255mm |
重量 | 280g |
オフロード走行時の快適性を重視したモデル
泥がサドルとショーツの間に挟まらないように設計されたシールドをはじめ、快適性にこだわったモデルです。幅広でソフトなノーズや骨盤の動きに追従する低密度フォームパッドなど、過酷な地形を快適に走れるような設計が光ります。
おすすめポイント
- サドルシェルと一体化したシールドマッドガードで高い耐久性
- 防水性と耐摩耗性に優れるカバーを採用
Selle SMP(セッレ エスエムピー) TRK
素材 | 座面/SVT Velvet Touch・レール/スチール |
---|---|
サイズ | LARGE/272×177mm |
重量 | LARGE/410g |
厚み&幅がある独特の形状
独特のデザインの製品をそろえる「Selle SMP」の、クッションの厚みがありオフロードにも最適なサドルです。ロードバイク向けのイメージが強いですが、アップライトな姿勢で走る街乗りやトレイルライドでも使いやすいです。なるべく厚みがありお尻が痛くないサドルを探している方にもおすすめ。
おすすめポイント
- 中央のエアチャンネルがお尻への圧迫を軽減
- 反射板付きで夜間走行の安全性も考えられている
- 街乗りや散策トレイルなど、安定感を求める初心者向け
WTB(ダブルティービー) Silverado Cromoly
素材 | 座面/マイクロファイバー・レール/クロモリ |
---|---|
サイズ | Narrow/135×280mm・Medium/142×280mm |
重量 | Narrow/265g・Medium/270g |
シャープなデザインの万能モデル
マウンテンバイクパーツメーカーの名門WTBの代表的なサドルです。シャープなシルエットはXCレーシングやロードバイクにも使いやすく、オフロードでのハードな使用を想定し、破損しやすいテール部に補強を入れるなどオフロードを得意とするメーカーらしいモデルです。
おすすめポイント
- オールマウンテンやグラベルなど幅広いジャンルに対応
- スリムなシルエットで走行中にポジションを調整しやすい
TIOGA(タイオガ) D Spyder Saddle
素材 | 座面/ウェブメッシュ・レール/クロモリ |
---|---|
サイズ | L250 x W130 x H43mm |
重量 | 165g |
パッド無しの軽量なサドル
タイオガの名作スパイダーシリーズの中で、一番高い耐久性を持つDスパイダーサドル。パッドの無いシンプルなメッシュ構造は軽量で通気性が高く、クロスカントリーにも最適なサドルです。
おすすめポイント
- 165gと軽量ながら衝撃にも耐える耐久性を確保
- メッシュ構造で通気性が高く激しいライドでも蒸れにくい
- 軽量&通気性が高く上級者&レース向け
fi'zi:k(フィジーク) TERRA ARGO X5 S-Alloyレール
素材 | 座面/ナイロンシェル・タイプ2フォーム |
---|---|
サイズ | 140×270mm・150×270mm・160×270mm |
重量 | 140mm/263g・150mm/271g・160mm/275g |
安定した着座位置を教えてくれるサドル形状
名作アリオネなどの人気サドルをリリースし、根強いファンの多いフィジーク。テラアルゴはオールテレーンのショートノーズモデルで、着座位置をライダーが調整するのではなく、サドルにピンポイントで着座するというコンセプトで作られています。
おすすめポイント
- 座骨周辺を厚めに設定しロングライドの快適性を確保
- 3サイズ展開で骨盤に合わせたサドル幅を選べる
ERGON(エルゴン) SM ENDURO COMP MEN
素材 | 座面/ナイロンシェル×エアーセルフォーム・レール/クロモリ |
---|---|
サイズ | S/M:L266xW135mm・M/L:L266xW148mm |
重量 | S/M:245g・M/L:250g |
快適性を高めるエアーセルフォーム採用
グリップやバーテープなどライダーに接触するアクセサリーやパーツを多く作っているエルゴンは、人間工学に基づいて設計されたサドルラインナップが特徴的。SMエンデューロはナイロンコンポジットシェルに快適性を高めるエアーセルフォームを採用し、長距離に最適な設計がされています。
おすすめポイント
- V型シェイプとフラットな上面形状で着座位置を移動しやすい
- 座骨が当たる部分に圧力を分散するパッドを採用
SHIMANO PRO(シマノプロ) STEALTH OFFROAD PERFORMANCE
素材 | 座面/PU レール/ステンレス |
---|---|
サイズ | W142mm/152mm |
重量 | 233g~ |
ショートノーズのハイパフォーマンスモデル
多くの自転車パーツを手掛けるシマノPROが、MTBやグラベル向けに開発したショートノズルサドルです。
オンロードモデルであるSTEALTHをベースに、肉厚なEVAパッドによる振動吸収性や排水ポートなどオフロード走行向けに再構築されています。
おすすめポイント
- ショートノーズでスピードを求めるレースシーンに対応
- 高めのサイド形状でコーナリング中のコントロール性を高める
サドルの高さを変えられる「ドロッパーシートポスト」が便利

走行中でも手元でサドル高を変えることができる「ドロッパーシートポスト」。トレイルライドでの登り・下りで最適なサドルポジションを作ることができます。
ドロッパーシートポストを使うことで、登りではサドルを上げてシッティングしやすく、下りではサドルを下げて体重移動やバランスを取りやすく、ポジションを調整できます。トレイルライドなどで活躍するアイテムなので、サドル選びと合わせてドロッパーシートポスト導入も検討してみてください。
▼▼関連記事はこちら▼▼
ロードバイク用のサドルはMTBでも使える??

ロードバイクとMTBのサドルは、それぞれ専用モデルが発売されていますが、レール間隔が同じならどちらも使うことができます。
MTBでも、ロングライドやクロスカントリーでは、ロード向けの細く硬めのサドルを使用している方もいます。
また、ロードバイクサドルのトレンドのショートノーズサドルは、座面が小さくなりますが登りや下りでの体重移動で邪魔になりにくいメリットもありますよ。
ロードバイクやクロスバイクなどを既に持っている方は、お持ちのサドルを一度、MTBで試してみるのもおすすめです。
MTBサドルを選んで快適なライディングを!!

MTBはオンロードからオフロードまで幅広く楽しめる自転車です。タイヤにオンロード向けや、オフロード・ダート向けのモデルがあるように、MTBサドルもフィールドや走り方によって最適なものが違います。
走るフィールドに合わせ、ベストなサドルを選びましょう!
関連記事はこちら
※記事内で紹介している商品を購入した際、売上の一部がCYCLE HACKに還元される場合があります。
※各商品に関する情報は、実際に商品を使用したうえでの見解に加え、ブランド・ECサイトなどの情報を参照して記載しています。
※掲載されている情報は、記事執筆時点でCYCLE HACKが独自に調査したもの、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し、自動で生成しているものです。 掲載価格の変動や登録ミスなどの理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細などについては、各ECサイト・販売店・ブランドよりご確認ください。