イヤホン

自転車に乗りながらのイヤホンは禁止!?イヤホンに関する交通ルールまとめ

好きな音楽を聴きながらサイクリングしたり、通勤通学中にイヤホンで英会話学習をしたり。「自転車に乗りながらイヤホン」は、誰もが一度はやったことがあるのではないでしょうか。でも実はそれ、禁止されている行為なのは知っていましたか?

この記事では、自転車に乗りながらイヤホンを使用する際の、交通ルールについて知ることができます。各都道府県別の条例と罰則、よくあるイヤホン使用ケースについてもまとめました。

目次

都道府県の条例によっては、イヤホン禁止

自転車に乗りながらイヤホンを使用する

毎日の通勤通学や、週末サイクリング。好きな音楽をイヤホンで聴きながら走りたいと思ったことはないでしょうか?しかし、乗車中にイヤホンを使用するのは、基本的には各県ごとに条例で禁止されていることがほとんどです。

今回は、ついやってしまいがちな「自転車に乗りながらイヤホン」の使用について、解説していきましょう。

47都道府県別、条例と罰則一覧

まずは都道府県別に、イヤホン使用についての条例を確認してみましょう。具体的な罰則が定められている場合もあります。

 

 県名 イヤホン使用に関する条例内容 罰則 参考元
 北海道 イヤホンやヘッドフォンをして、周囲の音が聞こえないような状態での運転禁止。 札幌市
 青森 イヤホン(片方でもダメ)で音楽を聴きながらの運転はしない。 3か月以下の懲役または罰金5万円 弘前市
 秋田 周囲の音が聞こえない状態での運転禁止。 秋田市
 岩手 周囲の音や声が聞こえない状態での運転となり、危険であることから禁止。 岩手警察署
 宮城 イヤホンで高音量の音楽を聴きながら運転する行為は、 宮城県道路交通規則で禁止。 5万円以下の罰金 宮城県
 山形 イヤホンやヘッドホンで音楽を聴きながらの運転は危険なので絶対にやめましょう。 山形市
 福島 ながら運転(スマホやヘッドホン使用、傘さし)の禁止。 福島県
 茨城 イヤホン、ヘッドホンを使用して音楽等を聴くなど、安全な運転に必要な音、または声が聞こえないような状態で運転しないこと。 5万円以下の罰金 茨城県警察
 栃木 音量を大きくし、イヤホン、ヘッドホンを使用して音楽を聞くなど、安全な運転に必要な交通に関する音、または声が聞こえないような状態で運転しないこと。 5万円以下の罰金 鹿沼市
 群馬 イヤホンを使用してラジオを聞くなど、安全運転に必要な交通に関する音、または声が聞こえないような状態で運転しないこと。 群馬県道路交通法
 埼玉 周りの音が聞こえない状態で運転してはいけません。 5万円以下の罰金 埼玉県
 千葉 イヤホンやヘッドホンなどを使用して音楽を聴くなど、周りの音や声が聞こえない状態で自転車を運転してはいけません。 5万円以下の罰金 ちばサイクルール
 東京 交通に関する音、または声が聞こえないような状態で運転禁止。 東京都道路交通法
 神奈川 イヤホンなどの使用で周囲の声や音が聞こえない状態での運転は禁止。 神奈川警察
 新潟 イヤホンやヘッドホンで音楽などを聴きながらの運転禁止。 5万円以下の罰金 新潟県
 富山 イヤホン、ヘッドホンなどで音楽等を聞きながらの運転は、原則禁止。 富山市
 石川 大きな音でのヘッドホン禁止。 5万円以下の罰金 金沢市自転車ルールブック
 福井 自転車運転中の携帯電話、イヤホンの使用禁止。 5万円以下の罰金 福井県警察
 山梨 高音でカーラジオ、ステレオ等を聞き、またはイヤホン等を使用してそれらを聞くなど、安全運転に必要な外部の音声が聞こえない状態で車両を運転しないこと。 山梨県道路交通法
 長野 イヤホン等を使用し、安全運転に必要な交通に関する音声が聞こえない状態で車両を運転しないこと。 5万円以下の罰金 長野県警察
 岐阜 高音でカーラジオ、ステレオ等を聞き、またはイヤホン等を使用してそれらを聞くなど、安全運転に必要な外部の音声が聞こえない状態で車両を運転しないこと。 岐阜県道路交 通法
 静岡 ヘッドホン等をつけて音楽を聴くなど、周囲の音が聞こえない状態での運転禁止。 5万円以下の罰金 沼津市
 愛知 イヤホンやヘッドホンを使用し、大音量で音楽などを聴きながらの運転禁止。 愛知県
 三重 ヘッドホンやイヤホンの使用、大音量でカーステレオやラジオを聴くこと禁止。自転車、オートバイ、自動車、全ての車両が対象。 5万円以下の罰金 四日市西警察署
 滋賀 イヤホンを使用し、音楽を聴きながらの運転は違反。 滋賀県
 京都 携帯電話等、イヤホン、ヘッドホン等の使用禁止。 5万円以下の罰金 京都府
 大阪 イヤホンを使用し、音楽を聴きながらの運転禁止。 5万円以下の罰金 大阪府警察
 兵庫 イヤホンを使用して音楽を聴くなど、安全な運転に必要な交通に関する音が聞こえない状態で自転車を運転してはなりません。 5万円以下の罰金 兵庫県
 奈良 イヤホン使用等も道路交通法で禁止されており、違反した場合は処罰の対象となります。 奈良県警察
 和歌山 大きな音量でのカーオーディオ、ヘッドホン等の使用により、警音器の音、緊急自動車のサイレン、警察官の指示等周囲の音が聞こえない状態で運転しないこと。 和歌山県道路交通法
 鳥取 ヘッドホン等を使用して音楽を聞くなど、安全な運転に必要な交通に関する音や声が聞こえないような状態で運転してはならない。 5万円以下の罰金 鳥取県警察
 島根 高音でカーラジオ等を聞き、またはイヤホン等を使用してラジオを聞くなど、安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で運転しないこと。 5万円以下の罰金 島根県
 岡山 大音量のイヤホン装着禁止。

補足:サイレン等の安全な運転に必要な音量を聞くことが困難な状態であれば、両耳はもちろん、片耳でも違反となります。

 5万円以下の罰金 岡山県自転車軽自動車商協同組合
 広島 イヤホン、ヘッドホン等を使用して音楽を聞くことなど禁止。 5万円以下の罰金 広島県警察
 山口 イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くのは違反。 5万円以下の罰金 山口県警察
 徳島 イヤホンを使用しての運転は違反です。周囲の音が聞こえにくくなるので外しましょう。 徳島県警察
 香川 自転車のイヤホン禁止。 香川県
 愛媛 イヤホンなどを使用してラジオや音楽を聞くなど、安全な運転に必要な交通に関する音や声が聞こえないような状態で自転車を運転してはいけません。 愛媛県道路交通規則
 高知 イヤホンを使用して音楽等を聞く行為は、安全な運転に必要な交通に関する音(救急車のサイレン等)、または、声(警察官の指示等)が聞こえない状態となるため、禁止。 5万円以下の罰金 鳥取県警察
 福岡 イヤホンをして大音量で音楽を聴きながら運転するのは禁止。 5万円以下の罰金 福岡県
 佐賀 とくに明記無し。 佐賀県警察
 長崎 大音量でイヤホン等を使用して車両などを運転する行為の禁止。 5万円以下の罰金 長崎県警察
 熊本 イヤホンを装着して音楽を聴くといった、「ながら運転」は違反。 熊本市
 大分 運転中の傘さし、携帯電話やヘッドホン等の使用禁止。5万円以下の罰金 大分市
 宮崎 イヤホン等を使用し、音又は声が聞こえない状態で運転しないこと。 長崎県
 鹿児島 自転車運転中のヘッドホン等の使用禁止。 鹿児島県
 沖縄 高音量でヘッドホン、またはイヤホンを使用して音楽等を聞くなど、安全な運転に必要な交通に関する音声が聞こえないような状態で車両を運転しないこと。(片耳、両耳問わず) 5万円以下の罰金 沖縄県

 

こんな時はOK?イヤホン使用ケース

 
自転車に乗りながらイヤホンで音楽を聴く
こんな時なら使っても大丈夫?と疑問に思う、よくあるイヤホン使用ケースをみていきましょう。

片耳イヤホンで音楽を聴く

「片耳で周囲の音が聞こえているから、問題ない」と思いがちですが、「片耳イヤホンならOK!」ではありません。青森県や岡山県をはじめ、「片耳でも禁止」と条例で定められている場合があります。

片耳でもイヤホンをしていると、「安全運転に必要な音や声が聞こえない状態での運転」とみなされ、注意を受ける可能性があるので、やめましょう。

 

骨伝導イヤホンを使用する

骨伝導イヤホンで音楽を聴く

「安全運転に必要な音や声が聞こえる状態」なら、使用しても問題ないでしょう。

とはいえ、大音量で音楽を聴いたり、聴くことに意識が集中してしまうような状態では、事故を起こす可能性が高く、非常に危険です。

また、イヤホンで音楽を聴くこと自体が禁止の場合もあるため、使用は控えた方がいいでしょう。

 

音量を小さくし、周囲の音は聞こえるようにする

周囲の音が聞こえる音量なら、違反にならない県もありますが、イヤホンで耳を塞いでいる=「安全運転に必要な音や声が聞こえない状態での運転」とみなされ、注意を受ける可能性が高いです。

小さい音量でも、イヤホンをしながら運転するのはやめましょう。

 

難聴のため、補聴器を使用している

補聴器を使用

茨城県、三重県、広島県、愛媛県、長崎県では、「難聴者が補聴器を使用する場合は除外」と定められています。補聴器は、違反にならないでしょう。

しかし実際は、イヤホンと補聴器の見分けがつかず、注意されるケースもあるようです。

 

自転車を降りた状態で、イヤホンで音楽を聴いている

運転中でなければ、イヤホンを使用しても問題ありません。好きな音楽を聴きたいなら、自転車から降りて楽しみましょう。

 

片手運転は、道路交通法で禁止されています

道路交通法では、スマホを見ながら運転する、傘を差しながら運転するなど、片手運転(ながら運転)を罰則する法律があります。

イヤホンの使用を取り締まる法律ではないものの、音楽を聴くための操作が「ながら運転」と見なされ、罰則を受ける可能性があります。チェックしておきましょう。

 

【道路交通法】

第七十条(運転の義務)
車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
第七十一条 五の五(運転者の遵守事項)
自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。

安全走行第一!イヤホンの使用は避けよう

自転車に乗ってイヤホンイヤホンの使用は、条例によって「禁止」と定められている場合がほとんど。ながら運転と見なされ、罰せられる可能性も高い行為です。

両耳を塞いだ状態での乗車は、事故を起こす原因にもつながります。自転車を運転しながらイヤホンを使用するのは、危険なのでやめましょう。