飛行機 輪行 パッキング

破損させたくない!飛行機輪行のパッキングを紹介します!

自転車を飛行機に積んで遠くへ行きたい!でも、自転車が壊れないか不安に思うこともあるでしょう。 飛行機輪行で必要な、自転車の解体から養生方法までをご紹介します。

目次

記事内画像:筆者

飛行機輪行って難しくない?

飛行機 輪行 パッキング愛車と一緒に、遠くへ行ってみたい!

そんな要望を叶えてくれるのが飛行機輪行です。旅の可能性がグッと広がる飛行機輪行ですが、無事に愛車を運べるか、と考えている人もいるでしょう。

筆者はこれまで何度も飛行機輪行をしてきました。割れやすいカーボンフレームやカーボンリムでも問題が起きたことはありません。

「どうやってダメージを受けにくい梱包をするか?」これさえできていれば飛行機輪行は難しくありません。この記事では「どのように自転車を解体して養生するのか」というパッキング方法をお伝えしていきましょう!

航空会社のルールはどうなっているの?

飛行機 輪行 パッキング
国内線の大手航空会社はANAとJALです。どちらも自転車を飛行機に乗せて輪行ができます。国内線LCCも輪行はできますが、別料金がかかったりするのでコスト面の考慮が必要です。

また、国際線では各社のルールや飛行機機種によって、自転車を搭載できない場合があります。利用する航空会社に事前に問い合わせしておくといいでしょう。

また荷物の区分も、預け荷物扱いになります。

●預け荷物:飛行機の貨物室に預ける荷物
●手荷物:機内客室に持ち込む荷物

ANAとJALの国内線であれば預け荷物は、1人当たり20㎏以内かつ、3辺(縦・横・高さ)の和が203cm以内とするのがベターです。この無料手荷物許容量を超える場合は、超過手荷物料金が必要になります。

▼▼航空会社の選び方や手続き方法などはこちら▼▼

詳細は航空会社のサイトで確認できます。

ANA公式サイト

JAL公式サイト

準備物はシンプル

今回紹介する輪行方法は、最も簡易的な方法です!専用の輪行箱や、厚手の輪行袋でしっかり梱包して保護する方法もあります。ここで紹介する方法は、一例として、参考にしていただければと思います。

飛行機 輪行 パッキング
まずは一般的な輪行セット。

スタッフバッグ(輪行セットを入れる袋)、輪行袋、エンド金具セット、スプロケカバー、固定紐3本、肩紐1本。

この輪行袋にはスプロケットカバー以外がセットで入っています。

オーストリッチ ロード220

カラーロイヤルブルー
重量320g
付属品エンド金具(リア用/エンド幅130mm、高さ110mm)、ショルダーベルト、中綿ベルト

追加でこのスプロケットカバーを購入すると、一式揃います。

オーストリッチ フリーカバー 小(ロード用) 自転車

材質ナイロン 

飛行機 輪行 パッキング
ガムテープ、梱包エアマット(100均でOK)

ガムテープは粘着力があれば何でもいいですが、布テープがオススメです。梱包材は30×30cmサイズが使い勝手がいいです。

たったこれだけで済みます。通常の電車輪行の装備に、プラス200円追加するだけです。

▼▼▼輪行袋の関連記事はこちら▼▼▼

飛行機輪行用の下準備

飛行機輪行ならではのポイントがあります。まずはこの2つをクリアしましょうね。

空気圧を下げておく

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タイヤの空気を抜くことが推奨されています。

あまりにも高圧で入れているとバーストのリスクがあるためです。少しだけ空気を抜いておくだけでも安心です。

預け荷物と手荷物を分けておこう

飛行機に自転車を積み込む場合は、以下のように荷物を分けておきましょう!

預け荷物:自転車本体、工具類
手荷物:電子機器類

持ち込みNG:CO2ボンベ、チェーンオイル(場合によってはOKともなるので、持ち込みたいときは航空会社へ確認してくださいね)

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電子機器類と呼ばれるライト、サイコン、バッテリーなどは必ず外しましょう。取り外した電子機器類は、手荷物として持ち込みましょう。

また工具は凶器類とみなされる可能性があるので、預け荷物の中に入れておくのがベターです。筆者は手荷物検査場で六角レンチを没収された経験があります。ペダルを外した後、うっかり手荷物の中に入れてしまっていました。手荷物NGとなる工具を、手荷物に入れていないか確認しておくのはすごく大事です!

CO2ボンベやチェーンオイルの持ち込みについては航空会社へ確認してください。預け荷物でも手荷物でもNGとなることがありますので。

TNI(ティーエヌアイ) CO2 ボンベセット

スペック米式・仏式兼用タイプ

輪行の基本!自転車を小さくしよう

では、ここから具体的な輪行の手順について説明していきましょう。自転車を分解してコンパクトにしていきます。

ここでの紹介例はリムブレーキのロードバイクです。違うタイプ自転車を輪行するときでも、基本的には似たような流れになるので、参考になると思います。

ホイールを外す

許容サイズをクリアするためにも、ホイールを外すことは必須になります。

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自転車をひっくり返して、前後のホイールを外しましょう。

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前輪のクイックリリースを抜きます。

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ハブを梱包材で保護します。

ホイールに直接ガムテープを貼らないよう気を付けましょう。テープを剥がした後、接着剤が残ってしまうことを防ぐためです。ガムテープを張る箇所は梱包材だけと覚えておきましょう。

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後輪も同じようにクイックリリースを抜いて、

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スプロケットカバーをします。梱包材で包むのもアリです。

面倒でもエンド金具をつけよう

シートステイのエンド部を守りましょう。ここに衝撃が加わったとしても耐えられるように、エンド金具を装着します。

ここで紹介するのは、リムブレーキでの手順です。
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抜いておいた後輪用クイックリリースを流用します。

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写真のようにチェーンを通して、仮止めします。

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エンド金具が動かないぐらいキッチリ固定します。金具の角度は写真のようにしてくださいね(自転車を立てた時に安定させるため)

飛行機 輪行 パッキング
こういう形になればOKです。

▼▼▼エンド金具の関連記事はこちら▼▼▼

壊れやすいリアディレイラーを保護する

一番壊れやすいパーツはリアディレイラーです。フレームから出っ張っているし、細かいパーツから構成されていて不具合が出やすいためです。

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ディレイラーハンガーとディレイラーを繋ぐネジを回して…

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外せたら…

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梱包材で包みましょう。

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梱包したディレイラーはチェーンステイの間に固定しておきましょう。

写真のリアディレイラーは無線タイプですが、ワイヤーのついている場合でもほとんどチェーンステイの間に収められると思います。

これだけの工夫で、壊れるリスクをぐっと減らせます。その際チェーンがたるまないように調整してください。アウターリングにかかった状態で、ピンと張れているのが理想的です。

自転車は必ず横倒しにされる

ここが飛行機輪行のポイントです。電車輪行では立てて置くのが基本ですが、飛行機輪行ではそうもいきません。必ず横倒しで運搬されます。

故障を防ぐためにも、預ける際には、どっちが上面で横倒しにするか分かりやすく明記する必要があります。

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「こっち面が上面」と書いておくのがいいでしょう。

旅先で紙が準備できない場合は、空港カウンターで伝えましょう。対応してもらえる場合があります。

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これは実際に係員さんに貼ってもらった写真です。

では、この上面にすべき方向はどうやって決めたらいいでしょうか?

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バイクの右側を上面にするのをオススメします。

ディレイラーやアウターリングといった壊れやすいパーツが右側に多いためです。地面に当てないようにするのが一番の対策です。

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なのでハンドルも右側に切っておきます。

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写真のようにホイールでフレームを挟みます。

スプロケが損傷しないように、後輪を右側に配置して、スプロケを外側に向けます。

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下面になる前輪は、前述の通りにハブに梱包材を巻いておきましょう。

出っ張っているペダルを外す

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また左側のペダルも外しておきましょう。

下面には少しでも凹凸が出ないように外せるものは、なるべく外しておきましょう。以前、筆者はペダルを付けっぱなしにしていましたが、輪行袋に穴が開いてしまいました。おそらく横倒し状態で引きずられたことが原因でしょう。突起物は外すか、梱包するのを強くオススメします。

フロントフォークもなるべく保護

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フロントフォークに、前輪用クイックリリースをつけておきましょう。

フォーク先が曲がることを防ぐだけでなく、クイックリリースの紛失防止になります。こういう小物は失くしやすいので、なるべく自転車に固定してあげましょうね。

最後の仕上げ!自転車を固定しよう

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ホイールとフレームを固定します。

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固定する場所はこの3か所で十分です。

出っ張りを梱包材で巻く

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気になるところには梱包材を巻いておきます。レバー、クランク、フォーク先は飛び出した形状になっているので重点的に。

肩紐を装着する

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持ち運びやすくするため、肩紐をつけておきます。

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一端を左クランクの根本に、もう一端をステムを結びます。

飛行機 輪行 パッキング
これで完成です。準備できるなら「こっち面が上面」という紙を貼っておきましょう。

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全てが袋に覆われていること、すべてが固定されていることもチェックしてください。

袋からは何も飛び出ていない、何も飛び出てこない状態となっていれば問題ありません

飛行機に乗って遠くまで旅に出よう!

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飛行機に乗って全く知らない土地を走ってみる。

これほど楽しい旅はない、と筆者はつくづく感じています。自分の脚だけで遠くに行くのもいいですが、飛行機に乗ってしまいワープするのもいいものです。旅の可能性が広がる飛行機輪行ができるようになると、ますます自転車旅が面白いものになっていくでしょう。さあ、飛行機に乗って旅へいきませんか?