ダウンヒルに特化した、マウンテンバイク
険しい山道をマウンテンバイクで駆け下りる「ダウンヒル」。自転車競技のひとつでもあるダウンヒルは、時速60㎞も越えるスピードで坂を降りたり、大きくジャンプしたりと、魅力的で刺激的な走り方です。
そんな「坂を下る走り方」に特化したダウンヒル用のマウンテンバイクは、各メーカーから多くラインナップされています。
ダウンヒルのマウンテンバイクの特徴
サドルが低く、ハンドルが高い車体
ダウンヒルモデルは、アップライトポジション(上体を起こした姿勢)が取りやすいように、ハンドル位置が高めに作られています。アップライトポジションだと、急斜面の下り坂でも、重心を低く後ろにでき、バランスが取りやすくなります。
サスペンションが重要
岩が多いハードなデコボコ道などを走るダウンヒルは、サスペンションがとても重要です。衝撃を吸収するサスペンションの性能が、走行に大きく影響を与えます。
頑丈です(=剛性が高い)
また、常に衝撃を受け続けながら走るダウンヒル用のマウンテンバイクは、フレームも丈夫で、剛性が高い素材が使われています。他のマウンテンバイクに比べ、安全性が高く、荒い道でも安心して乗れるでしょう。
ダウンヒルのマウンテンバイクを選ぶ時のポイント
サスペンションのストローク量
一般的なマウンテンバイクであれば、サスペンションのストローク量は100mm程度あれば充分でしょう。
ですが、下り専門のダウンヒルは130mm以上のストローク量のサスペンションが多く、ジャンプなどが多いコースは、ストローク量はフロントは170mm以上、リヤは190mm以上の長めのタイプがおすすめです。
フルサスとハードテイル、どっち?
ダウンヒルのサスペンションは、「フルサス」か「ハードテイル」にするか、迷う部分です。そこで、選ぶ時の目安となるポイントをいくつかご紹介します。
フルサス(前後のサスペンシ)だと、
●前後の衝撃吸収で、ハードなコースも安心
●ハードテイルに比べて重い
●高価なモデルが多い
ハードテイル(前のみサスペンション)だと、
●乗るにはテクニックが必要になるため、練習にはぴったり
●フルサスよりも軽量
●フルサスよりも安価なことが多い
●ハードなコースには向かない
ダウンヒルだけを集中して楽しむのか、トレイルなども楽しみたいかなども、選ぶ時のポイントになりますね。
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コントロール性の高さ
ダウンヒルは、過酷なコースも多く、コントロール性も重要です。タイヤの大きさ、ハンドル幅、シートポジションなどが、「自分に体に合っているか」、また「調整が可能か」も確認しましょう。
信頼あるメーカーのマウンテンバイクを選ぼう
ダウンヒルは衝撃が多くかかり、車体の丈夫さが大切ですので、実績があって信頼できるメーカーのマウンテンバイクを選びましょう。以下は、世界的な有名ブランドで、おすすめのメーカーです。
●KONA(コナ)
●GT(ジーティー)
●TREK(トレック)
●Specialized(スペシャライズド)
●GIANT(ジャイアント)
●BIANCHI(ビアンキ)
それでは、ダウンヒルのおすすめマウンテンバイクをご紹介していきます。
フルサスのおすすめ6選
衝撃吸収性が高いのは、やはり前後にサスペンションのあるフルサスのマウンテンバイクです。
KONA/Process 153
MTBやシクロクロスなどオフロード向けの自転車が、とても人気の「KONA」。プロセス153は、トラベル量160mmのフロントサスペンションとディスクブレーキを搭載。サドル高の調節が可能なドロッパーポストも標準装備されています。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 419,100円(税込み) |
Specialized/Demo 8 FSR
軽量性と強度が高い、M5アルミで作られた、スペシャライズドのダウンヒルモデル。ハンドルが高く安定して走れるでしょう。フロント、リア共に、200mmのトラベル量で、ハードなコースを、どんどん挑戦したいというツワモノにおすすめの1台です。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 471,900円(税込み) |
GT/Sanction Expert
BMX作りから始まった「GT」。オフロードを得意とするメーカーです。GTのフラッグシップモデル「FURY(フューリー)」をベースに軽量化し、衝撃吸収性やスピード性能もパワーアップ。爽やかなブルーグリーンがおしゃれなバイクです。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | 油圧式ディスク |
参考価格 | 437,800円(税込み) |
GIANT/Glory(グローリー) 1
世界最大手の自転車メーカーの一つ「ジャイアント」は、ロードバイクからマウンテンバイクまで数多くのラインナップがあります。レーシングモデルのグローリーは、高剛性で軽量なAluxx-SLアルミフレームや、高性能チューブレス対応DHタイヤを搭載しています。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 660,000円(税込み) |
BIANCHI/METHANOL(メタノール) 9.2 CV S
チェレステカラーが人気のビアンキのメタノールは、振動を除去するCV(カウンターヴェイル)という最先端素材を使用しています。衝撃吸収性が高く、快適なライドを楽しめるでしょう。
フレーム素材 | カーボン |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 638,000円(税込み) |
Scott/Gambler 920
スコットは、アルミ製のスキーポールの開発から始まったメーカーで、得意のアルミ技術を使ったマウンテンバイクを作っています。アルミの「ギャンブラー920」は、27.5インチと29インチの複数のホイールにも対応したコンパチ仕様で、ヘッドカップを交換すればヘッドアングルの変更も可能なところも魅力です。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 603,900円(税込み) |
ハードテイルのおすすめ4選
コスパが良いモデルや、テクニックをあげたいなら、前輪のみがサスペンションのハードテイルがおすすめです。
Lapierre/EDGE(エッジ) 7.9
出典:東商会
ラピエールは、1946年創業のフランスの老舗総合自転車メーカー。エッジは、MTBのワールドカップダウンヒルで10回も金メダルを獲得したニコラ・ブイヨが製作に関わっててできた、オリジナルDHバイクです。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 121,000円(税込み) |
MERIDA/Matts 6.10
コスパの良さでも人気がある「メリダ」のマッツ6.10-MDは、上級モデルと同じ最新のメリダデザインスキームを採用したマウンテンバイクです。ハンドルのコントロールがしやすい26インチホイールで、ダウンヒルから街乗りまで、幅広く使える1台。
フレーム素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
参考価格 | 65,890円(税込み) |
TREK/STACHE(スタッシュ) 7
スタッシュは、軽量のアルミフレームに、120mmのトラベル量の「RockShox Yari RLフォーク」搭載のハードテイルです。走破性の高い29インチのタイヤで、急斜面にも対応できるドロッパーシートポスト、パンクが少ないチューブレスタイヤを標準装備、どんな天候でもライドが楽しめる1台です。
素材 | アルミ |
ブレーキ | ディスク |
価格(税込み) | 284,900円 |
BRIDGESTONE ANCHOR/XG6
アンカーのXG6は、従来のXC(クロスカントリー)バイクをベースに、アップラライトポジションが取りやすい形のマウンテンバイクです。トラベル量は140mmのサスペンションで、トレイルからダウンヒルまで、オールマイティに楽しめるでしょう。
【ちょっとマイナスな点】車体が重いので、登りはきつい
下りがメインのダウンヒルモデルはXC(クロスカントリー)用モデルなどと比べると、車重が重たいです。なので、坂を登る時は、車重が重くて大変!というコトもあります。
ただ、MTBパークなど、ダウンヒルコースがあるところでは、有料のリフトやゴンドラなどもあり、山頂までは登る必要がありませんので安心ですよ。
ダウンヒルのマウンテンバイクで楽しもう
ダウンヒルは、トレイルライドでは感じられない、スリルと興奮、そして爽快感があります。いろいろなタイプのダウンヒル用のマウンテンバイクがあるので、性能やデザイン、予算を考えて、ぴったりな1台を見つけてくださいね。