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養老鉄道サイクルトレインとは?

養老鉄道は、岐阜県の揖斐(いび)駅から三重県の桑名駅までを結ぶローカル線です。
この養老鉄道では、自転車を輪行袋に入れず、そのまま車内へ持ち込める「サイクルトレイン」を運行しています。持ち込み料金もかかりません。
自転車と一緒に電車で移動できるため、普段なら自転車だけでは少し距離がある場所にも、行動範囲を広げられるのが魅力です。
沿線には、養老の滝をはじめとする自然スポットや、多度大社、桑名の七里の渡跡など歴史を感じられる場所もあります。
今回は、そんな養老鉄道を利用して、大垣から養老、駒野、多度を経由し、終点の桑名まで向かうことにしました。
こんなルートで走ります

今回のルートは、岐阜の大垣駅をスタートして、養老→駒野→多度→桑名と下車&乗車を繰り返すプラン。
名古屋から大垣までは輪行するため、旅の相棒には折りたたみ自転車を選びました。

持ち物は、輪行バッグのほか、暑さ対策として飲み物と首に巻く手拭い、ツーロックのカギ、モバイルバッテリーなど。真夏の旅なので、無理をしないことも今回の大切なテーマです。
今回の旅で訪れた場所
● 養老:養老の滝
● 駒野:千代保稲荷神社(おちょぼさん)
● 多度:多度大社、多度峡天然プール
● 桑名:七里の渡跡、焼き蛤を味わう
山あり、広々とした田園風景あり、歴史ある神社や古い街並みあり。そして最後は桑名名物の焼き蛤。
すべてを自転車で走り切るのではなく、自走とサイクルトレインを上手に組み合わせながら、そのときの体力や時間に合わせて旅を進めていきます。
JRで大垣へ!いよいよ初めてのサイクルトレイン
名古屋駅からJR東海道本線に乗り、まずは大垣駅へ。
自転車は輪行袋に入れて輪行です。車内はそれほど混んでいないので、自転車を持っていても気楽で助かります。

大垣駅でJRを降り、南口へ。
養老鉄道乗り場の案内もあり、分かりやすいです。

大垣駅でちょっとドキドキしながらサイクルトレインに乗車
養老鉄道大垣駅に到着。JRのすぐ隣にありました。

駅の周りに自転車を持った人は見当たりません。実は、サイクルトレインに乗るのは今回が初めて。「本当に、このまま自転車を持って乗っていいんだよね?」と、少しドキドキ。
念のため駅員さんに「サイクルトレインは利用できますよね?」と質問。間違いなく運行していることを確認して、券売機で切符を購入します。

交通系ICカードでの入場はできないので、久しぶりに券売機で切符を買います。でも支払いは現金だけでなく交通系ICカードでもできるので、何だかバグります。
ホームに入ると、自転車を持っている人とすれ違いました。降りたお客さんのようです。何だかホッとしました。

養老鉄道のホームページには、自転車を持ち込む際は「進行方向から見て前から2両目」に乗車するよう案内されていましたが、ホーム上には特に案内表示が見当たりません。ここでも駅員さんに確認したところ、やはり2両目を案内されました。安心して電車を待ちます。
そして、いよいよ電車が到着。自転車を引いたまま、乗り込みます。
自転車をそのまま車内へ!サイクルトレインの乗り心地

車内に入ってみると、専用の自転車スペースがあるわけではありません。見た目はごく普通の電車です。
車内から聞こえてきた「自転車が倒れないように気をつけてください」という趣旨の放送が、唯一「ここはサイクルトレインなんだ」と実感させてくれました。
座席に座り、目の前に自転車を置き、倒れないようにしっかり支えておきます。
途中の駅では、ママチャリを持った女性が一人乗ってきましたが、あまり自転車を持ち込んでいる人はいませんでした。ロードバイクを持ったサイクリストが次々と乗り込んでくる……という光景を想像していたので、少し意外です。
でも、考えてみればサイクルトレインは、通勤や通学など、地域の人も日常の移動手段として利用しているのかもしれません。それに加えて今回は真夏の暑い時期だったので、サイクリング目的の利用者が少なかった可能性もありそうです。
そんなことを考えているうちに、目的地の養老駅に到着。大垣から35分ほどでした。

自転車を押して電車に乗り込み、降りるときも押したままホームへ。輪行のように袋に入れたり、駅で組み立てたりする必要はありません。このスムーズさが、なんとも新鮮。
「サイクルトレインって、こういうことか!」初体験の私は、ちょっと嬉しくなりました。
まずは養老駅で下車!養老の滝へ

養老駅で最初の下車をします。ホームには名物のひょうたんが吊るされていました。駅舎には瓦が。愛らしいたたずまいです。
駅前には養老公園への無料のシャトルカートが2台停まっていました。1台は乗客がいっぱいとなり、出発して行きます。土日、祝日に運行しているようです。
養老の滝を目指して出発
さあ、私もいよいよスタートだ!と気合い十分で、養老の滝への約3.4kmのルートをナビ設定しようとしてたところ、シャトルカートの係の方に行き先を尋ねられました。
養老の滝まで自転車で行きたいと係の方に伝えると、なぜか少し渋い反応。
「ちょっと、あそこから道を見てごらん」
そう言われて、指差された方向を見てみると……。確かに、道が真っすぐ、ずーっと上へ伸びています。しかも、見えている坂はまだ序の口に違いありません。
そんなに長い距離ではありませんが、真夏の暑さのなか、この坂を自転車で上るべきか。
少し迷っていると、ほかに乗客もいなかったこと、さらに自転車も折りたたみでコンパクトなこともあり、ご厚意で自転車と一緒にシャトルカートに乗せてもらえることになりました。
今回はいろいろと条件が重なった結果であり、必ず自転車を載せられるという訳ではない点をご理解ください。
シャトルカートは養老公園の中をどんどん上っていきます。
窓の外には緑が広がり、風も爽やか。暑い日ですが、山の中に入ると空気が少しひんやりして感じられます。美味しい空気を胸いっぱい吸い込みます。
養老公園には、養老の滝のほかにも、こどもの国や養老天命反転地、テニスコートなど、さまざまな施設があります。

途中、運転手さんに話を聞くと、この日はお盆の時期にもかかわらず、暑さのためかかなり空いているとのこと。桜や新緑、紅葉の時期には、多くの人でたいへん賑わうそうです。
そんな話を聞きながら、シャトルカートは妙見橋に到着。ここから先は道幅が狭く、車両は入れません。
自転車を置いて養老の滝に向かいましょう

妙見橋から養老の滝までは、歩いて10分ちょっと。道は舗装されていますが、傾斜のある狭い道です。やがて階段になるものの、脇にスロープが併設されているのを見て、事前の公園ルール確認が足らず、そのまま自転車を押し歩きで養老の滝に向かってしまいました。
ですが、自転車は妙見橋の手前の駐車場に停めて、歩いて往復するのが正解です。今回のサイクリングで、一番の反省点です。
養老の滝までの道は、徐々に登山道らしくなっていき、ようやく石碑のある場所に到着。20分以上登ったような感覚でしたが、時計を見ると、実際にかかった時間は12分ほどでした。

さらに階段を登ると、滝が落下する滝つぼのすぐそばまで近づくことができます。

流れ落ちる清流と涼やかな水しぶきを間近で体感することができました。気がつけば、すっかり暑さを忘れていました。
下りながら養老の名物グルメを楽しむ
山を登った後は、養老孝子坂を下りながら、ひと休み。養老公園の老舗お食事処「清水」で、名物の焼きだんごをいただきます。

焼きだんごはモチモチとした食感で、噛むほどに自然な甘みが感じられます。お店の方に聞いたところ、上新粉を使っているそう。
味噌の塩気と香ばしさが、山道を歩いた後の体に心地よく染みます。噛んでいると団子の甘みとクルミの香ばしさも感じられ、気づけば3個をぺろり。川のせせらぎを聞きながら、緑の中でいただくと、よりおいしく感じます。
そして、もう一つのお目当てが養老サイダー。

養老の水を使ったサイダーだと思うと、それだけで清涼感が増すような気がします。
飲んでみると、思っていたよりも甘め。焼きだんごとサイダーで、すっかりお腹いっぱいになりました。
養老から駒野へ!広大な田園風景を走って「おちょぼさん」へ
当初は養老駅まで戻り、養老鉄道に乗って駒野駅に移動、千代保稲荷(おちょぼさん)に向かう予定でした。けれども、ここまで全く自転車で走っていません。
千代保稲荷まで自走しよう!と思い立ちます。とはいえ、土地勘のない場所。そこで、先ほど養老サイダーを購入したお店の方に、千代保稲荷まで自転車で行けそうか聞いてみます。
「それほど上りはないから、自転車でも大丈夫ですよ」
とのこと。地元の方に聞くことはやっぱり大事。安心して出発します。養老公園から千代保稲荷までおよそ14kmほど。
日本国内はGoogleマップで自転車ルートが表示されない地域が多く、このエリアもそうだったので、車でのコースを参照します。
山を下りると、目の前に広がる岐阜の田園風景
養老の山を下っていく途中、視界が一気に開けました。濃尾平野の扇状地を見渡すような、気持ちのいい景色です。

さらに平地へ下りていくと、今度はどこまでも続く田園風景。山の中とはまったく違う、圧倒的な「平野感」に驚かされます。

遠くには山々が連なり、その手前には広々とした田園が広がる。自転車だからこそ、景色の変化をゆっくり味わいながら走れます。
養老から下って、延々と続く田園の中を走る快適なサイクリングコース14kmを走ること約1時間、大きな鳥居が見えてきました。

商売繁盛や家内安全の神様として信仰を集める、千代保稲荷神社です。
「おちょぼさん」の愛称で親しまれる千代保稲荷神社
千代保稲荷神社は、「おちょぼさん」の愛称で親しまれている神社。
参拝の際には、藁に通した三角形のおあげを購入して、ろうそくと共にお供えします。

一般的な神社とは少し違う、こうした独特の参拝方法があると、参拝そのものがちょっとした体験になります。
鎌倉の銭洗弁財天などもそうですが、「何をするのか」が分かりやすく、ストーリー性のある参拝は楽しいものです。
そして、おちょぼさんの魅力は神社だけではありません。参道にはさまざまな店が軒を連ね、串カツやどて煮などの名物グルメから、漬物、野菜、お土産物まで並んでいます。

どこか懐かしい昭和レトロな雰囲気もあり、歩いているだけでも楽しめる門前町です。
お楽しみは玉家の串カツ!
おちょぼさんに来たら、やっぱり食べておきたいのが串カツ。今回は、参道の人気店「玉家」でいただきます。

店内の席で食べることもできますが、店頭には立ち食いスペースもあります。せっかくなので、立ち食いにチャレンジしてみることに。
店員さんにキャベツが乗ったお皿を渡されましたが、そこからどうしたら良いのか分かりません。

周りをキョロキョロし、店員さんにも質問してしまいました。そこで分かったのが、なんと「自分で取って食べてOK」、「会計は後払い」というシステム。
目の前にはどて煮の大鍋があり、左右には揚げたての串カツがどんどん積み上げられています。まずは、どて煮を一本お皿に取ります。

甘辛い味噌味で、モツ特有のクセはなく、とても食べやすい味です。ただし、かなり甘め。
串カツは、味噌とソースの好きなほうを選び、串ごとドボンと漬けていただきます。今回はソースでさっぱりと。

添えられたキャベツも、串に刺して最後までおいしくいただきました。立ち食いの気軽さも相まって、門前町らしい楽しい昼食になりました。
駒野から多度へ!古い街並みと多度大社を訪ねる
千代保稲荷神社を後にして、最寄りの養老鉄道・駒野駅へ向かいます。
そこからは再びサイクルトレインの出番。
40分ほど走って駅に到着すると、ちょうどよく電車がやってきました。自転車を押してそのまま乗車し、多度駅へ向かいます。

駒野駅から多度駅までは、距離にすると約12km。自転車で走ることもできますが、標高差のある坂を2つほど越えるルートで、所要時間は45分ほど。
一方、養老鉄道で移動すると約20分で到着します。その分の時間と体力を温存できます。
こうして「走りたいところは自転車で走り、移動は電車に任せる」という旅ができるのは、サイクルトレインならでは。
多度大社へ向かう道がすでに楽しい
多度駅で下車し、多度大社へ向かって走ります。多度大社までは2km弱。のんびり走ります。
駅から神社へ続く道には、格子戸をしつらえた古い家々が並んでいます。

昔ながらの趣を残す建物を眺めながら走っていると、目的地に向かう道そのものが観光になっているよう。非日常の中を走る自転車旅の醍醐味です。ほどなくして、多度大社に到着しました。
森の中にたたずむ多度大社

多度大社は、古くから「お伊勢参らばお多度もかけよ」と言われてきた神社です。境内へ入ると、街中とは空気が一変。木々に囲まれた参道を歩いていくと、森の中を登っていくような感覚になります。

訪れたのはお盆の時期だったため、境内にはたくさんの灯籠が吊り下げられていました。夜になれば、また違った美しい景色になるのでしょう。
そして、この場所を訪れて初めて知ったのが、かつて織田信長によって多度大社が焼き討ちされたという歴史です。
歴史のある神社だということは知っていても、その場所で実際の出来事を知ると、目の前の風景に一層の重みを感じます。
多度峡へ!天然プールで涼む
多度大社からほど近い多度峡には、夏になると楽しめる無料の天然プールがあります。暑い日なので、これはぜひ訪れてみたい。
なお、多度峡天然プールですが、開催期間が限られているようなので、行く前に確認しておくことをおすすめします。(令和8年は、7/17〜8/31)入場は無料で、無料の休憩所がありますが、更衣室は閉鎖されているとのこと。車は有料駐車場に停めて、天然プールまでは歩いて向かいます。
多度峡へ向かう道はゆるやかな上り。頑張って走ります。
途中には、澄んだ水が流れる美しい水路がありました。首に巻いていた手拭いを水に浸して、ぎゅっと絞ってから再び首へ。

ひんやりした手拭いが首筋に触れると、それだけでかなり気持ちいい!
さらに進むと、道は山道に。たくさんの家族が登って行きます。
歩行者の邪魔にならないよう、自転車を降りて進みます。右手の川床には、川遊びをする人たちが。気持ちよさそうです。もう少し上ると、多度峡の天然プール休憩所に到着しました。

私も足を水に浸してみたかったのですが、今回はサンダルを持っていませんでした。次に来るなら、川遊びができるようにサンダルを用意しておきたいところです。天然プールを眺めるだけでも、暑さを忘れてしばし涼むことができました。
帰り道は、来た道をひたすら下ります。頑張って上った後の下りは、やっぱり気持ちいい!
多度駅へ戻り、養老鉄道の終点、桑名駅を目指します。
多度駅でまさかの30分待ち!

ここまで、タイミングよく電車に乗れることが多かった今回の旅。ところが最後に来て、まさかの30分待ちです。
多度駅周辺には、気軽に時間をつぶせそうなお店があまり見当たりません。「自宅でカフェを開いちゃいました」みたいな古民家カフェが、どこかにないかしら……。そんな期待を胸に、少し周辺を自転車で走ってみることにしました。
残念ながらカフェは見つけられませんでしたが、多度川沿いを走ってみると、これがなかなか気持ちいい。電車を待つだけだった30分が、ちょっとしたミニサイクリングの時間になりました。
駅に戻って、改めて時刻表を確認。

養老鉄道は、時間帯によって1時間に1~2本程度の運行です。今回は「時間に縛られず、そのとき行きたいところへ行こう」と、あえて時刻表をほとんど見ずに旅をしていました。
待ち時間が出たのは、このときが初めて。結果的には川沿いを走って楽しく過ごせましたが、やはり出発前に、ざっくりと時刻表を頭に入れておいたほうが、どうやら安心です。
最後は桑名へ!揖斐川を眺めて、焼き蛤で旅を締めくくる
再び養老鉄道に乗り、いよいよ終点の桑名駅へ。

この時点ですでに17時。思っていた以上に時間が過ぎています。まだ行ってみたい場所はいくつかありましたが、帰りの輪行も控えています。
そこで、今回の旅の最後に訪れる場所として選んだのが、桑名駅から比較的近い「七里の渡跡」です。
七里の渡跡で名古屋への海路を思う
桑名駅から自転車を走らせ、揖斐川方面へ。
市街地を抜けた川沿いに、七里の渡跡はあります。

七里の渡跡は、江戸時代に東海道の「宮宿」と「桑名宿」を結んでいた海上航路の跡です。
現在の名古屋市熱田区にあたる宮宿と桑名宿を結ぶ航路は約27.5km。東海道で唯一の海上路だったといわれています。
今は静かに揖斐川が流れていますが、かつてはここから船が出て、名古屋方面へ人々を運んでいたと思うと、目の前の景色が少し違って見えてきます。

川沿いを自転車で走りながら、旅の最後に歴史を感じられる場所を訪ねられたのもよかったです。
桑名に来たら、やっぱり焼き蛤!
そして、桑名に来たからには、どうしても食べておきたいものがあります。
そう、焼き蛤です。あらかじめ調べておいた商店街の立ち食いのお店へ向かったところ……なんと、お休み。最後の最後で、まさかの蛤クライシス、危機です。
そこで頼りにしたのが、養老鉄道のホームページに掲載されていた観光案内。紹介されていたお店の一つ、居酒屋「魚のてっぺん」へ向かうことにしました。

桑名駅のすぐ近くというのも、ありがたい。
人気店らしく、混雑していましたが、運良くカウンターの一席が空いていました。さっそく焼き蛤と蛤の天ぷらを注文。

まずは蛤の天ぷらをいただきます。サクッとした衣にプリッとした蛤、食感が楽しい。そしてもちろん美味しい。
けれども、やはり印象に残ったのは焼き蛤。大きな蛤を口に入れると、身はトロッとしていて、甘みがあります。そして、口いっぱいに広がる磯の香り。これは……おいしい!
一日走った後の体に、桑名の名物が染み渡ります。最後に無事、焼き蛤を味わい、今回の養老鉄道サイクルトレインの旅は大満足で締めくくることができました。
体験して分かった、養老鉄道サイクルトレインの魅力
今回、初めて養老鉄道のサイクルトレインを利用してみて感じた魅力は、単に「輪行袋がいらない」ということだけではありませんでした。
自転車旅の行動範囲が広がる
自転車だけで移動すると、どうしても走れる距離には限りがあります。特に今回のような真夏の旅では、無理をすれば走れても、その後の観光を楽しむ余力がなくなってしまいます。
そんなとき、電車で距離を移動できれば、行動範囲をぐっと広げられます。
今回も、駒野から多度、多度から桑名と、電車を上手に利用することで、複数のエリアを一日で楽しむことができました。
自走と電車を自由に使い分けられる
今回の旅で特に実感したのが、この自由さです。
「ここは自転車で走りたい」
「ここはちょっと疲れたから電車に乗ろう」
「時間があるから、もう少し周辺を走ってみよう」
そのときの体力や時間に合わせて、自転車と電車を選べます。
養老から駒野までは、予定を変更して自走。駒野から多度まではサイクルトレインを利用し、多度駅で電車を待つ間には周辺を自転車で散策。
こうして振り返ってみると、かなり自由自在です。「自転車旅だから、全部自分の脚で走らなければ」と頑張りすぎなくてもいい。それがサイクルトレインを利用した自転車旅の、大きな魅力なのだと思います。
自転車をそのまま電車に乗せる非日常感

そして、やっぱり楽しかったのが、自転車をそのまま電車に乗せるという体験です。輪行袋に入れる必要がないので、駅に着いたらそのまま自転車を引いてホームへ。目的地に着いたら、そのまま自転車を引いて駅の外へ。このスムーズさは、本当に楽しい。
「電車に自転車をそのまま持ち込む」ということは、とても特別なことのように感じますが、養老鉄道では、それが当たり前のようにできる。
自転車を単なる移動手段ではなく、「旅の相棒」として一緒に電車に乗せているような感覚も新鮮でした。
養老鉄道サイクルトレインの注意点
便利で楽しいサイクルトレインですが、利用する際にはいくつか注意したいポイントがあります。
土日は全線で利用できるが、平日は利用条件を確認
サイクルトレインは、曜日や時間帯によって利用できる列車が異なります。特に平日に利用する場合は、事前に最新の利用条件を確認しておきましょう。
なお、お盆期間中は、平日でも全線でサイクルトレインを利用できるとのことでした。

利用条件は変更される場合もあるので、出発前に養老鉄道の公式情報を確認することをおすすめします。
自転車を載せられるのは進行方向から見て2両目

自転車を持ち込めるのは、進行方向から見て前から2両目です。
事前に養老鉄道のHPを見て認識していたので、実際間違えることはありませんでしたが、大垣駅のホームではその案内を見かけませんでした。多度駅では足元にサイクルトレイン乗車位置の表示があるようですが、慣れないと見落としてしまうかもしれません。あらかじめ、サイクルトレインのルールは公式HPで確認しておくと安心です。
時間帯によっては本数が少ない
養老鉄道は、時間帯によっては列車の本数が多くありません。予定を立てている場合は、あらかじめ時刻表を確認しておいたほうが安心です。
特に「この電車に乗りたい」という時間が決まっている場合は、下車する場所と合わせて確認しておきましょう。
乗り降りが多いなら1日フリーきっぷも検討

今回のように複数の駅で下車する場合は、1日フリーきっぷの利用も検討したいところです。養老線全線が1日何度でも乗り降り自由(乗り放題)になります。価格は大人1,500円、小児750円です。
購入できる駅が限られていたり、乗車区間や利用日によってお得になる条件が異なる可能性もあるため、出発前に最新のきっぷ情報をチェックしておきましょう。
養老鉄道サイクルトレインは、自転車旅の強い味方だった!

今回、初めて養老鉄道のサイクルトレインを利用してみました。最初は「自転車をそのまま電車に持ち込む」ということ自体に、少しドキドキ。でも一度乗ってしまえば、思っていた以上に自然で、そして便利でした。
養老では山へ向かい、駒野では広大な田園風景を走り、多度では歴史ある神社と天然プールへ。そして最後は桑名で揖斐川を眺め、焼き蛤を味わう。
これだけ違った景色や楽しみ方を一日で体験できたのも、電車と自転車を自由に組み合わせられたからこそ。
特に印象に残ったのは、「無理をしなくていい」ということです。疲れたら電車に乗る。もう少し走りたければ、自転車で走る。時間が余れば、途中で寄り道する。
そんなふうに、その日の体力や気分に合わせて旅を組み立てられるサイクルトレインは、自転車旅の可能性を広げてくれると感じました。
次はどの駅で降りて、どこを走ろうか。そんなことを考えながら帰路についた、養老鉄道の自転車旅でした。