折りたたみ自転車で行く奥多摩サイクリング|輪行で気軽に絶景を楽しむ

折りたたみ自転車で行く奥多摩は「気軽な絶景ライド」の正解だった

渓谷沿いを走り、山に囲まれた湖にたどり着く。それが半日でできてしまうのが奥多摩。

スタートは新宿から約1時間の青梅駅。奥多摩湖までは約25kmで、激坂と呼べる峠はありません。しかもルートのほぼ全線がJR青梅線と並走しているので、疲れたら最寄り駅から電車で帰れる。そんなルートです。今回は輪行を活用して、折りたたみ自転車とロードバイクで走ってみました。

目次

都心から便利「奥多摩×折りたたみ自転車」サイクリング

折りたたみ自転車での奥多摩サイクリング
撮影:編集部

自転車に乗るのが楽しくなってくると、「こんな景色の中を走ってみたい」という場所が増えていきますよね。

ですが場所によってはサイクリングにピッタリなスポットが自宅から遠く、現地までの走行が面倒になることも多いです。

そんな時に活用したいのが、車や電車などで自転車を運ぶ輪行です。輪行なら、移動の負担を減らして目的地まで行くことができ、時間も節約できます。

シャイデックTR-F16
撮影:編集部

今回は、輪行の持ち運びが簡単な折りたたみ自転車でサイクリングに行ってきます。

自転車は、モンベルの自転車ブランド「シャイデック」の折りたたみ自転車「TR-F16」をお借りしました。今回シャイデックの自転車に初めて本格的に乗るので楽しみです。

今回走った奥多摩サイクリングのルート

距離 24.7km
獲得標高 463m
目安時間 2h
レベル
★★☆☆☆

今回走るのは、青梅駅から奥多摩湖までのルート。片道約25kmで峠道のような急な激坂はほとんどなく、山あいの景色を楽しみながらマイペースに走れるコースです。

ロードバイクを本格的に乗っている方だと、少し物足りない距離感ですが、16インチの折りたたみ自転車で走る距離としてはちょうど良さそうです。

スタート地点の青梅駅は、新宿からJRで約1時間ほどの距離。都心からのアクセスも良いです。梅駅を出発して奥多摩湖まで走り、ゴール後は奥多摩駅まで戻ってきたいと思います。

奥多摩を折りたたみ自転車で実際に走ってみた

カーボンロードバイクとTR-F16

今回の奥多摩サイクリングは、筆者と編集部Yさんの2名。ロードバイクと折りたたみ自転車の2台。途中、お互い自転車を交代しながら、それぞれの走りも楽しみたいと思います。

ルート途中の駅をチェックポイントにして、6つの区間に分けてレポートしていきます!

青梅駅〜二俣尾駅:市街地から出発!

JR青梅駅前でロードバイクとTR-F16で集合
撮影:編集部

スタート地点の青梅駅は、JR中央線・青梅線で新宿駅から約1時間。

朝6時30分ごろ駅を出発して、スタートです!

青梅駅コンビニ前に自転車を停めて補給
撮影:編集部

駅のすぐ近くにコンビニがあったので、まずは水と行動食を購入します。

TR-F16で舗装のつなぎ目を乗り越える筆者
撮影:編集部

青梅駅周辺は市街地で比較的交通量が多め。車や信号、横断歩道などに注意しながら走りましょう。

JR青梅駅近くのTR-F16の走行シーン
撮影:編集部

小径ホイールの折りたたみ自転車で山を目指すというのは、正直なところ走り出す前は少し不安がありましたが、市街地を少し走ると、その心配は解消されました。

漕ぎ出しも軽く、信号待ちからの再スタートもスムーズで、クロスバイクに近い感覚で走れます。

TR-F16でダンシングする筆者
撮影:編集部

しばらく進むと市街地を抜け、山あいの風景が広がりはじめます。

緩やかなアップダウンが増えてきますが、景色が変わっていく実感があり、走り出しからサイクリングのワクワク感が高まります。

二俣尾駅に折りたたみ自転車で到着
撮影:編集部

スタートから5kmちょっとでJR二俣尾駅を通過しました。今回のルートの駅舎はどの駅もそれぞれ個性豊かで、思わず足がとまってしまいます。

二俣尾駅手前のセブンイレブン
撮影:編集部

二俣尾駅の手前にはコンビニがあるので、補給し忘れた場合の買い出しや、トイレ休憩にも使えます。

二俣尾駅〜御嶽駅:多摩川沿いの絶景を楽しむ

折りたたみ自転車で奥多摩湖を目指す筆者
撮影:編集部

二俣尾駅から再び走り出すと、少しずつ住宅も減り、道の起伏がはっきりしてきます。

TR-F16で上り坂を走る筆者
撮影:編集部

ロードバイクなら平坦に感じる緩い上りでも、16インチの小径ホイールだと、多少の走りごたえを感じます。ですが、軽めのギアでペダルをくるくる回して、景色を眺める余裕を残したまま進めます。

清流ガーデン 澤乃井園の酒蔵
撮影:編集部

JR沢井駅の手前に、立派な酒蔵が見えてきました。

清流ガーデン 澤乃井園
撮影:編集部

酒蔵の反対側は、清流ガーデン 澤乃井園になっています。

多摩川沿いの敷地に食事処や売店が並び、豆腐料理や地酒、お土産まで一通りそろう休憩スポットになっています。残念ながら、この日は朝早い時間帯だったためか、まだ営業前でした。

清流ガーデン 澤乃井園のつり橋
撮影:編集部

営業時間前でしたが、敷地内にかかっているつり橋を渡ることができ、足を休めながら多摩川の流れを眺めることができます。

清流ガーデン 澤乃井園のつり橋から眺めた多摩川
撮影:編集部

つり橋から見える多摩川の景色。木々と川の流れに癒されます。

清流ガーデン 澤乃井園のカフェ
撮影:編集部

営業時間内であれば、川辺のカフェや売店で一息つきながらお茶や食事を楽しめます。

奥多摩湖まで走り切る予定なら、復路に合わせて立ち寄る計画にしても良さそうです。

JR御嶽駅にTR-F16で到着した筆者
撮影:編集部

二俣尾駅から3kmほど先で御嶽駅に到着しました。ここは御岳山への玄関口にあたる駅で、この日も朝からハイキング客の姿が目立ちます。

山小屋を思わせる独特の駅舎は存在感ばつぐん。

御嶽駅〜古里駅:本格的なワインディングロードが始まる

奥多摩湖への道をTR-F16で走る筆者
撮影:編集部

御嶽駅を過ぎるとワインディングロードに入り、アップダウンも本格的になってきます。

カーブに合わせて景色が切り替わっていくので、走りながら視界がどんどん変わっていきます。

TR-F16で上りがきつくなってきた筆者
撮影:編集部

上り坂の勾配も徐々に強まり、太もものダメージが少しずつ蓄積していきます。

折りたたみ自転車は前傾姿勢をとるのが難しく、ロードバイクとは使う筋肉が違うようです。

古里駅手前のセブンイレブン
撮影:編集部

古里駅前の交差点には、サイクルラックが設置されたコンビニがありました。

自転車の駐輪スペースが広くとられているので、グループライドでも訪れやすいですね。

JR古里駅にTR-F16で到着した筆者
撮影:編集部

スタート地点の青梅駅から約14km、中間地点にあたる古里駅に到着です。少し足の疲れを感じました。

TR-F16にまたがるYさん
撮影:編集部

そこで、ここまでロードバイクで走ってきた編集部Yさんと自転車をチェンジすることに。

古里駅〜奥多摩駅:自転車をチェンジしても軽快な走り

TR-F16で走るYさん
撮影:編集部

ロードバイクから折りたたみ自転車に乗り換えたYさんですが、「軽いギアでペダルを回していけば上りも普通に走れますね」と、楽しんでいます。

TR-F16で下り坂を走るYさん
撮影:編集部

下り坂でスピードが出ても印象は変わらず、安定して走れているようです。

多摩川南岸道路との分岐の看板
撮影:編集部

しばらく走ると、多摩川南岸道路との分岐点があります。

多摩川南岸道路の分岐交差点
撮影:編集部

青梅街道を直進・左折どちらでも奥多摩湖まで行けるルートですが、多摩川南岸道路はほとんどの区間が長いトンネルで、途中の補給・休憩スポットもありません。

サイクリングで奥多摩まで行くなら、直進するのがおすすめです。

鳩ノ巣駅の駅舎
撮影:編集部

古里駅から3km弱で鳩ノ巣駅に到着です。

鳩ノ巣駅の駅舎も独特のデザインで、立ち寄って写真を撮りたくなる魅力があります。

TR-F16で鳩ノ巣トンネルを走るYさん
撮影:編集部

鳩ノ巣駅から先は、トンネルとカーブが一気に増えてきます。日中でもトンネル内部は薄暗いため、フロントライトとテールライトの点灯は欠かせません。

撮影:編集部

折りたたみ自転車といえば街乗りのイメージが強いですが、こうしてワインディングを走ってみても意外なほど様になりますね。

TR-F16で奥多摩駅に到着
撮影:編集部

ワインディングを楽しみながら緩やかな上りを走ると、JR青梅線の終点である奥多摩駅に到着です。

山小屋風の重厚な木造駅舎は、これまで通過してきた駅の中でも見応えがあります。ここまでいくつかの駅を巡ってきましたが、駅舎を眺めながら走るのも奥多摩サイクリングの楽しみ方の1つですね。

奥多摩駅周辺の店舗が開いていない様子
撮影:編集部

奥多摩駅の周辺には売店やカフェ・レストランなどがありますが、平日の早い時間帯だとほとんど開いていませんでした。

奥多摩駅のコンビニ
撮影:編集部

奥多摩駅を少し過ぎた場所にはコンビニがあり、こちらは朝7時からオープンしています。ここから先、奥多摩湖までの区間には補給スポットがないので、必要ならしっかり準備しておきましょう。

奥多摩駅〜奥多摩湖:ラストの上りと奥多摩湖の景色を楽しむ

奥多摩湖への途中で琴浦橋を渡る筆者
撮影:編集部

ここからは、再度自転車を乗り換えて、奥多摩湖を目指します。奥多摩駅から先のラスト区間は、ここまでとは明らかに違い、じわじわと上りが続きます。

ロードバイクなら難なく登れる勾配ですが、折りたたみ自転車のペダルがやや重く、滝のような汗が出てきました。距離としては残りわずかですが、なかなか前に進みません。

奥多摩湖前の上り坂を折りたたみ自転車で走る
撮影:編集部

ここで試しにタイヤの空気圧を高めてみたところ、走りの印象が大きく変わりました。

転がりが軽くなり、スイスイと進みます。車体にもすっかり慣れてきて、立ち漕ぎと座り漕ぎをスムーズに使い分けられるようになりました。

小径車は体重や積載量に対する空気圧の影響が出やすいようです。長い距離を走る前に、しっかり確認しておくべきでした。

奥多摩湖にロードバイクとTR-F16で到着
撮影:編集部

そして、無事に奥多摩湖へゴール!

目の前に広がる湖面と、それを囲む山々の眺めは、ここまで登ってきた疲れを忘れさせてくれます。

奥多摩 水と緑のふれあい館
撮影:編集部

奥多摩湖のほとりにある「奥多摩 水と緑のふれあい館」は、サイクリングのゴール地点の休憩スポットにピッタリな施設です。入館は無料で、駐輪用のサイクルラックも用意されています。

開館時間は9時30分から17時までで、水曜日が休館日です。

奥多摩 水と緑のふれあい館の館内
撮影:編集部

館内に入ると冷房が効いていて、暑い季節に走り切った後には何よりありがたい環境です。トイレも完備されています。

奥多摩 水と緑のふれあい館の展示
撮影:編集部

展示は小河内ダムの仕組みや奥多摩の歴史、水源林の役割などを扱っています。子ども向けの施設かと思いきや内容は本格的で、大人でも見応えがありました。

自分たちが走ってきた道の成り立ちを知ると、奥多摩湖の景色もまた違って見えてきます。

奥多摩 水と緑のふれあい館のレストランと売店
撮影:編集部

展示スペースを抜けた2階にはレストランと売店が並んでいます。

奥多摩 水と緑のふれあい館のレストランメニュー
撮影:編集部

ダムを模したダムカレーなど、ここでしか味わえないメニューもあり、しっかり休憩と補給ができます。軽食やソフトクリームもあるので、休憩だけでも利用しやすいです。

奥多摩湖〜奥多摩駅:むかし道で奥多摩の歴史に触れる

ふれあい館で休憩を取ったら、奥多摩駅まで戻ります。来た道の上り坂がそのまま下り坂に変わるので、ペダルをほとんど踏まずに楽に進めます。

ただし、途中はトンネルやカーブが多いため、しっかりブレーキをかけて減速しながら安全なペースで走りましょう。

奥多摩むかし道の入り口の建物
撮影:編集部

奥多摩駅までの帰りは、来た道ではなく旧青梅街道にあたる「奥多摩むかし道」を通ってみることにしました。奥多摩湖を出て1つ目のトンネルを抜けた後、すぐ右手にある建物と自販機が目印です。

奥多摩むかし道の入り口の坂
撮影:編集部

建物の横にある細い道から、奥多摩むかし道へと入っていきます。この先は舗装されていますが、勾配がかなり急なうえ道幅も狭いため、ブレーキをしっかり握って慎重に下りましょう。

奥多摩むかし道の分かれ道
撮影:編集部

坂道を下った突き当たりに看板があり、右に曲がると奥多摩むかし道に入ります。

奥多摩むかし道のマップ
出典:奥多摩観光協会

この道は、奥多摩湖のある小河内地区と奥多摩駅のある氷川地区を結ぶ全長約9kmの旧街道で、明治以前は甲州へ抜ける裏街道としても使われていたそうです。

奥多摩むかし道のうねる道
撮影:編集部

実際に走ってみると、来た道とはまったく雰囲気が違います。細くうねる道が続き、昔ながらの山里の景色が広がります。

奥多摩むかし道の馬の水飲み場
撮影:編集部

途中には、かつての馬の水飲み場やお地蔵さんといった史跡があり、立て看板の解説が添えられています。トンネルでキレイに整備された新しい道にはない歴史があり、これも奥多摩サイクリングの魅力の一つだと感じました。

奥多摩むかし道のつり橋
撮影:編集部

途中のつり橋からは、奥多摩の自然と絶景を楽しむことができます。

奥多摩むかし道の落石
撮影:編集部

ただし、走行には注意が必要です。路面は苔むして滑りやすい箇所や、落石・落枝が転がっている場所もあります。

地元の方や整備車両が通ることがあるためスピードを抑えて走り、ハイキングコースとして歩く方とすれ違うときは自転車を降りて歩きましょう。

奥多摩むかし道の舗装が途切れる場所
撮影:編集部

景色や史跡を楽しみながら進んでいくと、途中で舗装が途切れて砂利道に変わります。グラベルロードやMTBなどの自転車なら問題ありませんが、舗装路向けの細いタイヤの場合は無理をせず引き返すのが賢明です。

この地点から元の青梅街道に合流できるので、そのまま奥多摩駅を目指しました。

奥多摩駅に着いたら、輪行して帰宅します。折りたたみ自転車を輪行バッグへ入れるのも数分で完了しました。ロードバイクと比べると圧倒的にラクです。

TR-F16で改札を通る
撮影:編集部

コンパクトな輪行バッグだと、改札の通過も階段の上り下りも身軽です。

TR-F16を電車輪行する筆者
撮影:編集部

奥多摩駅は始発駅ということもあり、青梅線の車内はガラガラで輪行にもぴったりでした。

お疲れ様でした!

走ってわかった、今回の旅の推しポイント

今回の奥多摩サイクリング、特に良かったと感じたポイントをまとめます。

都心から近いJR青梅線と奥多摩の自然

JR青梅駅の外観
撮影:編集部

スタート地点の青梅駅までは、新宿から中央線・青梅線で約1時間とアクセスが良好です。

奥多摩湖からの帰り道では始発駅で列車に乗れたため、走り終えた後に空いている車内で座れることができました。輪行バッグを抱えたまま立ち続ける必要がなく、サイクリング後には特にありがたいポイントでした。

奥多摩サイクリング中のダムの風景
撮影:編集部

サイクリングコースは全体的に上りですが、サイクリング初心者の方でも、疲れを感じた時点で休憩を取れば無理なく走りきれます。

休憩しながら景色を楽しめる魅力的なスポットも多いので、何度も訪れて毎回違う楽しみ方をするのも良さそうです。

電車と折りたたみ自転車の相性が抜群

奥多摩駅での電車輪行
撮影:編集部

全体を通して感じたのは、電車輪行と折りたたみ自転車の相性がとても良く、サイクリングとしての楽しみを広げてくれるという点です。

駅での準備や撤収も少ない時間ででき、輪行のハードルをとても下げてくれます。

青梅線の電車内のTR-F16の輪行
撮影:編集部

今回走った青梅駅〜奥多摩湖までのルートは、ほぼ線路と並走しているため、途中で雨が降ってきたり疲れたりしたときも簡単に引き返すことができます。

気軽に輪行&サイクリングするときは折りたたみ自転車はベストな選択肢かもしれません。

奥多摩サイクリングは楽しい!

奥多摩湖を折りたたみ自転車で走る筆者
撮影:編集部

今回走った奥多摩湖までのコースは、クロスバイクやロードバイクはもちろん、折りたたみ自転車でも楽しめるルートでした。今回ご紹介したルート以外にも奥多摩湖からさらに足をのばしたり、周辺の峠に挑んだりと、違う楽しみ方もできそうです。

サイクリングのTR-F16
撮影:編集部

また、今回は電車輪行をしましたが、折りたたみ自転車だとより手軽に輪行ができました。気軽に色々なところでサイクリングしたい方は「折りたたみ自転車」、おすすめです!

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