top画像出典:COLNAGO
コルナゴはイタリアの老舗ロードバイクブランド

コルナゴは、1954年にイタリアのカンビアーゴで創業したロードバイクブランドで、これまでロードレースでの数々の実績を上げてきた名門です。元ロードレース選手のエルネスト・コルナゴが小さな工房からスタートし、現在では世界的なブランドに成長しました。
ロードレースで培ってきた高い技術力が魅力

コルナゴはツールドフランスやジロデイタリア、世界選手権など世界的ロードレースで多くの実績を上げていて、高い技術力に定評があります。古くからカーボンフレームを手掛けてきた歴史があり、現在もレース向けのハイスペックなロードバイクと言えば必ず名前が挙がるブランドです。創業当初から現在まで多くのプロチームに機材提供をしていることも、高い技術力を裏付けています。
走行性能はもちろん、高い塗装技術による美しいフレームの仕上がりもコルナゴの魅力の1つです。フラッグシップモデルは熟練の職人による手作業で仕上げられていて、工芸品のような美しさと評されることが多いです。
ラインナップはミドル~ハイエンドが中心

コルナゴのロードバイクラインナップは比較的価格帯が高めで、ミドルグレード~ハイエンドモデルが中心です。
コルナゴのロードバイクラインナップの傾向
- ハイエンドモデル 90~100万円前後:フレーム販売のみで上級者向け
- ミドルグレード 50~90万円前後:完成車があり最初の1台にもおすすめ
完成車のラインナップがあるミドルグレードでも価格帯は50万円~と比較的高めです。高性能なロードバイクで鋭い走りを味わいたい、またはレースで上位を目指す本格派の方に向いているブランドと言えるでしょう。
また、クラシックな見た目が魅力のクロモリフレーム、ダート走行もこなせるグラベルロードなど、レース以外の楽しみ方ができるラインナップもあります。次の章で、コルナゴのロードバイクラインナップをチェックしていきましょう。
コルナゴのロードバイクシリーズとおすすめモデル
コルナゴは目的やレベルに合わせて、複数のロードバイクをラインナップしています。
コルナゴのロードバイクシリーズ
それぞれのシリーズの特徴やラインナップ、どんな使い方に向いているのかなど、1つずつチェックしていきましょう。
Cシリーズ:伝統を継承するカーボンラグフレーム

Cシリーズはコルナゴのフラッグシップシリーズで、職人の手作業による高品質なラグ構造のカーボンフレームが特徴です。ラグ構造とはカーボンチューブをラグと呼ばれる継手で接続する昔からある製法で、コルナゴならではの特徴の1つです。
Cシリーズはただ古い技術を引き継いでいるだけでなく、新しい技術で空力性能の向上やラグ構造ならではの緻密な剛性・ジオメトリー調整などレースで勝てるバイクとして設計されています。また、Cシリーズはイタリア本社の工房での職人の手作業による、工芸品のような美しい仕上がりも魅力です。
| モデル名 | 参考価格(税込) | フレームor完成車 |
| C68 Road | 968,000円 | フレームセット |
| C68 Rim | 1,155,000円 | フレームセット |
| C68 Allroad | 979,000円 | フレームセット |
| C68 Gravel | 979,000円 | フレームセット |
Cシリーズのラインナップはフレームセットのみで、価格帯は100万円前後と高めです。また、現在主流のディスクブレーキモデルRoadだけでなく、リムブレーキモデルやフラットダート走行もこなせるAllroad、よりハードなオフロード走行を想定したGravelのラインナップがあるのも特徴です。
今回は、CシリーズのスタンダードモデルであるC68 Roadをピックアップしてご紹介します。
COLNAGO(コルナゴ) C68 Road フレームセット
| 参考価格(税込) | 968,000円 |
|---|---|
| フレーム素材 | カーボン |
| ブレーキ | ディスクブレーキ仕様 |
| コンポ/変速段数 | - |
伝統技術を継承したハイエンドレースモデル
1990年台から続くCシリーズのスタンダードモデルで、コルナゴ伝統のラグドカーボンフレームを継承しつつ、最新技術を投入しレースで勝てるロードバイクというコンセプトで設計されています。

最新技術によりカーボンパイプをつなぐラグの形状を見直し、空力性能をアップしたスタイリッシュなフレームに仕上げられています。コルナゴの伝統技術を引き継ぎつつ、最新技術により性能にもこだわったフラッグシップモデルです。
おすすめポイント
- モジュールストラクチャー製法によりカーボンモノコックフレームでは難しい調整をしている
- 職人の手作業による美しい塗装も魅力
- ラグの一部にチタンを使用したリミテッドモデルもラインナップ
Vシリーズ:最新技術を投入するカーボンモノコックフレーム

Vシリーズはロードバイクの最新技術が投入されたカーボンモノコックフレームを採用した、レース向けハイエンドモデルです。ツールドフランスなどの世界的ロードレースでも実際に活躍しているシリーズで、軽さ・剛性・空力性能などにこだわったハイスペックなモデルがそろいます。
| モデル名 | 参考価格(税込) | フレームor完成車 |
| V5Rs Frame Set | 1,034,000円 | フレームセット |
| V5Rs Ultegra Di2 | 1,870,000円 | 完成車 |
| V5Rs Dura Ace Di2 | 2,442,000円 | 完成車 |
| V4Rs Disc Frame Set | 946,000円 | フレームセット |
| V4 Disc Ultegra Di2 | 891,000円 | 完成車 |
| V4 Disc 105 Di2 | 657,800円 | 完成車 |
| V4 Disc 105 メカニカル | 561,000円 | 完成車 |
Vシリーズは、最新スペックのハイエンドモデル「V5Rs」、1世代型落ちの「V4Rs」、カーボン素材を変更した廉価版の「V4」の3種類のラインナップです。フレームセットだけでなく完成車が用意されているのがVシリーズの特徴で、50万円台のコルナゴの中では手に入れやすいモデルも。
ロングライドやレースなどを気軽に楽しむホビーライダー向けの、V4 Disc 105 メカニカル完成車の詳細をチェックしてみましょう。
COLNAGO(コルナゴ) V4 Disc 105
| 参考価格(税込) | 561,000円 |
|---|---|
| フレーム素材 | カーボン |
| ブレーキ | 油圧ディスク |
| コンポ/変速段数 | シマノ105/24段(2×12) |
50万円台で乗れるコルナゴのエントリーモデル
コルナゴのフラッグシップモデル「V4Rs」の流れを汲みつつ、シマノ105コンポで手に入れやすい50万円台の価格に抑えた完成車です。

上位モデルの開発で得たデータを活用し、価格を抑えつつスピード性能にこだわったレーシングバイクに仕上げられています。性能にこだわりつつ幅広いライダーが楽しめるように設計されているため、初めてのロードバイクであこがれのピナレロに乗りたい方にもおすすめです。
おすすめポイント
- 最大タイヤクリアランス30mmで、トレンドの幅広タイヤに交換可能
- モノコックフレームならではのスッキリしたデザインと空力性能
- 必要なものがそろった完成車で50万円台の価格
Y・Tシリーズ:空力性能に特化したレースバイク

Yシリーズ、Tシリーズは空力性能に特化したエアロロードバイクで、平地でのスピードが求められるタイムトライアル向けのモデルがラインナップされています。コルナゴの最新技術を投入し、一般的なロードバイクとは異なるコンセプトで開発されているのが特徴です。
| モデル名 | 参考価格(税込) | フレームor完成車 |
| Y1Rs Frame Set | 1,188,000円 | フレームセット |
| Y1Rs Ultegra Di2 | 1,925,000円 | 完成車 |
| Y1Rs Dura-Ace Di2 | 2,497,000円 | 完成車 |
| TT1 | 1,100,000円 | フレームセット |
Yシリーズはフレームセットと完成車、Tシリーズはフレームセットのみの1モデル展開です。価格帯はフレームセットで100万円~、完成車は約200万円~とかなり高めですが、平地でのスピードを追求したい方は検討したいジャンルですね。
COLNAGO(コルナゴ) Y1Rs Ultegra Di2
| 参考価格(税込) | 1,925,000円 |
|---|---|
| フレーム素材 | カーボン |
| ブレーキ | 油圧ディスク |
| コンポ/変速段数 | シマノ Ultegra Di2/24段(2×12) |
空力性能に特化したトライアルバイク
空力性能とスピードを追求したエアロロードバイクで、世界のロードレースでも実際に使われた実績があるハイエンドモデルです。

コルナゴとミラノ工科大学の共同研究によって空力抵抗を最小限に抑えられていて、高い走行性能やトップスピードが期待できます。オーバルコースなどのタイムトライアルレースで上位を目指したい方にピッタリなモデルです。
おすすめポイント
- ハンドルやシートポストなど各部の空力性能を最適化
- シマノUltegra Di2コンポで、そのままレースで戦える仕様
- 無駄のないシャープなデザイン
Gシリーズ:オフロード走行もこなすグラベルバイク

Gシリーズは、コルナゴがオフロード競技で培ったノウハウを活かして設計されたグラベルロードバイクです。オフロードの走破性はもちろん、空力性能・軽量性・剛性などのバランスにこだわり、楽しさとスピード感を両立できるように設計されています。
| モデル名 | 参考価格(税込) | フレームor完成車 |
| G4-X GRX 820 2x | 660,000円 | 完成車 |
ラインナップはG4-Xの完成車1種類のみですが、60万円台とコルナゴの中では価格が抑えられています。ハイエンドモデルの「C68 Gravel」には手が届かないけれど、コルナゴのグラベルロードに乗りたい方におすすめ。
COLNAGO(コルナゴ) G4-X GRX 820
| 参考価格(税込) | 660,000円 |
|---|---|
| フレーム素材 | カーボン |
| ブレーキ | 油圧ディスク |
| コンポ/変速段数 | シマノ GRX 820/24段(2×12) |
グラベルの楽しさとスピード感を両立
レーシングロードバイクである「V4Rs」の設計思想を引き継ぎ、幅広タイヤを標準装備してダート走行もこなせるようにしたグラベルロードです。

標準仕様で40cの太いタイヤを採用してダート走行性能を高め、24段変速のシマノGRXコンポを採用しスムーズな走りも両立。オンロード・オフロードどちらも1台で楽しみたい方におすすめです。
おすすめポイント
- オフロードの走破性とスピーディーな走りを両立する設計
- コルナゴの中では比較的手に入れやすい価格帯
- レースバイク譲りのジオメトリーで攻めたポジションを取りやすい
MASTERシリーズ:伝統のクロモリバイク

MASTERシリーズはクロモリフレームのロードバイクで、コルナゴの伝統が強く反映されたモデルです。ただのクラシックバイクではなく、1980年代にツールドフランスなどのロードレースで活躍した実績があり、最新モデルにはスペックで及ばないものの、現在もロードバイクならではの鋭い走りを楽しむことができます。
| モデル名 | 参考価格(税込) | フレームor完成車 |
| MASTER Frame Set アヘッド仕様 | 429,000円 | フレームセット |
| MASTER Frame Set スレッド仕様 | 437,800円 | フレームセット |
MASTERシリーズはフレームセット販売のみで、昔ながらのスレッド仕様、現在のロードバイクで主流のアヘッド仕様を選ぶことができます。クロモリフレームとしてはやや高めの価格帯ですが、実際に世界のロードレースで活躍したスペックが手に入ると考えれば魅力的ですね。
COLNAGO(コルナゴ) MASTER フレームセット
| 参考価格(税込) | 429,000円 |
|---|---|
| フレーム素材 | クロモリ |
| ブレーキ | リム |
| コンポ/変速段数 | - |
クロモリの美しいデザインと走りを両立するレースバイク
重量や走行性能では現代のカーボンロードバイクに一歩及ばないものの、現代でも十分魅力的なクロモリフレームです。フレームの設計は1980年台のレースバイクから引き継がれており、10mm刻みのフレームサイズを用意するなど走りへのこだわりが見受けられます。

フレームの溶接から塗装まで全ての製造工程をイタリア国内で行っているのも、魅力的なポイント。コルナゴならではの美しいフレームの仕上がりで、耐久性が高いクロモリフレームなので長く使うことができます。
おすすめポイント
- 「ジルコ」と呼ばれる星形のパイプ加工でフレーム剛性を高めている
- ラグの形状やメッキの美しさなど仕上がりにも定評あり
- あざやかなカラーリングのラインナップも魅力
コルナゴのロードバイクはどこで買える?
実際にコルナゴのロードバイクを購入する方法は、公式オンラインショップと取扱店舗の2パターンです。それぞれメリット・デメリットがありますので、ご自身の状況に合わせて選びましょう。
オンラインショップ

コルナゴのロードバイクは、日本代理店の株式会社アキボウが運営しているオンラインショップ「SHIFTA」で購入することができます。公式オンラインショップでは身長や股下などデータを入力して、ロードバイクのサイズが身体に合うか確認できるようになっています。また、ロードバイクは自宅近くの店舗で受け取る方式で、整備済みの状態でポジション確認なども受けながら納車できるのも安心ポイント。
取り扱い店舗

コルナゴのロードバイクを扱う自転車ショップでは、実際に車体を見たり身体に合うか確認したりしながら購入できるのがメリットです。公式サイトでは、コルナゴのロードバイクを熟知したスタッフが在籍するプレミアムディーラー、店頭在庫や試乗車なども検索できます。初めてロードバイクを購入する方や、フレームセットを1から組み上げる方は、店舗で相談するのがおすすめです。
よくある質問
コルナゴのロードバイク購入を検討するとき、よくある質問にまとめて回答します。
中古購入はあり?
コルナゴのロードバイクは中古自転車ショップやフリマサイトでも販売されていますが、基本的に中古購入はあまりおすすめできません。中古のロードバイクはどのように使われ、メンテナンスされているのか分からず、購入後に故障や破損するリスクがあるためです。
ご自身で自転車の状態をチェックしてメンテナンスできる方や、信頼できる自転車ショップの整備済み中古車を購入する場合以外は、新車購入を検討しましょう。
型落ちモデルは何が違う?

ロードバイクのモデルチェンジのタイミングで最新モデルと型落ちモデルが併売されていて、両方購入できるケースもあります。コルナゴのロードバイクは、モデルチェンジによって軽量化やフレーム剛性・空力性能のアップなどの点が変更されることが多いです。
最新モデルに比べると型落ちモデルは若干性能が劣るものの、レースなどで上位を目指す方でなければ大きな影響はないでしょう。ロングライドなどがメインで、あこがれのロードバイクを安く手に入れたいなら型落ちモデルを狙うのもおすすめです。
CシリーズとVシリーズの違いは?

コルナゴのフラッグシップモデルは、Cシリーズ・Vシリーズの2種類あるため、違いが分かりにくくどちらを選んだら良いのか迷う方が多いようです。どちらもレース向きのシリーズですが、それぞれ価格帯やラインナップ、フレーム構造などが違います。
| モデル | フレーム構造 | 価格帯 | ラインナップ |
| Cシリーズ | カーボンラグ | 約96万円~ | フレームのみ |
| Vシリーズ | カーボンモノコック | 約56~255万円 | フレームor完成車 |
CシリーズとVシリーズの大きな違いはフレーム構造です。Cシリーズはカーボンパイプをラグで接合する構造で、Vシリーズはカーボンを一体形成したモノコック構造。どちらもレース向けに開発されたハイスペックモデルですが、接合部のラグの有無で見た目が違います。
また、ハンドメイドであるCシリーズはフレーム販売のみで価格帯は約96万円~ですが、VシリーズはミドルグレードのV4が約56万円からラインナップされている点も大きな違いです。予算に余裕がありコルナゴならではのデザインや設計が好きならCシリーズ、最新スペックのハイエンドモデルや価格を抑えたモデルが欲しいならVシリーズというように、目的に合わせて比較検討してみましょう。
エントリーモデルはある?

ロードバイク完成車の中では、「V4Disc 105」の約56万円が最も価格が安く、コルナゴの中ではエントリーモデルと言えます。コルナゴはほかのロードバイクメーカーのように、20~30万円台のエントリーモデルはありません。
ただし、価格は高いものの、上位モデル譲りの設計思想やレース向け105コンポなどを搭載しているため、大規模なカスタムをしなくてもロードバイクならではの鋭い走りを味わえるのがコルナゴの特徴。一般的なエントリーモデルのパーツやコンポを乗せ換えるとそれなりの金額がかかるため、価格と性能のバランスを考えるとそれほどコスパは悪くありません。
あこがれのコルナゴロードバイクで走りをもっと楽しく!

世界のロードレースで多くの実績を積み重ねているコルナゴは、ロードバイク乗りにとってあこがれのブランドの1つです。一般的なロードバイクメーカーとくらべるとコルナゴはやや価格帯は高めですが、お気に入りの1台は日々のライドをさらに楽しくしてくれるかもしれません。コルナゴの伝統や技術力、美しいデザインなどに魅力を感じる方は、ぜひ自分に合うロードバイクを手に入れてみてください。
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