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自転車のガラスコーティングを試してみたいが…高い

最近、自転車のガラスコーティングを施工してくれるショップが増えてきました。
ガラスコーティングといえば、もともと自動車やバイクの世界で「愛車の美しさを守る定番メンテナンス」として定着してきたものですが、その流れがいよいよ自転車界にも波及しつつあります。
筆者自身も、過去に乗っていた自動車やオートバイでガラス系コーティングを使った経験があります。汚れが付きにくくなって洗車の手間がぐっと減った実感があり、正直かなり良い印象を持っていました。
ですが、自転車のガラスコーティングをショップに施工してもらう場合、数万円の費用がかかることがほとんどです。そこで、もっと手軽に、自分でできるコーティング剤を探してみたところ、いろいろな製品が見つかりました。
中でも目を引いたのが、AZ(エーゼット)の「アクアシャインコート」。
なんと1,000円以下という価格で、同じようなガラス系コーティング剤と比べてかなり安く、拭きとり用のマイクロファイバークロスまで付属します。この価格でガラス系コーティングの効果を得られれば、かなりのコストパフォーマンスです。
AZは大阪発、1955年創業の老舗ケミカルメーカー。潤滑油や洗浄剤を中心に、自動車・バイク・自転車用品まで幅広く展開しており、コスパの良さで知られる国産ブランドです。果たしてその実力はどうなのか。実際にアクアシャインコートを購入して、ロードバイクをはじめ複数の自転車に施工して検証してみました。
ガラス系コーティング、AZアクアシャインコートとは?
実際に使ってみる前に、まずはアクアシャインコートがどのようなコーティング剤なのかチェックしておきましょう。
AZ(エーゼット) ガラス系コーティング剤 アクアシャインコート 200ml 【BCT-001】
| 参考価格(税込) | 998円 |
|---|---|
| 容量 | 200ml |
| 成分 | シリコーン、撥水ポリマー、ケイ素系レジン |
| 付属品 | マイクロファイバークロス |
アクアシャインコートは、成分表示を見るとシリコーン・撥水ポリマー・ケイ素系レジンなどの有機成分となっており、「ガラス系コーティング」に分類される製品です。
自転車で使われることが多いコーティング剤の種類をピックアップして、特徴を比較してみましょう。
| コーティングの種類 | 主成分 | 施工の手軽さ | 持続期間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ワックス | カルナバ蝋(植物性ロウ) | ◎ 簡単 | 数週間程度 | 深みのあるツヤが出やすいが、熱や紫外線に弱く流れ落ちやすい |
| ポリマーコーティング(樹脂系) | シリコーン・フッ素樹脂 | ◎ 簡単 | 数週間〜1ヶ月程度 | ワックスよりやや持続するが、熱・紫外線には弱め |
| ガラス系コーティング | ケイ素系レジン・シリコーンなど有機成分 | ○ 比較的簡単 | 数ヶ月程度 | 乾燥で被膜形成。扱いやすさと保護性能のバランス型 |
| ガラスコーティング(本格施工) | 二酸化ケイ素(無機成分) | △ プロ施工が基本 | 数年程度 | 硬く強固な被膜。下地処理を含め施工に技術と時間が必要 |
ガラス系コーティングは、ワックスやポリマーコーティングより持続期間が長く、ショップで施工する本格的なガラスコーティングより手軽で価格が安いという、中間的な立ち位置です。
本格的なガラスコーティングほどの硬さや耐久性はないものの、その分扱いやすく、DIYでも失敗しにくいというメリットがあります。今回検証するアクアシャインコートも、洗車後にスプレーして拭き上げるだけの簡単施工で、光沢やはっ水効果が得られると説明されています。
価格は安いが使い勝手や効果はどうなのか、次の章から検証してみましょう。
実際に使ってみた!施工手順とツヤ・はっ水効果を検証

さっそく、筆者のロードバイクにアクアシャインコートを使ってみました。手順や使い心地、ツヤやはっ水効果などをレビューしていきます。
施工は洗車⇒拭き上げと簡単

アクアシャインコートの施工手順は、洗車⇒スプレーして拭き上げる2ステップと簡単です。筆者のロードバイクは室内保管ですが、前回走行したホコリや汚れがうっすらついているので、まずは洗車してきれいにします。

自転車の洗車は水あり、水なしとさまざまな方法があります。筆者は、泥汚れなどがそれほどない場合は、ワコーズのフォーミングマルチクリーナーを使って水なし洗車をしています。
弱アルカリ性の泡が汚れを浮き上がらせ、しつこい汚れもしっかり落とせる水なし洗車の定番アイテムです。
WAKO'S(ワコーズ) フォーミングマルチクリーナー
| 容量 | 380ml |
|---|

全体を洗車したら、アクアシャインコートをスプレーします。結構広範囲に飛ぶため、フロントフォークなどの細い部分はクロスに吹き付けてから拭いた方が良さそうです。今回は乾いた状態で使いましたが、水あり洗車の場合は濡れた状態でも使えます。

アクアシャインコートはサラッとした液体で伸びが良く、ワックス系のコーティング剤より拭きとりやすいと感じました。拭き残しも出づらく、シュッとスプレーしてサッと拭きとれば簡単に仕上がり、使いやすい印象です。
また、溶剤を使っていないためニオイもせず、室内でも気になりにくいと感じました。
【注意】ブレーキ周りへの付着は厳禁!
アクアシャインコートに限らず、コーティング剤を使用する時は、ブレーキローターやリムの制動面、ブレーキパッドに付着しないようにしましょう。もし付着するとブレーキの効きが低下してとても危険です。
スプレーは思った以上に広範囲へ飛ぶので、ブレーキ周りに施工する際は直接吹き付けず、必ずクロスに吹き付けてから拭くようにしましょう。心配な場合は、ローターや制動面をマスキングしておくと安心です。
万が一付着してしまった場合は、パーツクリーナーなどの脱脂剤でしっかり拭きとってから乗りましょう。また、タイヤやサドル、グリップ、ペダルなど、滑ると危険な箇所への付着にも注意してください。
ツヤ出し効果ははっきり実感できるレベル

続いて、アクアシャインコートを使うとどれくらいツヤが出るのか検証してみましょう。筆者のロードバイクは購入してから2年程度で、全体的にツヤはあるものの、よく見ると結構小傷がある状態です。ツートンカラーで、特にブラックの部分は小傷が目立ちますね。

フレームの一部をマスキングテープで保護して、アクアシャインコート施工前後のツヤ感を比較してみることにしました。

結果は、マスキングテープの境目ではっきりと差が出ました。アクアシャインコートを施工した部分は、かなりツヤと色の深みが出ています。
ただし、メタリックレッドの部分は差が分かりづらく、ブラックの部分も小傷は薄くなったものの、残っている印象です。

ロードバイク全体に施工してみたところ、ツヤが増してピカピカになった気はします。ただし、元々割とツヤがある状態だったので、そこまで大きな変化は感じませんでした。そこで、いろいろなフレームで実験してみることにしました。

こちらは、中古で手に入れた20~30年前の黒色ベースのMTBフレームです。

先ほどと同じように、一部をマスキングしてアクアシャインコートを施工してみます。

フレームが古くクリア層が劣化しているせいか、先ほどのロードバイクよりくっきりとツヤの差が出た印象です。

ほかのカラーでも比較してみましょう。こちらは約20年前のMTBフレームです。

今度はフレームの白い部分で比較してみます。

ブラックと比較すると違いが分かりづらいですが、左側のアクアシャインコートを施工した部分はツヤが増しています。明るいカラーのフレームだとツヤが分かりづらい傾向はありますが、しっかり効果は得られそうですね。

最後に、マットカラーのBMXでもアクアシャインコートのツヤ出し効果があるのか試してみましょう。

マットブラックのフレームでも、アクアシャインコートを施工した左側の色がかなり濃くなり、はっきりと差が出ました。マットカラーだとツヤが出すぎてしまわないか心配でしたが、筆者のBMXでは違和感のない仕上がりになりました。
ただし、マットカラーの場合、マット特有のサラッとした質感は多少変化するので、まずはフレーム裏側など目立たない部分で試してから全体に施工するのがおすすめです。
はっ水の実力を検証

続いて、ガラス系コーティングの魅力であるはっ水機能をチェックしていきましょう。最初に施工したロードバイクはしっかりはっ水して水滴が丸くなっていますが、それほど劣化していなかったのでほかのフレームもチェックします。

2番目に施工したブラックのMTBフレームは、アクアシャインコートを施工した左側のはっ水効果がやや高いように見えます。右側は少し水玉が広がっていますが、左側ははっ水が効いてきれいな球状になっています。

ホワイトのMTBフレームは、はっ水効果に大きな差が出ました。右側は水滴が広がってフレームに張り付いていますが、アクアシャインコートを施工した左側はきれいな水玉になっています。
まとめると、元のフレームの劣化状態にかかわらず、アクアシャインコートはしっかりはっ水効果を得られると言えそうです。
実際に使って分かったメリット・デメリット
先ほどの検証で分かったことや感じたことを、メリット・デメリットに分けてそれぞれ正直にお伝えします。
安くてガンガン使えるのは大きなメリット

1,000円以下とかなりの低価格ながら、ツヤ出しやはっ水効果はしっかり得られて、ガンガン使いやすいのはアクアシャインコートの大きなメリットだと感じました。今回はロードバイク1台とほかのフレームの一部に使いましたが、減った量はわずかなのでかなりの回数使えそうです。
ガラス系コーティング剤は繰り返すことで被膜が厚くなるので、値段を気にせず毎回の洗車でガンガン使って、フレームのツヤを育てていくのも楽しそうですね。
また、伸びが良くて拭きとりやすく、どんなフレームでもムラになりにくいのも使いやすいと感じたポイントです。特に何も考えずスプレーして拭きとるだけで、しっかりキレイに仕上がります。

値段が安いので、フレームだけでなくクランクやホイールなどのパーツにも使いやすいです。ヘルメットやサイクルコンピューターなど、アクセサリー類をコーティングするのも良いですね。
強いて言えば、最高の仕上がりではないところがデメリット

アクアシャインコートを使ってみて、はっきりとしたデメリットは感じませんでした。しかし、強いて挙げるとすれば、筆者が過去に使ったことがあるほかのガラス系コーティング剤と比べて、最も高い性能ではないと感じる点です。

例えば、ロードバイクのガラス系コーティング剤に名前が挙がることが多いバリアスコートは、わずかですがアクアシャインコートよりツヤ感や仕上がりは高いレベルだと感じます。写真だと微妙な差ですが、実際に使い比べるとバリアスコートを施工した右側の方がやや色が濃く、ツヤも深くなります。

ただし、施工直後のはっ水効果には大きな差はありません。バリアスコートが数千円の価格であることを考えると、アクアシャインコートは十分すぎる効果があると思います。
あくまで、最高のツヤや仕上がり、はっ水効果を求めるなら、アクアシャインコートが最善の選択肢ではないということです。また、今回は耐久性については未検証ですが、より価格と性能が高いほかのコーティング剤の方が長くきれいな状態やはっ水効果をキープできる可能性もあります。
アクアシャインコートで手軽に愛車をピカピカに!

今回、ロードバイクやMTB、BMXなど複数のフレームにアクアシャインコートを実際に使ってみて、1,000円以下という価格以上のツヤ出し・はっ水効果を実感できました。
アクアシャインコートがおすすめな人
- 洗車頻度が高く、コスパ重視でガンガン使いたい人
- 初めて自転車のガラス系コーティングに挑戦する人
- ヘルメットや他のギアもまとめて1本でキレイにしたい人
ほかのガラス系コーティング剤と比べてかなりコスパが高いので、毎回の洗車やヘルメットなどのギアもまとめてキレイにしたい人には特におすすめです。
一方で、極限までツヤやはっ水効果を求めるなら、ショップに施工を依頼するか、バリアスコートのような高価格帯の製品を選ぶ方が満足度は高いかもしれません。しかし、最高の仕上がりまで求めない方にとって、アクアシャインコートは十分すぎるほどコストパフォーマンスの良い選択肢です。
ガラス系コーティング剤を使ったことがある方も、初めての方も、ぜひアクアシャインコートで愛車をピカピカにしてみてください。