サドルを支える大切なパーツ「シートクランプ」
ロードバイクなどの、自転車のシートポストをとめる「シートクランプ」。サドルがずれ落ちたり、回転しないように、シートポストを固定する、とても大切なパーツです。
見た目のカスタムにもおすすめ
完成車についているシートクランプは、大半はブラック・シルバーで、肉厚のモデルです。
一方、カスタムパーツとして販売されているモデルは、アルミ削り出しの軽量モデルや、色鮮やかなカラーのモデルなど、カスタムパーツとして、魅力なモデルが多くあります。
シートクランプの3つのタイプ
シートクランプには3つのタイプがあります。タイプごとに簡単に説明しましょう。
サドル調整が簡単な「クイックレバー式」
レバーの開閉で調整を行える「クイックレバー式」。調整に工具は不要のタイプです。フィーリングに合わせて微調整できますが、後述のボルト式に比べ、強い締めつけが苦手で、カーボンクランプには使用できません。
シンプルな造りのボルト式
アーレンキーでクランプにあるボルトを緩めて調整する「ボルト式」。4~6mmのアーレンキーを使用し、確実に固定ができるのが強みです。構成パーツも少ないため、軽量にでき、スッキリとしたデザインになります。
リアキャリアをつけるならダボ穴付き
リアキャリアを取付けるためのダボ穴があるタイプのモデルです。特徴はボルト式と、ほぼ同じです。通勤・通学のためにリアキャリアを取付けたいときや、パニアバッグをつけたい時などに適しています。
シートピン式の自転車にもつけられるよ
ママチャリなどは、フレームにシートピンの取付け穴があるタイプ(画像右)があります。また、一部のママチャリ・ミニベロにはクランプ式のシートピン(画像左)が付けられているモデルもあります。クランプ式であれば、サイズが合えば、ボルト式に換えることもできますよ。
選ぶ時は、サイズに要注意!
シートクランプのサイズは、シートポストに印字されているサイズではなく、シートチューブ(フレーム)の外径が適正サイズです。シートポストと同じ数字のもシートクランプを選んでしまうと、サイズ違いで使えないので注意しましょう。
サイズを測るときは
①シートポスト・シートクランプを外す
②露出したシートチューブ(フレーム)先端の外径を測る
の順番で行いましょう。
ノギスが無ければメジャーでも良いでしょう。コンマ数ミリは誤差なので、近いサイズのクランプでOKです。シートポストが31.6mmでも、フレーム塗装の仕上げによってクランプサイズが違う場合もあるので、計測するかショップに相談することをおすすめします。
ボルト式のおすすめ5選
それでは、おすすめのシートクランプを紹介していきます。まずはスッキリとしたデザインの、ボルト式のシートクランプです。
GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) CL-02A
素材 | アルミ |
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対応サイズ | 28.6mm・31.8mm・34.9mm |
カラー | ブラック・シルバー・ゴールド・ブルー・レッド・ガンメタ |
重量 | 20g |
TNI 自転車用 クランプ 防水シートクランプ カーボンシム付き サイクルパーツ
マウンテンバイクや通勤・通学におすすめしたい、洗車や雨でもフレーム内に侵入を防ぐゴムキャップ付きです。カーボンシム付き・カーボンシム無しがラインナップされています。
対応サイズ | カーボンシム付/31.8mm34.9mm・カーボンシム無/34.9mm |
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カラー | ブラック・シルバー・ゴールド・ブルー・レッド |
重量 | 28g(34.9mm) |
SHIMANO PRO パフォーマンスシートポストクランプ
軽量アルミにステンレスボルトを採用し、肉抜きされた大胆なデザインでも耐久性が高いモデルです。カラーも5色あり、精悍なデザインはロードバイクのアクセントになるでしょう。
素材 | アルミ |
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対応サイズ | 28.6mm・31.8mm・34.9mm |
カラー | ブラック・グリーン・ブルー・レッド・ガンメタ |
重量 | 19g |
TOKEN TK1603TI / TK1605TI
本体に7075アルミと、クランプボルトにチタンを採用した、10gを切る驚異の軽量モデル。大胆な肉抜きをしたデザインはレースモデルによくマッチします。
素材 | アルミ・チタン |
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対応サイズ | 31.8mm(TK1603TI)・34.9mm(TK1605TI) |
カラー | ブラック |
重量 | 8.6g(TK1603TI)・9.2g(TK1605TI) |
Thomson SEATPOST COLLAR
精度の高いアルミ削り出しで有名なTOMSONのシートクランプです。デザインはカット技術の証明だけでなく、多方向からの負荷がかかるシートポストに最適な設計がされています。
素材 | アルミ |
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対応サイズ | 28.6mm・29.8mm・31.8mm・34.9mm・36.4mm |
カラー | ブラック・シルバー |
重量 | 27g(31.8mm) |
クイックレバー式のおすすめ3選
調整が簡単なクイックレバー式のおすすめです。
BBB BSP-87
脚や衣類に干渉しないよう考えてデザインされたクイックリリースレバー。大きめなレバーは開閉がしやすく、ライディング中にポジション変更をしたいマウンテンバイクに最適です。
素材 | アルミ |
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対応サイズ | 28.6mm・31.8mm・34.9mm |
カラー | ブラック |
WOODMAN Deathgrip QR
高度なアルミ削り出し技術と、軽量・コストパフォーマンスに優れる製品を送り出すWOODMAN。ポップなデザインに本格的な機能は、自転車のタイプを選ばずマッチします。
素材 | アルミ |
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対応サイズ | 28.6mm・29.8mm・31.8mm・34.9mm |
カラー | ブルー・ゴールド・ピュータ・ピンク・レッド・ブラック |
KCNC MTB QR SC12
高い技術が証明されるデザインのKCNCのシートクランプ。存在感のあるリリースレバーは価格帯に見合わず中空構造を採用してしている。
素材 | アルミ |
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対応サイズ | 31.8mm・34.9mm |
カラー | ブラック・シルバー・ゴールド・ブルー・レッド・グリーン |
重量 | 20g |
ダボ穴付きのおすすめ2選
リアキャリアを取り付けるのに、便利なダボ穴がついたタイプのシートクランプです。
grunge キャリアダボ付シートクランプ
キャリアダボのないフレームにリアキャリアを取付けるためのシートクランプです。
対応サイズ | 31.8mm |
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カラー | ブラック |
MINOURA シートポスト クランプ MT-800N用
ミノウラMT-800N専用のシートクランプです。サイズフリーなので、どのシートポストサイズにも取付けることができます。
対応サイズ | 28~35mm |
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シートクランプの交換方法
それでは、ボルト式シートクランプ交換の一連の作業を画像でご紹介しましょう。
購入前にサイズをチェック
サイズ間違いを避けるため、シートチューブのサイズ計測をして適正サイズのクランプを購入しましょう。
ボルトを緩め、シートポストを抜く
固着をしている場合は力が必要です。ボルトの破損を避けるため、確実にアーレンキーを入れましょう。
新しいクランプをセット
購入したクランプをセットします。セットの前にフレームやシートポストの汚れを拭き取りましょう。
シートポストを差し込む
大きく回さずに、真っすぐにゆっくりと差し込みます。アルミには固着を防ぐためにグリスを塗っておくと、汚れなどの侵入も防げます。カーボンシートーポストはカーボン製品用の滑り止め剤にしましょう。
サドルの高さを合わせボルトを締める
クランプの幅でシートポストの位置が変わる場合があります。
作業する時の注意点
いくつか、作業する時の注意点をまとめましたので、参考にしてください。
●クランプのボルトが固い・シートポストが固くて抜けない場合は潤滑油を付けて浸透させる。それでも動かなければ無理をせずショップにお願いしましょう。
●シートポストを抜き差しするためにサドルをひねると、フレームがシートポストを傷をつけてしまうことも。
●グリスアップした場合は、はみ出たグリスを確実に拭き取りましょう。
●サイズがわからない、交換作業が不安な場合は、ショップに相談してみましょう。
小さなクランプシートにもこだわりを
シートクランプは、軽量化にも、ビジュアルのアクセントにもなるパーツです。小さいパーツですが、こだわりのカスタムをしたい方には、とっても、おすすめのパーツですよ。