記事内画像:筆者撮影
自転車でプロ野球を観戦しに行くぞ

「西武ライオンズの試合を観るサイクリング企画にしませんか?」
企画会議での編集部Yさんのひと言が、今回のサイクリング企画のスタートでした。
もともとのテーマは、狭山湖・多摩湖周辺のサイクリング記事。ここは自転車道が整備されていて景色も良く、埼玉・東京エリアの定番サイクリングコースの1つです。そのルート上に西武ライオンズの本拠地であるベルーナドームがあることで、企画をつめていくうちに。。。
「シェアサイクルで観光スポットを巡りながら球場まで行って野球観戦をする」という、サイクリング企画になっていました。
今回の企画概要
- 所沢駅をスタート、ベルーナドームで13時からの野球観戦をゴールとする
- 自転車はシェアサイクルを使用。普段着でヘルメット以外は手ぶらでOK
- 道中の観光スポットは埼玉県の「自転車みどころスポットを巡るルート100 ルートマップ」からピックアップ
- スタートとゴール以外、細かいスケジュールは決めない。どこに寄るかも気分次第
- 行き先がどんな場所で何が楽しめるのかはあまり調べない
野球観戦をメインにしつつ、サイクリングも楽しもうという企画。クロスバイクやロードバイクは使わず、スマホひとつで借りられるシェアサイクルを使うことにしました。要するに、手ぶらで気軽に楽しめるサイクリングという感じです。
サイクリング中の観光スポットは埼玉県作成の「自転車みどころスポットを巡るルート100 ルートマップ」の1つ、「多摩湖 狭山湖はしごルート」から何となくピックアップ。「当日、走りながら行くスポットを決めましょう」程度の感じで、詳しいルート設定は決めていません。
スタートは所沢駅、ゴールは西武ライオンズの本拠地、ベルーナドーム。スタートとゴールしか決まっていない「ゆるゆるサイクリング」、スタートです。
所沢駅でシェアサイクルを借りてスタート

今回のスタートである所沢駅に、朝9時に、CYCLE HACK編集部Yさんと筆者の2名で集合しました。
サイクリングとしては少し遅めの集合ですが、今回のゴールであるベルーナドームは約6.5kmの距離、寄り道をしなければ自転車でも30分前後で着いてしまうので、のんびりスタートです。

さっそく、シェアサイクルサービスの「ハローサイクリング」で自転車を借ります。所沢駅前には複数のポートがあり、今回は駅前ロータリーのすぐ近くのポートで2台を確保。

あらかじめアプリをインストールして支払い設定などを済ませておけば、あとは借りる自転車を指定して乗るだけと簡単です。

レンタルしたのはいわゆるママチャリですが、電動アシスト機能付きなので今回の行き当たりばったりサイクリングにもピッタリです。
前カゴが付いているのでリュックも背負わずに済み、普段の持ち物+ヘルメットだけなので準備もラクちん。

ただ、ここで早くも不穏な予感が。1台はバッテリーフル充電でしたが、もう1台のバッテリーは残量が2つ。
「まあ、10km以内だし持つだろう」とあまり気にせず出発します。この判断によって、この先にあんな展開が待ち受けているとは、このときはまだ知る由もありませんでした…。

所沢駅周辺は道路整備が行き届いていて、自転車走行可の広い歩道もあり、初めての場所&シェアサイクルでも走りやすい印象です。ただし、いつでも停まれるスピードで安全に走り、駅前で歩行者も多いので注意しながら進みます。
また、2026年4月からは自転車の交通違反に対する「青切符(交通反則通告制度)」の運用が始まっています。交通ルール自体は以前と変わりませんが、サイクリングの際は改めて注意しましょう。
▼自転車の青切符制度についてはこちら!

しばらく進むと歩道がなくなり、交通量の多い車道へ。あせらず左側をキープしながら走っていきます。

ルートマップの信号名を目安に進んでいきますが、途中で少し分かりづらい箇所もありました。
例えば、上の写真の交差点は、直進ではなく右側の側道に入るのが正解です。駅周辺は道が複雑な場所もあり分かりづらいので、ときどき停車してルートを確認しながら進みました。
閑静な住宅街のなかに自然を発見|松ヶ丘・将軍塚

所沢駅から少し走ると住宅地に入り、雰囲気がガラッと変わりました。交通量もかなり減って走りやすいです。

住宅地の真ん中に突然現れた、最初の目的地である将軍塚の看板を発見。街中に溶け込んでいるので筆者は見逃しましたが、Yさんが発見してくれました。600mと書いてあるのですぐですね。

このあたりは松ヶ丘という、所沢市の高級住宅街。個性的な外観の家や、手入れの行き届いた庭が並んでいて、走りながら眺めているだけで楽しめます。
観光スポットでも何でもないのに、なぜかテンションが上がる不思議なエリアでした。

さて、将軍塚を目指して進みますが、看板が全然ありません。「さっきまであったのに?」と首をかしげながら行ったり来たり。
この住宅街、結構アップダウンが多く、ここで電動アシスト機能のありがたさを感じました。

マップを見ながら住宅街をうろうろしていると、なんとか将軍塚のあるエリアの入り口を発見。中に入ると、木々に囲まれた静かな小径が続いていました。
正直全然期待していなかったスポットですが、冒険感があって思わずワクワクしてしまいます。調べていないから何があるかも分からない。だがそれがいい。

どうやらここは「八国山おさんぽコース」の一部で、将軍塚だけでなくさまざまなスポットにつながっているようです。

しかし、残念ながら将軍塚の本体には近づけませんでした。ちょうど将軍塚を参拝しているグループの方がいたため、今回は遠目から眺めるだけで撤退。しかし、将軍塚までの短い距離を歩いただけでも、十分に楽しめました。

近くにあった看板を見ると、かなり広い緑地になっていて、蝶や野鳥などさまざまな生き物も観察できるようです。
また改めて散策しに来たいと思わせてくれる場所でした。こうした思わぬ収穫も、行き当たりばったりサイクリングの醍醐味だと感じました。
歴史と自然を感じられる癒やしスポットを堪能

将軍塚を出て、再び住宅街へ。信号が少なく道幅も広いので、気持ちよくペダルを漕げます。サイクリングって、こういう何でもない道が実は一番気持ちいいんですよね。

しばらく進むと、お寺や神社がいくつか点在するエリアへ。
ここにはサイクリングルートの2番目の目的地「水天宮」があります。このあたりもかなり傾斜があり、電動アシスト機能が本領発揮です。

途中の看板を頼りに水天宮に到着。森の中にたたずむ雰囲気が良い場所で、眺めているだけでも癒されますね。

隣には八幡神社もあり、こちらも広い境内と木々の気持ち良い空気感を味わえます。ほかに参拝客もおらずひっそりとした神社ですが、だからこそ空間を独り占めしたような贅沢な気分に。

水天宮の奥にも気持ち良さそうな小径が続いていて、散歩も楽しめそうです。

水天宮を後にして、所沢市を一望できる気持ち良い坂道を下ります。シティサイクルのフロントブレーキがけたたましい音を出すことを除けば、とても気持ち良い瞬間です。
朝出発した所沢駅が遠くに見え、ここまで走ってきた距離を実感できます。

ショートカットしたので、スマホのマップを確認しながら次のスポット荒幡富士を目指します。狭山丘陵の看板を目印に、ゴルフ場のわきの細い道を登ります。

かなり傾斜がきつい坂を上り、荒幡富士がある浅間神社に到着しました。ここでも電動アシスト機能が大活躍してくれて快適です。

境内に入ると、浅間神社の裏に荒幡富士があり、下からでもなかなか見ごたえのある景色です。平日ですが、参拝客も多いため結構有名なスポットなのかもしれません。

せっかくここまで来たので登ってみました。サイクリング中にプチ登山までできるとはお得な気分です。息を切らしながら頂上を目指します。

頂上に到着。眺望はそこまで良くはありませんが、遠くにベルーナドームがチラッと見えました。ゴールが視界に入ると、なんだか少しだけ気が引き締まります。
小高い丘ぐらいの規模ですが、2合目、5合目などの表記が随所にあって、ミニ登山気分が味わえるのも地味に楽しいポイントです。

荒幡富士のすぐ近くには「埼玉県狭山丘陵いきものふれあいの里センター」がありました。駐輪場も完備されているので、自転車でそのまま立ち寄れます。トイレもあるので、サイクリング中の休憩スポットにもピッタリです。

施設内には、敷地内の荒幡富士市民の森に生息する動物の解説やはく製などが展示されています。さらに、係の方が、先ほど登った荒幡富士について熱く説明してくれました。その熱量は素晴らしく、しばらく聞き入ってしまいました。

驚いたのが、こんな山の中にハローサイクリングのポートがあったことです。駐車場もあるので、車で来て付近を散策するのも良さそうです。
「いったん自転車を返却して、散策が終わったらまた借りる」という使い方もできるので、ハローサイクリングの便利さを改めて実感しました。

荒幡富士を後にして、多摩湖・狭山湖エリアへ向かいます。このあたりは丘陵地帯でアップダウンが続きますが、信号は少なめで走りやすく、サイクリングルートとして純粋に楽しめるエリアです。
キツイ登り坂も、電動アシスト機能が力強くサポートしてくれるおかげで、クロスバイクやロードバイクより快適性は高いかもしれません。
と、サイクリングを楽しんでいる筆者に、ちょっとした悲劇が待ち受けていました…。