ディープリムホイールに必要な「バルブエクステンダー」
エアロ効果が高い、ディープリムホイールですが、普段使っていた、チューブでは、バルブの長さが足りなくなることがあります
そんな場合に、「バルブエクステンダー」というバルブ長を延長させるパーツを使います。
バルブエクステンダーの種類は主に3つ
バルブエクステンダーには大きくわけて3種類あり、それぞれ特徴があります。おもに販売されている3タイプをご紹介します。
中継ぎタイプ
バルブコアを取外し、外した部分にねじ込んで取付けるタイプです。バルブコアの部分をそのまま延長させるので、通常のバルブと同じ感覚で使用できます。
かぶせタイプ
バルブコアが開いた状態にかぶせるように取付ける、3種の中では最も取付けが簡単なタイプです。手軽さとバルブコアが外れなくても使用できるのはメリットになりますが、開いた状態のバルブコアはわずかにエア漏れもあり、空気圧に注意しなければなりません。
シンクロタイプ
形状はかぶせタイプに似ていますが、バルブコアを操作する軸が中に入っていて、エクステンダーとバルブコアの動きをシンクロさせます。取付けが簡単で、かぶせタイプ同様にバルブコアの外せないものにも取付けができます。
3つの種類をどう選ぶ??
3つの種類は価格や機能、使い方が違います。どれを選ぶのか、自分の使いたいバルブエクステンダーを探しましょう。
バルブコアが外せない場合は、「かぶせ」、「シンクロ」タイプで
仏式チューブには「バルブコア」という、チューブにエアを入れ、エアが抜けないための弁があります。バルブコアには一体式と分割式があり、分割式はバルブコア部分を取り外すことができます。
バルブコアが取り外せるチューブなら、上記の3種類とも使用できますが、取り外せないチューブの場合「かぶせタイプ」または「シンクロタイプ」しか使用できません。
リムから4cm程度でるくらいの長さで
リムにチューブを取付けた時に、エアを入れるためにリムから飛び出す部分が必要になり、ポンプヘッドによって変わりますが、一般的にその長さは4cmほど必要です。
バルブ長とリムハイトを確認し、長さが足りなければバルブエクステンダーを取付けましょう。
つけたまま走る?取り外す?
3タイプのバルブエクステンダーは、それぞれの特性上、付けっぱなしのものと付けたままが推奨されないものがあります。
●中継ぎタイプ
チューブのバルブ本体を延長させるので、一度つけたらそのままでOK。
●かぶせタイプ
ポンプヘッドをセットするときに、リムから出ている長さが足りないとき補助的に使う。取付け時はバルブが開いたままなので、付けっぱなしは推奨されない。
●シンクロタイプ
取付けたままの走行もOK、バルブ長が気になるときは取り外すこともできる。
以上のようにタイプによって使い方がかわるので、取扱説明書を読み、メーカー推奨の方法で使用しましょう。また、付けたまま走行する場合、走行中に異常を感じたら取り外してチェックしましょう。
バルブエクステンダー、おすすめ5選
機能や価格など、ユーザーからも支持される、バルブエクステンダー5モデルをご紹介します!
Panaracer バルブエクステンダー
軽量アルミを使用したバルブエクステンダー、RACE A EVO2チューブラーとのマッチングが良いが、20・50mmのサイズ展開は他のチューブラータイヤやチューブにも使いやすい。バルブキャップにもなるバルブコアツール付きです。
サイズ | 20・50mm |
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カラー | ブルー・ブラック |
タイプ | 中継ぎ |
TNI バルブエクステンダー中継ぎタイプ
アルミ製の軽量なバルブエクステンダー、サイズ展開・カラー展開が幅広くほしいサイズ・カラーが見つかります。30~70mmの汎用性が高いサイズが5色、20mmが3色、100mmは2色の展開になります。
サイズ | 20・30・40・50・60・70・100mm |
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カラー | レッド・ゴールド・ブルー・ブラック・シルバー(30・40・50・60・70mm) |
タイプ | 中継ぎ |
KCNC バルブエクステンダー
高精度な金属加工のノウハウを持つKCNCのアルミ製バルブエクステンダー、小さなパーツにもKCNCらしい仕上げの美しさを感じられます。カラー展開も5色と幅広く、ホイールとのマッチングを考えている方におすすめです。
サイズ | 50・85mm |
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カラー | ブラック・レッド・ブルー・グリーン・ゴールド・シルバー(50mm) |
タイプ | かぶせ |
Panaracer シンクロエクステンダー
ディープリムホイールでも確実にエアを入れることができ、付属のOリングでエア漏れも最小限に防ぐことができます。消耗品のOリングはアフターパーツとしても購入可能です。
サイズ | 38mm |
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カラー | ブラック |
タイプ | シンクロ |
TOPEAK Presta Valve Extender
43mmの他に75mmのPresta Valve Extender XLもあるので、リム高に合わせて選ぶことができます。バルブコアが取外しできるタイプにはネジのかかりが浅くなるため推奨されていません。
サイズ | 43mm |
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カラー | ブラック |
タイプ | シンクロ |
バルブエクステンダーの取り付け方
バルブエクステンダー3タイプの取付けと注意点をご紹介します!
中継ぎタイプ
取付けた状態で走行する中継ぎタイプは、エア漏れのないようしっかりとセットしましょう。
①付属の工具、またはレンチでバルブコアを取り外す。
バルブコアの汚れやパッキン類の劣化もあわせてチェックしましょう。
②バルブエクステンダーをねじ込む。
ねじ込み部分に異物がついていないか、パッキンは正常かをチェック、パッキン劣化によるエア漏れがある場合は水道用シールテープが有効です。
③バルブエクステンダーにバルブコアをねじ込む。
この状態で取付けてエア入れ・走行も可能です。
かぶせタイプ
一番手軽でバルブを選ばないかぶせタイプですが、取付けた状態ではバルブの開閉が行えません。
①バルブは開いておく
開いておかないとエアを入れることができません。
②バルブエクステンダーをかぶせ、ねじ込む。
常時、取付けているものではなく、エア入れの際の延長パイプとして使用し、走行時はバルブを閉めましょう。取付けネジによってはエアをいれる時に継ぎ目から漏れる場合があるので、Oリングや水道用シールテープで密結させましょう。
シンクロタイプ
かぶせタイプと基本的に同じですが、バルブの開閉を行うことができます。
①Oリングを取付け(パナレーサーの場合)バルブを開く
Oリングは消耗品なので、繰り返し使用する場合は劣化のチェック、交換をしましょう。
②バルブエクステンダーをかぶせ、ねじ込む。
既存のバルブにバルブエクステンダーを軸が確実にはまるようセットします。
③バルブを閉め込む。
この状態でバルブの開閉を行うことができます。
作業の注意点
工具もほぼ使用せず、作業としては比較的に手軽ですが、取付けの際は下記の点に注意しましょう。
●接続部に汚れがつくとエアが漏れるおそれがあるので注意して作業しましょう。
●バルブとバルブエクステンダーの接続部からエア漏れがないかチェックしましょう。
●Oリングなどのパッキンを使用している製品は破損に注意しましょう。
●バルブが開いた状態での取付けは、斜めに入れるとバルブコアが曲がる恐れがあります。まっすぐに入れるようにしましょう。
●エアを入れる時に、出力の高いコンプレッサーの使用はメーカーによって推奨されない場合がありますので、製品の取扱説明書を確認しましょう。
自分好みのバルブエクステンダーを見つけよう
バルブエクステンダーは、機能もそれぞれですが、カラーやデザインも幅広くラインナップされています。せっかくディープリムのホイールに買い換えたら、バルブもホイールに映えるモデルをえらびたいですね。
ホイールのアクセントとしても、エア入れのときの補助としても、ディープリムユーザーには必需品ですよ!