クロスレシオとは
スプロケット(リアのギアのこと)には、8段から12段のギアがついています。このギアの1段ごとの歯数の差が少ないスプロケットのことをクロスレシオといいます。ロードバイクの場合、ローギア(一番大きいギア)が、28Tくらいまでのスプロケットをクロスレシオということが多いですね。
完成車の多くはワイドレシオです
クロスレシオの反対がワイドレシオ。ローギアが、だいたい30T以上のスプロケットのことを言います。完成車の多く、とくにエントリーグレードのロードバイクは、このワイドレシオのスプロケットがついています。
ギアをフルに活用できるクロスレシオ!
ライドに出かけて、ほとんど使わないギアってありませんか?
ほとんど平坦なところを走っているので、「ローギアは使ってないな~」とか、そんなにスピード出さないので「トップギアなんかいらないよ」とか。
そんな時はクロスレシオにすれば、ギアをフルに活用できるようになるので、より快適なライドが楽しめるようになりますよ。
路面状況ごとに、細かくギアを選択できる
ここではエントリーグレードのロードバイクに多い、シマノClaris8段変速スプロケットの、ワイドレシオ11-32Tと、クロスレシオ12-25Tを例にして、もう少し詳しく説明していきましょう。
まずは上の表を見てください。11tから25tの間に、ワイドレシオだと6枚、クロスレシオだと8枚のギアがありますね。そのぶん細かく変速できるので、路面状況に合わせたギアを選択して、快適に走ることができるんです。
変速もスムーズに!
1段ごとの歯数の差もクロスレシオが1から2T、ワイドレシオが2から4Tと、クロスレシオの方が少なくなっています。ギアごとの重さの差が少ないため、変速した時のショックも小さくなり、スムーズに変速できるのもメリットですよ。
クロスレシオとワイドレシオ、どっちがおすすめ?
クロスレシオとワイドレシオ、それぞれおすすめのシチュエーションや向いている人をご紹介しましょう。
クロスレシオがおすすめなのは
①平坦なコースを気持ち良い回転数で走りたいとき
あまり坂の無い、平坦なコースをメインで走る人にもクロスレシオがおすすめ。坂はちょっとキツくなるけど、気持ちよいギアで回せますよ。
②脚力があって坂でも踏み切れる人
たいていの坂なら28Tあるいは25Tでも上れるなら、ローギアがその歯数のクロスレシオにしてみましょう。ギアごとの重さの差が小さくなるので微妙な斜面の変化にも対応できるようになります。
③そんなにスピードを出さなくてもいい人
トップが11Tを使わず、12Tあるいは13Tにすれば、そのぶん細かく変速できるようになるので、スムーズに走れますよ。
ワイドレシオがおすすめなのは
①とにかく激坂をクリアしたい!
激坂はとにかく大きなローギアが欲しいところ。ローギアが大きいのはワイドレシオになってしまいます。クルクル回して激坂をクリアしよう。
②坂や平坦など、いろいろな所へロングライドしたいとき
特に初めて行くルートなら、どんな坂があるかわかりません。そんなときは、ワイドレシオのほうが安心です。
③フロントの変速が面倒な方
フロントの変速はどうしてもガチャガチャしたり、チェーンが落ちたりしやすいもの。フロントの変速をしないで、ワイドレシオでこなしてしまうのも一つの手ですよ。
クロスレシオの歯数の組み合わせ、どうする?
普段のライドで、トップギアやローギアであまり使わないギアがあるなら、その分クロスレシオにするのが基本的な考え方です。初心者の方なら、まずは11-28Tくらいを選ぶとよいでしょう。あまりキツイ坂に行かないし、そんなにスピード出さないよ、ということであれば、13-26Tなどもおすすめです。
クロスレシオで快適な走りを手に入れよう
細かく変速できて、ちょうど良い重さのギアが選べるのがクロスレシオの良いところ。自分にピッタリのクロスレシオを見つけて、快適な走りを手に入れよう!