クロスバイクをドロップハンドル化するメリット・デメリット
クロスバイクのドロップハンドル化(ドロハン化)で変わることを、詳しく紹介しましょう。
メリット
・走行中に姿勢を自由に変えられる
・空気抵抗が減って走りやすくなる
・見た目が格好良い
デメリット
・レース目的のロードバイクにはならない
・ブレーキングの感覚が変わる
クロスバイクのハンドルを交換すると、ドロップハンドルの特徴である、「長い距離でも、疲れにくく、速く走りやすい」という利点が得られます。また見た目は、よりスポーティな雰囲気になるでしょう。
ですが、クロスバイクとロードバイクは設計が異なるため、本格的なレース用の自転車にすることはできません。また、ブレーキについてはフラットハンドルよりも力が入りにくく、伝わる力は7割程度と言われています。
事前に知っておきたい、フレームの違いについて
さきほど書いた通り、クロスバイクとロードバイクは設計が異なります。それぞれの自転車は使われる目的が違うため、フレームの設計も似ているようで全然違うのです。
ロードバイク | 舗装された道を速く走ることが目的。 深い前傾姿勢を取って、空気抵抗を減らせるフレーム設計。 |
クロスバイク | 様々なシーンで安定して走れることが目的。 上体を起こして快適に走れるフレーム設計。 |
例えば、前輪の中心から後輪の中心までの長さ(ホイールベース)は、ロードバイクのほうが短く設計されています。そのほうが反応性が高く、機敏に動けるからです。
なかでも、設計の違いが特に影響するポイントは「トップチューブ長」。一般的に、クロスバイクのほうがトップチューブが長く設計されています。そのため、前に伸びたドロップハンドルに交換すると、その分ハンドルが遠くなってしまい、ポジションが崩れてしまう可能性があります。
このような理由から、ドロップハンドルに交換したとしても、レースでロードバイクと同様の走行性を発揮できるわけではないことに注意しましょう。
クロスバイクのハンドル交換は、ショップ持ち込みがおすすめ!
クロスバイクをドロップハンドル化する際に注意したいのが、大幅なカスタマイズが必要な点です。ドロップハンドルで使われるのが、変速やブレーキ操作を一つのレバーで行う「STIレバー」。このレバーでは、クロスバイクでしばしば搭載される「Vブレーキ」を使用することができません。
ですので、ドロップハンドル化する際には、STIレバーに対応したブレーキへ変更しないといけません。また、シフトやワイヤーも交換も必要になります。
ハンドルだけではなく、関連するパーツ全てを交換する必要があるんですね。
自転車の整備経験が薄い場合、自分でハンドル交換をするのは難しいでしょう。安全に大きく関わるパーツをいじることになるため、ショップへ依頼するのが確実です。
クロスバイクの”ドロハン化”にかかる費用感
では、自転車ショップでハンドル交換をしてもらう場合、どのくらいの費用が必要なのでしょう。結論から言うと、だいたい5万円くらいは見積もっておく必要があります。
内訳としては、パーツ類の代金が3万円程度、工賃が1〜2万円程度です。もちろん、選ぶパーツやお店によっても価格は変わってきますが、ドロップハンドルへの交換費用は高額です。もう少し出せば、ロードバイクを新しく買うことができてしまうので、よく検討してから改造を依頼したいですね。
交換におすすめのドロップハンドル
いざトロップハンドル化を決めたら、大事なのはハンドル選び。一口にドロップハンドルと言っても、持ち手の幅や深さ、カーブ形状、素材など、様々な種類があります。
クロスバイクのフラットハンドルから交換する場合、リーチ幅が短い製品を選びましょう。
クロスバイクのフレームはトップチューブが長く、ドロップハンドル化するとハンドルが遠くなりやすいからです。
また、下ハンドルの位置が浅い方がポジションを変えやすいため、ドロップハンドルに慣れないうちは、ドロップ幅が浅いハンドルもおすすめですよ!
手軽に取り付けられるドロップエンドバーもあり!
手軽にドロップハンドルの握り心地を試してみたい場合、フラットハンドルの先端に取り付ける「ドロップエンドバー」も選択肢の一つ。外見や機能はドロップハンドルとは異なりますが、走行中の姿勢を変えられるようになるアイテムです。
エンドバーはレバー交換無しに、自分で簡単に取り付けられるので、「まずは下ハンドルの感覚を試してみたい」ときなどに丁度いいですね。
ただ、ブレーキやシフトの操作がしにくくなるので注意が必要です。
Tmars SD-218R ドロップバーエンド
手軽に下ハンドルを増設!
フラットハンドルに取り付けるアダプター。クランプ径22.2mmに対応しています。エンドキャップ付き。
素材 | アルミ |
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重量 | 200g |
参考価格(税込) | 3,080円 |
まとめ
クロスバイクとロードバイクは設計が異なるため、クロスバイクをドロップハンドルにするには、大掛かりな作業が必要です。
それなりの費用がかかってしまいますが、愛車を自分だけの仕様にできるのもカスタマイズの醍醐味。まずは専門ショップに相談してみるといいでしょう。
手軽なバーエンドバーから試してみるのも一つの手なので、ぜひ参考にしてみてくださいね!