自転車の空気が抜ける原因は、虫ゴムの劣化かも!簡単な交換方法教えます!

自転車の空気が抜ける原因は、虫ゴムの劣化かも!簡単な交換方法教えます!

自転車のタイヤに空気を入れても、数日、あるいは数時間で空気が抜けてしまって、「パンクだ!」とあわてたことはありませんか?けれども、空気が抜けてしまう原因はパンクだけではありません。空気の入れ口、バルブの中に入っている「虫ゴム」が劣化しているのかもしれません。虫ゴムが原因の場合は、自分でも簡単に交換できます。そこで、空気もれの原因の見分け方、虫ゴムの交換方法を詳しくご紹介して行きます。

目次

アイキャッチ画像出典:Flickr/Ivan Radic

虫ゴムとは?

チューブのバルブを解体した様子

撮影:筆者

タイヤのバルブの種類は、英式、米式、仏式の3つ。シティサイクル(ママチャリ)には、洗濯バサミ型のクリップを使って空気を入れる、おなじみの「英式バルブ」が使われています。

虫ゴムとは、英式バルブに使われる空気の逆流防止弁のこと。入った空気を逃さない役割を果たしています。虫ゴムの規格は一種類だけなので、購入の際に悩むことはありません。

なお、スポーツタイプの自転車には、米式、仏式バルブが使われています。それぞれ異なった逆流防止弁の構造を持っていて、虫ゴムは使われません。

虫ゴムの構造

虫ゴムのパーツ詳細

撮影:筆者

「虫ゴム」と言うと、英式バルブの中に差し込む金属とゴム全体を指すこともありますが、正確に言うと、金属部分の「バルブコア(プランジャー)」についているチューブ状のゴムの名称です。昔からこのバルブコアは「虫」と呼ばれ、虫につけるゴムなので「虫ゴム」という名前になったようです。

バルブコアには小さな穴が開いていて、虫ゴムでピッタリと塞いでいます。空気を入れると、圧力で虫ゴムが広がって、この小さな穴からチューブの中に空気が入って行きます。入った後はこの穴がまた虫ゴムで塞がれるので、空気がもれないと言う仕組みです。

虫ゴムはゴムなので劣化します。劣化すると空気がもれるようになります。自転車の使用状況にもよりますが、寿命は一年くらいでしょう。

虫ゴム劣化?パンク?見分け方

穴の空いた虫ゴム

撮影:筆者

空気が抜けてしまっているときは、まず虫ゴムを外して状態を確認しましょう。ゴムの部分が切れていたら、そこから空気がもれている可能性が高いです。虫ゴムを交換し、2〜3日様子を見ましょう。それでも空気がもれてしまう場合は、パンクかもしれません。自転車ショップで確認してもらいましょう。

おすすめの虫ゴムをご紹介

ここからは、おすすめの虫ゴムを紹介します。規格は一種類なので、好みで選んでみてください。

サギサカ 自転車 虫ゴム セット キャップ付き

カットされた虫ゴム4本に、キャップが1個付いたセット。ゴムチューブをカットする手間がありません。キャップも失くしやすいので、予備があると助かります。

内容キャップ×1個 、虫ゴム×4本

日本パール加工 自転車用虫ゴム・バルブセット

虫ゴムだけでなく、バルブコア、バルブナット1組がセットになっています。

セット内容虫ゴムセット、バルブセット各一袋入り ・虫ゴムセット:虫ゴム4本/キャップ1個 ・バルブセット:虫ゴム4本/キャップ1個/虫1個/トップナット1個

BRIDGESTONE(ブリヂストン) スーパーバルブ

こちらは虫ゴムを使わないバルブです。機械式の可動弁で、空気もれを防ぐ仕組み。ゴムのように劣化せず、耐久性が高いのが魅力です。ただし、メカニカルな仕組みのため、バルブ自体の故障が発生します。虫ゴムのように、目視で不具合が確認できず、空気もれの原因を特定しにくいので、注意しましょう。

内容プランチャー式バルブ2セット

虫ゴムが買える場所は?

ママチャリ用バルブセット

撮影:筆者

ネットで購入することができますが、場合によっては送料の方が高くなってしまうことも。そんな場合は自転車ショップのほか、100均を覗いてみましょう。バルブコアと虫ゴムの2セット分が入っているので、最もコスパが高そうです。虫ゴムだけの商品もありますよ。

また、自転車ショップによっては、バルブの状態を確認し、劣化していたら、無料で丸ごと新しいものに交換してくれるお店もあります。タイヤの状態も見てもらえるので、近くにそんなショップがあったら、自転車を持ち込むと安心ですね!ちなみに私が働いているサイクルスポットは、そんな親切なショップの一つです!

虫ゴムの交換に必要な道具

特別な工具は必要ありません。裏技的には、パーツクリーナーがあると便利です。手順の中で詳しく紹介します。

空気入れ

英式バルブには、洗濯バサミ型のクリップが付いた空気入れが必要です。

PANARACER(パナレーサー) 楽々ポンプ

本体材質樹脂
対応バルブ英・米・仏
カラーブラック、レッド、イエロー

パーツクリーナー

新しい虫ゴムをバルブコアに装着する際、あると便利です。自転車の汚れ落しにも使えるので、1本用意しておけば結構使えますよ。

KURE(クレ) パーツクリーナー プラスチックセーフ

内容量420ml

虫ゴムを交換する手順

実際に虫ゴムを交換するときの手順を紹介します。力作業はないので、ぜひチャレンジしてみてください。

キャップ、バルブナットを外す

キャップを外したバルブ

撮影:筆者

キャップとバルブナットはネジ式です。反時計回りに回すと外れます。バルブナットを緩めると、空気が抜けて行きます。

バルブコアを引き抜く

バルブコアを抜いたバルブ

撮影:筆者

バルブコアは差し込んであるだけなので、引っ張れば外れます。ただ、くっついてしまって外れにくい場合があります。そんなときは慎重に引っ張りましょう。ある程度空気が残っている場合、一気に外すと勢いでバルブコアが飛んで行ってしまうことがあります。少しずつ空気を逃がしながら外してください。

虫ゴムを外す

バルブコアから抜いた虫ゴム

撮影:筆者

バルブコアについている虫ゴムが切れていたり、劣化して固くなっているようなら交換が必要です。まずは古い虫ゴムをバルブコアから外しましょう。少し固いですが、手できれいに外します。

バルブコアに虫ゴムがついていない場合、チューブ側バルブ本体の内部にこびりついている可能性があります。小さめのマイナスドライバーなどで剥がしてみましょう。

新しい虫ゴムを装着する

パーツクリーナーと虫ゴム

撮影:筆者

バルブコアに新しい虫ゴムを取り付けます。そのままでは固くて、はまりません。そこで便利なのがパーツクリーナー。上の写真では、ゴムをノズルに差し込んでいますが、短くカットされた虫ゴムなら、先端にノズルを密着させて吹き込めばOKです。油分で滑りが良くなるので、簡単に装着することができます。バルブコアの根元まで、深く差し込みましょう。

余ったゴムを切り落とせば完成です!あとは元どおりにセットしましょう。

交換した虫ゴム

撮影:筆者

虫ゴム交換にチャレンジしてみよう!

虫ゴムを取り付けたバルブコア

撮影:筆者

空気が抜けた状態では、自転車に乗ることはできないので、自転車ショップに持ち込むのも大変です。虫ゴムの劣化が原因なら、自転車ショップに行くよりも早く自分で直すことができるかもしれません。それほど難しい作業ではないので、ぜひ、挑戦してみましょう!