フロントフォーク 積載

フロントフォークに荷物を積みたい!万能ケージやダボ穴増設アタッチメントのご紹介

フロントフォーク横への積載は、容量UPだけでなく走行感を向上させることもでき、バイクパッキングでは定番となりつつある積載方法です。その一方で、車種やフォークの形状によって使えるアタッチメントが異なったり、事故につながる危険があったりと、注意しなければならない点もいくつかあります。この記事では、フロントフォークに積載する注意点を踏まえて、おススメのケージやダボ穴を増設するアタッチメントをご紹介していきます。

目次

アイキャッチ画像:筆者

フロントフォークに荷物を積むとこんな感じ

初めに、フロントフォークに荷物を積んだ時の例として、パッキングをいくつかご紹介します。キャンプツーリングに必要なものを、グラベルロードやロードバイクに積載したイメージとして参考にしてみてください。

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

フォークに荷物を積むメリット・デメリット

では、フロントフォークに荷物を積むことには、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?両者の基本的なポイントを、簡単にまとめると以下の様になります。

メリット

・容量がUPする

・重心バランスが良くなる⇒走りやすい

フロントフォーク 積載 メリット

撮影:筆者

フォークの横に荷物を積むと、サドルバッグやハンドルバーバッグのみに比べて自転車に積載できる容量が増えます。荷物の多いキャンプツーリングなどの際に重宝する他、フレームサイズが小さく大型のバッグを取り付けられない場合にも活躍する方法です。

また、フォークの横に積載をすると荷物を「低く・前寄りに」配置することが出来るため、バイクを低重心にし前後の荷重バランスも整えられます。それにより、安定して走りやすい積載が出来るのがポイントです。

デメリット

・自転車の種類によっては取り付けできない

・積みすぎると操作性が悪化する

フロントフォーク 積載 デメリット

撮影:筆者

フォーク横への積載にはデメリットもあるため、それらをきちんと理解して使用しなくてはなりません。

まず、取り付けには注意点がいくつかあり、自転車によっては使用できない場合もあります。詳しくは後述していきますが、自分のバイクで使用可能か見極めたうえで、適切なアタッチメントなどを使用しましょう。

また、フォーク横の積載が多すぎるとハンドルの操作性が悪化してしまったり、パーツに過剰な負荷がかかって破損しまったりと、万能なものではありません。

取り付けが可能かチェックしよう

では、まず自分のバイクがフォークの横に荷物を積めるのか確認してみましょう。ダボ穴の無い自転車の場合は、フォークの材質や形状によっては取り付けが難しい場合もあります。

ダボ穴があるか?

フロントフォーク 取り付け方

撮影:筆者

まずチェックして頂きたいのは、フォークの横にダボ穴があるかです。ダボ穴がある場合は市販のケージを取り付けることで積載できるようになるため、非常に簡単です。また、車体の設計が荷物を積む前提でされているため、強度の面でも安心できます。

一方で、ダボ穴が無い場合はダボ穴を増設するアタッチメントが必要になります。ダボ穴を増設するアタッチメントを使用する場合は、以下の2点もチェックしておきましょう。

フォークの材質

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

カーボンフォークの場合、アタッチメントの締め付けによりフォークが割れてしまう可能性が高いため、おススメできません。アルミはカーボンに比べて締め付けに対して耐性がありますが、油断は禁物です。アタッチメントを付けるなら、クロモリかチタンが最も安全でしょう。

材質だけでなく車種によってもフォークの強度が異なるため、なるべく事前にショップへ相談することをお勧めします。

フォークの形状

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

扁平した形状のフォークはアタッチメントの固定が上手く出来ない事が多いため、取り付けが難しいです。ゴム片をシムとして噛ませるなど対応方法はありますが、フォークへの負担も大きくなるため推奨は出来ません。

逆に、クロモリの円形パイプのフォークや、MTBのサスペンションフォークなどは比較的取り付けやすい形状です。

おススメのケージ・バッグ

では、ダボ穴に取り付けて使用するケージやバッグのおススメモデルをご紹介していきます。

ブラックバーン アウトポスト カーゴケージ

バイクパッキングで定番となっているケージです。強度や耐久性があり、ケージにベルトを通すスリットがあるなど使いやすい工夫がみられます。付属するベルトも滑りにくく優秀です。


 ケージ+ストラップ2本のセット。 

耐荷重4㎏
重量164g(ストラップ含む)

トピーク ヴァ―サケージ

ダボ穴のねじを緩めるだけでケージを着脱できるので、輪行などの際に便利です。また、ケージ側に4か所ネジ穴があるため、お好みの位置にケージを取り付けやすくなっています。


ケージを購入するとダボ穴を増設するアタッチメントも付属するためお得感もありますよ。

付属品ヴァーサマウント3個、バックルストラップ2個
サイズL70×W120×H220mm
重量128g
取付可能径Φ20〜60mm
最大荷重3kg

ダボス グラベルパッキングケージ

オフロードで荷物の縦揺れによるズレを解消すべく、縦ストラップも追加付属しています。ケージの下にはキャットアイ製のライトを取り付けられる様になっているため、ハンドル周りが埋まりやすいバイクパッキングで活躍しそうですね。

付属品ベルト3本のセット
ベルトサイズ横770mm×2本、縦970mm×1本
本体サイズ高さ250㎜/幅65mm/底部100×100mm
重量310g(ベルト込み未塗装)
耐荷重2.0kg

シートゥサミット ウルトラシル ドライサック4L

荷物を入れられる軽量な防水袋です。衣類などをまとめるのに役立ちますし、雨や泥跳ねからも守ってくれます。カラーバリエーションが豊富なので、お好みのコーディネートが出来ます。

サイズ底面直径15x高さ33cm
カラーオレンジ,グレー,ブルー,グリーン
素材ウルトラシル30Dコーデュラナイロン
重量26g
容量4L

VOILE ボレーストラップ

固定力が非常い高い万能ストラップです。ケージに付属するベルトは緩んでしまうものもあるため、交換するのも良いでしょう。また、テントポールや防水サックなどを直接フレームに固定することもでき、持っていて損はないバイクパッキングの便利アイテムです。

長さ20インチ
重量27g

おススメのダボ穴増設アタッチメント

続いては、フロントフォークにダボ穴を増設するアタッチメントを3つご紹介します。ダボ穴の無い自転車で使用する場合に必要になるパーツです。

トピーク ヴァ―サマウント

強度・使いやすさともに最もおススメです。先ほどご紹介したヴァ―サケージに付属するものと同一ですので、ケージとのセットを購入するのも良いですね。


構造的に過度な締め込みが出来ませんので、取り付け時のフォークの破損防止に一役買ってくれます。

取り付け径φ20〜60
最大荷重1.5kg
重量26g

ユウエンイー M38ボトルケージ取付アダプタ

●取り付け角度を変更できるので、荷物が脚に当たってしまう問題を回避し易いです。円形のフォークしか適合していない点と、本体強度が振動に弱い点に注意です。

対応チュ-ブ径22~36㎜(ロングボルト付属)
重量35g
機能360°角度調整機能

エリート VIP

固定力が高く、長距離走行でも緩みにくいです。着脱に幅広なマイナスドライバーが必要なため、出先での調整が大変な点がデメリットです。

対応取付径25〜70mm

積みすぎとフォークの傷に注意!

フォークの横に荷物を積みすぎると、様々なリスクが高くなります。

また、ダボ穴の無い自転車は通常「荷物をフォークに積む」という事を想定していません。そんな自転車に荷物を積む際には、細心の注意が求められます。

「重い」or「大きい荷物」は積まない

荷物が重すぎor大きすぎだと、ハンドリングが悪化したり、荷物がつま先に当たってしまったりする危険があります。咄嗟のハンドル操作が出来なくなるほど荷物を積んではいけませんし、コーナーでつま先が荷物に当たってしまう場合も積載を考え直した方が良いでしょう。

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

更に危険なのは、フォークやアタッチメントの破損です。フォークの素材が何であっても、状況によりフォークが破損してしまう場合があります。特にダボ穴の無い自転車にアタッチメントを使用する場合は、アタッチメントに大きな負荷がかかるためアタッチメントが耐えきれない場合があります。

走行中にフォークやアタッチメントが破損すると大変危険ですので、くれぐれも過積載にはご注意を。

積載するものは寝袋や衣類などの軽いものにし、容積も大きくなりすぎないようにするのがポイントです。

フォークに傷が付く可能性が高い

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

フォークの素材に関わらず、荷物やアタッチメントが擦れてフォークの表面に傷が付いてしまう事が多いです。特に長距離を走行する場合や、雨天・泥の多い場所など悪条件を走る場合は傷つく可能性が非常に高くなります。

薄いゴムシートや養生テープ等をフォークに巻いておくと傷が付きにくくはなりますが、完全に防げるものではありません。

ライド中も緩みやズレを随時チェック!

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

使用中も、信号待ちや休憩の時に、荷物を固定するベルトやアタッチメントがずれたり緩んだりしていないか確認しましょう。走行中に荷物やベルトが外れてしまうと、最悪の場合ホイールに巻き込み大事故につながる危険があります。

道中で異変があった際は、無理せず走行を中止するのが賢明です。もしもの為に、輪行などをして帰宅できる用意をしておくと安心ですね。

取り付けに注意して可能性を広げよう!

フロントフォーク 積載

撮影:筆者

取り付けに際して注意する点は多いですが、フロントフォークに荷物を取り付けられると積載量が増え、走行もし易くなります。

キャンプツーリングなどの夢が広がる選択肢ですので、バイクに無理のない範囲で活用してみてはいかがでしょうか?