【縦型vs横型】輪行袋はどっちが正解?同じロードバイクで使い比べてみた

【縦型vs横型】輪行袋はどっちが正解?同じロードバイクで使い比べてみた

この記事では、輪行袋選びで迷う方が多い、横型・縦型の手順や使い勝手、収納時のサイズやタイムを徹底比較します。

実際に同じ自転車で横型・縦型の輪行袋を使ったからこそ感じた、メリット・デメリットを写真付きで詳しく解説。初めて輪行袋を選ぶ方にも、ご自身に合った使いやすいモデルを探している方にも役立つ情報をまとめました。

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目次

輪行袋(バッグ)の横型or縦型、どっちがいいか気になる

駅のホームにて輪行バッグの縦と横を比較

今回の比較記事のきっかけは、先日の電車輪行サイクリング企画でした。

筆者は縦型の輪行袋を持参したのですが、同行した編集部スタッフが取り出したのは横型。駅のホームでそれぞれ自転車を袋に収める作業をしているうち、「あれ、結構違うな」とじわじわ気になり始めました。

収納後のサイズ感、パッキングの手際、電車内での置き場所。同じロードバイクを使っているのに、横型と縦型でさまざまな違いを感じ、結局どっちの方が使い勝手がいいのか?という疑問が生まれたのです。

▼輪行サイクリングの様子はこちら!

そこで今回は、実際の輪行現場で感じた素朴な疑問をそのまま記事にしてみることにしました。横型・縦型の輪行袋を用意し、同じ自転車で使い比べた結果をレポートします。

そもそも輪行袋の横型・縦型の違いとは

輪行袋を初めて選ぶ方にとって、縦型・横型の違いは分かりにくいですよね。

まずはそれぞれの基本的な違いやメリットについておさらいしておきましょう。

縦型は収納サイズがコンパクト

縦型輪行バッグのフレームと収納状態

縦型の輪行袋は、前後のホイールをどちらも外し、フレームを立てた状態で収納するタイプです。自転車を縦方向にコンパクトにまとめられるため、収納時の設置スペースが小さく、混雑した電車内でも場所を取りにくいのがメリットです。

ただし、フレームのエンド部分を保護するための「エンド金具」の装着が必要で、慣れるまでは準備にやや手間がかかります。筆者も縦型の輪行袋を使っていますが、慣れるまではエンド金具の取り付けが少し大変でした。

横型は使いやすさが魅力

横型輪行バッグのフレームと収納状態

横型の輪行袋は、ホイールを外して自転車をそのまま横に寝かせて袋をかぶせるタイプです。製品によって、前輪だけ外すタイプ、前後輪両方外すタイプがあります。横型はエンド金具が不要で、作業手順がシンプルなため、輪行初心者でもすばやくパッキングができるのがメリット。

一方で、自転車を横に寝かせた状態になるため、縦型と比べて設置スペースが大きくなりやすい点がデメリットです。

今回比較する横型・縦型輪行袋のスペック

縦横の輪行バッグ

今回使い比べるのは、どちらも輪行袋として人気が高いメーカーの2製品です。まずはそれぞれの概要をチェックしておきましょう。

mont-bell(モンベル) コンパクトリンコウバッグ

タイプ 横型
本体サイズ 1000×1400mm
本体収納時サイズ 175×65×65mm
素材 40デニールナイロンタフタ
重量 297g

登山用具メーカーとして有名なモンベルの横型輪行袋です。

前後輪を外して筒状のシートを上からかぶせるだけの作業で、素早く簡単に輪行できるのが特徴。横型のためエンド金具が不要なのも便利なポイントです。

おすすめポイント

  • ポケッタブル仕様で収納袋をなくす心配がない
  • バッグ本体はペットボトル1本程度のコンパクトなサイズになる
  • 手順が簡単で初めての輪行でもつかいやすい

R250(アールニーゴーマル) 軽量縦型輪行袋

タイプ 縦型
自転車収納時サイズ 1100×950×250mm
本体収納時サイズ 170×70×80mm
素材 20デニール高密度タフタ
重量 約400g(本体・外袋・ストラップ・エンド金具・フレームカバー・スプロケットカバー含む)

大手自転車通販専門店のワールドサイクルが展開するオリジナルブランド、「R250」のコンパクトな縦型輪行袋です。

縦型で必須になるエンド金具が付属し、バッグの底面に自転車の向きが分かるプリントがあるなど、しっかり使い勝手が考えられています。薄くて軽い素材を採用し、輪行時以外の持ち運びやすさも便利なポイントです。

おすすめポイント

  • ベルトにワンタッチバックルを採用し作業が簡単
  • フレームやスプロケットカバー、エンド金具が付属
  • コンパクトな収納サイズで電車輪行で使いやすい

横型・縦型の輪行袋の手順を比較

縦型・横型輪行袋の比較に使用したロードバイク

まずは、用意した横型・縦型の輪行袋を実際に使って、自転車を分解・収納する手順を比較してみましょう。今回は、ほかの編集部員からお借りした機械式ディスクブレーキのロードバイクを使用します。

サイクルコンピューターの取り外し

輪行前の共通の準備として、サイクルコンピューターやボトルなどのアクセサリー類を外しておきます。

ロードバイクのギアをアウタートップに入れた状態

また、今回は横型・縦型とも前後輪を外すタイプなので、ホイールを外しやすいようにギアはアウター&トップに入れておきます。これらの準備はどの輪行袋でも共通なので、覚えておいてください。

横型輪行袋の手順

今回比較するモンベルの横型輪行袋の手順は次の通りです。横型は縦型より手順が少なく、輪行初心者の方でも扱いやすいのがメリット。

①自転車をさかさまにしてホイールを外す

ロードバイクをさかさまにしてホイールを外した状態

まずは自転車をさかさまにして、前後輪を外します。

ホイールの脱着方法は、クイックリリース・スルーアクスルなど自転車によって異なります。ホイールの脱着は輪行だけでなく、パンク修理やメンテナンスでも必要になるので、スムーズにできるように練習しておきましょう。

ロードバイクの機械式ディスクブレーキ

今回使用したロードバイクは機械式ディスクブレーキなので不要ですが、油圧式ディスクブレーキの場合はパッドスペーサーが必要になります。油圧式ディスクブレーキは、ホイールを外した状態でレバーを握るとパッドがくっついてしまい、復旧が難しくなってしまうためです。

②前後輪をフレームに固定する

横型輪行袋のホイールを固定した状態

今回使用するモンベルの横型輪行袋は、フレームをさかさまにしたままホイールを3つのバンドで固定します。ディスクブレーキの場合、ローターがフレームと干渉しないように注意しましょう。まずはバンドを緩めに仮固定して、フレームとの位置関係を確認してから本締めするのがスムーズです。

③ショルダーベルトを固定する

横型輪行袋のショルダーストラップ取り付け

フレームのボトムブラケットとヘッドチューブにショルダーベルトを通して固定します。このベルトが肩にかける持ち手になるので、ちょうどいい長さになるように調整しましょう。

④輪行袋をかぶせる

横型輪行袋をロードバイクに被せた状態

モンベルの横型輪行袋は、上から袋をかぶせるタイプで初めてでも作業しやすいです。フレームやフロントフォーク、ギアなどに輪行袋が引っかからないようにして、自転車全体をしっかり包み込み、上の穴からショルダーベルトを出します。

横型輪行袋のドローコードをひっぱる

自転車全体に輪行袋をかぶせたら、ドローコードを引っ張って裾を絞ります。

モンベルの横型輪行バッグのドローコード収納ポケット

モンベルの横型輪行袋は、ドローコードを収納するポケットが付いています。余ったドローコードが地面を擦ったり引っかかったりしないように配慮されていて、とても便利だと感じました。

横型輪行袋の収納状態

これで収納は完了で、ショルダーベルトを肩にかけて自転車を運べる状態になりました。

縦型輪行袋の手順

続いて、縦型輪行袋の手順を見ていきましょう。基本的な手順は横型と大きく変わりませんが、エンド金具の取り付けとフレームの縦横方向が変わるので、作業の違いに注目してみてください。

①自転車をさかさまにしてホイールを外す

ロードバイクをさかさまにした状態

まずは自転車をさかさまにして、前後のホイールを取り外します。ここまでは横型輪行袋バッグと同じです。

②エンド金具を取り付ける

ロードバイクのクイックリリースを外す

縦型輪行袋は、フレームを縦向きで自立させるために、エンド金具を取り付ける必要があります。まずはリアホイールのクイックリリースを外します。スルーアクスルが採用されている自転車の場合でも、作業の基本的な流れは同じですが、エンド金具はスルーアクスル専用のモノが必要です。

縦型輪行袋のエンド金具取付

取り外したクイックリリースをエンド金具に取り付け、チェーンの間に通します。チェーンとの位置関係が少し分かりづらく、迷いやすいポイントです。

縦型輪行袋のエンド金具

チェーンを引っ張りながら、エンド金具をリアホイールの取り付け位置に固定します。このとき、リアディレイラーが内側に引っ張られるため、ホイールを外した後、ギアを何段かロー側(大きいギア)に移動しておくとスムーズです。

③フレームを縦にしてホイールを固定する

縦型輪行袋のエンド金具で自立状態

フレームを縦向きに置き替え、先ほど取り付けたエンド金具とサドルの2点で自立させます。エンド金具の向きが悪いと安定しないため、地面と垂直になるように調整しましょう。

縦型輪行袋のフレームカバー

R250の縦型輪行袋は、付属のフレームカバーでホイールとの接触を防ぎます。写真の位置、トップチューブとシートチューブの交点がホイールと接触しやすい場所なので、しっかり保護しましょう。

縦型輪行袋のスプロケットカバー

続いて、こちらも付属のスプロケットカバーを後輪に取り付けます。スプロケットは内側でフレームと接触しやすいため、キズがつかないようにしっかり保護しましょう。

縦型輪行袋のホイールをストラップで固定

ホイールをフレームに3本のベルトで固定します。横型と同じように、まずは仮固定してちょうどいい位置を見つけてから、ずれないように本締めしましょう。

④ショルダーベルトを取り付ける

縦型輪行袋のショルダーストラップ取り付け

ボトムブラケットとトップチューブにショルダーベルトを通して固定します。バッグをかぶせる前に、持ちやすい高さにベルトを調整しておくのがスムーズです。

⑤輪行袋をかぶせる

縦型輪行袋の袋

R250の縦型輪行袋は、袋の上に自転車を置いて全体に被せるタイプです。まずはバッグの底面を出しながら地面に置きます。エンド金具とサドルの方向が指定されているので、どちらに来ているか確認してください。

縦型輪行袋を袋に入れた状態

先ほど確認した向きに合わせて、袋の上に自転車を置きます。

縦型輪行袋の収納状態

自転車に引っかからないようにバッグを上まで上げて、ショルダーベルトを出してからドローコードを引っ張って口を絞ったら完成です。

実際に使って見えた横型・縦型の違いを比較

同じロードバイクで横型・縦型の輪行袋を使ってみたことで、それぞれの違いがさらに明確に分かりました。具体的に感じた違いを、5つのポイントで比較してみましょう。

パッキングの手間と所要時間

輪行袋の縦横作業比較

パッキングの手順と所要時間については、エンド金具が不要で工程が少ない横型輪行袋が有利でした。エンド金具を組み立ててセットする手間と、フレームを縦に置き直す手間がないのはかなりの違いがあります。

下の表は、収納(パッキング)と組み立て(展開・取り出し)それぞれにかかった時間をまとめたものです。タイムは、急がず確実に作業するという同条件で計測しています

横型輪行縦型輪行
収納にかかった時間5分30秒9分3秒
組み立てにかかった時間5分38秒5分45秒

収納にかかった時間は、縦型より横型の方が3分33秒早い結果となりました。エンド金具の取り付けは面倒なだけでなく、タイム差にも表れています。

一方、目的地に着いてからバッグを展開して自転車を取り出す時間については7秒差とほぼ変わらず、エンド金具の取り外しはそれほど手間にならないことがわかりました。

収納後のサイズ感・電車内での占有スペース

収納後の縦型・横型の輪行袋のサイズ感

輪行袋に自転車を収納した後のサイズ感や占有スペースについては、縦型輪行袋の方が有利な印象でした。特に違うのは前後の長さで、カタログスペックでも横型は1400mm、縦型は950mmと450mm(45cm)の差があります。

収納後の横型輪行袋

横型は高さが抑えられる反面、前後は長くなるので電車内などでの占有スペースは大きくなります。混雑している時間帯の電車輪行だと周囲に気を使うため、通勤時間などのピークタイムを外す工夫が必要かもしれません。

縦型輪行袋は前後の長さが抑えられ、かなりスマートな印象です。電車輪行がメインで混雑する時間帯や路線で使う場合は、有力な選択肢になります。

担いだときの運びやすさ

輪行袋の横と縦の持ち運びやすさの比較

輪行袋に収納した状態での持ち運びやすさについては、横型・縦型それぞれに一長一短あります。ちなみに、上の写真は身長180cmの筆者が持った時のサイズ感を比較しています。

横型は高さが抑えられているため、持ち運び時に自転車と地面がぶつかる心配が少ないのが好印象でした。また、身長が低い方でも地面を擦らずに持ち運びやすそうです。ただし、前後に長くなるので、改札や電車のドアを通る時などにぶつけないように注意が必要です。

一方、縦型は前後がコンパクトなので、持ち運び時にどこかにぶつける心配は少ない印象です。ただし、高さがあるので、階段などを通る時は下面をぶつけないように注意が必要だと感じました。また、身長が低い方はベルトを短くしても地面と近くなる可能性があるため、少し持ち運びが大変になるかもしれません。

袋の小ささ・携帯性

輪行袋の縦型と横型の収納サイズ

輪行袋自体のサイズや重量については、それほど大きな差は感じませんでした。

R250 軽量縦型輪行袋 モンベル コンパクトリンコウバッグ
重量約400g(本体・外袋・ストラップ・エンド金具・フレームカバー・スプロケットカバー含む)297g
本体収納時サイズ170×70×80mm175×65×65mm

スペック上の差もわずかで、どちらも自転車のフレームやツールボトルなどに十分入るサイズ感です。

縦型輪行袋のエンド金具とプロテクター

ただし、R250の縦型輪行袋は、エンド金具やフレームカバー・スプロケットカバーが必要な分若干荷物が増えます。リュックを持っていればそれほど負担ではありませんが、容量が限られるフレームバッグやサイクルジャージのバックポケットだと少し邪魔に感じるかもしれません。

床置きの安定感

輪行袋の床置き状態

輪行袋に自転車を収納後の床置き状態の安定感については、若干横置きの方が有利な印象です。どちらも大きな差はありませんが、エンド金具で自立する縦置きより、サドルとハンドルで自立する横置きの方が安定感は高いです。

また、収納時の高さが低い点も、横置きの安定感につながっています。地面に置いたときはそれほど差は感じませんが、揺れる電車内だと横置きの方が安定感がありそうです。

結論、横型・縦型どっちがおすすめ?

最後に、ここまで比較してきた縦型・横型輪行袋の違いを踏まえて、どんな人にどちらがおすすめかをまとめてみます。

横型輪行袋がおすすめな人

横型輪行バッグ

輪行をこれから始めたい方や、手軽さを重視する方には横型がおすすめです。エンド金具が不要でパッキングの手順が少なく、今回の計測でも縦型より3分以上速く収納できました。

持ち運びに関しても前後の長さはそれほど気になりません。エンド金具の脱着作業がないため、比較的手が汚れにくいのも便利なポイントです。

縦型輪行袋がおすすめな人

縦型輪行バッグ

電車輪行をメインに使いたい方には縦型がおすすめです。収納時の前後の長さが抑えられるため、混雑した車内でも周囲への圧迫感が少なく、デッキや車両端に置きやすいのが大きなメリットです。

縦型のデメリットであるエンド金具の取り付けについても、輪行の回数が多い方は慣れるため、大きな負担にはならないでしょう。手順は増えるものの、所要時間の差は数分程度なので、コンパクトな収納サイズの利点を考えればそれほどのデメリットではありません。

目的に合わせた輪行袋で自転車の楽しみ方を広げよう

輪行バッグを使った電車輪行

今回は、横型のモンベル コンパクトリンコウバッグ縦型のR250 軽量縦型輪行袋を、同じロードバイクで実際に使い比べてみました。

電車輪行の現場で「縦型と横型、どっちが使いやすいんだろう?」と感じた素朴な疑問がきっかけでしたが、実際に比べてみると、パッキングの手間・収納後のサイズ感・運びやすさなど、さまざまな場面で違いがあることがわかりました。

どちらが優れているというわけではなく、使うシーンや経験によって向き不向きがあるというのが正直な印象です。混雑した電車での輪行が多い方には縦型、輪行を始めたばかりでパッキングをなるべく手軽に済ませたい方には横型が合っているでしょう。

輪行袋選びに迷っている方は、ぜひ今回の比較を参考にしてみてください。自分のスタイルにぴったりの1枚を見つけて、輪行をもっと気軽に楽しんでもらえたらうれしいです。

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