HUAWEIの最新スマートウォッチGT6のサイクリング機能を徹底レビュー!

HUAWEI(ファーウェイ)「GT 6」レビュー|サイクリング機能が劇的進化した最新スマートウォッチを使ってみた

HUAWEI(ファーウェイ)のスマートウォッチ「GTシリーズ」が、サイクリング向け機能をアップデートした「GT 6」として新登場!元々サイクリング向けの機能が充実していたGTシリーズですが、新型GT 6へのモデルチェンジによって「どこがどう変わったのか?」が気になるところ。

今回、編集部が実際にGT6をライドで使用しましたので、サイクリング向けの機能や使い勝手、強化された機能などを詳しくお伝えします。

目次

サイクリング機能が強い、HUAWEI「GT6」が登場

GT6シリーズ2種類

2025年10月6日、中国に本拠地を構えるHUAWEI(ファーウェイ)のスポーツ向けスマートウォッチGTシリーズの最新モデルが発表されました。

GTシリーズは、多彩なスポーツのデータ計測から健康管理まで行えるスマートウォッチで、2018年の発売以降、今回6代目へとアップデートされました。最新モデルのGT6では、サイクリング向けの機能が大幅に強化されたとのこと。

コストパフォーマンスに定評のあるHUAWEIのスマートウォッチ、自転車向けにどう変わったのか非常に気になります。

3万円台でGPSサイコン並みの機能が使える!

今回発表されたGT6シリーズの最大の魅力は、3万円台からという価格ながら、さまざまなサイクリング機能を搭載している点です。

前モデルのGT5でもサイクリング機能はありましたが、今回のアップデートでさらに追加・強化されています。

GT6で追加・強化されたサイクリング機能

  • バッテリー容量アップでGPS連続使用約40時間に延長(41mmモデルは約25時間)
  • ヒマワリ型アンテナシステムにより、サイクリング中の位置測定精度向上
  • 最大輝度1200nits → 3000nitsにアップ
  • ウォッチ単体でサイクリングパワーをシミュレーション計測可能
  • 外付けパワーメーターと連携したFTP計測機能
  • 勾配機能(リアルタイム勾配/平均勾配/最大勾配)
  • サイクリングの自動検出機能
  • 転倒検知&緊急通報機能

位置測定の精度向上や視認性の向上など、基本性能のアップデートに加えて、ウォッチ単体でのサイクリングパワーシミュレーション測定機能や勾配表示機能なども追加されています。

また、バッテリー容量も増え、GPS連続使用時間が約40時間に延長されているため、数日間の宿泊を伴うサイクリングでも充電なしで使えそうですね。

「GT 6」は、GTシリーズのベーシックモデル

GT6シリーズのラインナップ

今回発売になったGT 6シリーズは大きく分けて3種類。シリーズごとの税込み価格は下記の通りです。

  • GT 6 PRO 46mm:48,180円(ブラック) 50,380円(ブラウン)
  • GT 6 46mm:33,880円(ブラック) 36,080円(グリーン・グレー)
  • GT 6 41mm33,880円(ブラック、パープル) 36,080円(ホワイト)

PROモデルと無印モデルの違いはガラスやケースの素材、心電図機能の有無ぐらいでサイクリング機能は同じです。少しコンパクトな41mmモデルも、バッテリー容量の違いのみ。

つまり、無印モデルの「GT 6」でもハイエンドモデルと同じサイクリング機能を搭載しており、3万円台で購入できるということです。最近はハイエンドなスマートウォッチやGPSサイコンの価格が高騰しているため、この価格で手に入るのは大きな魅力ですね。

今回、GT 6 46mmのグレーモデルをサンプルとしてご提供いただきましたので、さまざまな面からレビューしていきたいと思います。

GT 6のデザイン・操作性をチェック!

それでは、GT 6の外観やデザイン、操作性からチェックしていきましょう。

シンプルなデザインでどんな服装・シーンにもマッチしそう

GT6のアップ

まずGT 6の外観ですが、スマートウォッチっぽい雰囲気というより、シンプルなデザインと高級感のあるベゼルが印象的。所有欲を満たしてくれそうな雰囲気に仕上がっています。

GT6のグレーカラー

GT 6はスポーツからビジネスまで1台でカバーできるコンセプトで設計されており、シンプルなデザインのため、サイクリング中はもちろん普段使いもできそうです。

今回お借りしたGT 6 46mmのグレーカラーには純正のレザーバンドが付属しており、カジュアルな服装からスーツスタイルまで違和感なく使いこなせそうですね。写真だとベルトが少しブラウンっぽく見えますが、実物は落ち着いたグレーカラーで本体にマッチしています。

GT6のバンド交換後

また、ECサイト等でもサードパーティ製の別売りバンドも豊富に販売されています。別途購入のバンドに付け替えたところ、印象もガラッと変わりました。

また文字盤の種類も豊富なので、選んでいるだけでも楽しめます。

GT6のバンドの交換

バンドはワンタッチで交換できるので、その日の過ごし方や気分に合わせて付け替えて文字盤とトータルコーディネートするのも良いでしょう。

GT6の重量

重量は実測値で65g。時計としてはかなり軽く、日常生活やサイクリング中に重さが気になることはありませんでした。普段から身に着けておけば、輪行時にサイコンを忘れるといった心配がないのも良いですね。

直感的な操作感で画面も大きく見やすい

GT6の画面操作

46mmの大きな画面は解像度が高く、とても見やすいです。一般的なスマートフォンと同じように画面をタッチ・スワイプして直感的に操作できるため、初めてでも戸惑うことはありませんでした。タッチやスワイプの感度もスマートフォンと変わりません。スマホ対応のサイクルグローブなら、外さずにスワイプ操作も可能です。

GT6のリューズ操作

ベゼル右側のボタンでも画面を操作でき、リューズを回すと上下のスワイプと同じように操作できます。

初期設定では、

上ボタン:アプリ一覧とホーム画面
下ボタン:ワークアウトへのショートカット

になっていて、必要な機能を素早く呼び出すことができました。

操作性や画面の見やすさについては、スマートウォッチ初心者でも問題なく十分使いこなせそうです。

【使ってみたい!】サイクリングを充実させるGT 6

ロードバイクでGT6を使う人

それでは、GT 6の46mmモデルを実際のサイクリングに使ってみたので、使い勝手をレビューしていきたいと思います。筆者は自転車歴10年以上で一般的なサイコンは使ったことがありますが、スマートウォッチは初体験です。

GT6のペアリング

まずは準備としてスマートフォンに「HUAWEI Health」アプリをダウンロードして、GT6とのペアリングを行います。iPhoneの場合はApp Storeから、AndroidはGT 6本体のQRコードでHUAWEIの公式サイトにアクセスしてアプリをダウンロードします。

GT6のペアリング

スマートフォンとGT 6のペアリング自体は特別な操作はなく、一般的なBluetoothデバイスと変わりません。一度ペアリングをすれば、その後は自動的に接続された状態をキープできます。

GT6のサイクリングワークアウト機能を起動

ペアリングが完了したら、GT6を腕に装着し、ウォッチのワークアウト一覧から「サイクリング」を選んで起動すれば計測開始です。

GT6の走行データ

今回は信号の少ない郊外のルートを中心に、平地から峠まで含めて約1時間、23kmの距離をロードバイクで走行しました。サイクリング中のデータ表示や操作性など、実際に感じたことを詳しくお伝えします。

サイコンと同等以上の走行データが充実

GT6のサイクリングワークアウト機能

サイクリストとして最も気になるサイクリングワークアウト機能については、一般的なサイクルコンピューター並みに走行データが充実しており、使い勝手も良好でした。

GT6のサイクリングワークアウト機能の画面

走行中はさまざまなデータがリアルタイムで表示され、サイクルコンピューターのような使い方が可能です。

サイクリングワークアウトの計測データ

  • 走行ルート
  • 経過時間
  • 速度(現在・平均・最大)
  • 心拍数(現在・平均・最大・最小)
  • 勾配(現在・平均・範囲)
  • 高度(現在・上昇・下降)
  • 消費カロリー
  • トレーニングストレス(有酸素・無酸素)
  • 平均パワー(ワークアウト終了後に表示)

時間や速度などサイクルコンピューターとしての基本機能はしっかり網羅されていて、心拍数や勾配、高度など豊富なデータをリアルタイムで表示できます。

GT6のサイクリングワークアウト画面

データ表示は上下のスワイプで切り替えができ、表示させるデータの種類や数なども変更可能です。サイクリングで目標の走行距離を達成したい、一定の心拍数で効率的にダイエットしたいなど、目的に合わせて使いやすくカスタマイズができそうです。

GT6のサイクリングワークアウト画面

また、サイクリングでは走行距離5kmごとに振動と音声で通知があり、区間タイムや平均速度が表示されます。一定のペースを維持するのに役立ち、休憩のタイミングなども調整しやすいですね。

GT6の走行データ

サイクリング終了後は、スマートフォンの「HUAWEI Health」アプリと走行データが同期されて細かくチェックできます。ウォッチ側でも走行データやチャートなどを表示でき、スマートフォンの大きい画面で見ることも可能です。

スマホのマップアプリと連携したナビ機能が便利

GT6のナビ機能

GT 6はスマートフォンのマップアプリと連携し、ウォッチ画面にナビゲーションを表示できるのもサイクリングで便利なポイントだと感じました。行き先を指定すると曲がる場所をシンプルに表示してくれるので、初めての場所でサイクリングをするときに、自転車を停めてスマホでルートを確認しなくていいのはかなり便利です!

ファーウェイのペタルマップ

今回、Androidのスマートフォンを利用したのですが、「Petalマップ」で行き先を指定してナビを開始すれば、スマートウォッチの画面に曲がる方向や距離などが自動で表示されます。Petalマップの操作感は一般的なGoogleマップやAppleマップと同じで、初めてでも迷わず使うことができました。

GT6のナビ機能

曲がる場所や方向、距離だけでなく、橋のような目印も教えてくれるので、初めて走る場所でもルートを間違えずスムーズにサイクリングできそうです。

※現在(2025年10月6日現在)、スマートフォンのPetalマップが使えるのは、日本国内ではAndroid版のみとなっているようです。iPhoneなどの場合は、Petalマップを連携して使用するナビ機能はできない可能性があります。

信号待ちでは自動一時停止・再開機能が大活躍

GT6の自動停止機能

サイクリング中に信号待ちや休憩などで停車すると自動で感知し、ワークアウトを一時停止してくれるのも便利だと感じたポイントです。停車を感知するとワークアウトを一時停止し、振動と音声で知らせてくれます。走り出すと自動でワークアウトが再開されるので、手動による再開忘れでデータが取れていないといったトラブルを防げます。

サイクリング用途のバッテリー持ちは十分

GT6のバッテリー残量

今回は100%に充電してから1時間程度のサイクリングでGPS測位によるワークアウト機能を使用しましたが、バッテリー消費は6%でした。

設定や使う機能によってもバッテリー消費は変わりますが、このバッテリー持ちならサイクリング用途で十分使えそうです。

GT6の充電

GT 6はワイヤレス充電が採用されていて、付属の専用クレードルにマグネットで本体をくっつけると充電できます。

クレードルを壁や棚などに固定しておいて、GT6を外すときの置き場所にすれば自然に充電されるので、充電忘れによるバッテリー切れも防ぎやすそうです。

走行データの共有も楽しそう

GT6の走行データの共有

GT 6で取得した走行データは自動で「HUAWEI Health」アプリに同期され、友達と共有することも可能です。同じ場所を走ったタイムを比べるなど、サイクリングの楽しみ方も広がりそうですね。

健康管理とサイクリングの連携機能も充実

gt6の健康管理アプリ

GT 6で計測したサイクリングデータは「HUAWEI Health」で管理され、食事・睡眠なども含めた健康管理機能と連動しているのも特徴です。例えばダイエットの場合、目標体重を設定してどれくらいのサイクリングが必要なのか計算して、チェックすることができます。

また、デスクワークで長時間座っているとストレッチを促すなど、ここでは紹介しきれない数々の健康管理機能もあります。日々の体調管理で良い状態をキープできれば、さらにサイクリングを楽しめそうですね。

実際に使ってみてちょっと不便だと感じたポイントも

GT6はサイクリングに十分使えるスマートウォッチですが、実際に使ってみると少し不便だと感じるところもありました。

androidスマホはアプリのダウンロードがやや複雑

androidスマホのファーウェイヘルスアプリ

GT6とスマートフォンを連携するためには「HUAWEI Health」アプリが必要ですが、androidの場合はダウンロードの手順が少し複雑です。Googleのプレイストアには「HUAWEI Health」アプリがないため、公式サイトからいくつかの手順を踏んでダウンロードする必要があります。

GT6本体のQRコードからHUAWEIの公式サイトにアクセスすれば手順自体は問題ありませんが、慣れていない方だと少し戸惑うかもしれません。

App Storeには「HUAWEI Health」アプリがあるので、iPhoneをお使いの方は通常通りダウンロードできます。

マップアプリは専用でサイクリング中の併用はできない

GT6のPetalマップ

GT6で使えるマップアプリは専用の「Petalマップ」のみで、GoogleマップやAppleマップとの連携はできない点が少し残念でした。また前述したように、現在日本国内ではAndroid版のスマートフォンのみの対応となっています。Petalマップの使い勝手は悪くありませんが、普段ほかのマップアプリを使っている方は、お気に入り地点などのデータを活用できないのが少し不便です。

また、Petalマップでナビ機能を使っているときは、屋外サイクリングのワークアウトとの併用はできません。あらかじめルート情報をインポートしておけばワークアウト中のナビゲーションは可能ですが、Petalマップで手軽に行きたい場所を指定できるともっと便利だと感じました。

結論:GT6はどんなサイクリストにおすすめ?

GT6の文字盤

最後に、実際にGT 6を使ってみて感じたことを踏まえて、どのようなサイクリストにおすすめなのかまとめてみます。

GT6がおすすめなサイクリスト

  • クロスバイクやロードバイクで、サイクリングを楽しんでいる
  • スノボ・ゴルフ・登山などほかのスポーツも好き
  • ハイエンドなGPSサイコンは不要だが、スマートウォッチに機能が付いてくるなら使ってみたい

GT 6はサイクリング機能だけでなく、健康管理機能やほかのスポーツ機能が充実しているのが特徴です。1つのスマートウォッチで普段の健康管理やほかのスポーツとサイクリングを両立したい方には特におすすめです。

スノボ・ゴルフ・登山など様々なモードがあるため、GT 6だけでいろいろなスポーツや運動のデータを計測すれば楽しみ方が広がります。それぞれの運動データがまとめられて、睡眠や食事など普段の生活とあわせて一元管理できるのはかなりのメリットだと感じました。

また、GT 6はGPSサイコンと同等の走行データを計測できるのも特徴です。レースやブルベ出場などはしないので高価なGPSサイコンは要らないものの、スマートウォッチについてくるなら試してみたいという方にもおすすめ。3万円台で高機能なスマートウォッチを購入でき、ついでにGPSサイコンの機能が付いてくると考えるとかなりおトクですね。

また、パワーメーターやケイデンスセンサーなどを後付けすれば機能を追加できるため、本格的なトレーニングに取り組みたい方にも対応できそうです。

GT 6はポタリングやロングライドなど、さまざまなサイクリングシーンで使えるので、普段から自転車に乗っていてスマートウォッチが気になっている方はぜひ検討してみてください。