三ヶ島ペダル発のソロテーブルで遊びの幅が広がる!自転車遊びやアウトドアのお供に

長年、自転車愛好者から絶大な支持を得ているペダル「三ヶ島ペダル」。そのペダルを製造する三ヶ島製作所(MKS)が、満を持してアウトドアブランドを立ち上げ、ソロテーブルを発売しました。

MKSのアウトドアブランド?と気になる方も多い今回のギア。そのアウトドアテーブルを徹底解剖いたします。ぜひ最後までご覧ください!

目次

三ヶ島製作所(MKS)のアウトドアブランド「SylvanWorks」

三ヶ島製作所の自転車ペダル
出典:Facebook/MKS Pedal / 株式会社 三ヶ島製作所

1949年からペダル製造を開始し、世界屈指の技術力を誇るペダルメーカー三ヶ島製作所(以下MKS)。そのこだわりは”Still in Japan”。

多くの製品が海外生産される中、MKSのペダルは今も国内自社工場で製造されています。手で回すと分かる滑らかな回転性能、使えば実感できる高い耐久性、そして美しい造形。細部までこだわった完成度の高いペダルは、多くのサイクリストから支持されています。

そんなMKSが新たに立ち上げたアウトドアブランドがSylvanWorks(シルバンワークス)です。

「SylvanWorks」に込められた想いとは

撮影:筆者

MKSはその金属加工技術を活かし、新たにアウトドアフィールドへの挑戦をスタートさせました。ブランド名の”Sylvan”(シルバン)は、MKSが1978年から製造している代表的なモデル名。

出展:Facebook/MKS Pedal / 株式会社 三ヶ島製作所

その名前を冠したアウトドアブランドには、同社が培ってきた高い技術力と高品質な製品への矜持が込められています。

ソロテーブル「Solow Table」。どんなテーブル?

Solow Tableパッケージに描かれたイラスト
撮影:筆者

それでは、SylvanWorks(シルバンワークス)のソロテーブル「Solow Table」を概要からご紹介していきましょう。

Solow Tableは自転車キャンプなどはもちろん、ソロキャンプや登山などのアウトドアアクティビティに適した軽量コンパクトテーブルです。スペックは以下の通りです。

展開時サイズ(mm)288×205.5×101.5
折りたたみ時サイズ(mm)288×104×4.5
重量(g)218
素材アルミ
対荷重(kg)10
パーツ構成天板×2、脚部×4、(蛍光ストラップ×2付属)
カラーシルバー、ブラック、ブロンズ

軽量なのに、頑丈な造り

アウトドアでエアロプレスコーヒーを入れたところ
撮影:筆者

まず驚くのはその軽さ。重量はわずか「218g」です。

「200gを切るアウトドアテーブルもあるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、このSolow Tableは10kgの耐荷重も実現。力を入れてプレスするエアロプレスコーヒーも、抜群の安定感で淹れることができますよ。

収納時の薄さ、たったの4.5mm

撮影:筆者

収納時の厚みは、なんと驚異の4.5mm。こんな薄さのテーブルは、他にないのではないでしょうか。

2台合わせても、わずか9mmなので、左右に並べて使ったり、2段重ねにしてスマホ置き場にしたりと、ユニークな使い方も楽しめそうですよ。

直感的な組み立て

solowtableの角のアップ
撮影:筆者

6つの平面パーツを組み合わせるだけのシンプルな構造で、説明書なしでも組み立てられます。

また、特筆すべきは全てのパーツが丁寧に加工されている点。金属パーツにありがちな「バリ」がないのはもちろん、スリットへの差し込みもスムーズで、金属が擦れる不快な音もありません。

暗闇で光る「収納ストラップ」

SOLOW TABLEの蛍光ストラップ
撮影:筆者

収納袋はなく、収納用のストラップが2本が付属されます。このストラップでテーブルをしっかりとまとめることができます。

また、ストラップは蛍光素材のため、もし暗いキャンプ場で落としても見つけられる工夫が施されていますよ。

開発者に聞く!外箱に書き切れないSolow Tableのこだわり

撮影:筆者

Solow Table の外箱表面は自転車キャンプの風景が描かれたイラスト、そして裏面には製品仕様が記載されています。

この外箱などに記載されていない知られざるSolow Tableの魅力を、開発担当者に伺ってきました!

実際の「使いやすさ」から設計された各サイズ

Solow Tableのサイズは、単に「キャンプやハイキング、登山用のソロテーブルならこれくらいだろう」というような感覚的に決められたわけではありません。

実際に使用するシーンを想定し、検証を重ねた結果、導き出されたサイズなのです。

天板サイズ

撮影:筆者

「250サイズのOD缶」と「直径12cmのクッカー」、「110サイズのOD缶」と「直径10cmのクッカー」など、実際のシーンで使用されるであろう、さまざまなギアを乗せて収まり具合を検証。

その結果、過不足のない大きさに設計し、「A4サイズより少し小さめ」という天板サイズになっています。

テーブルの高さ

撮影:筆者

収納の構造上、天板サイズによってテーブルの高さも決まります。

約10cmという高さは、快適に使えるか、芝生や枯れ葉の上でも安定するかなど、細かな検証を重ねて決定されました。

重量

SOLOW TABLEの天板と脚部
撮影:筆者

Solow Tableは十分な強度を保ちながら軽量化を実現し、その結果、218gという驚きの軽さを達成しました。

もちろん軽さは魅力的ですが、安定感が不足していたり、使う際に注意が必要だと楽しさも半減してしまいますよね。

マニュアルに記載されてはいない、こまかな工夫も満載

Solow Tableには細部にまで使い勝手にこだわった創意工夫が詰め込まれています。その一端をご紹介しましょう。

天板の表と裏で使い分けられる

撮影:筆者

天板にはさりげなくロゴが入っていますが、実はこの面が裏面なんです。ロゴが目立ちすぎないように、また収納時に脚のパーツと擦れて傷つかないようにという配慮から、あえて裏面にロゴが入っています。

表面で使用すると、天板の周りに立ち上がりがあるため、箸や食器が落ちるのを防いでくれます。ですが、少し大きめのクッカーを置いたり、まな板を使いたいときには、この立ち上がりが邪魔になることも。

そんなときは、裏面を上にしてセットすればフラットな面が登場します。実際にテーブルの上に置くモノによって、使い分けができそうです。

天板の「穴」は、マルチに活躍

Solow Tableの天板の穴
撮影:筆者

天板に開いた穴は、ただ軽量化のためだけではありません。結露などの水滴を流れやすくする効果や、滑り止め効果も期待できるんです。さらに、魚を焼いた串を刺しておくなど、アイデア次第で色々な使い方ができそうです。

また、この穴は中央部分と左右の端の部分で、配置や数が違うことにお気づきでしょうか。 実は、この穴の配置によって軽さと強度のバランスを取っているんです。

「持ち手」にもこだわり

SOLOW TABLEの持ち手
撮影:筆者

テーブルを使っているときに、ほんの少し位置をずらしたり調整したいことはありますよね。Solow Tableならサイドに専用の持ち手があるので、そんな時も快適に動かせます。

この持ち手、上部が波状になっているので、直感的に持ちやすく、指に優しいんです。しかも、持ち手の幅は、日本の成人男性の小指から人差し指までの平均値を参考にしているとのこと。

細かな部分にも、使いやすさを追求した設計が光りますね。

Solow Table、実際に使ってみた

トランギアケトルを載せたSOLOW TABLE
撮影:筆者

それでは、Solow Tableを実際にアウトドアフィールドに持ち出して、その近い勝手を体感してみます!

自転車チェアリングで使ってみた

自転車でチェアリングを楽しむ風景
撮影:筆者

今回はSolow Tableを持って、自転車でのチェアリングに出かけました。ご飯を炊いて軽くランチ、それから食後のコーヒーを楽しみます。

持ち物は全て20リットルのバッグに収納。熱源がトランギアのストームクッカーのアルコールストーブなので、今回は熱源をテーブルに載せることがない形です。

組み立ててみる

SOLOW TABLEの全てのパーツ
撮影:筆者

まずは、組み立てるところから。一応、出かける前に確認しておきます。パーツのスリットを組み合わせるだけの作業です。

Solow Tableのパーツは、天板2枚と脚部4枚、全部で6枚の板です。シンプルで直感的に組み立てられます。組み立て方は以下の通りです。

①脚部を組み立てる。長いパーツと短いパーツのスリットをはめ込みます。「井」の字になります。

SOLOW TABLEの井桁に組んだ脚部
撮影:筆者

奥までしっかり差し込まれていることを確認しましょう。

SOLOW TABLE脚部差し込み部のアップ
撮影:筆者

②次に天板を脚部の突起にはめ込みます。短い脚パーツ中央のT字部分に、天板サイドの切れ込みを合わせます。(画像左)手を離すと、天板のスリットに脚部出っ張り部分がスッポっと収まります。(画像右)

撮影:筆者

③2枚の天板をはめ込んだら、左右の天板を、中心に向けて少しスライドさせて、ピッタリと密着させます。

撮影:筆者

以上で完成です!

脚部のスリットへの差し込みが、最初は少し手間取りましたが、一回組み立てればコツが掴めると思います。パーツの精度が高いので、安心して作業が出来ました。

撤収時は、この反対の作業になります。最初に天板を外側に向けてスライドさせるとき、テーブルを少し持ち上げるとスムーズです。

使って感じたメリット

実際に使ってみて、感じたSolow Tableの魅力を一言で表すと、「細やかな配慮にあふれた安心感」。具体的にどんな点が良かったかを挙げてみましょう。

Solow Tableの使って感じたメリット

  1. 使いやすい天板
  2. 安定感あり
  3. 組み立てが楽しい
  4. 収納に超便利

使いやすい天板

小物を載せたSOLOW TABLE
撮影:筆者

私が今まで使ってきたテーブルと比べると小さかったのですが、ソロで実際に使ってみると必要十分で、困ることはありませんでした。

「ああ、この大きさ良いのだ!」と新鮮な驚きがありました。

そして天板の端に立ち上げもあるので、クッカーやカトラリーが落ちる心配もなく使いやすかったです。

やはり、天板の表裏の使い分けができるのはとても便利です。まな板を使いたい、大きめのクッカーを置きたいときには、サッと天板をひっくり返すだけで対応できます。

安定感あり

solowtable上でピーマンを切ったところ
撮影:筆者

剛性もあり、テーブルの上で野菜を切っても何の心配もありません。また、簡単な組み立てにも関わらず、組み上げるとガッシリとしています。

今回の記事の撮影中、日差しの関係でテーブルの位置を細かく調整する必要がありましたが、Solow Tableは持ちやすく安定感があるので、グラつくことなくスムーズに動かせましたよ。

組み立てが楽しい

solowtableを組み立てているところ
撮影:筆者

Solow Tableは6つの金属板のスリットで組み立てるのですが、とにかく精度が高いです。スパスパ組み立てられます。

普通、こういう組み立て式のものは力が必要なことが多いですよね。Solow Tableは逆。力を抜けば抜くほど、まるで勝手に組み上がっていくかのようにテーブルの形になっていくんです。

「次はもっと早く組み立てられそう!」そんな期待感を抱かせてくれるテーブルです。

収納に超便利

折りたたんだSolow Table
撮影:筆者

30cm以内という長さ、4.5mmという極薄さ、そして218gという軽さ。この3要素が揃うと、本当に収納が楽です。

今まではチェアとテーブルをどこにパッキングするか、毎回悩んでいましたが、これからはチェアの心配だけでOKそうです。

Solow Tableなら、リュックのサイドポケット、背面ポケット、自転車のフロントバッグ、サドルバック、どこにでも収納できます。

使って感じた、気になったポイント

とても使いやすいテーブルで良かったのですが、ちょっと気になった点もお伝えします。

Solow Tableの使って感じた残念ポイント

  1. 天板表面にある出っ張り
  2. 撤収時、少し天板を外しにくかった

天板表面の出っ張り

組み立てたsolowtableを持ち上げたところ

脚部を天板に差し込む構造上、天板の両サイドに少し出っ張りがあります。

今回は、クッカーなどを置いても特に問題はありませんでしたが、天板いっぱいに物を置きたい場合など、この出っ張りが気になる場合もあるかもしれません。

撮影:筆者

ただ、この部分が箸置きがわりになるなど、プラスな使い方も考慮されているので、使い方次第で快適に使えますよ。

撤収時、少し天板を外しにくかった

SOLOWTABLEを収納しようとしているところ
撮影:筆者

収納する際、最初に2枚の天板を外側にずらしてから脚部を外すのですが、慣れていないこともあり、少し手間取りました。これについては、テーブルを少し浮かせて作業すると、簡単に外れると後から分かりました!

Solow Tableならアウトドアをもっと楽しめる!

アウトドアで作った食事
撮影:筆者

MKSが、自社の培ってきた技術力の粋を結集して誕生したSylvanWorksの「Solow Table」。

何かとモノが重くなるアウトドアグッズを軽量化してくれるだけではありません。色々と考えることが多いアウトドア活動を、「無意識で使える安心感」で支えてくれます。Solow Tableを携えて、自由なフィールドへ飛び出しませんか?

また、SylvanWorksのインスタグラム公式アカウントでは、今回ご紹介したSolow Tableはもちろん、その他のアウトドアギアの情報も発信中。気になる方はぜひチェックしましょう!