安定感抜群の両立スタンド!
ママチャリと言えば日常のお買物に大活躍する自転車。前後のカゴに荷物があっても、しっかり自転車を駐輪できます。その安定感をもたらすのが両立スタンドです。接地面が広く、水平に自転車を支えてくれます。
一方、片足スタンドは、片側の一点のみで自転車を支えます。自転車本体が傾いた状態になります。自転車が倒れやすくて困るという方、片足スタンドが付いていませんか?
そんな場合は両立スタンドに交換することで、駐輪場で自転車が倒れるストレスから解放されるかも知れません!けれども、両立スタンド、片足スタンド、それぞれに特徴があります。交換する前にメリット・デメリットを理解しておきましょう。
スタンドの種類と特徴
「両立スタンド」、「片足スタンド」それぞれのメリット・デメリットを知っておきましょう。
両立スタンドの特徴
・メリット
重めの荷物を積んでも自転車が倒れにくく、安心です。スタンドが車輪の両側でしっかりと自転車を支えてくれるので、安定して止めることができるのです。
・デメリット
スタンドを立てるときに後輪を持ち上げる必要があり、多少力が必要です。特に荷台に荷物を積んでいる時など、大変になるでしょう。スタンドの上げ下げに手間がかかるので、片足スタンドのようなスピーディーさはありません。
片足スタンド(サイドスタンド)の特徴
・メリット
「キックスタンド」とも呼ばれるように、足で蹴るようにスタンドの上げ下げを行います。自転車を持ち上げる必要がないので、停車時も発進時もスピーディーです。
力のない子供にも使いやすいので、子供車の多くは片足スタンドが付いています。
・デメリット
片足スタンドは車体が斜めに傾くので、両立スタンドほどの安定感がなく、風で倒れる場合もあります。荷物を積むとさらにバランスが崩れて倒れやすくなるので、お買物には向かないでしょう。
両立スタンドの選び方
乗っている自転車によって、対応するスタンドの仕様が変わってきますので購入時には、次の点に注意しましょう。
「変速なし」か、変速あり(内装ギア or 外装ギア)か
- 内装ギア
- 外装ギア
後輪のギア部分を確認しましょう。変速のないシングルギアと内装ギアは同じタイプになります。外装ギアはタイプが異なります。ここで大きく2つに分かれます。なお、内装ギアは、後輪の変速ギアが隠れていて見えません。外装ギアは表に見えています。
サイヤサイズ
同じママチャリでタイヤのサイズで、使える両立スタンドが変わってきます。20インチ、26インチ、27インチ、それぞれ専用のスタンドがあるので、自分の自転車のタイヤサイズに合ったスタンドを選ぶことが必要です。
エンドフレームの形状
エンドフレーム(ホイール中心の車軸を受ける部分)の形状が、正爪(開口部が後方)、逆爪(開口部が斜め下前方)のどちらかによっても対応するスタンドが異なります。ただし、ママチャリ、シティー車はほとんどが正爪、スポーツ車は逆爪かストレートドロップ(開口部が真下)となります。
スポーツ自転車には一般的に両立スタンドを付けることはないので、逆爪(あるいはストレートドロップ)の両立スタンドはあまり見かけません。間違うことはないかと思いますが、念のために確認しておきましょう。
電動アシスト付きの場合は要注意
片足スタンド付きの電動アシスト自転車を両立スタンドに変える場合は、メーカーが取り付け可能としている純正品を利用することをおすすめします。それ以外の両立スタンドを取り付けてしまうと、メーカー保証が受けられなくなる可能性があります。詳しくは各社カタログに記載があります。
両立スタンドのおすすめを紹介!
両立スタンドを検索すると一番良く登場するのが昭和インダストリーズ。さまざまな自転車に対応するスタンドがきめ細かくラインナップされています。そんな昭和インダストリーズの両立スタンドの中から、機能別にオススメをピックアップしてみます。なおママチャリ、シティーサイクルのほとんどが対応する「正爪用」をご紹介します。
昭和インダストリーズ 超ワイドガッチリ両立スタンド(自動ロック機構・アシスト機構付)
スタンドをかけると同時にロックがかかる「自動ロック機能」、ロック解除は「蹴る」のではなく「踏む」ことで解除される「ソフトロック機構」など、ロックにかかる手間を大きく削減します。
また、スタンドを立てるとき、「ステップ」を踏むことでテコの原理が働き、楽に車体を持ち上げることができる「アシスト機能」付き。超幅広なスタンドなので、風にも強いです。変速なし・内装ギア用と外装ギア用があります。
サイズ | 20,22,24,26,27 |
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表面処理 | クロムメッキ、カチオンブラック(20,26のみ) |
昭和インダストリーズ 両立スタンド(自動ロック機構・アシスト機構付)
超ワイド・ガッチリタイプよりスマートなので、自転車に付けても目立ちすぎません。自動ロック、ソフトロック、アシスト機能付きなので、使いやすさは万全。変速なし・内装ギア用と外装ギア用があります。
型番 | W-13AL(変速なし・内装用)、W-03AL(外装用) |
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サイズ | 24,26,27(クロムメッキ)、20,26,27(カチオンブラック) |
表面処理 | クロムメッキ、カチオンブラック |
昭和インダストリーズ 両立スタンド
付加的な機能を抑え、スタンドの役目に特化したスタンドです。(ソフトロック機構はついています)高機能モデルより、重量増加を抑えることができます。こちらも変速なし・内装ギア用と外装ギア用があります。
変速なし・内装ギア用タイプには、クロムメッキ、カチオンブラックに加えて、マルチコーティングもあります。マルチコーティングは、ニッケルメッキの表面にさらにクリヤーコーティングが施されています。通常のメッキより耐食性能に優れています。
型番 | W-11(変速なし・内装用)、W-2(外装用) |
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サイズ | 20,22,24,26,26,27(w-11)、20,24,26,26(w-2 カチオンブラックは24なし) |
表面処理 | クロムメッキ、カチオンブラック、マルチコーティング(W-11のみ) |
昭和インダストリーズ 左利き用両立スタンド
左利きの方で、いつも不便を感じている方向けに、なんとロックレバーが通常のスタンドとは逆側についたモデルがあります!こちらはシンプルタイプで、変速なし・内装ギア用のみになります。
型番 | W-11R(変速なし・内装用のみ) |
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サイズ | 24,26,27 |
表面処理 | クロムメッキ |
子供用おすすめ両立スタンド
片足スタンドが主流の子供自転車ですが、子ども用の両立スタンドもあるので、交換することができます。しかし、倒れやすいからといって両立スタンドに変えてしまうと、倒れにくくはなりますが、子どもの力でスタンドをかけるのが難しくなってしまうかもしれません。また自転車によっては取り付けられない場合もあるので、一度自転車ショップに相談してみると安心です。
昭和インダストリーズ 幼児車用両立スタンド
14、16、18インチ用があります。16インチと18インチには、踏むだけでロックを解除できるソフトロック機構が付いています。14インチには構造上取り付けられないようです。外装変速の自転車には取り付けることができません。
型番 | W-4(変速なし・内装用のみ) |
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サイズ | 14,16,18 |
表面処理 | クロムメッキ、カチオンブラック、マルチコーティング(16,18のみ) |
スタンド交換、自分でもできます!
スタンド交換は、車軸のナットを外して、スタンドを入れ替えるだけなので、DIYが得意な方なら、それほど難しくないかもしれません。簡単に手順をご紹介します。
けれども自転車の安全性と直結するので、くれぐれも間違いのないよう、気を配らなければなりません。自信がなければ自転車ショップにお願いしましょう。
必要な工具
15mmのスパナが2本あれば、基本的には交換することができます。ただ、なかなかネジを緩めることができないこともあります。そんなときは、モンキーレンチ、もっと良いのは15mmラチェットレンチ。これがあればネジの角をなめてしまう心配はないでしょう。
車軸のボルト部分がカバーで覆われている場合は、マイナスドライバーを使って取り外しましょう。作業する際は、汚れとケガ防止のために、軍手を使いましょう。
交換手順
①両端のボルトをスパナで挟み、片側を緩めていきます。ある程度緩んだら、今後は反対側も緩めます。最後は手で回してナットとワッシャーを外します。
②次に、荷台のステーを外します。反発力があるので、最後までしっかり持って外しましょう。同様にして、泥除けのステーを外します。
③いよいよ、今付いているスタンドを外します。広げながら外しましょう。少し力が必要です。このとき、だれかに自転車を支えてもらいましょう!
④新しいスタンドを正しい位置に取り付けたら、あとはステーを順番に戻して、ワッシャーを取り付け、ナットを締めます。左右両方を同じ位回して行きましょう。最後にしっかりと締め付けを確認したら出来上がりです!
ショップに頼むと工賃費用は?
交換の工賃はショップによって異なりますが、500〜1,000円程度のようです。スタンドの費用は2千円〜3千円くらい。ちなみに、自分でネットでスタンドを買って、取り付けのみショプに依頼すると、持ち込み料金が加算されることもあります。結局高くついたり、お店で全部やってもらった方がコスト的によかった、ということも考えられます。あらかじめショップに確認しておくと良いでしょう。
購入した店舗が近ければ、そのお店に自転車を持ち込むと一番良いでしょう。自転車を買った時期や、利用するオプションサービスにもよりますが、格安で取り替えてもらえるかもしれません。
両立スタンドで、自転車も荷物も守ろう!
両足スタンドへの交換は、それほど難しいことではありませんが、効果は絶大。駐輪するときに、「倒れないかな?」と不安を感じることがなくなると、自転車をさらに楽しめることでしょう。自転車にも荷物にも優しい両立スタンドで、快適な自転車ライフを送りましょう!