自転車 駐輪 街中

教えて!クロスバイクとマウンテンバイク、違いや選び方をまとめました

クロスバイクとマウンテンバイク。どちらもスポーツ仕様で、ママチャリとは一線を画しています。けれども違いがよく分からず、どちらを購入したら良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。そこで、両者の違いや特徴、使い方をまとめてご紹介。ご自分に合った自転車はどちらなのか、答えを出しましょう!

目次

アイキャッチ画像出典:Flickr/Joe Desiderio

似ている自転車「クロスバイク」と「マウンテンバイク」

クロスバイクとマウンテンバイク。パッと見ると形が似ているので、違いが分かりにくいですね。ザックリと特徴をまとめると、次のようになります。

クロスバイクマウンテンバイク
車体クロスバイク コーダブルーム

画像出典:楽天市場
GT マウンテンバイク

画像出典:楽天市場
主な用途街中、近距離の移動野山を駆け回って遊ぶ
適した道舗装された道路オフロード、山道

それぞれの特徴を、詳しく見ていきましょう!

クロスバイクって、こんな自転車

クロスバイク ポタリング 街中

ロードバイクの走行性能と、マウンテンバイクの安定感を取り入れて、街中で乗りやすく、扱いやすい自転車として生まれたのがクロスバイクです。

ロードバイクとマウンテンバイクがクロスオーバーした(融合した)自転車、と言うことですね。

ロードバイクより太めだけれども、マウンテンバイクのようにゴツゴツしていないタイヤは、舗装路を乗り心地良く、速く走るのに適しています。街乗りだけでなく、サイクリングで遠出することも得意で、使い道が広く実用的なのが大きな特徴です。

マウンテンバイクって、こんな自転車

マウンテンバイク 野山

その名の通り、野山を駆け回るために生まれたのがマウンテンバイクです。荒れた路面を走るときに生じる衝撃を、太いタイヤとサスペンションで吸収します。ハードな乗り方に耐える頑丈な作りのため、クロスバイクより重たいものが多いです。

オフロードが大得意なので、キャンプなどに持っていくと、役立つ上に新たな楽しみ方が広がるでしょう!

クロスバイクとマウンテンバイクの、車体の違いを解説

見た目は似ているクロスバイクとマウンテンバイクですが、それぞれの目的に合わせた車体設計になっています。パーツの違いを確認しておきましょう。これが分かれば、見分けられるようになりますね!

タイヤの太さ

タイヤの太さは大きく異なるので、見分ける最初のポイントになります。

●クロスバイクは細めのタイヤ

クロスバイク 街中

ほどよく細いタイヤで、舗装路を安定して速く走ることができます。タイヤの幅は、28~35mmくらいのものが中心です。

ちなみに、ロードバイクのタイヤは25mmが主流でかなり細く、スピードは出ますが段差にとても弱く、慣れていないと舗装道路でもかなり気を使います。

●マウンテンバイクは太いタイヤ

マウンテンバイク タイヤ

マウンテンバイクのタイヤは、ぐっと太くなります。マウンテンタイプのタイヤはインチ表記されるので、1.9〜2.2インチ、mmに直すと、48.26~55.88mmとなります!

また、タイヤがゴツゴツしているのは、荒れた山道を安定して走るため。舗装路を走ると抵抗が大きいので、スピードは出にくくなります。

ハンドルの幅

ハンドルの形状は、バータイプで似ていますが、幅(ハンドルの長さ)に違いがあります。

●クロスバイクはハンドル幅がやや狭い

クロスバイク ハンドル

クロスバイクのハンドル幅は肩幅程度。ママチャリと同じくらいです。自然な体勢で持ちやすくなっています。450~500mmが平均的な長さです。

●マウンテンバイクはハンドル幅が広い

マウンテンバイク ハンドル

マウンテンバイクの場合は560~800mmと、クロスバイクより長めです。荒れた道を走るので、路面からの衝撃を吸収し、バイクコントロールするには、広めのハンドル幅がとても有効なのです。ただし街中で駐輪するときにはちょっと邪魔かもしれません。

サスペンションの有無

マウンテンバイク フロントフォークサスペンション

出展:Flickr/julian correa

サスペンションとは、車輪が受けた衝撃を吸収してくれる装置です。前輪に取り付けられるのが「フロントサスペンション」、後輪に付くのが「リヤサスペンション」と呼ばれます。

●クロスバイクは、サスペンションなしが多い

クロスバイク

舗装路の走行が想定されているクロスバイクには、サスペンションがないものが多いです。舗装路では山道のような衝撃を受ける機会が少ないので、サスペンションによる重量増加は、軽やな走りを妨げることにもなり、むしろデメリットになりやすいためです。

●マウンテンバイクには、ほぼ装備

マウンテンバイク フルサス

山道を走る場合には、路面から受ける衝撃が大きいので、多くのマウンテンバイクにはフロントサスペンションやリヤサスペンションが装備されています。上の写真のように、前後共サスペンションが付いているものはフルサスペンション。略して「フルサス」と呼ばれます。

ちなみに、マウンテンバイクでもサスペンションがないものもあります。こちらは、「フルリジット」と呼ばれます。重量が抑えられるので、街乗りに良いですね!

MTB フルリジット

出典:楽天市場

重さに違いはあるのか?

バネ秤

クロスバイクとマウンテンバイクの重さを比べると、マウンテンバイクの方が重くなりがちです。

●クロスバイク

クロスバイクは舗装路を軽く、早く走ることを目指しているので、サスペンションを省き、軽量化したモデルが多いです。

●マウンテンバイク

衝撃に耐えるしっかりとした車体の作りや、サスペンションは、どうしても重量増加に繋がります。特にフロントにもリヤにもサスペンションが付いたフルサス仕様のモデルは重たくなります。坂道を登るのは重いほど大変です。

価格の違いはある?

電卓 財布

●クロスバイク

スポーツサイクルの中では最も安価なのがクロスバイクです。スポーツ車ブランドでも3、4万円くらいから手に入れることができます。もちろん、ロードの走りに寄せた10万円を超えるものもあります。

ブランドやパーツにこだわりが無ければ、2万円くらいから選ぶことができそうです。

●マウンテンバイク

スポーツブランドの商品を選ぶことがおすすめで、最低ラインは4、5万円程度からでしょうか。上位モデルは20、30万円を超えるので、入門用・街乗り用の中から選ぶことをおすすめします。

マウンテンバイクの場合、「ルック車」と呼ばれる1、2万円で買えるものが存在しますが、これはおすすめできません。なぜなら見た目はマウンテンバイクなのですが、性能が全く追いついておらず、思いの外繊細で、壊れやすかったりします。

私も以前、2万円以下でルック車を購入したことがあるのですが、変速もブレーキも調子が悪く、見てもらった自転車屋さんに、「そーっと乗ってね!」と言われました!

舗装路ならクロスバイク、オフロードならマウンテンバイク

クロスバイク、マウンテンバイクの違いや特徴を見てきましたが、どちらが自分に合うのか、選ぶ際のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

そのポイントとは、「走る道」、「用途」、「走り方の好み」の3つ。さらにその組み合わせのうち、何を重視するのかで選んで行くのが良いと思います。

イメージを図にまとめてみました。ブルーで塗りつぶしたのがクロスバイクの得意とする項目、オレンジで塗りつぶしたのがマウンテンバイクが得意とする項目です。

クロスバイクマウンテンバイクの選び方

どの項目を重視するかによって、選ぶバイクが変わるという訳です!

では、上図を参考に、クロスバイク、マウンテンバイク、それぞれどんな人に向いているのかを見て行きましょう。

クロスバイクはこんな人におすすめ

走る道が舗装された道路なら、クロスバイクが快適です。通勤・通学からサイクリングまで、広い用途に対応してくれます。坂を登るのもクロスの軽さを生かすことができるので、マウンテンより有利です。

ただし、途中に砂利道区間があるのが気になったり、多少の雨でも走りたいのであれば、太くてスリップしにくいタイヤをはくマウンテンバイクも選択肢となります。

マウンテンバイクはこんな人におすすめ

走る道が未舗装路中心だったり、積極的に山道を走りたい、ということであれば、マウンテンバイク一択ですね。

また先程述べた通り、太くてゴツゴツしたマウンテンのタイヤはスリップに強いので、舗装路中心でも雨の日に走る可能性が大きければ、マウンテンバイクがおすすめです。安心感がかなり違います。

舗装された道路にも、段差はあります。やむをえず歩道を走った後、車道に戻る、というケースでも、サスペンションが効いた、太いタイヤのマウンテンバイクなら、楽々段差越えをこなしてくれます。

道路の段差もあまり気にすることなくガンガン走りたい方には、マウンテンバイクが適しているでしょう。ただし、空気をしっかり入れておかないと、リム打ちパンクしてしまうのでお気をつけて!

ウイークデーは街で、ウイークエンドはアウトドアで楽しみたいという方も、街乗りに寄せたマウンテンバイクを選ぶと良さそうです。マウンテンバイクの中でもタイヤ径が大きいもの(27.5、29インチ)であれば、比較的クロスバイクに近い乗り味で街乗りができます。

自分好みのクロスバイクやマウンテンバイクを見つけよう

マウンテンバイク 路肩 駐輪

クロスバイク、マウンテンバイク、それぞれ多様化が進み、クロス寄りのマウンテンバイク、マウンテン寄りクロスバイクなど、個性的なモデルもたくさんあります。

どんなところを走りたいのか、どんな走り方をしたいのか、まずは自分の使い方をよく考えて、自分にあった自転車を選んでくださいね!