自転車のお尻の痛みは、サスペンションシートポストで解決!
ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクは、おもしろいほどにスーッと進んでくれますが、その反面、路面から身体に受ける振動や衝撃は、大きくなります。特にお尻の痛みに困っている方も多いのではないでしょうか。
そんなお悩みの解決策の一つに、「サスペンションシートポスト」があります。路面から突き上げる衝撃を、シートポストに内蔵されたサスペンションが吸収してくれる、優れたパーツです!
バネの硬さや沈み具合も調節できます
サドルにサスペンションが付いていると、サドルがボワンボワンして走りにくかったり、ペダリングにも影響が出るのでは?と、不安に思うかもしれません。けれども、バネの硬さや沈み具合の調整も可能です。実際に乗って、サスペンションの効き具合をセッティングしましょう。
サスペンションシートポストの選び方
サスペンションシートポストを選ぶ際に重要なのが、自分の自転車に取り付けられるのかを確認しておくこと。製品の形状によっては、自分のポジションを出せない可能性があるからです。
まずは、どこをチェックしたら良いのかを知っておきましょう。
シートポストの直径
シートポストの直径には色々なサイズのものがあります。例えばロードやクロスだと27.2mm、MTBだと30.9、31.6、34.9mmなど。ミニベロや折りたたみ自転車となると、それ以外にもさまざまなサイズが存在します。
サスペンションシートポストの径は、27.2、30.9、31.6mmの3種類が多いです。自分の自転車のサイズに合わない場合は、シムと呼ばれるスペーサーを使用します。
取り付けられるかどうか、今乗っている自転車のシートチューブ内径を確認しておくと確実です。
シートポスト長
サスペンションシートポストは長さが350mm〜400mmくらいのものが大半です。シートポストはフレームのどの辺まで差し込めるかと言うと、基本的にシートチューブのダボ穴まで。(ダボ穴の台座に引っかかってしまうため)
長すぎるとサドルが高くなり過ぎてしまうことになります。長さがカットできれば問題ないのですが、構造的にカットできないものも多いので、注意が必要です。
今使っているシートポストの長さと、シートポストの出の長さも把握して、製品を選びましょう。
シートポストの重量
サスペンションシートポストは構造上、どうしても重くなります。例えばカーボンのシートポストだと200gくらいですが、サスペンションシートポストは500g以上、800gを超えるものもあります。
軽さにこだわるロード乗りにとっては大問題ですよね!
お尻の快適性を求めるにあたって、どこまで重量増が許せるのか、自分の乗り方や、快適性と重量増加の兼ね合いをよくよく考えておきましょう。
サスペンションシートポストのおすすめ5選
それでは、おすすめのサスペンションシートポスト5選をご紹介します。
SR SUNTOUR Sp12-ncx
SR SUNROURはMTBのフロントサスペンションフォークで有名。本製品は、衝撃を吸収する際、やや後方にスライドするタイプです。上下に動作するより、座面が安定して、ペダリングの力が逃げにくいそうです。シートポストのエンド部分にあるダイヤルでスプリングの硬さを調整します。また別売りで、柔らかめ、硬めのコイルスプリングが用意されています。
サイズ(直径×長さ) | 27.2 x 350mm |
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重量 | 820g |
トラベル量 | 50mm |
振動吸収材 | コイルスプリング |
価格 | 16,280円(税込) |
Cane Creek G4 Thudbuster Short Travel
Cane Creekは自転車のヘッドセットのリーディングカンパニーです。同社のサスペンションポストも、後方スライドタイプです。コイルではなく、エラストマーが衝撃を吸収。エラストマーは柔らかめ、標準、硬めの三種類が付属しており、工具無しで交換できます。
サイズ(直径×長さ) | 27.2×345、30.9×375、31.6×365 |
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重量 | 580g(31.6×365) |
トラベル量 | 50mm |
振動吸収材 | エラストマー |
価格 | 29,920円(税込) |
Cane Creek eeSILK Alloy
Cane Creekの軽量なサスペンションシートポストです。後方スライドタイプで、工具無しでエラストマーを交換できる快適性は、サッドバスター譲りです。(ただし、交換エラストマーは別売り)カーボン製のラインナップもあり、同サイズで295gと、なんと300gを切る超軽量を実現。また、トラベル量20mmでは物足りない方にはトラベル量35mmの”eeSilk +”シリーズもあります。
サイズ(直径×長さ) | 27.2×375mm 31.6×375mm |
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重量 | 345g(27.2×375mm) |
トラベル量 | 20mm |
振動吸収材 | エラストマー |
価格 | 30,800円(税込) |
Cirrus Cycle Kinekt 2.1 Aluminum Seatpost
5選の中で唯一、垂直の移動で振動吸収するタイプです。前後移動が少ないので、ペダリングにも影響が出にくい設計になっています。サドルが浮いているような感覚で、長時間のサイクリングを快適にしてくれそうです。柔らかめ、標準、硬めのコイルが付属しています。さらに、シートポストを抜かなくてもトラベル量の調整ができるのはうれしい仕様です。
サイズ(直径×長さ) | 27.2×350 27.2×420 |
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重量 | 525g(27.2×350) |
トラベル | 35mm |
振動吸収材 | コイルスプリング |
価格 | 32,780円(税込) |
BBB コンフォートポスト
後方にスライドするタイプで、シートポストのエンド部分のネジでスプリングの硬さ調節ができるなど、最初に紹介したSR SUBTOURと似た仕様ですが、トラベル量が20mmと少なめです。固さ調整用のスプリングが付属しています。
サイズ(直径×長さ) | 27.2×400mm 30.9×400mm |
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重量 | 685g(30.9×400mm) |
トラベル量 | 20mm |
振動吸収材 | コイルスプリング |
価格 | 13,530円(税込) |
サスペンションシートポストの少しマイナスな点
サスペンションシートポストを導入すると、お尻の痛みはかなり緩和されそうですが、少しマイナスになる点もあります。「こんなはずじゃなかった!」とならないよう、次の点に注意してください。
車体重量が増える
サスペンションシートポストはご紹介してきた通り、重いものが多いです。特にロードバイクに乗る方にとって、500g、800gのパーツは驚異的な重量増になります。
さらに車体のバランスが変わってペダリングにも影響が出るかもしれません。自分のバイクライフにとって、トータルとしてプラスになるかマイナスになるか、見極めることが大切です。
いつものサドルバッグが使えなくなるかも
サスペンションシートポストは、サドルの直下に大き目のギアが付いているので、今まで使っていたサドルバッグの取り付けと干渉する可能性が高いです。こちらも購入前に確認しておきましょう。
お尻の痛み対策は他にもあります
サスペンションシートポストを使う以外にも、お尻の痛みを軽減する方法があります。高価なサスペンションシートポスト を使う前に、お手軽なので是非、試すことをおすすめします!
クッション性の高いサドル
手軽で効果的なのが、ゲル入りなどクッション性が高いサドルに変えること。低反発のものや、お尻にフィットした形を形状記憶して、圧力を分散してくれるものなど、高機能なサドルが販売されています。
自分にあったサドルを選ぶと、痛みの軽減にかなり貢献してくれるでしょう。
パッド入りのサイクルパンツ
パッド入りサイクルパンツも基本的ですが、かなり効果のある痛み対策です。体に振動吸収パッドが密着しているので、どんな姿勢でも安定してズレることがなく、ペダリングの妨げにもならないのも良い点です。
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サスペンションシートポストで、お尻の痛みや疲労に別れを!
自転車に乗る楽しみを大きく損ねてしまうのが、お尻の痛み。慣れもあるかもしれませんが、やはり長距離を走ると痛くなることは避けられない気がします。
サスペンションシートポストは、そんな自転車乗りの悩みを解決してくれる優れたギアです。いち早く、そんな快適性を手に入れませんか?