自転車界隈を賑わせたNEMO新製品のウワサ
みなさんこんにちは。自転車ライターの大城です。それはつい先月のこと、とある新製品のウワサにSNSの自転車好き界隈が大変賑わっておりました。
ウワサのソレは、大手アウトドアメーカーのNEMOがリリースするテントの新製品らしい。しかもそれがバイクパッキング専用で、なんと収納時にはハンドルに直接取り付けられるのだとか……。
こうしちゃいられない! 2021年、彗星の如く現れた期待の新テントをいち早くチェックします!
世界中のアウトドアファンが支持するNEMO
NEMO Equipment(ニーモイクイップメント社)は2002年にアメリカで創業したアウトドアギアメーカーです。テント中心に、今日に至るまでアルピニストやバックパッカーやサイクリストといったユーザーに「究極のギア」を届けています。
自転車分野でも既にバイクパッキングのユーザーからの支持が厚かったNEMO。今回、満を持してBIKEPACKと銘打ったテントがリリースされたとあれば、大きな話題となるのは自明でしょう。果たしてどんな製品なのでしょうか。
バイクパッカーのデザイナーが生み出した「DRAGONFLY BIKEPACK」
2021シーズンにリリースしたバイクパッキング用テント「DRAGONFLY BIKEPACK」は、一人用(1P)と二人用(2P)の2種類を展開。バイクパッカーでもあるNEMOのテントデザイナーが開発したシェルターです。
そして最大の特長が、テントやポールを収納する防水ロールトップ式スタッフサック。直接ハンドルやフレームに固定できるようサックにベルトが付いています。
公式写真だとフラットバーに問題なく固定していますが、ドロップハンドルだとハンドル幅にきちんとハマるのかが気になります。
さらに新たに開発したというランディングゾーンにも注目したいところです。前室の一部にヘルメットやグローブなどのサイクリング用品を収納できるようになっており、雨や泥を避けつつも荷物を整理できるそうです。
全体重量 | 1.03㎏ |
W×D×H | 224×89×102㎝ |
フロア面積 | 1.9㎡ |
価格 | 50,600円(税込) |
ポールを含めて全重量が1㎏ちょっととは……。これは驚異的なウルトラライトテントではないでしょうか。
さすがトップアウトドアメーカーことNEMO、サイクリストの”欲しい”が詰まった製品を作ってくださったようです。ありがたや。
実物をチェックしてみたよ
期待で胸が膨らむ中、とうとう実物の登場です! 気になる機構をひとつずつチェックしていきましょう。
ハンドルバッグいらず!ダイレクト設置が最強に楽ちん
1番気になっていたハンドルバーへのスタッフサックの固定。筆者のハンドル幅は38㎝ほどですが、丁度ぴったりサイズでハマってくれました。
ベルトの固定はフック式で、手間なくすぐに脱着できるのもポイントです。ガレ場を走る際に上下の振れは多少ありますが、左右の振れはあまり気になりません。
ブラケットへのアクセスには問題なし
下ハンドルも問題なく握れる
フロントバーのみ若干握りづらいかも
ハンドルポジションによってはスタッフサックの存在感を感じることもありますが、変速とブレーキ動作にはストレスなし。重量も1.03㎏という軽量なので、ハンドル操作にも支障はありません。
何より直接ハンドルに固定できることにより、ハンドルバッグが不要になる、結果として荷物が減るという根本的な軽量化を図れるのも嬉しいところです。
軽量ながら室内空間をしっかり確保するポール類
スタッフサックの中にはテント本体、フライ、ペグ、補修キット、ポールが入っています。
ポールは両端がY字になったメインポール1本と、メインポールに交差させるショートポールが1本の合計2本。
Y字のメインポールがテントの頭・足部分の空間を作り、中間部はショートポールがしっかりと形を保持しているため、室内空間もかなり広く感じます。
フライを張る前に一度入ってみましたが開放感はばっちりでした。天井が面として残っているため、テント内で座ったときも左右からの圧迫感を感じません。
また枕元の天井部分には携帯やライト、メガネを置ける収納棚も。内部の機能性も抜群です。
小さい巾着袋にはペグとロープ、補修キットが。ペグを打ち込むためのハンマーは入っていないため、現地で石や木などを拾い代用しましょう。
こつこつとフライを張り……
設営完了です!
想像していたよりも大型ドームテントとなりました。
側面から見た図。ソロテントにしてはかなりワイド
前室も広々しているので、風雨を避けての料理も可能に
巻き上げた入口のフライシートを固定する留め具は、新開発のゲートキーパー。従来のコードストッパーのように長さ調整機能を持ちつつ、固定部はフックのような仕組みとなっているため保定力が優れています。
バイクパッキング的に嬉しい空間「ランディングゾーン」
そして注目のランディングゾーンがこちら。泥が跳ねてしまったメットやシューズなど、テント内には入れたくないものの、外に置いておくのは不安なアイテムの保管場所として新設置されました。
完全防水ではないので衣類や電子機器は避けた方が良さそうですが、自転車用品の保管場所としては最適かもしれません。
前室およびランディングゾーンの面積は0.9㎡。荷物整理や調理でも何かと活躍しそうです。