ドイツ生まれのブランド、FELT(フェルト)
FELT(フェルト)は、創設者であり開発者のジム・フェルト氏が、ドイツ人と共に立ち上げたブランド。フェルト氏が生み出すロードバイクは、 独自の設計思想によるフレームチューブにより、他のバイクとは異なった乗り味を持っています。
宣伝や広告にあまりお金をかけないフェルトですが、その性能と品質は折り紙付き。日本でも玄人好みのブランドとして知られています。
エアロロードのパイオニア的存在
フェルトはロードバイクにいち早くエアロダイナミクスを取り入れた、エアロロードのパイオニア的存在。2008年に登場したエアロロードの初代ARシリーズは、それまで注目されていなかったロードバイクの空気抵抗低減が、レーシングパフォーマンス向上に効果的だと実証したモデルです。
質実剛健なデザイン
フレームの魔術師ともよばれるジム・フェルト氏によるロードバイクデザインは、FAST=速く、LIGHT=軽く、SMOOTH=乗り心地の良さ、を追求した結果。派手さはありませんが、いかにも「走りそう」なオーラをまとったフェルトのロードバイクは、まさに「質実剛健」なデザインをしています。
ロードバイクは全モデルディスクブレーキ仕様
2021モデルから、フェルトのロードバイクは、全モデルがディスクブレーキ仕様となりました。フレーム/フォークはディスクブレーキ専用設計で、高剛性のスルーアクスルとなっています。
フェルトのロードバイクを選ぶ時のポイント
それでは、フェルトのロードバイクを選ぶ時のポイントを2点ほどご説明しましょう。
初心者はアルミフレームがおすすめ
1台目のロードバイクなら、価格や扱いやすさからアルミフレームがおすすめ。フレーム全体はアルミですが、フォークは振動吸収に優れたカーボンフォークとなっていて乗り心地も抜群。耐久性も高く、多少ラフな扱いでも大丈夫なところが安心ですね。
どんなコースを走りたい?自分に合ったタイプを選ぼう
フェルトは、走り方にあったモデルのラインナップがあります。例えば平坦路で高速巡行したいならエアロロード、アップダウンのあるルートやヒルクライムをガンガン走りたいならオールラウンドロード、ロングライドやグラベル、街乗り・通勤通学を快適に走るならマルチロードなど。
どんなコースを、どんな風に走りたいか?それぞれ自分に合ったモデルを選んで、快適なライドを楽しもう!
モデル名の見方
それではフェルトのモデルラインナップをご紹介しましょう。フェルトのロードバイクは、タイプにより大きく「FR」、「VR」、「AR」の3つのモデルラインナップがあります。
それぞれのタイプを把握しておくと、自分に合ったモデルが見つけやすいですよ。
オールラウンドタイプの「FR」
「FR」シリーズは、ペダリングパワーを確実に路面に伝える剛性と、路面に吸い付くような垂直方向の柔軟性を両立させた、オールラウンドロードです。カーボンフレームがFR FRD Ultimate、FR Advancedの2グレードで、組み合わせるコンポによりいくつかのモデルがあります。アルミフレームはFR30の1モデルです。
ロングライドなら「VR」
疲れにくい乗車姿勢、軽々と坂を登れるワイド&ローのギア、幅広タイヤを装備できる「VR」シリーズ。グラベルからロングライド、ヒルクライムまであらゆるシチュエーションに対応できるマルチロードです。カーボンフレームのVR Advanceと、アルミフレームのVR40、VR60があります。
エアロロードは「AR」
「AR」はフェルトのエアロロードシリーズ。2008年の初代AR登場以来3代目となったARは、エアロダイナミクスの向上はもちろん、オールラウンドロードと同等の剛性感、乗り味、快適性を備えています。ARシリーズはカーボンフレームのみで、AR FRD UltimateとAR Advancedの2グレードとなっています。
【20万円以下】1台目におすすめのロードバイク
まずは20万円以下で初めてのロードバイクにおすすめのモデルをご紹介します。
FR30
オールラウンドロードFRシリーズのアルミフレームモデルがFR30です。極細シートステーをトップチューブに連結する構造で、振動を吸収してリヤのトラクションを確保。
ディスクブレーキ、スルーアクスル仕様で、最新のトレンドもばっちり押さえています。メインコンポはシマノ105・2×11速で、後からコンポのグレードアップも簡単。レースでも十分戦える性能で、これからロードバイクを始める方から、レベルアップを目指す方まで、ピッタリの1台です。
モデル名 | FR30 |
カラー | エデングリーン |
サイズ | 47、51、54、56 |
フレーム/フォーク | SuperLite アルミニウム/UHC Advanced カーボン |
メインコンポ | Shimano 105 2×11-speed |
参考重量 | 9.01kg |
価格 | 228,800円(税込み) |
VR40
マルチロードVRシリーズのアルミミドルグレードがVR40。広いタイヤクリアランスを確保しているため、ブロックタイヤを装備することでグラベルロード的にも走れます。また、細い23Cタイヤを装着しハンドルを下げればロードレースにも対応できます。そして、より上体の起きたアップライトポジションに変更すれば、操作性を高め視界を広く、バッグを背負ってのライディングにもフィット。通勤通学にもピッタリですね。
モデル名 | VR40 |
カラー | アクアフレッシュ |
サイズ | 43、47、51、54、56 |
フレーム/フォーク | SuperLite アルミニウム/UHC Advanced カーボン |
メインコンポ | Shimano Tiagra 2×10-speed |
参考重量 | 9.84kg |
価格 | 195,800円(税込み) |
VR60
VRシリーズのエントリーモデルがVR60。上位モデルのVR40との主な違いは、コンポ(VR40:Tiagra 2×10速、VR60:Claris 2×8速)になります。初めてロードバイクを購入する方にうれしいフラットペダル付き(ふつうロードバイクはペダル別売なんです)。アップライトなポジションと、お求めやすい価格で、1台目におすすめです。
モデル名 | VR60 |
カラー | ピューター、グロウグリーン |
サイズ | 43、47、51、54、56 |
フレーム/フォーク | SuperLite アルミニウム/UHC Advanced カーボン |
メインコンポ | Shimano Claris 2×8-speed |
参考重量 | 10.57kg |
価格 | 129,800円(税込み) |
【20~30万円】おすすめロードバイク2選
このクラスだと、カーボンフレームのモデルが選べます。さらに上位グレードとの差はコンポとホイールなので、予算に応じて検討するといいですよ。
VR Advanced 105
VRシリーズのカーボンフレームモデルがVR Advanced 105です。上位グレードと同一のフレームで、主な違いはコンポとホイールという形になっています。アルミフレームのVR40、VR60と同様、幅広タイヤが装着可能で、アップライトポジションの快適なライドが楽しめます。またアルミフレームより軽量なので、長い上りを含んだロングライドにも余裕がでてきます。あらゆるライディングシーンでパフォーマンスを発揮するマルチロードです。
モデル名 | VR Advanced 105 |
カラー | ブラックグリッター/マットテクストリーム |
サイズ | 43、47、51、54、56 |
フレーム/フォーク | UHC Advanced + TeXtreme カーボン/UHC Advanced + TeXtreme カーボン |
メインコンポ | Shimano 105 2×11-speed |
参考重量 | 8.78kg |
価格 | 327,800円(税込み) |
FR Advanced 105
オールラウンドロードFRシリーズのカーボンミドルグレードがFR Advanced 105です。リア部分に垂直方向の柔軟性を与えるために、シートステイはシートチューブの外側を通りトップチューブへ接続するデザインとなっていることが特徴。路面へのトラクションが向上し、さらに、ステイ間の幅が広がったことにより横方向の剛性も向上と、ペダリングパワーを余すところなく推進力に変える設計となっています。レース参戦をターゲットに、ガンガン走りたい方におすすめです。
モデル名 | FR Advanced 105 |
カラー | ジューングレー |
サイズ | 47、51、54、56 |
フレーム/フォーク | UHC Advanced + TeXtreme カーボン/UHC Advanced + TeXtreme カーボン |
メインコンポ | Shimano 105 2×11-speed |
参考重量 | 8.78kg |
価格 | 316,800円(税込み) |
【30万円以上】おすすめロードバイク3選
フラッグシップのFRDは超高性能ですが、お値段もかなりのもの。普通の使い方ならAdvancedで十分でしょう。
AR Advanced Ultegra
最新の空力性能を手に入れたエアロロードがAR Advanced Ultegra。エアロ性能は先代ARと比べて+9%と大きく向上しています。一方で他のエアロロードにありがちな縦に固くてピーキーな癖は皆無で、ナチュラルで踏みやすく、オールラウンドロードのFRと変わらないと言われるほど。最高のエアロと最適な剛性を兼ね備えたARは、平坦メインのレースや高速ライドをターゲットにする方におすすめです。
モデル名 | AR Advanced Ultegra |
カラー | アクアフレッシュ/テクストリーム、ホワイト/テクストリーム |
サイズ | 48、51、54、56 |
フレーム/フォーク | UHC Advanced + TeXtreme カーボン/UHC Advanced + TeXtreme カーボン |
メインコンポ | Shimano Ultegra 2×11-speed |
参考重量 | 8.33kg |
価格 | 657,800円(税込み) |
VR Advanced Ultegra Di2
VR AdvancedのUltegra Di2は、VRシリーズのトップモデルです。コンポは名前の通りULTEGRA Di2、ホイールにReynolds AR29 DB Customを装備し、よほどきついヒルクライムでもなければ、必要にして十分な軽量性と快適性を備えています。105モデルでは少し物足りない、どうしても電動コンポがいい、という方におすすめです。
モデル名 | VR Advanced Ultegra Di2 |
カラー | コーラルミッドナイトフェード |
サイズ | 51、54 |
フレーム/フォーク | UHC Advanced + TeXtreme カーボン/UHC Advanced + TeXtreme カーボン |
メインコンポ | Shimano Ultegra Di2 2×11-speed |
参考重量 | 7.97kg |
価格 | 657,800円(税込み) |
FR FRD Ultimate Dura-Ace Di2
オールラウンドロードFRの最高グレードが、FR FRD Ultimate Dura-Ace Di2。FRDは、Felt Racing Developmentの略で、最高の設計、最高の素材、最高の成型を、時間に縛られることなく追及し組み合わせた、フェルトの技術の粋を集めたバイクにつけられるネーミングです。UHC Ultimate + TeXtremeというカーボン素材と、異常なまでに高い工作精度により、FR Advancedよりさらに軽量化を果たしたFR FRD Ultimateは、レースで勝つことをターゲットにしたピュアレーサー向きのモデルです。
モデル名 | FR FRD Ultimate Dura-Ace Di2 |
カラー | マットテクストリーム |
サイズ | 43、47、51、54、56、58 |
フレーム/フォーク | UHC Ultimate + TeXtreme カーボン/UHC Advanced + TeXtreme カーボン |
メインコンポ | Shimano Dura0Ace Di2 2×11-speed |
参考重量 | 6.91kg |
価格 | 1,628,000円(税込み) |
グラベルロードもおすすめ
フェルトには、BROAM(ブローム)、BREED(ブリード)という2種類のグラベルロードもあります。どちらもグラベルロードらしく、アップライトなポジションの頑丈なアルミフレームと、40cの極太タイヤを装備。BREEDのほうがBROAMよりも、より走破性を重視したセッティングとなっているようです。またシクロクロスレース向けのFXシリーズもあります。
FELTのロードバイク、オーナーの1台をご紹介!
ここではFELTのロードバイクを乗っている方の、すてきなショットをご紹介します。
正規販売店で試乗してみよう
フェルトのロードバイク販売店は日本全国にあります。実物の展示を見たり、バイク選びのアドバイス、サイズ合わせなど、さまざまな相談に乗ってもらえるでしょう。近くに正規販売店があれば、ぜひ行ってみましょう。