スポーツ手ぬぐいって何ぞや?普通の手ぬぐいと比較実験してみたよ

スポーツ手ぬぐいって何ぞや?普通の手ぬぐいと比較実験してみたよ

アウトドアシーンで活躍すると噂のスポーツ手ぬぐい。実際はどんなタオルなの?従来までの伝統的な日本手ぬぐいと重量・吸水性・速乾性で比較してみた結果、スポーツ手ぬぐいの新たな姿が見えた、そんなレポートです。

目次

日本手ぬぐいではない、スポーツ手ぬぐい!?

軽さよし、速乾性よし、デザインよし。伝統的なアイテムながら、機能性も抜群の日本手ぬぐいは隠れファンも多いはず。
銭湯・温泉フリークの筆者も日々お世話になっています。

そんな中、突如登場した”スポーツ手ぬぐい”というアイテム。一体何がスポーツで、どう凄いの?
アウトドアグッズの中でも今話題のスポーツ手ぬぐいを、検証実験&使用して、旧来品と比較してみました。

1分で分かるスポーツ手ぬぐい

1分で分かるスポーツ手ぬぐい

画像提供:CHAORAS®

スポーツ手ぬぐいとは、アウトドアメーカーCHAORAS®(チャオラス)が作るアウトドアギアのひとつ。

 

日本生まれの ”手ぬぐい” を、過去から受け継がれた利点を大切にしつつ、現代のアウトドアスポーツシーンにマッチさせた、新しいジャパンクラフトです。

曰く、スポーツ手ぬぐいの特徴はこの5つといいます。

レーヨン×綿のオリジナル織り

レーヨン×綿のオリジナル織り
レーヨンと綿を織り上げたオリジナル生地を採用。横糸には吸水・速乾に優れた竹製のレーヨン糸、縦糸には綿100%の糸を使用しているそうです。

ストレッチ性もばっちり

ストレッチ性もばっちり

従来の日本手ぬぐいにはなかったストレッチ性も、レーヨン糸を使用することで再現可能に。

頼れる長さ110cm

頼れる長さ110cm
長さは一般の手ぬぐいよりも約20㎝長い110㎝。幅は従来品よりも細長いため、マフラーやスカーフ代わりとしても活用できます。

とっても軽量!

とっても軽量!
全体重量は47g。従来品の日本手ぬぐいと互角の重量を誇ります。

縫製がしっかり

縫製がしっかり
両端はほつれ処理がなされているため、ほどけていくこともありません。タフな使い方をしても耐えてくれそうな縫製です。

種類も豊富で毎日使えるぞ。とにもかくにも、抜け感◎!

種類も豊富で毎日使えるぞ。とにもかくにも、抜け感◎!

出典:CHARAOS公式

自転車やパーツ、ウェアを選ぶとき、もちろん機能性も大切です。が、最終的に一番大切なのはデザイン性だったりしませんか?

そんな時に、上記のスポーツ手ぬぐいの一覧をご覧ください。

あら、何だか抜け感が心地良い!

ストリート風といいますか、肩の力を抜いてフラっと走る時にちょうど良さそうな温度感のデザインです。

スポーツ手ぬぐい

出典:CHAORAS®

自転車だけではなく、キャンプやフェスなどでも大活躍しそうです。

さらに注目したいのが、シリーズの豊富さ。

紹介したスポーツ手ぬぐい以外にも、麻と綿を編み込んだ「スポーツ手ぬぐい 麻」や、

スポーツ手ぬぐい 麻

出典:CHAORAS®

日常使いに丁度良いサイズの「デイリーフィットてぬぐい」など

デイリーフィットてぬぐい

出典:CHAORAS®

日常シーンごとに使い分けられる種類がリリースされています。コーディネートの一部にも取り入れられますし、プレゼントとしても喜ばれそうですね。

いざ検証。スポーツ手ぬぐいvs日本手ぬぐい

いざ検証。スポーツ手ぬぐいvs日本手ぬぐい

と、公式情報を知ったところで、実物にまいります。スポーツ手ぬぐい、果たしてその機能性は?

筆者愛用の日本手ぬぐいと重量・吸水性・速乾率の観点で比較をしてみます。まず、前提となる、それぞれの基本スペックを測ったところ、このような結果となりました。

<スポーツ手ぬぐい>
・重量:47g
・幅×高さ:110×30cm

<従来の日本手ぬぐい>
・重量:36g
・幅×高さ:87×34cm

実験1:重さを比較!

まずは乾いている状態での1cm2あたりの重さを比較します。比較は「全体重量(g)/面積(w×h)cm」で行います。

《実験結果》
スポーツ手ぬぐい:47g/110×30cm=0.01424…≒14mg
従来の日本手ぬぐい:36g/87×34cm=0.01217…≒12mg

1cm2あたりの重さはスポーツ手ぬぐいが14mg、日本手ぬぐいは12mg。よって2mg、日本手ぬぐいの方が軽い。


実験2:吸水力で勝負!

次に吸水力で比較してみます。実際に比べてみるのは1cm2あたり吸水できる水分量です。このように実験してみました。

①水を張ったボウルと乾いたトレー、はかりを用意する。

①水を張ったボウルと乾いたトレー、はかりを用意する。②ボウルに手ぬぐいを15分間浸す。

②ボウルに手ぬぐいを15分間浸す。③15分経ったら手ぬぐいを30秒間引き上げ、それぞれの重さを測る。

③15分経ったら手ぬぐいを30秒間引き上げ、それぞれの重さを測る。④吸水後の重量−吸水前の重量/面積=1cm2あたりの吸水量

④吸水後の重量−吸水前の重量/面積=1cm2あたりの吸水量

【実験結果】

<スポーツ手ぬぐい>
吸水後の重量=188g
すなわち1㎠あたりの吸水量=42.7mg

<従来の手ぬぐい>
吸水後の重量=159g
すなわち1cm2あたりの吸水量=41.5mg

つまり、1cm2あたりの吸水量はスポーツ手ぬぐいの方が1.2mg優れている。


実験3:速乾性はどちらだ!?

最後に速乾性を比べてみましょう。以下の手順で比べてみます。

①実験2の手ぬぐいを広げて干す。室温・湿度は同一条件とする(おおよそ15℃/65%)

①実験2の手ぬぐいを広げて干す。室温・湿度は同一条件とする(おおよそ15℃/65%)②15分ごとに各手ぬぐいの重量を測り、乾燥した割合を出す。

②15分ごとに各手ぬぐいの重量を測り、乾燥した割合を出す。

【実験結果】

実験開始から75分経過後……
実験開始から75分経過後……
スポーツ手ぬぐい:188g→101g 含有水分量57%
従来の手ぬぐい:159g→81g 含有水分量54%

スポーツ手ぬぐいよりも日本手ぬぐいの方が3%軽くなっている。したがって、従来品の方が乾燥性に優れていると言える。

結論。あれ、日本手ぬぐいに軍配!? だけど…

結果だけを見ると、

【実験1】従来の日本手ぬぐいの勝ち

【実験2】スポーツ手ぬぐいの勝ち

【実験3】従来の日本手ぬぐいの勝ち

となりました。が、その数値差の微々たることよ……。

日本手ぬぐいファンとしても、この結果の拮抗具合を見る限り、ほぼ同等の機能性を有していると頷かざるを得ません。ここでは、両者の機能性はほぼ同じという結論で締めさせていただきます。

じゃあ一体何が違うのかって?うふふ、明らかに違うポイントをお忘れではなくて?

手ぬぐい機能を持ち合わせた○○だ

手ぬぐい機能を持ち合わせた○○だ

ここで改めてそれぞれの基本スペックを思い出してみましょう。両者の異なる点……ずばり、サイズです。従来の手ぬぐいは首に巻こうとすると、長さが足りず少し窮屈な格好となってしまいます。

一方、長さ110cmもあるスポーツ手ぬぐいならば余裕を持って首に巻けるため、春や秋の朝夕の冷えには大活躍夏場には熱中症対策として水に濡らして首に巻くのも良さそうです。冬場は目元以外を包むように巻いた上から厚手のネックウォーマーを重ね着することで、息苦しさゼロのインナーウォーマーとしても活躍します。

つまりスポーツ手ぬぐいは、日本手ぬぐいの機能性を持ち合わせたオールシーズン用のネックウォーマー。しかもおしゃれなやつ!……と、筆者は思ったのでした。

車の排気ガスからも守れる、スポーツ手ぬぐい

撮影:筆者
このように、口元も隠して走れば、車の排気ガスなどからも、守ってくれそうですね。

持ってりゃ安心。オールシーズン大活躍

持ってりゃ安心。オールシーズン大活躍

撮影:筆者

あるときは手ぬぐい、あるときはファッションアイテム、あるときは春夏秋冬いつでも活躍するネックウォーマー、。

ふたつの機能を持ち合わせるスポーツ手ぬぐいは、どんなサイクリングにも連れて行きたい心強いアイテムです。例えば、急に風が強くなってしまったら。直射日光が厳しくなってしまったら。そして、目の前に魅力的な銭湯が現れてしまったら……

どんなときにもサイクリングを助けてくれる、相棒のようなアイテムのひとつなのでした。
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