【ほぼフラット】走りやすい、淀川リバーサイドサイクルライン

「淀川リバーサイドサイクルライン」は、2025年の大阪・関西万博に合わせて整備された、約50kmのサイクリングルートです。
京都・八幡の「さくらであい館」をスタートし、淀川沿いをずっと下って、中之島のアーバンなビル街を抜け、万博跡地の「夢洲」を目指すという道のり。
公式サイトでは獲得標高440mとされていますが、ほぼ全区間が川沿いでアップダウンは少なめ。50kmという距離を感じさせないほど走りやすいコースとなっています。
「ブルーライン」に沿って走ろう

ルートの路面には道案内のためのブルーラインが引かれており、基本はそれを辿って進めばOKです。
そしてもうひとつ頼りになるのが、公式サイトで公開されている専用の「Googleマップ」。
万が一ブルーラインを見失っても、マップを見ればすぐ軌道修正できるので安心です。ルートだけでなくトイレの場所も載っているので、ぼくが実際に走ったときもこのマップはかなり重宝しました。
京都から万博会場まで、50kmを実際に走ってみた!
ここからは、実際に50kmを走ったレポートをお届けします。
このコースの面白さは、なんといっても「景色が3段階でガラッと変わる」こと。のどかな河川敷からスタートし、中之島の都会的なビル群を抜け、最後は潮風を感じるベイエリアへと向かいます。エリアごとに全く違った雰囲気を味わえるため、50kmという長丁場も飽きずに楽しめましたよ。
それでは、3つのエリアごとに実際のルートの様子を見ていきましょう!
【八幡〜毛馬】開放感あふれる河川敷エリア
旅の起点は、京都府八幡市にある「さくらであい館」から。関西のサイクリスト御用達の定番スポットですが、今回は気合いを入れて朝早く来すぎたため、まだ開いていませんでした(笑)

出発直後は、しばらく車道を走る区間が続きます。ただ、少し進むと河川敷へ降りられるポイントがちょこちょこ現れるので、ぼくは車を避けるため早めに河川敷の道へ入りました。
そのままブルーライン(車道)を進んでも、後で河川敷の道に合流します。上の車道を行くか、早めに下の河川敷に降りるか。車の量や気分に合わせて、走りやすいほうを選べばOKだと思います!


河川敷の道に入ると、道幅が広くて見通しも抜群。なにより川と自然が近くて、水辺の風を感じながら走るのが最高に気持ち良い区間です。信号もないので、軽快にペダルを回せます(が、のちほど説明するバイク止め、通称”メタルクワガタ”がかなり手ごわいです)。

関西人にはお馴染み、「ひらパー」の観覧車を横目に、淀川沿いをひたすら進んでいきます。のどかな景色を楽しみながらしばらく走っていると、徐々に遠くのほうに梅田のビル群が見えてきました。


さらに進むと、巨大な水門「毛馬閘門(けまこうもん)」に到着。スタートからおよそ30km、長く続いた淀川河川敷の道はここで終了です。
この水門を境に、ルートは淀川から大川沿いへ。いよいよ洗練された中之島のビル群へと向かっていきます。

【毛馬〜中之島】都会のビル群を抜ける水都エリア
水門を抜けると、淀川の広大な河川敷とは少し雰囲気が変わります。道幅は狭くなり、散歩を楽しむ歩行者も増えますが、きれいに整備された水辺の道は相変わらず心地よく走れます。

川沿いの緑の向こうにビル群が迫り、徐々に都会へと近づいていくワクワク感! のどかな風景からアーバンな景色へのグラデーションを楽しめるのが、この区間の醍醐味です。

そのまま川沿いを抜け、天満橋あたりを越えるといよいよ中之島エリアへ。圧倒的な大都会のど真ん中を自転車で駆け抜けるというのは、普段はなかなか味わえない非日常的な感覚です。

近代的なビルだけでなく、歴史を感じる名建築に出会えるのも中之島の魅力。「大阪市中央公会堂」の美しい赤レンガ建築の前では、思わずペダルを止めて見入ってしまいます。


さらに進むと、「日本銀行 大阪支店」など重厚なレトロ建築が姿を現します。モダンなビル群と歴史的な建造物が入り交じる、水都・大阪ならではの景観です。

河川敷のようなスピードは出せませんが、こんな贅沢なアーバンビューの中をのんびり流すのも自転車ならではの楽しみ。大都会の空気を存分に味わいながら、気がつけばあっという間に中之島エリアを抜けていました。

【中之島〜夢洲】万博跡地と海を望み、ついにフィニッシュ!
中之島のビル群を抜けると、一瞬市街地を走る区間が現れますが、すぐに淀川の河川敷へ復帰します。

ここまで来ると、川の向こうには海が広がり、景色は一気に海沿いの解放感があるものに。

夢洲の手前にあるのが、人工島の舞洲です。ここには、芸術家フンデルトヴァッサーがデザインしたごみ処理場など、かなり尖った建築が並んでいます。初めて見ると、まずそのド派手な外観に驚くはず。


舞洲を抜ければ、夢洲はすぐそこ。夢舞大橋を上ると、前方には凄まじい数のクレーンが見えてきます。万博跡地の解体か、それともIR(統合型リゾート)の建設か。島全体が作り変えられている最中なのが伝わってきます。
ちなみに、夢舞大橋は自転車の走行が禁止されているので、降りて手押しで渡る必要がありますよ。


そして、橋を下りた地点でついにゴール! 京都・八幡からの約50kmの旅路は、ここで終了です。ただ、ゴール地点には特になにもなく、この「終点 END 夢洲」の看板がぽつんと置いてあるだけでした。

ちょっと寂しい気もしますが笑、完走した達成感は格別です!
「淀川リバーサイドサイクルライン」の注意点
続いては、「淀川リバーサイドサイクルライン」を走るうえでの注意点を、いくつか見ていきましょう。
減速必須。淀サイ名物「メタルクワガタ」

淀川の河川敷ルートに入ると、幾度となく遭遇するのがバイク進入防止用の金属ゲート、通称「メタルクワガタ」です。多い区間だと数百メートルおきに設置されているため、気持ちよくスピードに乗ったタイミングで強制的に減速させられ、正直かなりもどかしい思いをします。
実はサイクリストからの要望もあり、2025年2月に大阪府が管轄するゲートは「少し通りやすい最新形状」にアップデートされました(大阪府『府民の声』公表データより)。
ただ、実際に走ってみた感覚としては、たしかにマシにはなったものの、減速必須なのは変わらず劇的に快適になったとは言えません。おまけに、管轄外のエリアにはフレームを擦りそうになる狭い「旧型」もまだ健在です。
そのため、メタルクワガタの多い区間(枚方~守口あたり)は「スピードを出して一気に駆け抜けるセクション」ではなく、「インターバルトレーニングの区間だ」くらいに割り切って走るくらいがいいかもしれません。
ランチスポットは計画的に

約50kmのルートですが、道中に「サイクリストが立ち寄りやすい便利な食事スポット」はほぼありません。そのため、ランチ(食事)の取り方は大きく2つのパターンになります。
ひとつは、ルートを外れて市街地のお店を利用する方法。途中、枚方や中之島、野田・西九条などの都市エリアをいくつか通過するので、食事スポット自体はたくさんあります。ただ、サイクルラックを置いているようなお店はそうそう無いと思うので、事前のリサーチが必要なのと、食事中も愛車の管理にはすこし気を使うことになります。
愛車から目を離したくない場合、手軽で確実なのは「ピクニックスタイル」です。あらかじめ食事を用意しておくか、途中のコンビニなどでサクッとテイクアウトして、景色のいい河川敷で食べるのが無難かつ、開放感も味わえて気持ちいいと思います。(筆者は今回、このピクニックスタイルを採用しました)
ブルーラインを見失ったら、迷わず「公式マップ」を

ルートの路面には道しるべとなるブルーラインが引かれているものの、河川敷から市街地へ降りるタイミングや、逆に河川敷へ復帰する複雑な交差点などで、ちょこちょこラインが分かりづらい箇所がありました。
ライド中、実際に何度かルートを外れてしまったんですが、「あれ?なんか違うな」と気付いたときに公式のGoogleマップを開けば、すぐに現在地とルートを照らし合わせて復帰できたので、その点はかなり安心でした。
ただぼくの場合、「どこで写真を撮ろうかな〜」と景色ばかり見上げていたせいもあるとは思います笑。基本は路面のブルーラインをしっかり注視しつつ、少しでも「ん?」と思ったら迷わず公式マップを開く。これさえ意識しておけば、大きく道に迷うことはないはずです。
「淀川リバーサイドサイクルライン」に関するよくある質問
最後に、「淀川リバーサイドサイクルライン」に関するよくある質問を見ていきましょう。
Q. 逆向き(大阪→京都)でも走れる?

もちろん可能です!
大阪から京都へ向かう逆ルートにも、しっかりとブルーラインが引かれています。淀川河川敷は風の影響をモロに受けるので、当日の風向き(南風なら大阪スタートが追い風)に合わせてスタート地点を決めるのもアリですね。
Q. トイレやコンビニは道中にある?

どちらも各所にあります。
コースを少し外れればコンビニはすぐに見つかりますし、トイレの場所も公式マップに載っているので、走行中に困ることは基本的にはないと思います。
Q. 初心者でも完走できる?

自分のペースで走れば、十分可能です!
坂道がほぼゼロなので、距離の長さほどキツくはないはず。しんどくなったら、河川敷のベンチや市街地のカフェなどで休憩できる(なんなら電車で帰れる)というのも、初心者にはかなり安心なポイントだと思います。
Q. 途中でリタイアしたくなったら?

輪行袋を持参して、並走する鉄道でワープしましょう。
前半〜中盤は京阪本線が並走しているので、淀屋橋や京橋などの主要駅へすぐエスケープ可能です。中盤の中之島エリアなら梅田も自転車ですぐの距離。終盤はJRや阪神線も使えるため、いざという時のために輪行袋を持っておくと心強いです。
Q. レンタサイクルで走れる?
ルート中盤の「桜ノ宮駅」近くに、スポーツ自転車専門のレンタルショップ(ロードバイクレンタルジャパン 大阪店)があります。
ロードバイクなども借りられますが、店舗への返却が必須です。そのため、ここを拠点にする場合は「淀川沿いを走ってさくらであい館まで往復する」か、「中之島を抜けて夢洲まで往復する」のどちらかのルートになります。
Q. スタート地点まではどう行けばいい?
スタート地点までのアクセス方法は、大きく分けて自走・輪行・車の3パターンが考えられます。
まず自走の場合、帰りも自走で帰宅することになるため、近隣に住んでいる人や、往復の距離をしっかり走り切る体力がある人向けのスタイルと言えます。
遠方からアクセスするなら、電車での輪行がおすすめ。京阪「石清水八幡宮駅」まで電車で移動してスタートし、ゴールの夢洲からまた電車に乗って電車で帰る形です。フルで走り切る自信がなければ、中盤エリアの駅(たとえば大阪城など)をゴールにして途中で切り上げるなど、体力に合わせて柔軟にコースを組めます。
車に積んでいく場合は、スタート地点周辺のコインパーキングを拠点にすることになります。駐車場所まで自走で戻る必要があるため、ルート設定は「往復」が前提。ちなみに筆者もこのスタイルで、さくらであい館・夢洲間を往復しました(往復の場合はちょうど100kmになります)。
次の週末は、50kmの淀川縦断ライドへ!

今回は、京都から大阪・夢洲までの約50km、淀川リバーサイドサイクルラインを走り抜けてみました。
ほぼ全区間がフラットで走りやすく、エリアごとにガラリと変わる景色を眺めていると、50kmという距離も意外とあっという間。道中の「メタルクワガタ」や食事スポットの確保には少し工夫が必要ですが、路面のブルーラインと公式マップさえあれば、初心者の方でも安心して挑戦できるはずです。
天気のいい日に、水辺の風を感じながら「水都・大阪」をのんびり縦断する旅へ、ぜひ出かけてみてください!