龍馬も秀吉も明治天皇も。京都・桂川サイクリングロードは、寄り道しまくりが正解でした

最近、個人的に「古墳」や歴史的なスポットにめちゃくちゃロマンを感じています。

自転車こぎながら歴史巡りもできたら、一石二鳥やん......!」

そう思い立ち、平日の朝から車に自転車を積み込んで、京都の「桂川サイクリングロード」へと向かいました。

目次

そもそも桂川サイクリングロードって?

今回、ルートのベースにする桂川サイクリングロード(通称:桂川CR)は、京都府八幡市の「さくらであい館」と「嵐山」を結ぶ、約20kmの自転車道です。

きれいに舗装されたフラットな道が続く走りやすさが魅力ですが……ここは歴史の街・京都。ただスイスイ駆け抜けるだけでは、あまりにもったいない!

寺田屋
寺田屋

実はコースからほんの少し横道にそれるだけで、明治天皇のお墓や、あの坂本龍馬が襲撃された「寺田屋」、風情あふれる伏見の酒蔵群など、教科書レベルの歴史スポットがゴロゴロ点在しているんです。

それなら、寄り道しない手はない。というわけで、桂川CRをあえて脱線しまくる“知られざる京都の名所めぐり”へとくり出します!

八幡市のさくらであい館からスタート!

出発地点は、八幡市の「さくらであい館」。

さくらであい館

近くのパーキングに車を停め、自転車を引っ張り出したら準備完了です。ここから北上し、ゴールの嵐山を目指します!

さて、マップを見てみると、桂川CRより一本隣の宇治川沿いを走るほうが、どうやら伏見へは近道みたい。しかもサイクリングロードっぽい道が続いていたので、意気揚々と進んでみたものの……途中で道が途切れるトラップに遭遇。

宇治川沿いの道
宇治川沿い。途中で道が途切れていました。笑

早々に宇治川ルートは諦め、一般道にエスケープしてサクッと伏見エリアに入りました。

さくらであい館から伏見までは10kmちょっと。30分ほどであっという間に到着です。

圧巻の「明治天皇 伏見桃山陵」

というわけで、伏見エリア最初の目的地「明治天皇 伏見桃山陵」にやってきました。

冒頭でも書きましたが、最近「古墳」にめちゃくちゃロマンを感じていて、ここは絶対に寄りたかったスポットなんです。

明治天皇 伏見桃山陵の石碑

東京には明治天皇を神様として祀る「明治神宮」がありますが、実際に明治天皇がお眠りになっているのはここ、京都の伏見桃山陵です。

明治天皇自身のご意向もあり、お生まれになった地である京都に葬られたと伝えられています。

230段の階段

駐輪場からお墓までは、長〜い石段を登ります。その数なんと230段。

でもこの230段、ただの数字ではありません。明治天皇が1890年(明治23年)10月30日に「教育勅語」を発布したことにちなんで、「明治23年 × 10月 = 230段」という説があるようです。

明治天皇 伏見桃山陵

なんとか230段の階段を登り切ると、その先に明治天皇のお墓が広がっていました。

平日の朝イチで他に誰もいなかったこともあり、隅々まで綺麗に手入れされた空間にはピンと張り詰めた静けさが漂っていて、ただただ圧倒されます。

明治天皇 伏見桃山陵

明治天皇といえば、教科書などで写真を見たこともある「近代の歴史的な人物」。その明治天皇が本当にいまここに眠っていると思うと、なんとも言えない不思議な感覚になります。

ちなみにすぐ隣には奥様(昭憲皇太后)のお墓も。さらに少し歩けば桓武天皇のお墓や、秀吉が建てた伏見城の模擬天守(※2026年6月現在、中には入れませんでした)まであります。

いくつもの時代の歴史がこの丘の上に集まっていて、想像以上に奥深いスポットなんですよ。

風情ある酒蔵エリアへ

明治天皇陵を出発して、坂を下ること約5分。「御香宮(ごこうのみや)神社」に寄り道します。

御香宮(ごこうのみや)神社

ここは豊臣秀吉が伏見城を築く際、城の鬼門を守る神として崇めた由緒ある神社。

境内には「御香水」という名水百選にも選ばれた水が湧き出ています。

御香宮(ごこうのみや)神社

実はこの御香水、月桂冠や黄桜をはじめ、伏見の酒蔵が酒造りに使う地下水と同じ水脈と言われています。

伏見が全国でも屈指の酒どころになったのは、この水のおかげというわけですね。

「松本酒造」の酒蔵
近代化産業遺産などにも認定されている「松本酒造」の酒蔵
「松本酒造」の酒蔵と自転車

そんな知識を仕入れたところで(いま調べた)、街を西の方へ進んでいくと……立派な酒蔵が立ち並ぶエリアに入っていきます。

レトロな竜馬通りと「寺田屋」

そんな景色を横目にペダルを回していると、ふと、なんかいい感じの通りに出ました。

竜馬通りの地図
竜馬通り

どうやらここは「竜馬通り」という商店街らしく、レトロな雰囲気の中に小洒落たバーやレストランが並んでいます。自転車じゃなかったらそのまま吸い込まれたいお店ばかり。

その誘惑をなんとか振り切って進むと、ふいに姿を現したのが、あの坂本龍馬が襲撃された幕末の旅籠「寺田屋」です。

寺田屋
寺田屋
現在の建物は、鳥羽伏見の戦いで焼失後に再建されたもの

あまりにも普通に街並みに溶け込んでいて、危うく通り過ぎるところでした。

中も見学できるみたいですが、今回は寄り道スポットが渋滞気味。外観だけ拝んで、サクッと次へ進みます!

飲めなくても得した気分。「月桂冠大倉記念館」

寺田屋から自転車を走らせること約1分(1分!)。「月桂冠大倉記念館」に到着しました。

月桂冠大倉記念館
月桂冠の創業は1637年(寛永14年)。約400年続く超老舗です

館内は伏見の酒造りや月桂冠の歴史が学べる博物館になっていて、映像や史料を見て回ったあと、最後にお待ちかねの「きき酒」を楽しむという流れになっています。

月桂冠大倉記念館

……そう、最後にきき酒があるんです。しかし今回は自転車。当然ですが飲めません。

きき酒ができないのは自転車乗りの宿命か。そう諦めていたのですが、嬉しいサプライズがありました。なんと飲めない人向けのお土産として、純米吟醸「THE SHOT」と月桂冠ロゴ入りの枡が用意されていたんです。

月桂冠のお酒と枡

見学料600円に対し、このお酒だけで約330円。そして枡まで付いている。ということは、実質ほぼタダです。

むしろ家でゆっくり飲める分、自転車で来て正解だったとすら思い始めています。

月桂冠大倉記念館

快走のち、お酒の神様「松尾大社」へ

さて、伏見エリアで寄りたかったところは一通り寄れたので、いよいよ桂川サイクリングロードに戻ります(と言っても、今日まだ1回も走ってないんですが笑)。

伏見の街中から10分ほど西へ走れば、桂川にぶち当たります。

桂川サイクリングロード

いや〜、綺麗に整備されていてめちゃくちゃ走りやすいですね。さっきまで伏見の入り組んだ街中をストップ&ゴーで走っていたので、この一直線の開放感が最高に気持ちいいです。

そして次に向かうのは、ここから10kmちょっと先の「松尾大社」。お酒の神様として全国の酒蔵から信仰を集めている神社です。御香宮の名水、月桂冠の酒蔵に続いて、気づけば”お酒尽くし”のルートになっていました。

松尾大社

そんなことを考えながら快調にペダルを回していると、目の前に現れたのは見上げるほど立派な大鳥居。松尾大社、到着です。

松尾大社

自転車を停めて鳥居をくぐると、奥には松尾山を背負った本殿がどっしりと構えています。境内には全国の酒造会社から奉納された酒樽がズラリ。もちろん先ほど立ち寄った月桂冠の樽もありました。

お酒の神様へしっかりご挨拶を済ませて、いよいよ最終目的地の嵐山へ向かいます!

ついにゴール!嵐山のシンボル・渡月橋へ

松尾大社から嵐山までは、自転車ならほんの数分。

桂川サイクリングロード

眼前に迫る山々を眺めながらラストスパートをかけると……。

渡月橋と自転車

嵐山のシンボル「渡月橋」がお出迎え! 寄り道をふくめ約30kmのゆるいポタリングも、ここで無事にゴールです。

渡月橋からのぞむ嵐山の山々
ボートに乗っている人がいっぱい

ただ、せっかく嵐山まで来たものの、中心地は海外からの観光客で溢れかえっており、のんびり自転車を停めて写真を撮るのもはばかられるほど。平日でこれなら、土日の混雑具合はさらにヤバいでしょうね……。

ここで昼食をとることは早々に諦め、人混みから少し離れたスポットをそそくさと回る作戦に変更しました。

というわけで、最後は少し足を伸ばしてパシャパシャと撮ってきた、嵐山周辺のハイライトをダイジェストでどうぞ!(4枚だけですが笑)

清凉寺(嵯峨釈迦堂) 仁王門
清凉寺(嵯峨釈迦堂) 仁王門
嵯峨鳥居本 伝統的建造物群保存地区
嵯峨鳥居本 伝統的建造物群保存地区
嵯峨野 竹林の小径
嵯峨野 竹林の小径
桂川沿いの風景
桂川沿いの風景

桂川サイクリングロードは、寄り道こそが正解!

いつもはスイスイ通り過ぎてしまうサイクリングロードも、あえてペダルを止めて横道にそれてみれば、そこにはディープな歴史と新しい発見が待っていました。

そんな贅沢な旅ができたのも、気になるスポットに気軽に立ち寄れる自転車だからこそ。

……さて、帰って枡でお酒を飲むのが今から楽しみです!

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