自転車キャンプは、ギア1つでもっと楽しく快適になる!
昨今流行りを見せる自転車キャンプ。
キャンプを何度か経験し、「自転車キャンプに慣れてきたけど、もっと快適に・楽しくキャンプをしたい」という悩みを持ちはじめた方は、実は多いのではないでしょうか。
持ち運べる装備量に限界がある自転車キャンプでは、「どんなキャンプギアを選ぶか?」が快適性や楽しみの幅に大きな影響を与えます。使用するギアは、軽量なことはもちろん、1つで何役もこなしてくれる汎用性も兼ね備えていると、自転車キャンパーとしてはとても嬉しいですよね。
特に小物キャンプギアは、ついつい持って行きたくなるスペックや利便性、お気に入りのポイントがあると、キャンプが一層楽しくなるでしょう。今回は、そんな自転車キャンプならではの、おすすめキャンプギアを4つご紹介していきます。
①スノーピーク/チタンシングルマグ 450
キャンプ界隈でも高い人気を見せる日本ブランド「スノーピーク」。
こちらは、そのスノーピークが手掛けるチタン製のマグカップです。
チタン製のマグには、保温性の高い「ダブルマグ」と、軽量な「シングルマグ」とがありますが、こちらは「シングルマグ」の方。
サイズは220,300,450mlと3種類あり、筆者が使用しているのは450mlのものです。飲料カップとしてのみ使用するなら300ml、食器としても用いるなら450mlがよいでしょう。また、各サイズはスタッキング(入れ子式にしてコンパクトに持ち運ぶ収納)が可能ですので、サイズ違いを持つのもスタイルとして決まります。
とにかく軽い!
チタンの特徴の1つとして、一般的なアルミやステンレスに比べて硬度が高く、軽量な製品を作れる点があります。他素材の製品と比較すると、なんと同サイズでも半分ほどの重量しかないチタン製品も。
このスノーピークのシングルチタンマグは、厚さ0.4㎜の極薄のチタン板で出来ています。もちろん押してもびくともしない硬さがありますが、それもチタン製だから成せること。
装備をなるべく軽くしたい自転車キャンプにおいて、軽量性はメリットしかありません。
どんなに便利でも、重たい道具はついつい家に置いていってしまいがち。それでも、たった70gしかないこのチタンマグに関しては、そんな心配は無用です。
マグカップの積載は、バッグに詰めてもよいですし、サドルバッグやフロントバッグ等のストラップに取り付けるのも良いでしょう。ハンドルは折りたたみ式ですので、どちらの積載方法も簡単です。
そのまま火にかけられ、冷めにくい
「ダブルマグ」ではなく「シングルマグ」のみの性質ですが、そのまま火にかけて使用することが出来ます。
本格的な調理には向きませんが、インスタント飲料の為に少量のお湯を沸かしたり、夜にホットワインを作って楽しんだりと、簡易的な液体の加熱には使用可能。食料計画次第では、別でクッカーを持つ必要がなくなるため、装備を大幅に軽く小さくできます。
また、チタンは熱伝導率が低い素材ですので、加熱した後も飲み口が熱くなりすぎにくいのが嬉しいポイントです(取っ手、飲み口ともに、必ずやけどには注意してください)。
熱伝導率の低さは、寒い季節には「飲料が冷めにくい」という性質にもなります。温かい飲み物でひと息つきたい季節にも、おすすめできる製品です。
チタンの風合いが美しい
チタンは独自の渋いシルバーで、その風合いは美しいものです。
キャンプで至福のひとときを過ごすには、やはり見た目にも拘りたくるもの。そんな方にも、チタンのマグはもってこいです。
そのままの渋みのあるシルバーが魅力的ですし、加熱すると青白く変化し「チタンブルー」と言われるカラーになります。DIYで焼き入れをすれば、オリジナルの道具を作ることも可能。
自分だけの美しい道具と共に、ぜひ優雅なキャンプをお楽しみください。
②パーゴワークス/ニンジャファイヤースタンド
キャンプの醍醐味でもある焚火。まだ未挑戦の方には憧れであり、既に楽しんでいる方には欠かせない存在となっているのではないでしょうか。
このニンジャファイヤースタンドは、なんと280gという圧倒的な軽量性で、自転車キャンプの味方となりうる焚火台です。
焚火があると「無」の時間が輝く
自転車キャンプでの憩いのひととき、あるいは仲間と語らうその傍ら…。焚火があるだけで、キャンプのひとときが一層輝きます。
焚火はキャンプの醍醐味の1つとも言える楽しみ方ですし、調理や暖をとる道具としても、あると便利な要素。
焚火で調理した食材は独特の風味も加わって美味しくなしますし、地元の食材を焼いたり秋には焼き芋を作ったりと、楽しみ方の幅は広がります。冬場には暖房としても欠かせません。
パチパチと薪の燃える音を聞きながら、ゆったりとした時間を過ごしたいものですよね。
超軽量で収納しやすい焚火台
いざ焚火をしようと思ったとき、必要となるのが焚火台。多くのキャンプ場では直火禁止となっていますし、そうでなくともマナーとして避けるべきです。
しかし、焚火台は「軽量」と呼ばれるものでさえ1㎏前後と、テントに迫る重量のヘビー級装備…。一緒に使う焚火シート等も含めると、更に荷物はかさみます。軽量さがものをいう自転車キャンプで、これは手痛い欠点です。
そこでおすすめしたいのが、超軽量な焚火台であるニンジャファイヤースタンド。なんと280gという圧倒的な軽量性を実現しています。
焚火台として十分なサイズを維持してなお、この重量は注目せずにはいられません。
この重量なら、装備をなるべく軽くしたいという方でも、気軽に焚火を楽しむことが出来るのではないでしょうか。自転車キャンプでも妥協せず焚火を楽しみたいという方へおすすめです。
更に、付属のケースにくるくると巻いて収納できるため、コンパクトに収まります。
いくら軽くとも、自転車への積載が難しい装備は避けてしまいますが、これなら安心。長さも40㎝程ですので、フレームサイズが小さい方でも大抵はフレーム内に収まりますし、多くの大型サドルバッグであればギリギリ入るサイズ感です。
大きな薪もOK。調理にも使える!
焚火台には様々な形状があり、それぞれ使用できる薪の大きさが異なります。
例えばこの様なボックス型だと、使用できる薪のサイズは小さくなります。
自転車キャンプでは薪を持参するのが難しいため、キャンプ場で薪を購入することもあるでしょう。販売されている薪はサイズが大きいことが多く、それを割らないと使用出来ない焚火台では、薪割りの道具も必要となり装備が増えてしまいます。
このニンジャファイヤースタンドの大きさなら、一般的なフルサイズの薪でも使用可能です。
また、ゴトクとなるポールも付属するため、調理にも使用可能です。使い勝手は専用の調理器具には劣りますが、焚火で作るご飯も楽しめます。
様々な使い方に対応できる焚火台として、これ以上ない選択肢ではないでしょうか。
③スイムタオル
キャンプでは、気軽に使えるタオルが1枚あると快適性がグッと上がります。
このスイムタオルは、水の吸収が非常によく、絞るだけで簡単に元の吸水性に戻せるタオル。通常の布タオルに比べ、小型にでき汎用性が高い便利なアイテムです。
お風呂用のタオル、嵩張りませんか?
キャンプ場近くの温泉を利用する際、少しネックとなるのがタオル問題。
タオルは家から持って行くには嵩張りますし、銭湯で購入すると後々荷物になってしまいます。また、貸し出し用のタオルが無い温泉施設もあるため、タオルを1枚も持って行かないのは危険です。
そんなときスイムタオルがあると、持ち前の吸水性と水切れの良さで、1枚の小さなタオルでも全身を拭くことが出来ます。スイムタオルなら通常のフェイスタオルより小さく軽く出来ますので、荷物をスッキリとまとめられてパッキングがし易いです。
朝露を拭くのにもピッタリ!
湿度の高い日本のキャンプ環境では、朝露や結露が多発します。特に1日の寒暖差の激しい季節は、雨が降らずともフライシートがびしょ濡れになってしまうことも。
濡れたまま撤収し帰宅後乾かしたり、お昼までゆっくりしてキャンプ場で乾かしたりと方法はありますが、バッグ内部で他の荷物も濡らしてしまったり、無駄な時間がかかったりとデメリットもあります。
なるべくその場で水気をふき取りたいのですが、筆者はその為に雑巾を用意でも、持ち運びで嵩張り、拭いては絞って…という繰り返しが面倒に感じました。
その点、スイムタオルは水切りが楽ですので、普通の雑巾に比べて朝露や結露を拭くのが簡単。サッと拭き・絞るだけでテントの水気をかなり取れますので、朝露用として小さくカットして持って行くのもおすすめです。
夕方にはお風呂タオルとして、翌朝は結露用タオルとして、1枚で2役をこなしてくれる優れものです。
ミズノ スイムタオル
サイズ | 34×44cm |
---|---|
カラー | サックス 、ブルー 、ライトグリーン 、グリーン 、イエロー 、オレンジ 、レッド 、ラベンダー 、蛍光ピンク |
素材 | 本体/PVAスポンジ、中芯/ポリエステル |
原産国 | 日本製 |
④SOL/エマージェンシーブランケット
防災用や緊急時の保温用として開発された「エマージェンシーブランケット」。薄く軽量ながら、保温力が高いのが特徴です。その性質から、バッグに忍ばせておくと様々なシーンで活躍する優れもの。
SOLは同様の素材でシュラフの様な形状のモデルも発売していますが、こちらはブランケット型。ブランケット型が最も小型で、重量は71gとかなり軽量。また、汎用性も高いのでおすすめです。
緊急用の製品ですので耐久性は高くはありませんが、高価なものでもありませんので、使い捨て感覚で必要な分をカットして持って行くのも良いでしょう。
熱を反射する超軽量ブランケット
エマージェンシーブランケットは、熱を反射するアルミ蒸着加工がしてあるブランケットです。そのため、非常に薄く軽量ながらに、緊急時にも使用できるだけの保温性能を持っています。
使用する際は、銀色の面を内側にして体温を反射する様にします。
ダウンやフリースは嵩張るため運搬が大変ですが、このシートなら持ち運びが簡単。保温の「ちょい足し」が目的なら、エマージェンシーブランケットは大活躍するでしょう。
掛けてよし、敷いてよし、包まってよし
例えばキャンプで食事中、あるいはお酒を飲みながら語らう時、山の冷たい空気が肌寒く感じた経験はありませんか?
山間の夜は特に冷え込むため、キャンプの夜は寒くなりますよね。自転車から降りて身体の動きを止めると特に、ヒヤッとした風が身体に凍みます。
そんな時、エマージェンシーブランケットをひざ掛けとして使用したり、肩から包まったりすると、持ち前の保温力で暖をとることが出来ます。
焚火の前で使用する際などには、高級なウェアは火の粉で穴が空いてしまうことも懸念されますが、このシートであればさして問題ありません。そういった意味からも、一枚かけておくと安心です。
他にも、レジャーシート感覚で敷いて使ってもいいですし、テントの下に敷くグランドシートの代わりとしても使えます。テントの中に、保温の足しとして敷くのも良いでしょう。
更に、就寝時にシュラフの上からかけて保温力を増す使い方も。1枚で何役もこなしてくれる優れものです。
シュラフ等と合わせて使用する際の注意点は、透湿性がないため蒸れやすいこと。
シュラフを覆うようにして使用する場合は、使用時間や場所をある程度限定的にしないと、結露でシュラフが湿ってしまう恐れがあります。ダウンシュラフは湿ると保温力が大きく落ちますので、時間が経つとかえって寒くなってしまうことに気を付けましょう。
緊急用に常備するのもおすすめ
もちろんこのブランケットは、本来の使用方法である「緊急時の保温道具」としても役に立ちます。
たとえば、キャンプ場を拠点にトレイルライドやトレッキングをする際、万が一の事態に備えてバックパックに入れておく事が出来ます。
落車・転倒・道迷い・天候変化……。山間での遊びに事故は付き物ですので、その備えとして優秀なアイテムです。事故の際に助けを待つ間や、天候変化で体温低下を防ぐ際など、こういったエマージェンシーブランケットが活躍する場面は多いでしょう。
キャンプをしないライドでも、ロングライドやトレイルライドでは持つようにしておくと、きっと救われるシーンがあるはずです。
お気に入りの道具と共に、楽しいひとときを
キャンプには、自然の中で過ごす豊かな時間があり、また自分の道具を使って生活を造る面白みがあります。
お気に入りの道具があるだけで、その営みもグッと深みを増すことでしょう。高価なものでなくとも、自分なりの使い方に合った便利なキャンプギアを見つけて、自転車キャンプを一層楽しいものにしてはいかがでしょうか。