BMXならではのパーツ「ペグ」

ペグはほかのスポーツバイクにはないBMXならではのパーツで、ホイールのシャフトに取り付けて使用します。前後のホイールそれぞれの左右に4本取り付けることができますが、ジャンルによっては左右どちらかの2本だけ付けることもあります。

ペグの素材や形状はさまざまで、ジャンルやライディングスタイルに合わせて選ぶことで、トリックの成功率や幅が広がります。ペグはBMXの完成車に初めから付いていることもありますが、簡単に取り付けできるパーツなので、積極的に活用してみましょう。
ジャンルによって使い方が違うペグ
ペグはトリックや技を競う「フリースタイルBMX」で使用されるパーツです。一方、スピードを競う「レース用BMX」では、基本的に使われません。
フリースタイルBMXには、「ストリート・パーク」と「フラットランド」という大きく分けて2つのジャンルがあります。それぞれのジャンルでペグの使い方が変わりますので、詳しくチェックしていきましょう。
ストリート・パーク:グラインド系トリック

ストリートやパークでは、ペグをレールやボックスなどのセクションに引っ掛けて滑らせるグラインドに使うのが基本です。
グラインドはBMXの基礎トリックであるバニーホップを習得すれば練習することができ、ダイナミックでバリエーションが豊富な点が魅力。フロント・リヤペグだけ引っ掛ける「フィーブルグラインド」「スミスグラインド」、両方引っ掛ける「ダブルペググラインド」などの種類があり、アイデア次第でトリックの幅も広がります。
ペグはそれほど高価なパーツではないので、BMXの動きに慣れてきたら、グラインドに挑戦してみるのがおすすめです。ストリートやパークでグラインドをするときは、BMXの左右どちらかに2本のペグを付けることが多いです。利き足によってグラインドをやりやすい方向が決まってくるので、片方を集中して練習するのが基本です。
▼ストリート・パークBMXについてはこちら!
フラットランド:乗ったり手で持ってトリック

平らな路面の上でトリックを繰り出すフラットランドでは、ペグの上にライダーが乗ったり、手で持ったりして使います。フラットランドではペグに乗って繰り出されるトリックが多いため必須装備です。前後左右のホイールに4つのペグを付けるのが基本です。
ペグウイリー、ファンキーチキン、ラードヤードなど、ほとんどのトリックでライダーはペグに乗って演技します。メリーゴーランド・ポゴなど、最初に練習する基礎トリックも、ペグを使うことがほとんど。フラットランドは特にペグを使うことが多いジャンルなので、ライディングスタイルに合ったペグを選ぶことが非常に重要です。
▼フラットランドBMXについてはこちら!
BMXのペグの選び方
ペグにはさまざまな種類があり、初めて購入する際にはどれを選べばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。ペグを選ぶときは、表面加工や素材、長さや太さなどを考慮し、ライディングスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
ペグの選び方のポイント
具体的にチェックすべきポイントを1つずつチェックしていきましょう。「ストリート・パーク」「フラットランド」のジャンルに合わせたペグの選び方も解説します。
ローレット(表面加工):ジャンルに合わせて選ぶ
ペグに表面加工された溝のことをローレットと呼び、ジャンルによって適した選び方が変わります。
ストリート・パーク:滑りやすさを重視しよう

ストリート・パークでは、ペグをレールやボックスなどのセクションに引っ掛けて滑らせるため、ローレットが無いツルツルした表面の物を選ぶのが基本です。ペグにライダーが直接乗ることはないので、ローレットの滑り止めは必要なく、滑りやすいツルツルの物を選べばOKです。
フラットランド:グリップ力が高いかをチェック

フラットランドではペグに直接足を乗せるため、ローレットがあるグリップ力が高いペグを選びましょう。
ローレットが深いほど滑りにくくなりますが、ライディングスタイルによって好みが分かれ、靴との相性もあります。最初はなるべくローレットが深く滑りにくいペグを選んで、上達に合わせていろいろなものを試して好みを見つけていくのがおすすめです。
また、ローレットではなく、表面にスケートボードで使うデッキテープを巻いてグリップ力を高めるペグもあります。表面の摩耗は早くなりますが、交換で新品時のグリップを取り戻せるので、たくさん練習したい方はデッキテープタイプを選ぶのもアリです。
素材:ライディングスタイルに合わせて
ペグの素材は金属とプラスチックの2種類があり、それぞれメリット・デメリットがあるため、ライディングスタイルに合わせて選びましょう。
耐久性なら「金属」

金属製のペグは耐久性が高いため、たくさん練習する方や長く使いたい方におすすめです。よく使われる金属にはクロモリ・アルミなどがあります。
ストリートでは、金属製のペグをレールなどにかけたときの高い音が特徴で、そのために選ぶライダーも居ます。また、金属製ペグはグラインドをしても削れにくいため、1つのペグを長く使えるのもうれしいポイント。フラットランドでも、金属製ペグは摩耗に強いので、長く使える可能性が高いです。
軽さや滑りを求めるなら「プラスチック」

プラスチック製のペグは、素材が柔らかいため、ストリートやパークでレールやボックスにかけた際に滑りやすく、グラインドの距離を伸ばしたいライダーに人気があります。さらに、パークによってはセクションや路面の保護のため、プラスチックペグのみ使用が許可されていることもあります。ただし、プラスチックは削れやすく、金属製に比べて寿命が短いため、定期的な交換が必要です。
フラットランドでは、プラスチックペグで軽量化するライダーが多いようです。フロント・リヤのうち良く乗るペグは金属製にして、あまり乗らない方はプラスチックにして軽量化するケースも多いです。
長さ:初めはジャンルの定番サイズがおすすめ
ペグの長さもさまざまですが、初めて購入する際は、ジャンルごとの定番サイズを選ぶのが無難です。長すぎたり短すぎたりすると使いづらいことがあるため、まずは標準的なサイズのペグを使い、ライディングを重ねながら自分に合った長さを見つけていきましょう。
ストリート:10cm前後がおすすめ

初めてストリートやパークでペグを使う場合は、長さが10cm前後のものを選ぶのがおすすめです。長めのペグはセクションに引っ掛けやすく、安定感があるため初心者でも扱いやすい傾向があります。
ただし、ペグが長すぎると使いにくくなったり、重量が増すなどのデメリットもあります。まずは標準的な10cm前後のペグを試し、ライディングスタイルに応じて少しずつ自分に合ったサイズに調整していきましょう。
フラットランド:11cm前後がおすすめ

フラットランドでは、ペグに足を置くため、長さが11cm前後のものが標準的です。特に「バリアル」と呼ばれる体の向きを変える動きでは、長めのペグの方がやりやすいとされています。
しかし、ペグが長すぎると足の位置がホイールの重心から離れてしまい、バランスが取りづらくなることもあります。フラットランドでも、まずは標準的な長さのペグを使って基礎トリックを練習し、自分に最適なサイズを見つけていきましょう。
太さ:ジャンルに合わせて
ペグの太さも乗り心地に影響するポイントですが、最初は標準的なサイズを選ぶのがおすすめ。ジャンルごとの標準的な太さを覚えておきましょう。
ストリート:3~4cmがおすすめ

ストリート・パークBMXでは、3~4cm前後のペグが使われることが多いです。太めのペグは見た目のインパクトがありますが、重量がありBMX全体が重くなる可能性があります。まずは一般的な太さのペグでグラインドの基礎を練習してみましょう。
フラットランド:3.8cm前後がおすすめ

ペグに直接乗るフラットランドは比較的太めのものが好まれることが多く、一般的なサイズは3.8cm前後です。ペグが太いほど足に食い込みにくく疲労を軽減できますが、その分重量は重くなります。同じトリックでもライダーによって太め・細めの好みは分かれるので、まずは一般的な太さで練習してみましょう。
重量:200gを目安に選ぼう

ペグの重量をチェックするときは、1本あたり200gを目安に判断するのが分かりやすいです。200g以下のペグは比較的軽めで、BMXの軽量化をしたいときにおすすめです。BMXが軽いとウイリーやバニーホップなどの挙動が変わり、練習時の疲労を軽減できる可能性があります。
シャフトサイズ:BMXのサイズに合わせよう

BMXのシャフトは大きく分けると2種類の太さがあり、ペグも穴のサイズを合わせる必要があります。
BMXのシャフトサイズの種類
- 3/8インチ(約10mm)
- 14mm
BMXのシャフトサイズは主に上記の2種類です。アダプターが付属して、両方のサイズに対応しているペグもあります。どちらかにしか対応していないペグだと取り付けられないため、必ずBMXのシャフトサイズを確認してから対応するものを選びましょう。
BMXのおすすめペグ12選
ここからは、編集部がピックアップしたおすすめのペグを、「ストリート・パーク」「フラットランド」の2つのジャンルに分けてご紹介します。それぞれのジャンルで初めてでも使いやすいペグをピックアップしていますので、ぜひ参考にしてください。
おすすめペグ
ストリート・パークペグ6選
ストリート・パーク向けのペグは、グラインド時の滑りやすさや耐久性、重量に注目してピックアップしています。
Tioga(タイオガ) MX Comp Peg
素材 | スチール |
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長さ | 110mm |
太さ | 37mm |
重量(1本あたり) | 276g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
初めてのペグにピッタリ
ストリートやパークでペグを練習したい方にピッタリな入門モデルです。耐久性が高いスチール製で標準的なサイズなので、最初のペグとしてグラインドを練習するのに最適です。

取り付けアダプターが付属していて、2種類のシャフトサイズに対応しているのもうれしいポイントです。
おすすめポイント
- ブラック・CPの2色展開でBMXに合わせて選べる
- 取り付けアダプターで2種類のシャフトサイズに対応
- 丈夫なスチール製で初めてのグラインド練習にピッタリ
DURCUS ONE(ダーカスワン) SLICK PEG 4.3
素材 | スチール+ナイロン |
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長さ | 約109mm |
太さ | 37mm |
重量(1本あたり) | 215g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
ストリート・パークどちらにも対応できる設計
日本のストリート向けBMXブランド、DURCUS ONE(ダーカスワン)のペグです。アダプターで2種類のシャフト径に対応し、初めてでも使いやすい長さや太さに仕上げられています。

素材はインナーにスチール、外側のスリーブにナイロンを使用し、耐久性と滑りやすさを両立させているのもポイント。
おすすめポイント
- 金属ペグ禁止のパークでも使えるナイロンスリーブ
- ナイロンスリーブでグラインド時の滑りを重視
- 日本のBMXメーカーがストリート・パークライドのために開発
SALT(ソルト) AMナイロンペグ
素材 | 鍛造スチール+ナイロン |
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長さ | 115mm |
太さ | 37mm |
重量(1本あたり) | 221g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
カラフルなラインナップでBMXのアクセントに
ドイツのBMXブランドSALTのペグで、ストリート・パークで使いやすいペグ素材・サイズに仕上げられています。滑りの良いナイロンスリーブと耐久性の高い鍛造スチールを組み合わせているので、グラインドトリックを本格的に練習したいライダーにおすすめ。

定番のブラック以外に、カラフルでおしゃれなカラーラインナップがあるのも魅力です。差し色にしてBMXをおしゃれにコーディネートするのも良いですね。
おすすめポイント
- 115mmと少し長めで、安定性を求める方におすすめ
- 耐久性が期待できる鍛造スチールを芯材に使用
- カラフルなカラーラインナップも魅力
ECLAT(エクラー) VENOM
素材 | 4140クロモリ+ナイロン/ファイバーグラス |
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長さ | 114.3mm |
太さ | 38mm |
重量(1本あたり) | 193g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
クロモリ+ナイロン素材の組み合わせ
熱処理された頑丈なクロモリ製インナーで、レールやボックスにかけたときにたわみにくく、ナイロングラスファイバー製のスリーブで滑りやすさも両立。1本あたり200g以下で軽量に仕上げられているのもうれしいポイントです。
おすすめポイント
- クロモリ製インナーで体重をかけたときにたわみにくい
- 幅広いBMXに馴染むシンプルなデザイン
- 別売りのスリーブがあり、すり減ったら交換可能
Odyssey(オデッセイ) MPEG
素材 | クロモリ |
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長さ | 101mm |
太さ | 34mm |
重量(1本あたり) | 242g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
耐久性に優れるクロモリ製
耐久性が高い4140クロモリを使用した、長く使えるペグです。プラスチックペグよりすり減りにくいため、レールやボックスでグラインドをどんどん練習したい方におすすめ。

ペグの位置を3か所で固定できるボルト穴があり、すり減ってきたら違う面を使えるのも、長く使うための工夫の1つです。
おすすめポイント
- 2種類のシャフト径に対応しほとんどのBMXに使える
- すり減りにくいクロモリ製でどんどんグラインド練習できる
- ペグの位置を変えることですり減っても長く使える
RANT(ラント) Slimmer Peg
素材 | スチール |
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長さ | 110mm |
太さ | 33mm |
重量(1本あたり) | 150g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
シンプルで軽量な金属ペグ
耐久性が高い金属ペグながら、150gと軽量につくられているスリムな一品です。金属ペグの耐久性やトリック時の音は欲しいけど、軽さも重視したいライダーにおすすめ。表面にコーティングを施し、グラインド時の滑りやすさにもこだわっています。
おすすめポイント
- 150gで金属ペグとしては軽量
- 付属アダプターで2種類のシャフトサイズに対応
- 表面コーティングでグラインドの滑りをアップ
フラットランドペグ6選
フラットランド向けのペグは、滑りにくいローレットや軽さ、トリックのやりやすさに注目してピックアップしました。
ARESBIKS(アーレスバイクス) Flawless Peg
素材 | アルミ |
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長さ | 100、110mm |
太さ | 35mm |
重量(1本あたり) | 105g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
バリアル用キャップ付きで幅広いトリックに対応
フラットランドBMXの定番メーカーARESBIKSが、トレンドのトリックに対応するために開発したペグです。先端に付ける本体と同じアルミ製のキャップが付属し、トリック中に体の向きを変えるバリアルをやりやすくなっているのが特徴。
おすすめポイント
- アルミ製で105gと軽量
- バリアル用キャップで幅広いトリックを練習しやすい
- 耐久性も考えられている
ARESBIKS(アーレスバイクス) UMA-AL 38 PEG
素材 | アルミ |
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長さ | 110mm |
太さ | 38mm |
重量(1本あたり) | 142g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
軽量で滑りにくいアルミペグ
1本あたり141gと軽量で、滑りにくいハイグリップなローレット加工されたペグです。踏み込みに対する硬さを重視していて、クイックな乗り心地も期待できます。シンプルかつスタイリッシュなデザインも魅力的。
おすすめポイント
- 金属製の方さと耐久性、軽さを両立
- ハイグリップなローレット加工でシューズが滑りにくい
- 110mm×38mmの定番サイズで初めてのペグにピッタリ
ARESBIKS(アーレスバイクス) UMA-4 PEG
素材 | プラスティック |
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長さ | 110mm |
太さ | 38mm |
重量(1本あたり) | 89g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm) |
軽量でソフトな乗り心地のプラスティックペグ
プラスチック製で、1本当たりわずか89gと軽量に仕上げられたフラットランド用ペグです。ペグの先端の角が斜めにカットされていて、トリック中のバリアルにも対応。柔軟性のあるプラスチック素材を使うことで、フロアやフレームのダメージを軽減できるのもメリットです。
おすすめポイント
- 金属製ペグより大幅な軽量化が可能
- 細かいローレット加工でグリップ力もしっかり確保
- 前モデルより太くなりトレンドのサイズを踏襲
NOUS(ヌース) Y-Peg
素材 | アルミ+ナイロン |
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長さ | 105mm |
太さ | 37mm |
重量(1本あたり) | 59g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
軽量&強度も確保したプラスチックペグ
軽量な樹脂素材を使いつつ、アルミのインナースリーブで強度も両立したペグです。ナイロンにグラスファイバーを混ぜることで、一般的なプラスチックより高い強度を確保。1本あたり59gとかなり軽いため、BMXの軽量化にもおすすめ。
おすすめポイント
- 素材の工夫で軽さと強度を両立
- アルミのインナースリーブでしなりを抑えている
- 根元のさりげないロゴがおしゃれ
AUTUM (オータム) AUTUMO-RICH PEGS
素材 | アルミ |
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長さ | 111mm |
太さ | 37.5mm |
重量(1本あたり) | 134.5g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
日本のプロライダーがデザイン
日本人プロライダーが、フラットランドのためにデザインしたドイツブランドのペグです。金属ペグながら200g以下と軽量につくられていて、先端のキャップでバリアルにもしっかり対応。フラットランド初心者はもちろん、上級者になっても使えるペグに仕上がっています。
おすすめポイント
- 丸型のキャップで幅広いトリックを練習しやすい
- フラットランドに必要な要素が詰まった一本
- 1本あたり134.5gと軽量
Colony (コロニー) EXON Flatland V2 Peg
素材 | アルミ |
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長さ | 105mm |
太さ | 37.5mm |
重量(1本あたり) | 96g |
対応シャフト径 | 3/8(10mm)・14mm |
軽量&スタイリッシュなアルミペグ
オーストラリアのBMXブランド、COLONYのおしゃれで軽量なペグです。軽量な6061T6アルミが採用され、1本あたりの重量は96g。アルミ素材を活かしたスタイリッシュな仕上がりで、BMXのおしゃれなアクセントにもなりそうです。
おすすめポイント
- アダプター付属で2種類のシャフトサイズに対応
- 先端が丸まっておりバリアルもやりやすい
- 100g以下でBMXの軽量化にもおすすめ
BMXペグの脱着方法
BMXにペグを取り付けたり、外したりするときに必要な道具や手順を写真付きで解説します。慣れてしまえば難しくありませんし、交換頻度が高いパーツなので、自分で脱着できるようにしておきましょう。
ペグの脱着に必要な工具

ペグの脱着に必要な工具
- ラチェットハンドル、またはソケットレンチ
- エクステンションバー
- ディープソケット
BMXのペグを脱着するのに必要な工具は上記の3つです。BMX用の専用ツールも売られていますが、ホームセンターや通販などで購入できる一般的な工具でもOKです。

特に注意すべきなのは、ホイールナットの脱着に必要なディープソケットです。一般的な長さのソケットだと、シャフト軸に当たってホイールナットに届かず、使うことができません。BMXのホイールナットは15mm・17mm・19mmなど複数のサイズがあります。必ずご自身のBMXのホイールナットのサイズを確認してから、ディープソケットを用意しましょう。
ペグの取り付けかた
BMXにペグを取り付ける手順は以下の通りです。
ペグ取り付けの手順
- 手順1:ホイールナットを外す
- 手順2:ペグをシャフトに差し込む
- 手順3:ホイールナットを締める
それぞれの手順の流れやコツを1つずつチェックしていきましょう。
手順1:ホイールナットを外す

まずはBMXが倒れないように固定してから、ホイールナットを反時計回り(左回り)に回して緩めます。ペグが付いていない状態なら、エクステンションバーは使わなくても大丈夫です。
手順2:ペグをシャフトに差し込む

ホイールナットが外れたら、ペグをシャフトに差し込みます。ホイールナットの内側についているワッシャーは、ペグの内側に入れて一緒に差し込むと作業しやすいです。
手順3:ホイールナットを締める

ペグを付けるとシャフトが奥まって作業しにくくなるため、ナットをソケットにはめてから、落ちないようにそっと差し込むと締めやすくなります。

ナットを締めるときは時計回り(右回り)です。エクステンションバーを使うと、ナットがシャフトにしっかりはまったか感覚が分かりにくいため注意しましょう。正しくはまっていない状態で無理にナットを回すと、ねじ山が舐めてしまう可能性があります。ナットの回転が重くなったら、正しくシャフトにはまっていない可能性があるので、一度外してもう一度やり直してください。
ペグの外しかた
BMXからペグを外す作業は、基本的に付けるときの逆になります。
ペグ取り外しの手順
- 手順1:ホイールナットを緩める
- 手順2:ペグを外す
- 手順3:ホイールナットを締める
手順1:ホイールナットを緩める

ホイールナットを緩めるときは反時計回りです。間違って締める方向に回すと、ナットやシャフトが破損して外れなくなることがあるので注意しましょう。
手順2:ペグを外す

ナットが外れたら、ペグを手で持って外します。ナットやペグが床に落ちて見失わないように注意しましょう。
手順3:ホイールナットを締める

最後にナットを締めて完了です。手で回るところまでは工具を使わないで締めると、ナットやねじ山を舐めてしまうリスクを抑えられるのでおすすめです。
BMXのペグでよくある質問
BMXのペグ選びやトリックの練習時のことなど、よくある質問をまとめました。
前後左右で同じものを付けたほうが良い?

BMXのペグは2本、または4本セットで売られていることが多いですが、すべて同じものでそろえなければいけないわけではありません。ライディングスタイルに合わせて、前後・左右のペグを別の物に変えるライダーも多いです。
例えば、フラットランドでリヤのトリックをメインに練習する場合、良く乗る後ろ側のペグは耐久性が高いアルミにして、前側はプラスチックで軽量化するライダーもいます。ペグは比較的交換しやすいパーツですから、いろいろな組み合わせを試して乗りやすくカスタムするのもアリです。
ストリートやパークでペグを4本付けても良い?

ストリートやパークでは左右どちらか2本のみペグを付けることが多いですが、好みによって4本付けても問題ありません。
BMXは効き足に合わせてスタンスを決めるのが基本で、トリックも左右どちらか得意な方向を集中して練習することが多いです。ちなみに、右足が前のスタンスは「レギュラー」、左足が前だと「グーフィー」と呼ばれています。
トリックの得意な方向が見つかるまでは、ペグを4本付けて左右両方練習するのもアリですし、どちらもできるライダーも居ます。練習しているうちに得意な方向が見つかったら、使わない方を外して2本にするのも良いですね。ペグは消耗品なので、とりあえず4本付けてみて、使わなかったとしても予備として保管しておけばムダになりません。
メンテナンス方法は?

ペグ本体のメンテナンスは基本的に必要ありませんが、ナットが緩むことがあるため、定期的に増し締めをするのがおすすめです。ライディング中にいきなりペグが外れると危ないため、乗る前に手で回してみて緩んでいないか確認してください。
ペグでBMXのトリックをもっと楽しもう!

ライディングスタイルに合う使いやすいペグを選ぶことで、トリックの幅が広がりBMXをもっと楽しむことができます。まずは今回ご紹介した定番のペグでトリックを練習して、好きなペグを見つけていくのがおすすめです。お気に入りのペグを見つけて、BMXライディングを楽しんでください!
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