自転車 歩道

「自転車の歩道通行」ってNG?歩道通行できる例外3つをわかりやすく解説

自転車は、歩道を走ることができるのでしょうか?「自転車は車道を通行すること」と規定されています。しかし、歩道を走ることができる例外が3つほどあります。

ここでは、例外のパターンや、ちょっとした疑問をQ&A形式で解説します。より安心して自転車乗れるように、歩道通行のルールをチェックしてみてください。

目次

自転車は歩道通行できるの?

自転車 橋 サイクリング

出典:photo-ac/丸岡ジョー

「あれ、ここって自転車で走っていいの?」なんて場面、ありませんか?

特に、歩道を自転車で通行してもいいのか、迷ってしまうことが多いと思います。

そもそも歩道とはどんな道でしょうか?。道路構造令によると、「歩道というのは、歩行者が安全に通行のするために、縁石や柵などで区別して設けられている道路の部分」とのことです(参考:道路構造令第2条第1項第1号)。車が進入しないよう区切りがつけられた歩行者のための道が、歩道と規定されています。

自転車は車道通行が基本

自転車 車道通行

出典:flickr/Kenichiro MATOHARA

では、自転車は歩道を通行できるのでしょうか?

基本的には、自転車が歩道を通行することはできないと規定されています。

道路交通法では、自転車は「軽車両」に該当し、車道を通行することと定められているためです。

歩道通行できる例外もある

自転車が歩道通行した場合、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられる場合もあります。

しかし、特別な条件の時には、例外的に自転車が歩道通行することができます。その例外3パターンについて、説明しましょう。(参考:道路交通法第63条第4項

①道路標識や道路表示がある

自転車 道路標識

出典:国土交通省/道路標識一覧

「自転車及び歩行者専用」や「普通自転車歩道通行可」などの標識や表示がある時は、歩道を通行することができます。

歩行者と自転車が横並びで描かれている青色の丸い標識が表示されている歩道のことです。また横断歩道に、自転車横断帯があれば、そこを走りましょう。ただし、警察官などが、通行禁止を指示した時は、その指示に従いましょう。

②運転者が13歳未満や70歳以上、身体の障害を有する場合

自転車 子供 走行

出典:unsplash/Daniel Bernard

自転車を運転する人が、子供や70歳以上の人、または身体上の障害がある場合は、歩道を通行することができます。

車道を通行する方が、より危険と認められているためです。

13歳未満の幼児や児童

13歳未満というのは、正確には「6歳未満の幼児、6〜13歳未満の児童」のことです。13歳以上の中学生は、ここには含まれないので注意しましょう。

70歳以上

70歳以上の人も、歩道を通行することができます。70歳以上の高齢者の場合も、子供と同じように、車道を通行するほうが危険と認められているためです。

身体に障害を有する人

身体に何かしらの障害がある人の場合は、歩道通行ができます。障害がある人というのは、一時的なケガなどは入りません。例えば骨折や捻挫したといった場合は、この条件には入らないので、注意しましょう。

③交通状況など歩道通行がやむを得ない時

道 工事 自転車

出典:flickr/Zvi Leve

交通状況によってやむを得ない時は、歩道通行が認められます。

やむを得ない時とはこんな場合です

道路工事 自転車

出典:flickr/Billie Grace Ward

●道路工事や駐車車両などで車道の左側が通れない場合

●自動車と接触するリスクがあるような場合(交通量が多くて、車道の幅が狭いなど)

やむを得ないというのは、基本的には何かの障害物があって、左側通行できない場合ということ。安全に運転するために、自転車を下りて歩道を歩くなど、状況をしっかりと判断することが大切です。

歩道通行する時はこんな義務も

歩道通行 自転車 押す

出典:flickr/William Murphy

歩道を通行する時は、次のような事柄にも、注意しましょう。

●走行する場合は、指定された所や歩道中央から車道寄りの部分を徐行する

●歩行者の通行を妨げる時は一時停止

●いつでもすぐ停止できる速度で走行する

●歩道で、反対方向から自転車が来た場合は、自分の右側を相手が走れるように走りましょう

車道寄りの部分を、ゆっくりと走り、歩行者の通行は妨げないことが大切です。歩道は歩行者が優先されるので、いつでも停止できる速度で走行しましょう。

警音器をならしての走行はNG

歩道などで、自転車がベルを鳴らしながら、走り去ることもNGとなっています。道路交通法によって「警音器を鳴らして、歩行者を避けさせることは違反」です(参考:道路交通法第54条第2項)。警音器は、危険を防止するために、やむを得ない時だけにしましょう。

自転車通行ができない場所があるので、要注意

自転車が通行できない場所というのもあります。事故などを防ぐ意味でも、通行できない道の標識なども、チェックしておきましょう。

歩行者専用道路

歩行者専用道路 道路標識

出典:国土交通省/道路標識一覧

歩行者専用道路というのは、歩行者だけが通行できる専用道路です。この標識があるところは、自転車では入れません。

ただ、「自転車を降りて、押して行けば歩行者扱い」になりますので、歩行者専用道路を自転車で通る時は、降りて行くようにしましょうね。

車両進入禁止

車両進入禁止 道路標識

出典:photo-ac/K-factory
車両進入禁止の場合、自転車も進入することができません。しかし、「自転車を除く」など補助標識がある場合は、自転車で進入することができます。

車両通行止め

車両通行止め

出典:photo-ac/みんと

車両通行止めの標識がある時は、自転車を含む、全ての車両が通行、進入することができません。

自転車通行止め

自転車通行止め 道路標識

自転車通行止めの標識は、自転車のみ通行できないという意味です。理由として多いのは、交通量が多い、またはトラックなど大型の車両がよく通るなどで、自転車で走行すると危険なためです。

わかりにくい所は歩道通行Q&Aでチェック

歩道通行に関して、ちょっとした疑問がある人も、多いでしょう。ここでは、そんな疑問をQ&A形式で説明します。

Q1. 自転車で車道を走る時は、右側と左側どちらを走ればいい?

答え:自転車は、原則として、道路の左側部分の路側帯を走ります。

路側帯というのは、道路の端の帯状の部分のこと。この路側帯に、歩行者が通行するエリアも含まれている場合は、歩行者を妨げないように走るようにしましょう。

Q2.信号機は、「歩行者/自転車専用」or「車両用」のどちらに従うべき?

信号機 歩行者

出典:photo-ac/h*****p

答え:「車両用」と「歩行者/自転車専用」がある場合は、「歩行者/自転車専用」に従います。

「車両用」と「歩行者用」がある場合、車道を通行している時は車両用、歩道を通行している時は歩行者用の信号機に従います。

Q3.近くに自転車横断帯がなく、横断歩道がある場合、自転車でそこを横断してもOK?

横断歩道 自転車

出典:photo-ac/おくやまひろし

答え:はい、歩いている人がいなければ、横断できます。歩行者がいる時は、自転車から下りて押して渡りましょう。

交通法を確認して安全に自転車に乗ろう!

自転車によく乗っていても、歩道走行などに関するルールなどは、意外と知らないことが多いもの。基本的なルールを学べば、より安全に自転車に乗ることができますよ。

ぜひ安全に自転車を楽しみましょう!