ロードバイク

ロードバイクのポジション調整をしよう!基本5項目と調整方法を解説します

ロードバイクに乗っていると、「ポジション」という言葉をよく耳にしますよね。サドルの高さやハンドルの角度など、自分の体に合った位置にあわせることで、効率よく走れるようになります。難しいと思われるポジション調整ですが、今回は初心者でも調節可能な、基本の5項目をご紹介していましょう。

目次

走りが変わる、ロードバイクのポジション出し

走りが変わる、ロードバイクのポジション出し

ロードバイクに慣れてきたら、自分に合う「ポジション」を見直してみてはどうでしょうか?すこしポジションを調整するだけで、実感できるほど走りが変わります。

ポジションとは、ロードバイクに乗っているときの姿勢のこと。正しくポジションを調整すれば、長時間でも快適に乗れたり、スピード維持しやすくなったりします。

まずはサドルやハンドルの調整

ポジション調整は、サドル/ハンドル/クリートの見直しが基本になります。それぞれの高さ、角度、位置を変えることで、乗り心地も変わりますよ。

まずはこの5つ!理想のポジションへの調整方法

「どれぐらい調整すれば、乗りやすくなるのか」は人それぞれですので、あくまで参考として読んでくださいね。しかし、調整する場所を知っておけば、自分の体格や好みに合わせて調整することができます。

ここからは「どこを調整すればいいのか」を、調整方法とともに紹介していきましょう。

①サドルの前後位置

ロードバイク サドル位置

撮影:編集部(ここが3時の位置です)

右クランクが地面と水平になる位置(時計の3時)にあわせ、サドルに座り、ペダルに足をかけます。

このとき、膝のお皿の裏側から、まっすぐ下におろした線が、ペダル軸を通っていればOKです

おろした線がペダルより前に出ていれば「前乗り」、後ろなら「後ろ乗り」です。どちらも問題はありませんが、効率よく力を加えるなら、ペダル軸に合わせた方がいいので、調整してみましょう。

サドルの前後位置を調整する方法

サドル位置 ロードバイク

撮影:筆者

サドルのレールに固定されたボルトを緩めると、前後にスライドできます。レールにメモリが付いているなら、目安にするといいでしょう。

②サドルの高さ

シートチューブ延長線上の、一番遠い位置にペダルをあわせます。

サドルの高さ ロードバイク次に自転車にまたがり、ペダルにかかとを乗せましょう。このとき足がまっすぐ伸びていれば、サドルの高さが合っていると言われます。

サドルが高いとかかとが浮き、低いと膝が曲がり動かしにくくなります。ペダルにかかとを乗せるため、サドル前方に座ったり、無理に足を伸ばしていたりするなら、少し下げるといいですよ。

ただ、ペダルを基準にすると、足が地面に届きにくいので、まずは足が地面につく高さに調整してもいいでしょう。「股下寸法 × 0.87(cm)= サドル高」の計算式で、適切な高さを導き出す方法もあります。

サドルの高さを調整する方法

サドルの高さ 調整 ロードバイク

撮影:筆者

シートポスト付け根にある固定ボルトを緩めると、サドルを上下に動かせるようになります。

ボルトを強く締めつけすぎると、クランプが故障する原因に。逆に緩すぎると、走行中にサドルが下がってしまうので、締めつけ加減に注意しましょう。

③ハンドルの高さ

ロードバイク ハンドル 高さ

体格や柔軟性によっても変わりますが、慣れない場合はサドルとシフトレバーの高さが、同じくらいになる位置にセッティングするのがおすすめ。

位置を高くすると、上体が起きて前傾姿勢がゆるくなるため、ラクに走れます。顔を上げやすく、安心感もありますね。

反対に低くすると、前傾姿勢がきつくなりますが、空気抵抗を抑えられ、スピードを維持しやすくなります。ペダルに荷重をのせやすく、踏み込みもしやすいでしょう。ただ、慣れないと体を痛めることもあるので、無理をせず調整しましょう。

ハンドルの高さを調整する方法

ハンドルの高さ 調整 ロードバイク

撮影:筆者

ハンドルの高さは、コラムスペーサーと呼ばれるリング状のパーツで調整できます。

ハンドルを高くしたいなら、ステムの下にコラムスペーサーを追加しましょう。ステムのボルトを緩めた後、トップキャップボルトとステムを一度引き抜きます。そしてコラムスペーサーを必要枚数入れ、好みの高さに合わせてみてください。ステムと、トップキャップを戻して作業は完了です。最後にボルトで固定するのをお忘れなく。

ただしコラム長以上に、ハンドル位置を高くすることはできないので、要注意です。

ハンドルの高さ調整は、初心者にはすこし難易度が高いため、ショップに相談してみても良いでしょう。

④ハンドルの角度

ハンドルの角度 ロードバイク

乗る人の体格や柔軟性によりますが、ブラケット(上の写真で握っているところ)と、地面が水平になる角度にあわせるのがおすすめです。

ハンドルが前上がりの場合、上体を起こして乗る姿勢になるため、安定感があります。楽な姿勢で乗りたい人におすすめですが、そのぶん空気抵抗は受けやすく、スピードは出しにくくなります。

ハンドルが前下がりの場合、より深い前傾姿勢がとれるため、スピードを出したい時に向いています。しかし、体重がハンドルを握る手に集中するため、手首を痛めやすくなります。

どの角度がちょうどいいか、わからない時は、ブレーキレバーに手がかかりやすいか、ブレーキはしっかり握れるか、手首が変に曲がっていないかなど、チェックしてみるといいですよ。

ハンドルの角度を調整する方法

ハンドル 角度調整 ロードバイク

撮影:筆者

ハンドルの正面のステムの固定ボルトを緩めると、上下に回転するようになり、角度調節ができるようになります。

4本のボルトで固定されている場合は、1本だけ一気に緩めるのではなく、4本とも均等に、少しずつ緩めていきましょう。その際は、上下でなく対角線でボルトを緩めていきます。締める時も同様です。

⑤クリートの位置

ロードバイク クリートの位置

ペダルと足を固定して乗るビンディングシューズの場合、シューズには固定具であるクリートがついています。クリートの位置は「母指球の少し後ろ(かかと側)」が理想的です。

ビンディングシューズは、欧米人規格で作られている場合が多く、クリートを取り付ける位置も、欧米人の足裏に合うようになっています。そのため、日本人がシューズを履くと、欧米人と比べて足の指が短いので、ちょうどいい位置にフィットしないことがあります。

自分が踏みやすいクリート位置を探すために、何度もクリート位置を変えるのが一番でしょう。面倒な作業かもしれませんが、足首や膝を痛めないためにも、細かい調整は是非してくださいね。

クリート位置を調整する方法

クリート位置 調整 ロードバイク

撮影:筆者

シューズ裏にある、固定ボルトを緩めて位置を調整します。自転車パーツ定番ブランド「シマノ」の場合、SPD-SLなら3本、SPDなら2本のボルトで固定されています。

このボルトを緩めることで前後左右位置、角度を変えることができます。

乗って確かめながら、微調整しよう

数値上の適正値はあっても、実際に乗ってみないと、ちょうどいいポジションかわかりません。自分にベストな位置を見つけるためには、乗りながら徐々に調整していくのがおすすめです。

一気に全部のポジションを調整するより、1か所ずつ調整していき、どう変化したか確かめましょう。

フィッティングサービスもおすすめ

フィッティングサービスもおすすめ

どこが適正位置かわからない場合、フィッティングサービスを実施してるショップで調整してもらうのが、確実でおすすめですよ。

納車時はサドルの高さを調整する程度ですが、フィッティングサービスなら、より細かく各ポジションの調整をしてくれます。ただし、ショップによっては対応できないこともあり、対応できるショップでも、作業工賃がかかることがあるので、事前に確認しておきましょう。

例えば、世界最大級のスポーツバイクメーカー「GIANT」の専門店、ジャイアントストアでは、全国のショップで実施しているわけではありませんが、「サドルの高さ・前後位置・ハンドル位置・ステム長」のフィッティングを、5,500円から受けられますよ。

ジャイアントストア公式ページはこちら

また同じく定番のスポーツバイクメーカー「SPECIALIZED」が手がけるフィッティング「RETUL FIT」は、ライダーの身体的特徴に合わせたポジション調整も行っています。

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自分のベストなポジションを見つけよう

ロードバイクに乗り慣れてきたら、自分に合うポジションにこだわってみませんか?

少し位置を変えてみるだけで、走りやすくなったり、姿勢が楽になったりと、様々なことが分かります。動きにくさが解消されることもあるので、根気よくポジション合わせをしてみましょう。

自分のベストなポジションを見つけて、今より快適な走りを手にいれましょう!