BMXってどんな自転車?

BMXの車体の特徴は「20インチのタイヤ」、「オートバイのようなグリップ部分が上がっているハンドル」「頑丈でシンプルなフレーム」が特徴です。
フレーム素材はスチール系の金属のクロームモリブデン鋼が一般的。タイヤサイズは20インチが主流です。24インチのモデルで行われるレースもあるなど、多様な楽しみ方ができるBMXは、まさに子供から大人まで楽しめる自転車ですね。
五輪でも脚光
BMXは、2008年の北京オリンピックで正式種目となり、世界中で人気が高まっているスポーツです。オリンピックでは、ジャンプやバームが設置されたコースを8人で走り順位を競う「レースBMX」と、ジャンプ台が設置されたパークで1分間の間に技を繰り出しその難易度や独創性を競う「フリースタイルBMX」が行われます。
レースBMXは自転車のモトクロス、フリースタイルBMXは自転車のスケートボードのような迫力満点の競技です。BMXは、スピードとテクニックを競うレースと、トリックやジャンプの技術を競うフリースタイルという、2つの全く異なる魅力で観る者を魅了するのがBMXです。
楽しみ方で3種類のモデルから選ぼう
BMXは様々な遊び方があり、それぞれ車体の特徴も変わってきます。自分にあった遊び方のモデルを手にいれよう。
①シンプルで速い、軽い「レース」

専用のコースを速く駆け抜けることが要求される「BMXレーシング」。いくつものジャンプやコーナーが連続する約400メートルのコースを同時に8人がスタートし、順位を競います。余計なものをそぎ落としたタイプの車体で、フレームはアルミニウムやカーボン素材のモデルもあります。
ビギナー用のものでもシンプルな作りなので、ロードバイク並みに軽量です。パーツも少ないので故障しにくいのもメリットで、ブレーキはスピード調節用に後輪のみにつけられています。公道を走る場合は前後ブレーキが付いたものを選ぶか、後輪にブレーキを追加しましょう。
②トリックを楽しむ「フリースタイル」街中なら「ストリート」

その名の通り街中の「ストリート」で障害物をクリアして楽しむためのもの。階段をジャンプしたり、手すりにホイールの軸をひっかけてすべったり、街中の人工物を使ってそれをいかにクリアするか、自分のスタイルを見せるかを楽しみます。
ハードな使い方をしても壊れないことが重要で、フレームはクロモリ製が多く、パーツも頑丈で耐久性が求められ、重量もやや重めのものが多いです。公共の場で楽しむのが「ストリート」、そのストリートの障害物を「パーク」と呼ばれる競技スペースにギュッとまとめて競技性を持たせたのがオリンピック競技の「フリースタイル・パーク」となります。
\BMXフリースタイルの詳しい記事はこちら/
「フラットランド」はBMX界の“フィギュアスケート”

舗装された平らな会場で、フレームやタイヤの上に乗ったまま、バイクを回転させたり、ライダー自身がフロントホイールに乗って、ハンドルごと回ったりします。華麗な演技で点数を競う様子は、まさに自転車界の『フィギュアスケート』と言っても良いでしょう。
車体は取り回しが効くよう、ホイールベース(前輪と後輪の間の距離)が他の車種より短くなっています。前後のタイヤに乗って車体をくるくる回したりするため、前後ブレーキがついているほか、前ブレーキがついていながらハンドルが360度回転するように『ジャイロ』というパーツがステムに付いています。
レース用BMXおすすめ3台
シンプルで軽量な、おすすめレース用モデルを3台紹介します。
HARO/2021 ANNEX PRO

1970年代後半、BMXレースのエントリー費を稼ぐために、10代のボブ・ハロー少年がレース用のナンバープレートを自作して販売したことが起源のメーカー。ANNEX PROはアルミのフレームにクロモリのフォークで5万円を切る価格が魅力。ブラックに明るい赤と青のアクセントが入ったカラーリングもポップです。
●フレーム:アルミ(フォークはクロモリ)
●カラー:ブラック
●参考価格:47,300円(税込み)
マングース/TITLE PRO(タイトルプロ)
蛇と戦う動物「マングース」のイラストが印象的なBMXメーカーの先駆け的存在。その中でレース用BMXの「TITLE」シリーズは、ジュニアから上級ライダーまでレベルと年令によって様々な種類のモデルが揃っています。中でも初級レベルのライダー用にデザインされた「TITLE PRO」は、価格も手ごろながらレースに出られる性能を持っています。

●フレーム:アルミ
●カラー:ブラック
●参考価格:56,100 円(税込み)
GT/MACH ONE PRO 20(マッハワン・プロ)
今ではマウンテンバイクも手掛けるオフロード系の総合ブランドですが、そのルーツはBMXのレーサーです。フレーム素材にはアルミにシリコンやマグネシウムを添加した6061-T6合金を採用し軽量と丈夫さを両立。ステム、タイヤまで同社製でまとめられて、税込み5万円を切る価格はビギナーにおススメの1台です。

●フレーム:6061-T6 アルミニウム
●カラー:ブルー
●参考価格:43,780円(税込み)
「フリースタイル、ストリート」おすすめ2台
ビギナーでも扱いやすいフリースタイル、ストリートモデルのおすすめ2台を紹介します。
Subrosa/ Wings Park 20inch Model
アメリカ・フロリダの BMXブランド「SUBROSA BRAND」。東京五輪日本代表の中村輪夢選手がプロデュースした「Wings」。「BMXの楽しさ、魅力を日本の人に知ってもらいたい」という同選手が乗るバイクのスペックをベースに、BMXに興味をもった人にも乗りやすい設計です。中村選手が乗るブラックも良いけれど、彼が生まれ育った「京都」の伝統色である京紫をイメージしたトランス・パープルも渋くて素敵です。

●フレーム:ハイテン
●カラー:ブラック、トランス・パープル
●参考価格:64,900円(税込み)
FIT BIKE CO.(フィットバイク・カンパニー)/SERIES ONE
1990年代のカリスマ的ブランド「S&M」から派生し、若いライダー層に向けて2001年に誕生したブランドです。2020年に発表されたSERIES ONE(シリーズ・ワン)は、エントリー向けのストリートモデルでライダーの体格に合わせて3サイズがラインナップ。フレーム素材は頑丈なクロモリ製。それぞれのサイズでカラーリングが違うほか、同価格でプロライダーのシグニチャーモデルもあるので、好みのカラーリングを選ぶのも楽しいですね。

●フレーム:クロモリ
●カラー:SM(スモール)=Gloss Red, Trans Ice Blue、MD(ミディアム)=Gloss Black, Root Beer、LG(ラージ)=Gloss Clear, Trans Gold
●参考価格:¥59,400(税込み)
「フラットランド」おすすめ2台
ビギナーでも、そのまま競技にトライできるスペックのフラットランド用のおすすめ2台を紹介します。
MOTELWORKS/ 2022 Aux:E
日本のフラットランドライダーの第一人者・田中光太郎選手がBMX を中心に、アパレルライン、スクールなどを通してライフスタイルを提案しているブランド。ジャイロブレーキ、アルミペグを標準装備し、何も買い足さなくて遊べるフリースタイルのスタンダードモデルです。

●カラー:gloss black.gloss gray,gloss raw,matt beige,matt green,matt orange
●参考価格:74,800円(税込み)
ARES BIKES /SWORD
前後とも制動力の高いU-ブレーキに、アルミ製ペグが4本付属。そのままフラットランドの技ができます。フレーム設計も「ストリート」でも使える汎用性で、2.3インチのタイヤも専用に新開発されたもの。カラーは、マットブラックとグレー系の2色展開でシックにまとまっています。

●カラー:Mat Black, M.B GRAY
●参考価格:66,000円(税込み)
BMXは専門店で購入しましょう
BMXは普通の自転車より、ハードな乗り方をすることが多いです。特別なパーツを使っていることもあり、購入や調整は専門店にお願いしましょう。また、レースや競技を始めたくなった時にも、ヘルメットやプロテクターなど専門用具の揃え方、競技の始め方について親切に教えてもらえるでしょう。
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