自転車の便利な鍵、「ワイヤーロック」

軽くて高価なロードバイクやクロスバイクは、少し目を離したすきに、盗まれてしまうこともあります。短時間の駐輪でも、鍵はかけておきたいですね。
今回は、数ある鍵のなかでも「ワイヤーロック」について紹介しています。
ワイヤーロックは、軽くて持ち運びやすい
ワイヤーロックは、何本も束ねたワイヤーがカバーで覆われている鍵です。ずっしりしたU字ロックやチェーンロックに比べ、軽くてコンパクトになる製品が多いのが特徴です。
長時間駐輪には、不向きです
一方で、細いワイヤーロックは、高い強度は期待ができません。頑丈なチェーンロックなどと違い、工具で切断できることもあるので、長時間の駐輪には不向きと言えるでしょう。
ワイヤーロックの選び方
様々な種類があるワイヤーロックの中から、自分に合った製品を見つけるためのポイントを整理しました。
鍵のかけやすさなら、ワイヤーが長いものを

フェンスなど、地面に固定されている物を巻き込んでロックするなら、ワイヤーの長さは、1m以上がおすすめ。ワイヤーが余ったら、二重に巻いたり、両輪を巻き込んで施錠しましょう。
「ダイヤル式」と「鍵式」がある

鍵は2種類。ダイヤル式と、鍵式があります。
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ダイヤル式 |
鍵式 |
メリット |
●鍵を持ち歩く必要がなく手軽
●ダイヤルを合わせるだけで簡単に解錠できる |
●鍵なしで解錠するには工具が必要なため、ダイヤル式と比べ防犯力は高い |
デメリット |
●設定したナンバーを忘れると解錠できない
●ナンバーを合わせる時間があれば、誰でも解錠できてしまう |
●鍵をなくすと解錠できない
●鍵を持ち歩く必要がある |
ダイヤル式は、鍵を持ち運びする必要がなく、便利ですね。ただ、ナンバーを合わせれば誰でも解錠できてしまいます。防犯性を重視するなら、設定ナンバーの桁数が多い製品や、鍵式がおすすめです。
持ち運びは、どうする?

ワイヤーロックは小型のサドルバッグに入れたり、フレームに巻きつけて、持ち運びする人が多いのではないでしょうか。
専用マウント付きの製品なら、シートポストやフレームなどに取り付けられて便利です。また、シートポストに取り付ける場合は、ある程度サドルの高さが必要になります。サドルが低いなら、シートチューブに取り付けると、出し入れもスムーズでしょう。
おすすめのワイヤーロック6選
自転車を購入したら一緒に揃えたい、おすすめワイヤーロックをご紹介します。
ABUS(アバス)/TRESOR 6512 COMBO
世界110ヵ国以上で愛用されている、ドイツの鍵ブランド。
アバスの鍵は、セキュリティの高さによって、レベル1から最高強度のレベル15までに分類されます。ワイヤーロックでは最高レベル4の「TRESOR 6512 COMBO」は、12mmの太いワイヤー。長さは180cmで、フェンスなどにも繋ぎやすいですね。
ITEM
TRESOR 6512 COMBO
タイプ:4桁ダイヤル式
太さ:12mm
長さ:1,800mm
重さ:497g
ABUS(アバス)/STAR COMBO 4508/150
セキュリティレベル2の「STAR COMBO 4508/150」は、アバスの鍵でも比較的お手頃価格。専用マウント付きなので、フレームなどに取り付けて運べます。
ITEM
STAR COMBO 4508/150
タイプ:3桁ダイヤル式
太さ:8mm
長さ:1,500mm
重さ:385g
CROPS(クロップス)/K5
クロップスは、自転車やオートバイの鍵を開発する日本のメーカー。
「K5」は、10万通りの暗証番号を設定できる5桁ダイヤルロック式で、番号を知らずに解錠するのは至難の業。自転車にすっきり収まる、細長でスマートなシルエットです。
ITEM
CP-K5-10D180
タイプ:5桁ダイヤル式
太さ:10mm
長さ:1,800mm
重さ:795g
BBB(ビービービー)/パワーセーフ BBL-31
サドルやペダル、スタンドなど、さまざまな自転車アイテムを扱う、オランダの総合パーツブランド。
こちらのワイヤーロックは、丈夫なスチール製のインナーケーブルが使われています。スペアキーが3本あるので、家族で共有などもできますね。
ITEM
パワーセーフ BBL-31
タイプ:鍵式
太さ:12mm
長さ:1,500mm
重さ:未測定
KRYPTONITE(クリプトナイト)/クリプトケーブル&パッドロック
アメリカのセキュリティー製品ブランド、クリプトナイト。
南京錠付きのワイヤーロックは、広げやすく、フェンスなどにもつなげやすいでしょう。8の字にループさせて、前後輪のロックもしやすいですよ。
ITEM
クリプトケーブル&パッドロック
タイプ:南京錠式
太さ:8mm
長さ:1,800mm
重さ:500g
OTTOLOCK(オットーロック)/OTTOLOCK HEXBAND
アメリカで生まれたブランドで、自転車だけでなく、キャンプなどアウトドアでも使えるデザインのロックを多く扱っています。
こちらは珍しいベルト式。くるくる巻けば、ポケットに入るサイズまで小さくできて、超コンパクト!ステンレススチールを6層に重ねた「OTTOLOCK HEXBAND」なら、強度もアップしますよ。鍵をかけるときは、結束バンドのようにギュッと縛って固定しましょう。ベルトの長さは3タイプ。
ITEM
OTTOLOCK HEXBAND
タイプ:3桁ダイヤル式
幅:100mm
長さ:760mm
重さ:175g
盗まれにくい!ワイヤーロックのかけ方
施錠の仕方によって、ワイヤーロックの防犯効果が高まります。盗まれにくくするポイントを紹介しましょう。
なるべく高い位置で施錠

地面から離れた、なるべく高い位置で施錠しましょう。地面に近いと、切断工具に力を加えやすくなり、切断されやすくなってしまいます。
できれば「地球ロック」しよう
駐輪できるスペースに、柱や柵などがあれば、「地球ロック」をしましょう。地球ロックとは、地面に固定された物と一緒に、自転車を施錠する方法。持ち上げて盗難されるリスクを減らします。
車輪もフレームも固定できればベストですが、長さが足りないなら、フレームだけでも地球ロックしておくといいですよ。
長時間の駐輪には、U字ロックと併用が◎

長時間での駐輪の場合、ワイヤーロックのみだと、セキュリティが低いです。ワイヤーロックと合わせて、防犯性の高い鍵を併用しましょう。とくにU字ロックは切断されにくいので、抑止力にもつながりますよ。
チェーンロックとの違いは?

自転車の鍵なら、チェーンロックも定番ですよね。形状が似ていますが、駐輪する時間などで、どちらかを選ぶといいですよ。
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ワイヤーロック |
チェーンロック |
メリット |
●軽くて持ち歩きやすい
●長いので地球ロックしやすい |
●頑丈で、切断されにくい
●太くて重いものほど、抑止力になり、盗難リスクが低くなる
●長時間の駐輪にも対応できる |
デメリット |
●工具で切断されることもある |
●重たくて、持ち歩きにくい |
自分に合ったワイヤーロックを見つけよう
軽くてコンパクトなワイヤーロック。普段使いにはもちろん、休日サイクリングにも、持っていきやすいですよ。
愛車を盗まれないようにするためには、短時間でもしっかりロックしましょう。