ジロ・デ・イタリアの現地流楽しみ方・最終日観戦レポをお届け

「Vai!(行け)」と叫ばずにはいられない?!現地がお祭り騒ぎになる自転車レース「ジロ・デ・イタリア」の楽しみ方を、イタリア在住の筆者がご紹介します。選手たちの駆け引きを観戦するのはもちろん、コースとなった都市の風景や食なども一緒に堪能できますよ。テレビ中継もあるので、まずはぜひ、おうちでワインを片手に見てみてくださいね。

目次

  • イタリア人の大イベント!ジロ・デ・イタリア
  • 家での楽しみ方は3つ
  • 現地観戦は、圧倒的な臨場感!
  • レースを見る前に、基本をチェック!
  • 最終日・21ステージを観戦してきました!
  • 観戦するときの持ち物・服装は?
  • 「ジロ」がイタリア人に人気な理由は、ここにも
  • ジロ・デ・イタリア、一緒に楽しみませんか?
アイキャッチ画像出典:flickr/USAG Livorno PAO

イタリア人の大イベント!ジロ・デ・イタリア

イタリア人の大イベント!ジロ・デ・イタリア

出典:flickr/Jaap Joris

毎年5月になると、イタリアは「ジロ・デ・イタリア」で盛り上がります。日本の夏の甲子園のようにテレビで放映され、家族や友人の間でも話題になるほど、人気のイベントなんですよ。

 

こちらでは、イタリア在住の筆者が、ジロ・デ・イタリアの楽しみ方をまとめました。ぜひ現地に来た気分で、お付き合いくださいね。

 

3週間にもおよぶ、最高峰の自転車レース

ジロ・デ・イタリアは、自転車のプロ選手たちが順位やタイムを競うレース。ステージレースとも呼ばれ、3週間のうち、複数日かけて開催されます。ステージは21種類。山岳ステージやタイムトライアルなど、いろんなコースが用意されています。

 

テレビでも、 現地でも楽しめます

テレビでも、 現地でも楽しめます

撮影:筆者

有料チャンネルはもちろん、国営のチャンネルでも特集が組まれ、連日テレビで中継されるジロ・デ・イタリア。休息日2日を除き、毎日レースがあるので、筆者は普段、仕事のない週末や平日夜のニュースのハイライトを楽しみにしています。

 

コースはイタリア各地にあり、現地観戦する人も少なくありません。ただ観戦と言っても、お祭りのような雰囲気なので、誰でも気軽に入れます。

 

家での楽しみ方は3つ

テレビで観戦するなら、こんな楽しみ方も。レースの様子だけでなく、選手たちが走る地域の景色や、食文化も味わいましょう。

 

地域の歴史を聞きながら、景色を堪能

地域の歴史を聞きながら、景色を堪能

撮影:筆者

番組では、選手の駆け引きなどの解説もありますが、コースとして選ばれた地域のおもしろい歴史、文化などについても紹介がありますよ。古い建造物や自然など、美しい景色も映されるので、観光気分で楽しめちゃいます。

 

「各賞候補の予想」で、大盛り上がり!

「各賞候補の予想」で、大盛り上がり!

出典:flickr/Stateoflsrael

毎年と言っていいほど、大波乱が待っているのがジロ・デ・イタリア。2021年には、選手にチームカーが突っ込むトラブルもありました。激しい攻防戦で落車もあり、どんでん返しに驚かされるかもしれません。

 

家族や友人たちと各賞の候補者を予想して、ドキドキしながら観戦するのも、醍醐味!

 

4つの賞があります

4つの賞があります

撮影:筆者

賞は、個人総合時間賞(総合成績最優秀者)、ポイント賞、山岳賞、新人賞の4つ。賞を勝ち取ると、選手は翌日、決まった色のジャージを「勝者の証」として着ます。

 

 各賞  ジャージのカラー/呼び名
 個人総合時間賞  ピンク/マリア・ローザ
 ポイント賞  紫色/マリア・チクラミーノ
 山岳賞  青色/マリア・アッズーラ
 新人賞  白/マリア・ビアンカ

 

上の写真は、個人総合時間賞のトロフィー。最終日までは、ミラノ中心地の「ヴィットリオ・エマヌエーレ二世ガレリア」に設置されます。

 

ワインステージは、ワインを嗜みながら

ワインステージは、ワインを嗜みながら

撮影:筆者

多くのイタリアの自転車レースは、ワインの産地を駆け抜ける「ワインステージ」があります。ジロ・デ・イタリアの2021年大会では、11ステージ「ペルージャ・モンタルチーノ」がワインステージとなりました。

 

イタリアの女王とも呼ばれる「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」が有名で、収穫からリリースまで5年かけて作られます。ワインステージは、産地のワインを飲みながら見るのも、オツなものですよ。

 

現地観戦は、圧倒的な臨場感!

迫力を味わうなら、やっぱり現地観戦!有名選手や地元の選手が通るときは、沿道の盛り上がりも最高潮。選手たちの姿を目の前で見ると、本当にワクワクするんですよね。

 

場所選びが重要

場所選びが重要

撮影:筆者

現地観戦は、場所選びがもっとも大切、と言って過言はないでしょう。当日は、通行止めになっている道路が多く、封鎖されたエリアも少なくありません。事前に通れる道をチェックしないと、すごく遠回りをさせられてしまいます。

 

筆者おすすめの観戦場所は?

イタリア人みんなと盛り上がりたいなら、王道のゴール近くがおすすめ。また、登り坂の途中も見逃せませんね。選手たちの必死な姿を、間近で観戦できますよ。反対に、落ち着いて観戦したいなら、柵などがあるコーナー以外の大通りが狙い目です。

 

ちなみに筆者は今年、タイムトライアルを観戦しました。13時45分から17時30分までと長丁場だったので、日陰を選んで正解!イタリアは、5月でも30度近くまで気温が上がり、紫外線が強い日もあるので、暑さ対策も欠かせません。

 

開催地域の食事、ワインも楽しめます

開催地域の食事、ワインも楽しめます

撮影:筆者

あえて遠くのステージを観戦しに行く人も多いですが、そんなときは、地元の料理やワインを楽しまずに帰れません。たとえば、イタリアのパスタの種類は650種類以上と言われていて、日本で食べられないパスタもあります。

 

地域の名物も、観戦場所を選ぶついでに見ておいてくださいね。

 

レースを見る前に、基本をチェック!

レースというより、お祭りのようなジロ・デ・イタリア。一方で選手たちは、厳しいルールのもと、勝利をかけた争いを繰り広げています。ここからは、簡単にレースの基本情報をおさえていきましょう。

 

自転車レースは、チームスポーツ!

自転車レースは、チームスポーツ!

出典:flickr/nuestrociclismo.com

自転車のレースは、チームで優勝を目指すスポーツです。なかでもジロ・デ・イタリアは、3週間も続くステージレース。チームのアシスト力は、優勝に欠かせません。

 

エースとアシストの役割がある

エースとアシストの役割がある

出典:flickr/filip bossuyt

レースは1チーム8人編成。チーム内で、エース、アシストの2つの役割があります。

 

エースは、チームでもっとも実力があり、総合優勝を狙う選手のこと。爆発的なパワーでゴールする「スプリンター」や、坂道が得意な「クライマー」が多いですよ。

 

アシストは、エースの疲労につながる「風」を受け止める選手。空気抵抗の強い先頭に立って、ほかのアシスト役と交代しながら走ります。体力を激しく消耗する位置に立つので、縁の下の力持ち、と言えますね。

 

最終日・21ステージを観戦してきました!

最終日・21ステージを観戦してきました!

撮影:筆者

ここからは、筆者が現地観戦してきた、最終日21ステージについて詳しく紹介します。21ステージは、ミラノ郊外のセナゴ市から、ミラノ市の中心ドオゥモまでの30.3kmのコース。近くに住んでいるので、歩いて見に行ってみました。

 

最終日はタイムトライアル

最終日はタイムトライアル

撮影:筆者

最終日はタイムトライアルのステージ。選手たちは時間をずらして、1人ずつスタートします。

 

選手たちのスピードは、なんと時速50km以上!風のように通り過ぎて行きますが、そのスピード感を味わえるのも、醍醐味ですよ。筆者も、選手たちをカメラに収めるのに苦労しました。

 

2021年は、コロナ禍で観客も少なめ

2021年は、コロナ禍で観客も少なめ

撮影:筆者

毎年盛り上がる最終日ですが、2021年大会は、コロナ禍で混雑を避ける人が多かったのか、観客は少なめでした。とはいえ、沿道の様子は上の写真の通り。例年は、比にならないほど人がごった返しているんですよ。

 

無料応援グッズも、少なめ

無料応援グッズも、少なめ

撮影:筆者

大きなスポーツイベントでは、無料の応援グッズをもらえることがあります。今回は、スポンジでできたインパクト大の「ウェーブハンド」でした。

 

ただ、例年は大会を主宰する新聞社「ガゼッタ・デル・スポーツ」の新聞や、ステッカー、オフィシャルカラーであるピンクのリボンなどももらえます。コロナの影響なのか、無料グッズは少なめですね。一方で、横断幕や、好きな選手の名前を書いたパネルなどを持ってきて、盛り上げている人もいましたよ。

 

掛け声いろいろ

レース中は、興奮した観客たちが「Vai!Vai!(行け、行け!)」、「Forza!Forza!(がんばれ、がんばれ!)」などと声をあげています。ほかにも、こんな声かけを使いますよ。

 

●Dai:がんばれ

●Corri:走れ

●Grande:すごい、素晴らしい

●Allez Allez:(仏語)行け行け

●Bravo:よくやった、素晴らしい

 

テレビで観戦するときも、ぜひ現地風に声を出してみてくださいね。

 

露店はほぼなく、商売っ気がない?のがイタリア流

露店はほぼなく、商売っ気がない?のがイタリア流

撮影:筆者

日本では、スポーツイベントといえば、食べ物やグッズ販売の露店が並ぶイメージもあるかもしれません。一方イタリアでは、商売っ気がないのか、スポーツイベントや花火などで露店が出ることはほとんどありません。今回も、記念Tシャツの露店だけを見かけました。

 

たくさんの人が集まるイベントでも、露店をあてにするとご飯が買えないので、注意しましょう。

 

観戦するときの持ち物・服装は?

観戦するときの持ち物・服装は?

撮影:筆者

ジロ・デ・イタリアを観戦するときは、イタリアの天候も意識して、次のアイテムを持って行きましょう。

 

●サングラス、帽子、日焼け止めクリームなど、紫外線対策

●飲み物と軽食

●応援グッズ

●傘など、雨具

 

5月のイタリアは紫外線が強く、暑くなります。飲み物を売っているショップが近くにないこともあるので、持っていると安心ですよ。ちなみに日本だと、折りたたみ椅子を持って行く人も多いですが、イタリアでは目を離した隙に盗まれてしまいます。

 

また服装は、動きやすい格好と、履き慣れた靴がベター。バスなどもレースに合わせて止まってしまうほか、イタリアにはトイレが少ないので、たくさん歩くことを覚悟しましょう。

 

「ジロ」がイタリア人に人気な理由は、ここにも

いろんなレースがあるなかで、ジロ・デ・イタリアは、とくに地元民に愛されています。レース自体がおもしろいのはもちろん、こんな理由があるからかもしれません。

 

道路の整備が進む

道路の整備が進む

撮影:筆者

イタリアの道路はデコボコで、陥没しているなど、整備されていないことも少なくありません。ところがジロ・デ・イタリアのコースとなった道路は、専門チームが事前に道路状況を確認して、必要なところを整備します。費用は市の負担になりますが、市民たちにとっては、理由がどうであれ嬉しいもの。

 

レースを通して普段使う道がきれいになるので、そういう意味でも、コースに地元が選ばれるのを楽しみにしているのかもしれませんね。

 

知名度が上がる

コースに選ばれた地域は、知名度がグッと上がります。地域愛の強いイタリア人にとって、自分の住んでいる都市や地域の名前が知られることは、嬉しいんです。そのため誘致されると、市民が一丸となって盛り上げるんですよ。

 

ジロ・デ・イタリア、一緒に楽しみませんか?

自転車レースで世界的に知られる、ジロ・デ・イタリア。同じく有名なツール・ド・フランスと比べると、山岳コースが多く、自然の美しい景色も堪能できるでしょう。スポーツバイクに乗っていない人、自転車レースを見たことがない人も、まずはぜひ、テレビ中継を見てみてくださいね。

 

▼▼▼過去のレース紹介記事はこちら▼▼▼

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小竹 綾子

自転車好きな旦那の影響で、MTBやロードバイクに乗り始めて数年。まだまだ若輩者ですが、その分初心者にもわかりやすく、自転車の楽しさを知っていただけるような記事を書いていきたいです。またイタリア在住ということを活かしたイタリアの自転車事情なども発信していきます!