自転車のチューブを交換しよう!
多くの自転車は、タイヤの中に、空気を入れるための「チューブ」が入っています。タイヤは分厚く丈夫ですが、道に落ちたクギなどが刺さると、タイヤを破ってチューブに穴が空き、パンクしてしまうことも。
また、チューブは消耗品。3年くらいしたら、パンクしていなくても交換することをおすすめします。
ココをチェック!自転車チューブの選び方
チューブはそもそも、タイヤや自転車のフレームによって、規格やサイズが異なります。自分の自転車に合うチューブを見つけるためのチェックポイントをまとめました。
①バルブの種類
タイヤに空気を入れるときの穴「バルブ」には、3つの種類があります。
シティサイクル(ママチャリ)は「英式」、ロードバイクやクロスバイクは「仏式」、マウンテンバイク(MTB)は「米式」が主流。この規格が違うと取り付けできないので、必ずチェックしましょう。
②タイヤサイズにあったチューブのサイズを
タイヤは、大きさや幅のサイズの違いがあります。基本的には、タイヤ自体に書かれているので、まずは持っているタイヤ側面などの表記を確認しましょう。シティサイクルの場合、このような表記が多いですよ。
「26×1 3/8」
これは、「大きさ26インチ、幅1と3/8のタイヤ」という意味。チューブも、タイヤのサイズに対応している製品を選びましょう。
ちなみに表記は3種類あり、小数点があるなど、まったく違う数字が並んでいることもあります。同じ表記のチューブを選べば、失敗しにくいでしょう。
③チューブの素材
素材はおもに、石油を原料にした合成ゴムの「ブチル」、天然ゴムを原料にした「ラテックス」の2種類。比較的安価で熱に強い、ブチルが主流です。
気候の変化にも強く、予備も保管しやすいので、ブチルから選ぶのがおすすめですよ。
④バルブ長も確認しておこう
英式、仏式など、バルブには種類がありましたね。さらにバルブは、長さの違いもあります。ホイールの幅(リム高)が大きいと、バルブが埋まってしまうことも。
バルブの長さは、リム高より10〜15mmほど長い製品を選びましょう。
シティサイクルにおすすめ!自転車チューブ5選
ここからは、多くのシティサイクルのサイズ規格に合う、おすすめのチューブを紹介します。サイズやバルブの長さなど、自分の自転車に合うか確かめながらチェックしてみてくださいね。
パナレーサー スーパーチューブ
自転車メーカーとしても有名な「パナソニック」のタイヤブランド、パナレーサー。
スーパーチューブは、パンクに強い、肉厚なつくりになっています。価格も比較的お手頃。
サイズ | 24x1-3/8, 26x1-3/8,26x1.625-2.1、27x1-3/8-1-1/2 |
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素材 | ブチル |
重量 | 180〜240g |
シュワルベ チューブ
ドイツのタイヤメーカー。「マラソン」などのチューブでも知られています。
こちらは、幅広い気温に対応する「ワイドレンジ」のブチルチューブ。シティサイクルの定番26インチのほか、小径車向けの20インチタイプなどもあります。種類が多いので、自分の自転車に合うチューブが見つかるかもしれませんね。
サイズ | 20x1.5-2.5, 24x1.5-2.5, 26x1.5-2.5 |
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素材 | ブチル |
バルブ長 | 英式、30〜40mm |
重量 | 140〜190g |
ブリヂストン ブリスターパック
自転車ブランドとしておなじみの「ブリヂストン」は、パンクに強いチューブも開発しています。
ブリスターパックは、空気透過性の低い特殊な素材で、チューブから少しずつ空気が漏れる「エア漏れ」もほぼなし。26インチ用を紹介しましたが、少し大きい27インチ、小径車向けの22インチなどもラインナップされています。
サイズ | 26x1.3/8, 27x1-3/8 |
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素材 | ブチル |
バルブ/バブル長 | 英式、47mm |
重量 | 230〜240g |
タイオガ インナーチューブ
BMXなどのスポーツバイクのタイヤを中心に、自転車用品を取り扱うブランド。
こちらは26インチのシティサイクル向けのチューブ。肉厚でエア漏れもしにくいので、通勤通学用の自転車にもおすすめです。
サイズ | 20x1.5-1.75, 22x1-3/8, 24x1-1/7, 26x1-1.25, 27x1-1/8-1-1/4 |
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素材 | ブチル |
バルブ/バルブ長 | 英式 ,27mm〜33mm |
重量 | 100〜140g |
IRC プレミアムチューブ
バイク用のタイヤでも知られるIRCは、タフな自転車用タイヤ、チューブを取り揃えています。
プレミアムチューブは、肉厚な1.2mm。エア漏れが少なく、パンクにも強いでしょう。
サイズ | 22x1-1/4-3/8, 24x1-1/2-1-1/4, 26x1.3/8, 27x1-3/8-1-1/7 |
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素材 | ブチル |
【シティサイクル】前輪のチューブ交換をしよう!
自転車に合うチューブを見つけたら、交換してみましょう。難しいイメージがあるかもしれませんが、前輪なら、比較的簡単に交換できますよ。
チューブ交換に必要なもの
作業の前に、次のアイテムを揃えましょう。
- ・タイヤレバー
- ・ラチェットレンチか、メガネレンチ
- ・空気入れ
空気入れは、バルブの種類に対応している製品を選んでくださいね。
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①ライトのコードと、キャップを外す
ほかにも、傘入れなど落ちやすいアイテムは外しておきましょう。
②レンチでナットを緩める
ホイールの中心にあるゴムキャップを外すと、ナットが出てきます。ホイールが回る向きと反対側に回すと、緩められますよ。
③ワッシャなどを抜き、タイヤを外す
ナットを外すと、ホイールとフレームを繋ぐ「ワッシャ」。ワッシャを外すと、カゴと繋がる「ステー」が出てきます。すべて抜き、反対側のパーツも同じように抜くと、タイヤが外れます。
④タイヤのバルブを外して、空気を抜く
タイヤのバルブキャップを外すと、ナットが出てきます。ナットも外して、タイヤの空気を抜きましょう。
⑤タイヤレバーで、タイヤを外す
タイヤとホイールの間に、タイヤレバーを差し込みます。少し離して2〜3個差し込み、タイヤを引き上げながら少しずつ外していきましょう。
⑥チューブを外す
タイヤが外れたら、バルブのところからチューブを外します。
⑦新しいチューブをはめる
新しいチューブに、少しだけ空気を入れ、バルブのところから、タイヤの中にチューブを入れていきます。少し空気を入れることで新しいチューブが入りやすくなります。
⑧タイヤレバーで、タイヤを戻す
チューブが入ったら、バルブの位置から、タイヤをはめます。このときタイヤレバーを使って、ビード(タイヤの端)をホイールに落とし込むようにすると、入りやすいですよ。
⑨空気を入れる
タイヤがはまったら、空気入れで空気を入れましょう。
⑩自転車にタイヤを戻す
タイヤを外したときと反対の手順で、自転車にタイヤを戻しましょう。
不安な時は、自転車ショップにお願いしよう
チューブ交換の手順は複雑ではありませんが、少し力がいるところもあります。作業が不安だったり、難しい場合は自転車ショップに依頼しましょう。ショップによりますが、前輪なら1000円以下で対応してくれることもありますよ。
また後輪のチューブ交換の手順は、前輪とあまり変わりませんが、外すパーツが増えます。とくに変速機は取り外しが難しいので、ショップで対応してもらうのがおすすめですよ。
ロードバイクやクロスバイクは、自分で挑戦してみよう
ちなみにロードバイクやクロスバイクなど、スポーツバイクのチューブ交換は、シティサイクルよりも簡単。万が一のパンクに備えて、チューブ交換もマスターしておくと安心ですね。
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【豆知識】チューブを別の使い方で再利用?!
古いチューブをすぐ捨てるのは、もったいない!便利グッズとして再利用できちゃったりします。
- ●輪ゴム、結束バンドの代わりに
- ●防犯ロックのカバーに
- ●自転車にライトなどを取り付けるバンドとして
- ●エクササイズ用のバンドに
とくに手軽なのは、チューブを輪切りにして、輪ゴムとして使うリメイク。束ねるアイテムに合わせて、切る幅の調整もできますよ。
筆者は、エクササイズ用のバンド、クルマに積む荷物を留めるバンドとしても使っています。重たい荷物の下に敷いて、床のキズ防止や滑り止めとしても使えるので、ぜひ活用してみてくださいね。
チューブ交換をして、安全に快適に走ろう
自転車のチューブは消耗品。交換するときは、自分の自転車に合うサイズ、種類から選びましょう。
前輪のチューブ交換は、比較的やりやすいので、工具などがあれば、ぜひチャレンジしてみてください。ただ難しいときは無理をせず、ショップも頼ってみましょう。