渋いぜ、クロモリのグラベルロード

オフロードを楽しむグラベルロードバイク。その、グラベルロードの魅力を引き出せるフレーム素材と言えば、クロモリフレームです。
各メーカーも次々と開発している、大注目の「クロモリのグラベルロード」の魅力をみていきましょう。
グラベルロードとクロモリ、相性が良いんです
タイムやスピードを競わないグラベルロードは、カーボンやアルミではなく、クロモリならでの良さがあります。
耐久性が高くて、頑丈なクロモリフレーム

クロモリは、柔軟性のある鉄です。カーボンよりも長く使用することができて、アルミよりも衝撃に強い素材です。でこぼこの荒れた道や、大きな荷物をバッグに装備する時など、耐久性があるクロモリがベストですね。
細身のフレームが、かっこよい!

クロモリフレームは、鉄(頑丈だけど重め)なので、フレームが細くなります。細身のフレームはとてもスタイリッシュで、オフロードでない街乗りや通勤・通学でも、自然に溶けこむでしょう。
しなやかな乗り心地

クロモリは、路面からの衝撃を吸収するだけではなく、踏み込んだときのソフトに跳ねるしなやかさが特徴です。他の素材にはない、人馬一体になるような感覚は、クロモリならではの魅力ですね。
グラベルロードを選ぶ際のポイント
たくさんのモデルがあるグラベルロード、どんな一台を選べばよいかをチェック!
細かいことは気にせず、見た目や雰囲気で!

細かい走行性能の違いは誤差だと考えて、あまり気にせず、グラベルロードは雰囲気や見た目を重視して選ぶのを、筆者はおすすめします。メーカーで選んでも良いですし、気に入ったビジュアルで選んだりと、自分のスタイルにあったグラベルロードを選びましょう。
ディスクブレーキは油圧式?機械式?

グラベルロードのブレーキは、大半がディスクブレーキです。ディスクブレーキには、油圧式と機械式があり、何が違うの?と思う人もいるかと思いますが、それぞれの特徴は、以下です。
●油圧式
オイルの圧力でブレーキをかけ、タッチがやわらかい。メンテナンスの難易度は高い。
●機械式
ワイヤーを引く力でブレーキをかけ、オイルに比べてタッチは固い。ワイヤー交換ができるならセルフメンテナンスも可能。
機械式の方が安価なモデルが多くありますが、個人的にはブレーキ操作のストレスが少ない油圧式がおすすめです。どちらのブレーキも、メンテナンスに不安があればショップに相談をしましょう。
クロモリのグラベルロード、主なメーカーは?
クロモリという素材に精通し確かな技術を持った、クロモリのグラベルロードを作るメーカーをご紹介します。
SURLY(サーリー)

競技を目的としない、遊び心あふれたモデルを多くラインナップするメーカーでクロモリフレームは主力のひとつ。創業は1998年という新しいメーカーです。
SALSA(サルサ)

サイクルライフにスパイスを与える意味で唐辛子をイメージしたブランドマークのSalsa Cycles。SURLYと同様にクロモリに強く、グラベルロードの魅力を存分に引き出してくれるメーカーです。
Raleigh(ラレー)

英国で創業された、100年以上の歴史を持つRaleigh。伝統的なデザインを守り続け、街に溶けこむモダンな風合いと乗り心地を両立させたレトロデザインを得意としています。
MASI(マジィ)

イタリアの老舗マーカーであるMASIは、チームメカニックとして活躍していたオーナーが1950年にミラノで興したメーカー。街乗りに似合うヴィンテージなデザインが秀逸です。
Ritchey(リッチー)

トム・リッチーが自宅ガレージで軽量自転車を制作したことから始まったメーカー。フレームやコンポーネント制作でマウンテンバイク黎明期を牽引してきた伝統のあるメーカーですが、そのノウハウを活かしてグラベルロードもラインナップする注目メーカーです。
GIOS(ジオス)

クロモリフレームでの高い溶接技術と、鮮やかなGIOSブルーで有名なイタリアのメーカー。プロチームに供給する精度を持ち、ヴィンテージデザインも手がける品質はグラベルロード作りにも活かされています。
クロモリのグラベルロードおすすめ10選
それでは、選りすぐったクロモリのグラベルロードをご紹介していきましょう!
Raleigh(ラレー)/CR-DC Carlton-DC

各所にシルバーメッキをクラシックな雰囲気がある1台。エアボリュームのあるタイヤや、ハンドルバッグをセットしても乗りやすいフレアハンドルなど、走りの装備も充実しています。
ITEM
Raleigh/CR-DC Carlton-DC
●サイズ:480・520・560mm
●カラー:ブラウンブラック・クラブグリーン
●重量:12.5kg
GIOS(ジオス)/MITO

伝統のジオスブルーと細身のフレームで、GIOSフリークにはたまらないグラベルロード。フロントトリプルギアを採用し、街でも山でも高い走破性が魅力です。
ITEM
GIOS/MITO
●サイズ:460・490・520mm
●カラー:ジオスブルー・ブラック・グリーン
●重量:11.0kg
FUJI(フジ)/JARI2.3

ランドナーやスポルティフなど、古くからの旅バイクの名門FUJIのグラベルロードです。5つのボトルケージが取付け可能なほか、ストレージマウント・担ぎ用のパッドなどツーリングバイクに強いFUJIならではの装備が充実しています。
ITEM
FUJI/JARI2.3
●サイズ:460・490・520・540・560mm
●カラー:スレート・スカイブルー
●重量:12.9kg
MASI(マジィ)/CXGR

はじめてのグラベルロードにも最適なモデルです。細身のフレームとシックなブラックは通勤・通学にも良いですよ。各所に配置されたダボはボトルやポンプ、キャリアなどツーリングバイクとしての機能も高く、マルチに使えるグラベルロードです。
ITEM
MASI/CXGR
●サイズ:490・510・530・560mm
●カラー:ブラックサンド
JAMIS(ジェイミス)/RENEGADE S4

3つの素材、8モデルから選べる、幅広い層に向けて作られたRENEGADEシリーズのクロモリモデルです。全てのモデルにキャリアやラックの取付けられるダボが多数、装備されており、さまざまなオプションを取付けてバイクパッキングも楽しめます。
ITEM
JAMIS/RENEGADE S4
●サイズ:440(650)・480(650)・510・540・560・580・610(Smokeのみ)mm
●カラー:スモーク・ルートビアー
●重量:11.4kg
KONA(コナ)/SUTRA

BROOKSのサドルとフェンダー・ラックが標準装備され、ロングライドに必要なものが全て詰まったグラベルロードです。特徴的なバーエンドシフターや、コンポーネントにはワイドギアに対応するDEOREが採用され、街でも山でも大活躍間違いなしです。
ITEM
KONA/SUTRA
●サイズ:460・485・520・540mm
●カラー:ホワイト
SALSA(サルサ)/JOURNEYMAN SORA 650

グラベルライドからツーリングまで、SALSAの遊び心がつまったグラベルロードです。700Cにも換装できるフレームに650Bというマウンテンバイクタイヤを履かせ、街中からダートまで走破できる、山遊びに最適な1台です。
サイズ(mm) |
500・520・540・ 555・ 570 |
カラー |
パープル |
Bianchi(ビアンキ)/ORSO

BianchiのORSOは、エントリーモデルの価格帯ながらカーボンフォークがセットされ、クロモリフレームと相まって高い走破性と振動吸収性を持ちあわせています。カラーリングも可愛くて◎。
ITEM
BIANCHI/ORSO
●サイズ:460・490・530・550mm
●カラー:ミリタリーグリーン/レッドマット・グラファイト/ブラックグロス
SURLY(サーリー)/MIDNIGHT SPECIAL

650Bx60mmと700Cx42mmなど、セットできるタイヤクリアランスを持つフレームが特徴。サイズ展開が広く、丁寧に各サイズごとに仕上がっているのが、SURLYのグラベルロードへの強いこだわりが表れています。
サイズ(mm) |
540・460・500・540・560・580・600・640 |
カラー |
ハイビズブラック |
Ritchey(リッチー)/ROAD LOJIC DISCフレーム

クロモリの名門Ritcheyの最新技術で作られたクロモリフレーム。カーボンフォークとセットのフレーム販売のみなので、自分の好きなスペックで組み上げることができます。
サイズ(mm) |
490・510・530・550 |
カラー |
スレート/ブルー・ブラック/チャコール |
重量(g) |
フレーム/1840・フォーク/440 |
製品公式サイトはこちら
クロモリフレームのここが少し残念。。
丈夫で長持ちするクロモリフレームも、デメリットも、理解しておきましょう。
サビに弱い
土の路面を走ったり、旅をしたりと、グラベルロードは水に濡れるシーンも多くあるでしょう。クロモリは鉄素材なので、サビに弱い面はあるので、日々の使い方には少し気をつけましょう。
帰宅後は、水分を拭き取り、フレームに水が入ってしまっていたら、逆さにしておくだけでも、サビを防ぐことができます。
車体が重くなる
鉄素材のクロモリは、フレーム重量がどうしても重くなります。ですが、軽さ重視のスピードを求めるロードバイクと違って、多少の重さはグラベルロードのスタイルでは、あまり気にしなくて良いかもしれませんね。
クロモリならではの楽しみ方を

シンプルでスタイリッシュなクロモリフレームは、ファッションの感覚でも乗れるロードバイクとも言えます。スピードを気にせず走るスタイルの、クロモリのグラベルロードを、お洒落にかっこよく乗りこなしましょう。