失敗したくない!飛行機の輪行。百戦錬磨の筆者が攻略法を教えます。

愛車と遠くへ行きたいときに、避けて通れないのが飛行機の輪行です。何かと不安の多い飛行機の輪行ですが、慣れてしまえば大丈夫! 飛行機輪行を考えるときに知っておきたい、航空会社の選び方や輪行方法、アイテム、手続きなどをご紹介します。

目次

  • 飛行機輪行ってハードル高くない? その不安に答えます
  • 航空会社の選び方・考え方
  • 飛行機用の輪行の準備
  • これは自己責任で! 筆者の輪行袋、収納術
  • 当日の流れと、預け方&受け取り方
  • ぜひご活用あれ「サイクリストに優しい空港」
  • 飛行機でもっと遠くへ、もっと自由にライドへ行こう

飛行機輪行ってハードル高くない? その不安に答えます

撮影:筆者 大分空港にて

地方のイベントや離島ツーリングを考えながらも、いま一歩勇気が出ない……。その要因に「飛行機の輪行」の文字はないでしょうか?

 

電車の輪行よりもハードルが高そうに見える飛行機の輪行ですが、実際は「難しくはないゾ!」と、沖縄生まれ関東育ち、自転車携え旅した土地・島は数知れずの筆者は主張したいです

 

今回は飛行機の輪行のハードルをグッと下げる「コツ・ワザ・体験談(失敗談)」をご紹介。より自由にサイクルライフを楽しむために、空を攻略しちゃいましょう!

航空会社の選び方・考え方

まず初めに考えるべきは、利用する航空会社です。それによって飛行機輪行の難易度が変わってきます。

国内線はまだ安心、国際線選びは慎重に…

はじめにお伝えしましょう。海外航空会社の国際線を利用する際には、ある程度の覚悟が必要です。

 

バックヤードの様子がわからないためコメントしづらいですが、利用者の中には「破損して戻ってきた」「ロストバゲージした」という声もあります。

 

あくまでも自己責任の範囲となりますが、海外航空会社の国際線を利用する際、より評判や口コミ、経験者の話を収集して検討しましょう。ちなみに、筆者は国際線を利用する際は、必ず日系航空会社を利用しています。

 

やっぱり安心が一番【日系大手航空会社】

筆者が一番おすすめしたいのは、日系大手航空会社2社です。理由は「確実に安心だから」の一言に尽きます。

 

もちろん不慮の出来事で破損する可能性も考えられますが、一貫して対応が良く、係員の方も手慣れている様子です。また航空券の中に無料手預け分が20kg含まれているため、基本的に追加料金なしで預けることができます。

 

安さも大事だけど、規定に注意【LCC】

ローコストで渡航できるLCC各社は、やはり航空券が格安なのが一番の魅力。

 

しかし、手荷物料金が渡航費と別にあるなど、重量物を運ぶ際には注意が必要です。「自転車を預けたら、結果的に大手航空会社の料金と変わらなかった」という事も起こりうるため、事前にLCC各社の情報収集を行いましょう。

 

自転車の取り扱いは、基本的に国内線であれば及第点といったところでしょう。筆者も何度も利用していますが、今のところ大きなトラブルは発生していません。ですが大手航空会社に比べ、取り扱いに不安を覚える声もあるのは事実と言えるでしょう。

サイクリストに優しいサービスも!【地方航空会社】に注目

各地方に根付いているローカル航空会社にも注目です。中でも筆者がおすすめしたいのが、中部地方を中心に就航しているFDA(フジドリームエアラインズ)

 

FDAではサイクリスト向けの無料サービスを実施しており、輪行用のハードケースを無料で借りることができます。

 

そのため輪行袋を持参する必要がなく、直接空港まで自走しその場で輪行完了。さらに到着後も輪行箱を返却し、身軽に走り出すことができるのです。

 

FDA スポーツ用自転車搭載サービス

 

このサービスは、非常に画期的な取り組みだと太鼓判を押したいほど。このようなサービスが全国に広まってくれると、もっと気軽に飛行機を利用できるのになあ……と願わんばかりです。

 

次ページからは梱包方法などを、ご紹介!

飛行機用の輪行の準備

電車との梱包の仕方の違い、気をつけるべき点

飛行機の輪行ですが、結論から言うと、電車でも飛行機でも、輪行方法の基本は大きく変わりません。

 

イメージするならば、飛行機輪行=普段の輪行+パーツ分解+入念な養生です。

 

例えば筆者が飛行機輪行の際に必ず行うのが……

 

●ペダルの取り外し

●ハンドルを手前側に折る

●変速機まわりの養生

●外部と干渉しそうなフレームの養生

 

中にはディレーラーごと外してしまう方もいらっしゃるようですが、梱包レベルは利用する航空会社、国内線・国外線によってさじ加減を変えて良いでしょう。

 

持ち込み禁止用品について

持ち込み禁止用品について

出典:amazon

 

事前に各航空会社のレギュレーションを確認しておきましょう。基本的に持ち込み禁止の自転車用品は下記の通りです。

 

●パンク修理材

●CO2ボンベ

●充電式バッテリー(eバイクの場合)

 

他に気になるものや心配なアイテムがあれば、手預け時に直接聞いてみましょう。

 

タイヤの空気圧について

基本的にタイヤの空気を抜くことを推奨されていますが、実情は利用空港のレギュレーションによって異なります。

 

例えば筆者は、往路の羽田空港では何も指摘されませんでしたが、復路の空港(香港国際空港)で空気を抜くように指摘されました。というように、各航空会社や空港によって細かいルールが異なるようです。

 

また筆者は、7気圧入れた状態で何度も搭乗していますが、今まで一度もバーストしたことはありません。(が、心配な方は少しだけ空気を抜いておくと安心かもしれません)

 

飛行機用輪行袋の紹介

多くのメーカーから飛行機輪行袋が販売されています。最終的に破損も自己責任となってしまうため、可能であればハードタイプやセミハードタイプの頑丈な輪行袋(箱)を利用できると安心です。

 

●オーストリッチOS500
幅広い層から使用されている飛行機用輪行袋「オーストリッチOS500」。ウレタンの養生スポンジが内蔵されており、3つ折りに畳むことができる。

 

●シーコン エアロコンフォート3.0

自転車競技者が愛用するプロ仕様の飛行機用輪行袋。安全性はもちろん、キャスターも付いているため持ち運びも楽ちんだ。

ITEM
シーコン エアロコンフォート 3.0

●KOWA BTB輪行箱
飛行機輪行や自転車宅配でも利用できる輪行箱タイプ。樹脂タイプであれば繰り返し利用も可能だ。

ITEM
KOWA コーワ BTB輪行箱

 

これは自己責任で! 筆者の輪行袋、収納術

撮影:筆者 成田空港にて

しかし残念ながら、筆者にはハードタイプの輪行袋を使用する余裕が、金銭的にも遊び方的にもありませんでした。懐事情はともかくとして、自転車の乗り方は主にツーリング。

 

仮にセミハードタイプの輪行袋を使用したところで、袋が折りたためずかさばってしまうのは、本末転倒です。
そこで編み出したのが、「通常の輪行袋で飛行機輪行を乗り越える術」!

 

あくまでも大手航空会社の国内線でしか通用しないワザだと考え、あくまでも自己責任でご覧ください。また筆者のフレームはアルミとクロモリですので、カーボンの方は決して真似をしないように。

 

①準備すると良いもの

●輪行袋(普段使っているもの)

●養生テープ

●梱包材(グレード:プチプチ>ウエス>新聞紙>旅先で着用する衣類)

 

ここでのポイントは「現地調達可能・出先での廃棄可能」ということです。

 

②収納方法

基本的に行うのは「一般的な輪行+飛行機用の丁寧な養生・梱包」です。

 

可能であれば梱包材でコンポーネントを保護したいところですが、入手が難しいケースは、ウエスや新聞紙を使用します。また旅先で着用予定の衣類やタオルも活用しましょう。ペダルや細かい部品は梱包材に包み、タオルを敷き詰めたヘルメットの中に収納するというワザもあります。

 

③預けるときに伝えること

「自転車です。この面を上に置いて下さい。ワレモノも入っています」
この3点を必ず伝えましょう。

 

また輪行袋自体に緩衝材が入っていないため、下になる面には予めタオル等を多く敷き詰めておくようにします。できることを全て行ったのならば、あとは神頼みです。大きなトラブルがないように祈りながら、再会の時を待ちましょう。

 

次ページでは、当日の流れを確認!

 

 

当日の流れと、預け方&受け取り方

とうとうやって来た飛行機搭乗の当日。ここでは改めて搭乗前の手続き〜到着後の自転車の受け取り方までを見ていきましょう。

 

①飛行場に到着、大型カートを確保→チェックイン

飛行場の移動は備え付けのカートを利用するのが楽です。到着後、最初に確保するようにしましょう。

まずはチェックイン手続きを行い、手荷物の預け手続きに進みます*。

*国内線・国際線や、各航空会社によって手続き詳細は異なります。

②手荷物カウンターで預ける

チェックイン完了後、手荷物カウンターで自転車を預けます。
航空会社の係員の方も手慣れているため、輪行袋を見るなり「自転車ですね?」と確認くださる方が多いです。その後、持ち込み禁止物品の確認と、破損した場合の同意書に署名をし、手預け完了という流れになります。

 

このときのコツは「天地無用」「手渡し希望」を伝えることです。大手航空会社なら、「どちらの面を上にして運びましょうか?」と聞かれる事も多いですが、LCCなどになると少々扱いにも不安を覚えるケースも。その際には必ずディレーラーが地面に干渉しないよう、念には念を入れて置き方を指定しましょう。

 

また到着後に手元に戻るまでの運び方も、各空港によってまちまちです。場合によってはそのままベルトコンベアに流されてくるケースもあるため、予め確認しておくと安心です。

 

また、地方で開催される大型レースやイベントへ参加する際には、空港到着時間に注意が必要です。

特に、キャパシティが小さい地方空港などは、多くのサイクリストが訪れてしまい、荷物預けに長時間かかることも。飛行機に乗り遅れないように、いつもより余裕を持って空港に到着しましょう。

 

③保安検査場で六角レンチを没収されないように注意!

自転車を預けたらあとは手荷物検査をし搭乗するだけ……と油断してはなりません。これは筆者の経験談ですが、六角レンチセットを手荷物に入れていたために、規定外サイズのレンチを没収されてしまいました

 

事前に改めて、受託手荷物と持ち込み手荷物のレギュレーションを確認し、不慮の出来事が起きないように注意しましょう。

 

……ちなみに筆者は悔しさあまりに六角レンチを捨てることはできず、数百円かけてその場で自宅への返送手続きをしました。

 

④到着空港で感動の再会

無事、目的地に到着したらまずは手荷物受け取り場で、自転車が運ばれてくるのを待ちます。

 

多くの場合、係員から直接手渡しされます。そのためベルトコンベアの根元付近のトビラで待機していると良いでしょう。

 

飛行場から目的地までは電車や空港バス、自走が挙げられますが、いずれの場合も乗車前確認を。ボルトの緩みはもちろん、変速機から異音がしないか、どこかが干渉していないか、音にも注意をはらいます。

ぜひご活用あれ「サイクリストに優しい空港」

主に松山空港や大分空港などで実施しているサービスです。サイクリスト向けに工具貸し出しや自転車組み立てコーナー、更衣室の完備など、サイクリストに嬉しい設備が充実しています。

 

個人的に一番助かっているのは、フロアポンプの貸し出しサービス。一度抜いてしまった空気を手押しポンプだけで戻すのは苦行以外の何ものでもありません。そんな時に空港でフロアポンプを借りられたのならば、どれだけ楽なことか……。

全国の「サイクリストに優しい空港」を利用した際には、ぜひ活用してみてくださいね!

 

飛行機でもっと遠くへ、もっと自由にライドへ行こう

撮影:筆者 飛行機、フェリーを乗り継いで慶良間諸島にて釣りライド

「こんな遠くまで、自分の足で来ることができたんだ」筆者にとって、自転車に乗る原動力は常に「ここまで来れた」という喜びにあります。だからこそ初めての飛行機輪行の時は、とても緊張し、同時に胸が躍っていました。

飛行機の輪行は、まだ見ぬ景色と出会うための通過点にすぎません。愛車との空の旅は、自転車ライフをもっと色濃く、素敵なものにしてくれますよ。

 

 

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